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雑誌名 宮城教育大学特別支援教育総合研究センター研究紀

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(1)

宮城教育大学機関リポジトリ

知的障害特別支援学校における超重症児該当児童生 徒への指導の実際―肢体不自由・病弱特別支援学校 との比較―

著者 野崎 義和, 川住 隆一

雑誌名 宮城教育大学特別支援教育総合研究センター研究紀

号 11

ページ 75‑85

発行年 2016‑06‑01

URL http://id.nii.ac.jp/1138/00000725/

(2)

< 研 究 報 告 >

要 約

知 的 障 害 特 別 支 援 学 校 に お け る 超 重 症 児 該 当 児 童 生 徒 へ の 指 導 の 実 際

‑ 肢 体 不 自 由 ・ 病 弱 特 別 支 援 学 校 と の 比 較 ‑

野 崎 義 和 ( 宮 城 教 育 大 学 特 別 支 援 教 育 総 合 研 究 セ ン タ ー ) 川 住 隆 一 ( 東 北 福 祉 大 学 教 育 学 部 )

本 研 究 で は 、 知 的 障 害 特 別 支 援 学 校 へ の 調 査 を 通 し て 、 超 重 症 児 該 当 児 童 生 徒 へ の 指 導 の 実 際 を 明 ら か に し 、 肢 体 不 自 由 ・ 病 弱 特 別 支 援 学 校 の 調 査 結 果 ( 野 崎 ・ 川 住 , 2013) と の 比 較 検 討 を 行 っ た

O

使 用 し て い る 支 援 機 器 と し て VOCAや 押 し 型 ス イ ッ チ が お も に 挙 げ ら れ て い た 点 は 、 肢 体 不 自 由 ・ 病 弱 特 別 支 援 学 校 の 結 果 と 一 致 し て い た 。 し か し 、 使 用 頻 度 は 肢 体 不 自 由 ・ 病 弱 特 別 支 援 学 校 ほ ど 高 く な か っ た

O

指 導 の ね ら い に つ い て は 、 脳 機 能 障 害 の 程 度 が 重 度 で あ る 該 当 児 童 生 徒 の 場 合 は 感 覚 入 力 に 、 比 較 的 軽 度 の 場 合 は 運 動 出 力 に 力 点 を 置 い て い る と い う 点 で 、 肢 体 不 自 由 ・ 病 弱 特 別 支 援 学 校 と お お む ね 共 通 し た 傾 向 が み ら れ た

O

取 り 組 み ・ 働 き か け に つ い て も 、 肢 体 不 自 由 ・ 病 弱 特 別 支 援 学 校 と 同 様 、 双 方 向 的 な コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン が 成 立 し て い る 群 は 内 容 が 多 岐 に わ た っ て い る の に 対 し 、 睡 眠 と 覚 醒 の 区 別 が 困 難 な 状 態 、 で あ る 群 は 内 容 が 限 ら れ て い る 可 能 性 が う か が え た

O

1  . 問 題 と 目 的

近 年 、 濃 厚 な 医 療 的 ケ ア を 常 時 必 要 と す る 人 た ち が 増 加 し て お り 、 そ の 一 群 は 医 療 や 福 祉 の 分 野 に お け る 従 来 の 「 重 症 心 身 障 害 児 ( 者 ) J の 概 念 を 超 越 し て い る こ と か ら 、

「超重症児(者) J と 呼 ば れ て い る ( 山 田 ・ 鈴 木 , 2005) 。 超 重 症 児 ( 者 ) の 日 常 は 、 医 療 ・ 看 護 面 の 対 応 を 受 け る こ と に 多 く の 時 聞 が 費 や さ れ て い る

O

一 方 、 彼 / 彼 女 ら が 教 育 ・ 療 育 面 の 対 応 を 受 け る 時 間 は 、 健 康 上 の 理 由 に よ っ て 非 常 に 限 ら れ て し ま い が ち で あ る ( J I I 住 ・ 佐 藤 ・ 岡 津 ・ 中 村 ・ 笹 原 , 2008) 0 ま た 、 身 体 を 動 か す こ と の 体 験 や 他 者 と の 交 流 の 少 な さ も 柳 津 ・ 河 野 ・ 山 田 ・ 鎌 倉 ・ 伊 藤 ・ 南 雲 ・ 春 日 ・ 野 池 ・ 杉 山 ( 2003) に よ っ て 指 摘 さ れ て い る

O

実 際 に 、 医 療 機 関 や 重 症 児 施 設 に 長 期 間 入 院 ・ 入 所 し て い る 、 も し く は 在 宅 生 活 し て い る 学 齢 の 超 重 症 児 の 中 に は 、 離 床 が 困 難 な 者 がいる

O

そ し て そ の 多 く は 、 健 康 へ の 配 慮 や 学 校 ま で の 移 動 の 大 変 さ な ど を 理 由 に 、 登 校 す る こ と が 非 常 に 難 し い た め 、 在 籍 校 の 教 師 が 彼 / 彼 女 ら の ベ ッ ド サ イ ド や 自 宅 を 訪 問 し て 指 導 を 実 施 し て い る ( 菊 池 ・ 演 回 ・ 八 島 2011)0 つ ま り 、 同 世 代 の 子 ど

‑ 7 5  ‑

(3)

も や 担 任 以 外 の 教 師 と 接 す る 機 会 が き わ め て 乏 し く な り が ち で あ る

O

以 上 の 事 柄 も 含 め 、 超 重 症 児 ( 者 ) へ の 教 育 ・ 療 育 に お い て は 種 々 の 制 約 が 伴 う と い わ れ て い る ( J I I 住 , 2006 ,  2007;松 田 ・ 川 住 ・ 早 坂 ・ 石 川 , 2001) 0 そ し て 、 こ の よ う な 制 約 下 で 彼 / 彼 女 ら へ の 教 育 ・ 療 育 を ど う 充 実 さ せ て い け る か に つ い て 関 心 や 問 題 意 識 が 向 け ら れ る よ う に な っ て お り 、 そ の 傾 向 は 近 年 の 学 術 誌 に お け る 研 究 時 評 (細測・大江, 2004;  ) 1 1 住 , 1998;松田, 2002;岡津, 2012) か ら も う か が え る

O

ま た 、 特 に 学 齢 の 超 重 症 児 に 対 し て は 、 教 育 を 受 け る 権 利 を 保 障 す る た め に 、 教 育 現 場 と し て 何 を す べ き な の か 、 何 が で き る の か " が 問 わ れ る よ う に な っ て き て い る ( 田 実 , 2009)0 し か し な が ら 、 教 育 現 場 に お い て 超 重 症 児 該 当 児 童 生 徒 へ の 指 導 が ど の よ う に 行 わ れ て い る か に つ い て の 情 報 は 少 な い 。 ま た 、 超 重 症 児 該 当 児 童 生 徒 は 、 肢 体 不 自 由 ま た は 病 弱 の 特 別 支 援 学 校 の み な ら ず 、 知 的 障 害 単 独 の 特 別 支 援 学 校 に も ( 主 に 訪 問 教 育 の 対 象 と し て ) 在 籍 し て い る と 考 え ら れ る が 、 学 校 の 対 象 障 害 種 別 の 違 い に よ る 指 導 の 実 際 に 関 す る 比 較 検 討 を 行 っ た 研 究 は こ れ ま で 見 受 け ら れ な い

O

こ う し た 中 、 筆 者 ら は 特 別 支 援 学 校 に お け る 超 重 症 児 該 当 児 童 生 徒 へ の 教 育 の 現 状 と 課 題 を 探 る た め 、 全 国 規 模 の ア ン ケ ー ト 調 査 を 実 施 し た

O

本 研 究 で は 、 知 的 障 害 特 別 支 援 学 校 へ の 調 査 か ら 得 ら れ た デ ー タ を も と に 、 超 重 症 児 該 当 児 童 生 徒 に 対 す る 指 導 の 実 際 を 明 ら か に し 、 野 崎 ・ ) 1 1 住 (2013) が 報 告 し た 肢 体 不 自 由 ・ 病 弱 特 別 支 援 学 校 の 調 査 結 果 と の 共 通 点 ・ 差 異 点 を 検 討 す る こ と を 目 的 と す る 。

T I . 方 法

1  . 調 査 の 概 要

訪 問 教 育 を 実 施 し て い る 知 的 障 害 特 別 支 援 学 校 117 校に対して、 2種 類 の 調 査 票 を 郵送した。 1 つ は 学 校 全 体 で の 超 重 症 児 該 当 児 童 生 徒 の 在 籍 状 況 と 基 本 的 な 指 導 場 所 に つ い て 尋 ね た も の ( 以 下 、 「 ア ン ケ ー ト 1J ) で あ り 、 も う 1 つ は 超 重 症 児 該 当 児 童 生 徒 を 1 名 挙 げ て も ら い 、 そ の 子 ど も ( 以 下 、 「 対 象 児 J ) に 対 す る 指 導 の 実 際 ( ① 回 答 者 と 対 象 児 の 基 本 的 属 性 、 ② 対 象 児 の 脳 機 能 障 害 の 程 度 お よ び 具 体 的 な 状 態 像 、 ③ 指 導 で 着 目 し て い る 対 象 児 の 変 化 ・ 行 動 、 ④ ス イ ッ チ 等 の 支 援 機 器 の 使 用 状 況 、 ⑤ 主 た る 指 導 内 容 、 ⑥ 指 導 上 の 困 難 さ と そ の 背 景 、 ⑦ 指 導 上 の 工 夫 、 ⑧ 教 師 が 取 り 組 む べ き 研 究 課 題 や 研 究 機 関 へ の 期 待 の 8点)について尋ねたもの(以下、「アンケート I I J  )  である。

ア ン ケ ー ト I は 各 学 校 に 1 部 送 付 し 、 重 複 障 害 学 級 担 当 者 に 回 答 を 依 頼 し た

O

一方、

ア ン ケ ー ト Eは 各 学 校 に 4 部 送 付 し 、 回 答 は 選 択 し た 対 象 児 の 担 任 教 師 に 依 頼 し た

O

調 査 期 間 は 2011 年 1 ' " ' ‑ ' 2 月 で あ る

O

な お 調 査 の 実 施 に 際 し て は 、 調 査 趣 旨 の 説 明 に 関 す る 文 書 ( 各 学 校 に 1 部 送 付 ) の

中 で 超 重 症 児 の 判 定 基 準 を 示 し 、 「 超 重 症 児 」 と い う 用 語 ・ 概 念 が 適 切 に 認 識 さ れ る よ

(4)

う配慮した

D

さ ら に そ の 文 書 の 中 で 、 調 査 結 果 の 取 り 扱 い に あ た っ て は 個 人 等 が 特 定 さ れ な い よ う に す る こ と を 明 記 し た

O

2. 分 析 で 取 り 上 げ る 調 査 項 目

本 研 究 の 分 析 に 用 い る 調 査 項 目 は 、 以 下 の 通 り で あ る 。 (  1  ) 対 象 児 の 脳 機 能 障 害 の 程 度

大 村 ( 2004) の 「 超 重 症 児 分 類

j

を 参 考 に 、 「 昏 睡 状 態 、 あ る い は 睡 眠 と 覚 醒 の 区 別 が 困 難 で あ る J 群 (A 群 と す る

O

以下同様)、「睡眠と覚醒の区別は可能であるが、

刺 激 に 対 す る 意 識 的 な 反 応 は み ら れ な い 」 群 (B 群 ) 、 「 刺 激 に 対 す る 意 識 的 な 反 応 は み ら れ る が 、 双 方 向 的 な コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン は 難 し い 」 群 (C 群)、「何らかの手段(動 作 、 表 情 、 支 援 機 器 の 利 用 等 ) で の 双 方 向 的 な コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン が 成 立 し て い る 」 群 (D 群 ) の 4 区 分 を 設 定 し 、 回 答 者 に は こ れ ら の 中 か ら 1 つ 選 択 し て も ら っ た

D

(  2  ) ス イ ッ チ 等 の 支 援 機 器 の 使 用 状 況

使 用 頻 度 に つ い て 5 件 法 ( r よ く 使 用 す る J r 時 々 使 用 す る J r た ま に 使 用 す る J r あ ま り 使 用 し な い J r ま っ た く 使 用 し な い J ) で 尋 ね た

O

ま た 、 使 用 し て い る お も な 支 援 機 器 を 記 述 し て も ら っ た

O

(  3  ) 主 た る 指 導 内 容 と 指 導 上 の 工 夫

い ず れ も 自 由 記 述 形 式 で 回 答 を 求 め た が 、 記 載 の 観 点 に つ い て の 例 示 を 行 っ た

O

主 た る 指 導 内 容 に つ い て は 「 指 導 目 標 、 指 導 の 場 、 具 体 的 な 働 き か け 、 教 材 」 を 、 指 導 上 の 工 夫 に つ い て は 「 支 援 機 器 の 活 用 、 対 象 児 の 姿 勢 調 節 、 ビ デ オ 記 録 に よ る 省 察 、 検 討 会 、 同 僚 や 他 職 種 と の 連 携 」 を 挙 げ た 。

3. 分 析 手 続 き

ス イ ッ チ 等 の 支 援 機 器 の 使 用 状 況 に つ い て は 、 全 体 お よ び 脳 機 能 障 害 の 程 度 別 (A

" ' ‑ ' D 群 ) の 回 答 結 果 を 整 理 し た

D

主 た る 指 導 内 容 と 指 導 上 の 工 夫 に つ い て は 、 指 導 の ね ら い ( 指 導 目 標 、 担 任 教 師 の 願 い 、 取 り 組 み ・ 働 き か け の 目 的 ) や 対 象 児 へ の 直 接 的 な 取 り 組 み ・ 働 き か け の 内 容 に 関 す る 記 載 を 抽 出 し た 。 そ し て 、 野 崎 ・ 川 住 (2013) を 参 考 に 、 指 導 の ね ら い は 25 カ テ ゴ リ に 、 取 り 組 み ・ 働 き か け の 内 容 は 30 カ テ ゴ リ に そ れ ぞ れ 分 類 し た ( 分 類 は 第 一 筆 者 単 独 で 実 施 し た ) 。 さ ら に 、 各 カ テ ゴ リ に つ い て 、 A " ' ‑ ' D 群 の 記 載 率 を 算 出 し た(詳しい算出方法は後述する)。

‑7 7  ‑

(5)

i l l . 結 果

調 査 に 対 す る 回 答 は 74 校 よ り 得 ら れ ( 回 収 率 63.2%) 、 こ の う ち 53 校 に お い て 合 計 222 名 の 超 重 症 児 該 当 児 童 生 徒 が 在 籍 し て い る こ と が ア ン ケ ー ト Iよ り 明 ら か と な った

O

そ し て ア ン ケ ー ト E は 、 85 件 分 の 指 導 事 例 に つ い て の 回 答 が 得 ら れ た

O

対 象 児 の 脳 機 能 障 害 の 程 度 に よ る 内 訳 は 、 A 群 16 件、 B 群 23 件、 C 群 27 件、 D 群 19 件 で ある

O

1  . ス イ ッ チ 等 の 支 援 機 器 の 使 用 状 況

使 用 頻 度 に 関 す る 回 答 に お い て 2 件 (B 群と C群 に そ れ ぞ れ 該 当 ) の み 欠 損 が 認 め られたため、 83 件 分 に つ い て 整 理 を 行 っ た

O

そ し て 、 こ の 結 果 と 野 崎 ・ 川 住 (2013) が 報 告 し た 肢 体 不 自 由 ・ 病 弱 特 別 支 援 学 校 へ の 調 査 ( 以 下 、 「 肢 ・ 病 " 調 査 J ) の 結 果 を Table 1に 併 記 し た

O

今 回 の 調 査 に お い て は 、 「 よ く 使 用 す る 」 と 「 時 々 使 用 す る 」 を 合 わ せ る と 21 件 、 「 あ ま り 使 用 し な い

j

と 「 ま っ た く 使 用 し な し リ を 合 わ せ る と 50 件 と な り 、 使 用 頻 度 の 低 い ケ ー ス の ほ う が 多 か っ た

O

また、 A 群 を 除 い た 3つ の 群 に 関 し て は 、 「 よ く 使 用 す る

j

ま た は 「 時 々 使 用 す る 」 が 選 択 さ れ て い る 割 合 が 、 肢 ・ 病 " 調 査 の 結 果 と 比 べ て 低 い こ と が う か が え た 口 特 に D 群 に つ い て は 、 肢 ・ 病 " 調 査 で は 59.0% ( 1 よ く 使 用 す る J が 28.9% 、 「 時 々 使 用 す る 」 が 30.1 % ) だ っ た の に 対 し 、 今 回 の 調 査 で は 27.8% ( 1 よ く 使 用 す る 」 が 22.2% 、「時々使用する J が 5.6%) と 、 割 合 に 顕 著 な 差 が 認 め ら れ た

O

そ し て 、 使 用 し て い る お も な 支 援 機 器 に 関 す る 自 由 記 述 で は 、 VOCA(Voice Output  Communication Aids 音 声 出 力 型 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン エ イ ド ) や 押 し 型 ス イ ッ チ が 回 答 と し て 比 較 的 多 か っ た

O

ま た 、 セ ン サ ー ス イ ッ チ と い っ た 、 微 弱 微 小 な 動 き で の 入 力 が 可 能 な 機 器 を 挙 げ て い る ケ ー ス も わ ず か に 認 め ら れ た

O

2. 指 導 の ね ら い と 取 り 組 み ・ 働 き か け の 内 容 (  1  ) 指 導 の ね ら い に 関 す る 記 載 状 況

85 件 中 77 件 (A 群 12 件、 B 群 22 件、 C群 26 件、 D 群 17 件 ) よ り 指 導 の ね ら い に 関 す る 記 載 が 得 ら れ た 。 前 述 の 手 続 き に 従 い 、 記 載 内 容 の 分 類 と 記 載 率 ( カ テ ゴ リ に 該 当 す る 記 載 が 認 め ら れ た 件 数 / 指 導 の ね ら い に 関 す る 記 載 が 得 ら れ た 件 数 x 100)  の 算 出 を 行 い 、 そ の 結 果 を Table 2に整理した。 2つ 以 上 の 群 で 記 載 率 が 30% 以 上 だ っ た の は 、 「 健 康 ・ 衛 生 状 態 の 維 持 ・ 改 善 J 1 刺 激 の 知 覚 ・ 受 容 ・ 弁 別 J 1 動きの発現、

動 作 の 形 成 ・ 向 上 J 1 対 人 関 係 や 交 流 の 深 化 ・ 拡 大 J 1 情 動 や 意 思 の 表 出 ・ 伝 達 J 1 経 験 の 蓄 積 、 活 動 の 幅 の 拡 大 」 の 6カ テ ゴ リ で あ っ た

O

そ し て 、 こ れ ら

f

の 方 テ ゴ リ を 抽 出

し 、 肢 ・ 病 " 調 査 と の 記 載 率 の 比 較 結 果 を Table3に ま と め た

O

(6)

(  2  ) 取 り 組 み ・ 働 き か け の 内 容 に 関 す る 記 載 状 況

85 件 中 81 件 (A 群 15 件、 B 群 23 件、 C 群 25 件、 D 群 18 件 ) よ り 取 り 組 み ・ 働 き か け の 内 容 に 関 す る 記 載 が 得 ら れ た 。 前 述 の 手 続 き に 従 い 、 記 載 内 容 の 分 類 と 記 載 率 ( カ テ ゴ リ に 該 当 す る 記 載 が 認 め ら れ た 件 数 / 取 り 組 み ・ 働 き か け の 内 容 に 関 す る 記 載 が 得 ら れ た 件 数 x1 0 0 ) の 算 出 を 行 い 、 そ の 結 果 を Table4 に 整 理 し た

D

ど の 群 で も 記 載 率 が 30% 以 上 だ っ た の は 、 「 体 操 ・ マ ッ サ ー ジ ・ ス ト レ ッ チ 等 J i 音 楽 ( 歌 ・ 楽 器 等)J i視 聴 覚 活 動 ( 映 像 、 絵 本 、 ペ ー プ サ ー ト 等 )J i事 物 を 介 し た 皮 膚 感 覚 ・ 振 動 刺 激 Ji作 業 、 制 作 」 の 5 カ テ ゴ リ で あ っ た

O

そ し て 、 こ れ ら の カ テ ゴ リ を 抽 出 し 、 肢 ・ 病 " 調 査 と の 記 載 率 の 比 較 結 果 を Table5 に ま と め た

O

Table  1  支 援 機 器 の 使 用 頻 度 に 関 す る 障 害 種 別 間 比 較

使用頻度 知的障害 肢体不自由・病弱

(本研究) (野崎・川住, 2 0 1 3 )   n

1 6 n = 3 1  

よく使用する 2  ( 1 2 . 5 )   2  ( 6 . 5 )   A 群 時々使用する 3  ( 1 8 . 8 )   2  ( 6 . 5 )   たまに使用する ( 6 . 3 )   2  ( 6 . 5 )   あまり使用しない 5  ( 3 1 . 3 )   9  ( 2 9 . 0 )   まったくイ吏用しない 5  ( 3 1 . 3 )   1 6   ( 5 1 . 6 )  

n = 2 2   n = 5 5  

よく使用する 2  ( 9 . 1 )   6  ( 1 0 . 9 )   B 群 時々使用する 3  ( 1 3 . 6 )   1 1   ( 2 0 . 0 )   たまに使用する 4  ( 1 8 . 2 )   1 3   ( 2 3 . 6 )   あまり使用しない 4  ( 1 8 . 2 )   5  ( 9 . 1 )   まったくイ吏用しない 9  ( 4 0 . 9 )   2 0   ( 3 6 . 4 )  

n = 2 7   n = 1 0 8  

よく使用する 2  ( 7 . 4 )   1 9   ( 1 7 . 6 )   C 群 時々使用する 4  ( 1 4 . 8 )   2 2   ( 2 0 . 4 )   たまに使用する 4  ( 1 4 . 8 )   1 7   ( 1 5 . 7 )   あまり使用しない 4  ( 1 4 . 8 )   1 5   ( 1 3 . 9 )   まったくイ吏用しなし、 1 3   ( 4 8 . 1 )   3 5   ( 3 2 . 4 )  

n = 1 8   n = 8 3  

よく使用する 4  ( 2 2 . 2 )   2 4   ( 2 8 . 9 )   D 群 時々使用する ( 5 . 6 )   2 5   ( 3 0 . 1 )   たまに使用する 3  ( 1 6 . 7 )   1 6   ( 1 9 . 3 )   あまり使用しない 6  ( 3 3 . 3 )   1 0   ( 1 2 . 0 )   まったく使用しない 4  ( 2 2 . 2 )   8  ( 9 . 6 )  

N=83  N=277  よく使用する 1 0   ( 1 2 . 0 )   5 1   ( 1 8 . 4 )   時々使用する 1 1   ( 1 3 . 3 )   6 0   ( 2 1 .   7 )  

イエ

L

J

げ 士 たまに使用する 1 2   ( 1 4 . 5 )   4 8   ( 1 7 . 3 )   あまり使用しない 1 9   ( 2 2 . 9 )   3 9   ( 1 4 . 1 )   まったく{吏用しなし、 3 1   ( 3 7 . 3 )   7 9   ( 2 8 . 5 )  

カッコ内は n( N ) に占める割合で,割合の単位は%である.

‑7 9  ‑

(7)

T a b l e   2  指 導 の ね ら い に 関 す る 各 カ テ ゴ リ の 記 載 率

領 域 カテゴリ A 群 B 群 C 群 D 群

(n=12)  ( n

2 2 ) (n=26)  (n=l 7 )   健康・衛生状態の維持・改善 33.3  36 . 4   34.6  29 . 4   心身の健康・ 身体的・心理的な安定 2 5 . 0   40.9  2 6 . 9   29 . 4   衛生面 身体機能の維持・改善 2 5 . 0   2 2 . 7   1 1 . 5  1 7 . 6  

生活リズムの形成・調整,覚醒状態の維持

0 . 0   3 1 . 8  2 6 . 9   0 . 0  

‑向上

刺激の知覚・受容・弁別 58.3  36 . 4   50.0  35.3  残存感覚の維持・活用 0 . 0   1 3 . 6   7 . 7   5 . 9   感覚・認知面 状況の把握,環境への適応 8 . 3   1 3 . 6   1 5 . 4   0 . 0   期待・見通しの形成 8 . 3   4 . 5   1 5 . 4   5 . 9   事象聞の関係の理解 0 . 0   0 . 0   3 . 8   1 1 . 8  表象や概念の形成・拡大 0 . 0   0 . 0   0 . 0   0 . 0   特定の姿勢(での活動)や姿勢変換への

0 . 0   4 . 5   3 . 8   0 . 0   適応

自力での/物的・人的援助を受けながらの

0 . 0   0 . 0   3 . 8   5 . 9   姿勢・運動面 姿勢保持

動きの発現,動作の形成・向上 1 6 . 7   9 . 1   30.8  64.7  事物の把握・操作行動の形成・向上 0 . 0   0 . 0   7 . 7   5 . 9   身体意識の形成・向上 0 . 0   0 . 0   7 . 7   0 . 0   対人関係や交流の深化・拡大 1 6 . 7   1 3 . 6   30.8  4 1 . 2  対人関係・コミュ 情動や意思の表出・伝達 2 5 . 0   3 1 . 8  30.8  47.1  ニケーション面 人に対する応答行動の形成・向上 1 6 . 7   1 3 . 6   3 . 8   2 3 . 5  

表現・伝達手段の獲得・拡大 0 . 0   4 . 5   3 . 8   0 . 0   コミュニケーション能力の向上 0 . 0   0 . 0   1 1 . 5  0 . 0   経験の蓄積,活動の幅の拡大 2 5 . 0   3 1 . 8  30.8  2 3 . 5   活動・行事への参加,安定した学校生活の

8 . 3   1 3 . 6   7 . 7   5 . 9  

その他 継 続

興味・関心の拡大 8 . 3   9 . 1   1 5 . 4   5 . 9   能動性・意欲の喚起 0 . 0   4 . 5   3 . 8   5 . 9   達成感・充実感の喚起 0 . 0   0 . 0   1 1 . 5  5 . 9   単位は%で,太字は記載率が30% 以上の箇所を示す.

T a b l e   3  指 導 の ね ら い に 関 す る 記 載 率 の 障 害 種 別 間 比 較

知的障害 肢体不自由・病弱

(本研究) (野崎・川住, 2 0 1 3 )  

A 群 B 群 C 群 D 群 A 群 B 群 C 群 D 群

( n = 1 2 )  ( n = 2 2 )  ( n = 2 6 )  ( n = 1 7 )   ( n

2 9 )( n

5 3 )( n = 1 0 3 )  ( n

7 9 )

健康・衛生状態の維持・改善 3 3 . 3   36 . 4   3 4 . 6   29 . 4   4 1 . 4  3 5 . 8   3 9 . 8   4 0 . 5  

刺激の知覚・受容・弁別 5 8 . 3   36 . 4   5 0 . 0   3 5 . 3   7 9 . 3   4 7 . 2   4 1 . 7  2 2 . 8  

動きの発現,動作の形成・向上 1 6 . 7   9 . 1   3 0 . 8   6 4 . 7   1 7 . 2   26 . 4   2 7 . 2   2 7 . 8  

対人関係や交流の深化・拡大 1 6 . 7   1 3 . 6   3 0 . 8   4 1 . 2  3 7 . 9   3 7 . 7   3 0 . 1   3 4 . 2  

情動や意思の表出・伝達 2 5 . 0   3 1 . 8  3 0 . 8   4 7 . 1   1 3 . 8   26 . 4   3 6 . 9   4 5 . 6  

経験の蓄積,活動の幅の拡大 2 5 . 0   3 1 . 8  3 0 . 8   2 3 . 5   1 7 . 2   43 . 4   2 5 . 2   2 9 . 1  

単位は%.

(8)

T a b l e   4  取 り 組 み ・ 働 き か け の 内 容 に 関 す る 各 カ テ ゴ リ の 記 載 率

領 域 カテゴリ A群 B群 C 群 D群

(n=15)  ( n ニ 2 3 ) (n=25)  (n=18)  健康観察,バイタルサインのチェック 0 . 0   4 . 3   4 . 0   1 6 . 7   体操・マッサージ・ストレッチ等 53.3  73.9  60.0  44 . 4   主として健康・衛生面 呼吸介助・排疾法,吸引等 0 . 0   4 . 3   4 . 0   5 . 6   に関係する内容 散歩(外気浴・日光浴等) 6 . 7   8 . 7   8 . 0   1 1 . 1 

手浴・足浴 0 . 0   8 . 7   1 6 . 0   0 . 0   清拭 0 . 0   0 . 0   0 . 0   5 . 6   口腔ケア 0 . 0   0 . 0   4 . 0   0 . 0   光・ブラックライト,発光する事物 1 3 . 3   2 6 . 1   2 4 . 0   2 7 . 8   視覚系中心 画像,写真・カード類 6 . 7   4 . 3   0 . 0   1 6 . 7   玩具,人(の様子・動き)等 0 . 0   1 7 . 4   4 . 0   1 6 . 7   聴覚系中心 音楽(歌・楽器等) 80.0  78.3  88.0  50.0  主として 言葉かけ・呼名等 40.0  30 . 4   2 0 . 0   50.0  感覚ー系か

視+聴覚系 視聴覚活動(映像,絵本,ペープ

73.3  39.1  52.0  44 . 4   関与する 中心 サート等)

内容 体性感覚・前庭 事物を介した皮膚感覚・振動刺激 66.7  52.2  56.0  44 . 4   感覚系中心 身体接触 33.3  2 1 . 7  36.0  2 2 . 2   身体の揺らし 0 . 0   2 6 . 1   1 2 . 0   5 . 6   匂い 33.3  2 6 . 1   1 6 . 0   1 1 . 1  上記以外 味覚体験 0 . 0   8 . 7   4 . 0   1 6 . 7  

スヌーズレン 0 . 0   4 . 3   0 . 0   0 . 0   姿勢関係(管理,調節,変換,保持等) 0 . 0   30 . 4   44.0  44 . 4   主として運動系が 自発/他動運動 2 6 . 7   30 . 4   40.0  2 7 . 8   関与する内容 事物の把握・操作 2 0 . 0   39.1  56.0  44 . 4   作業,制作 60.0  34.8  72.0  55.6  朝の会・帰りの会 1 3 . 3   8 . 7   2 8 . 0   2 7 . 8   着衣・摂食・排 f 世等に関する指導・介助 0 . 0   0 . 0   4 . 0   5 . 6   交流学習・集団活動への参加 6 . 7   4 . 3   1 6 . 0   1 1 . 1  その他 行事,季節感のある学習等 2 6 . 7   1 7 . 4   2 8 . 0   38.9 

選択・意思表示場面 6 . 7   4 . 3   4 . 0   1 6 . 7   言葉・数の学習 0 . 0   0 . 0   0 . 0   0 . 0   文化的内容の学習 0 . 0   0 . 0   0 . 0   0 . 0   単位は%で,太字は記載率が 30% 以上の箇所を示す.

T a b l e   5  取 り 組 み ・ 働 き か け の 内 容 に 関 す る 記 載 率 の 障 害 種 別 間 比 較

知的障害 肢体不自由・病弱

(本研究) (野崎・川住, 2 0 1 3 )   A 群 B群 C 群 D群 A 群 B群 C 群 D群 ( n = 1 5 )  ( n = 2 3 )  ( n = 2 5 )  ( n = 1 8 )   ( n = 3 1 )   ( n = 5 5 )  ( n = 1 0 4 )  ( n = 8 0 )   体操・マッサージ・ストレッチ等 5 3 . 3   7 3 . 9   6 0 . 0   44 . 4   6 4 . 5   4 1 . 8  4 4 . 2   2 6 . 3   音楽(歌・楽器等) 8 0 . 0   7 8 . 3   8 8 . 0   5 0 . 0   8 0 . 6   6 5 . 5   6 5 . 4   5 6 . 3   視聴覚活動(映像,絵本,ペープサート等) 7 3 . 3   3 9 . 1   5 2 . 0   44 . 4   48 . 4   3 6 . 4   3 5 . 6   3 7 . 5   事物を介した皮膚感覚・振動刺激 6 6 . 7   5 2 . 2   5 6 . 0   44 . 4   5 4 . 8   4 9 . 1   4 8 . 1   3 0 . 0   作業,制作 6 0 . 0   3 4 . 8   7 2 . 0   5 5 . 6   2 2 . 6   3 0 . 9   2 6 . 9   3 1 . 3 

単位は%.

‑ 8 1   ‑

(9)

N. 考 察

1  . ス イ ッ チ 等 の 支 援 機 器 の 使 用 状 況 に 関 す る 比 較

ま ず 、 使 用 頻 度 に つ い て は 、 肢 体 不 自 由 ・ 病 弱 特 別 支 援 学 校 ほ ど 高 く な か っ た と い える (Table 1)0 中 村 ・ 棟 方 ・ 金 森 ・ 太 田 ・ 渡 遺 (2009) が 行 っ た 調 査 報 告 で は 、 特 別 支 援 学 校 の 対 象 障 害 種 別 に よ っ て 支 援 機 器 の 普 及 状 況 に 差 が あ る と い う 実 態 が 明 ら か と な っ て お り VOCA や 各 種 ス イ ッ チ の 保 有 率 は 肢 体 不 自 由 特 別 支 援 学 校 に お い て と り わ け 高 い こ と が 示 さ れ て い る

O

そ し て 、 こ の よ う な 普 及 状 況 の 違 い が 、 今 回 の 結 果 と 肢 ・ 病 " 調 査 の 結 果 と の 差 異 に 少 な か ら ず 影 響 を 及 ぼ し て い る と 思 わ れ る 。

一 方 、 使 用 し て い る 支 援 機 器 と し て 、 VOCA や 押 し 型 ス イ ッ チ が お も に 挙 げ ら れ て い た と い う 点 は 、 肢 ・ 病 " 調 査 の 結 果 と 一 致 し て い た

O

こ れ ら の 支 援 機 器 は 汎 用 性 が 高 く 、 様 々 な 障 害 実 態 の 児 童 生 徒 へ の 適 用 が 期 待 で き る と い う 利 点 を 持 っ て い る 。 そ の た め 、 超 重 症 児 該 当 児 童 生 徒 へ の 指 導 に お い て も 用 い ら れ て い る の で は な い か と 考 え ら れ る

O

し か し な が ら 、 そ れ は 見 方 を 変 え る と 、 個 々 の 児 童 生 徒 の 実 態 に 応 じ た 支 援 機 器 の 活 用 ま で に は 至 っ て い な い 可 能 性 が あ る と も 捉 え ら れ よ う

O

野尻・川崎 (2015)

は 肢 体 不 自 由 特 別 支 援 学 校 に お け る 支 援 機 器 の 活 用 に 関 す る 全 国 調 査 を 実 施 し て お り 、 そ の 結 果 か ら 、 「 個 に 応 じ た 活 動 拡 大 の 視 点 よ り 利 便 性 、 汎 用 性 、 即 効 性 が 優 先 さ れ る 傾 向 に あ る た め 、 多 く の 児 童 生 徒 が 利 用 で き る ス イ ッ チ が 優 先 的 に 整 備 さ れ て お り 、 汎 用 性 の 少 な い ス イ ッ チ の 整 備 は 後 回 し に な っ て い る 現 状 が 考 え ら れ る J と 述 べ て い

O

そ し て 、 野 尻 ・ 川 崎 ( 2015) が 指 摘 し た こ う し た 現 状 は 、 知 的 障 害 特 別 支 援 学 校 に お い て も あ て は ま る こ と が 卜 分 予 測 さ れ る と と も に 、 今 回 の 結 果 は そ の 予 測 を 支 持 す る も の で あ っ た と 考 え る 。

2. 指 導 の ね ら い と 取 り 組 み ・ 働 き か け の 内 容 に 関 す る 比 較 (  1  ) 指 導 の ね ら い

「 対 人 関 係 や 交 流 の 深 化 ・ 拡 大 」 の 記 載 率 に つ い て 、 肢 ・ 病 " 調 査 で は ど の 群 で も 30% 以上で、 C.D群 よ り も A ・ B 群 の ほ う が ご く わ ず か に 高 か っ た が 、 今 回 の 調 査 で は C ・ D 群のほうが高く、 A ・ B 群 は 30% を 下 回 っ て い た (Table 3 ) 。 こ の よ う に 、 個 々 の カ テ ゴ リ に 着 目 し て い く と 、 今 回 の 結 果 と 肢 ・ 病 " 調 査 の 結 果 と で 、 記 載 状 況 が 大 き く 異 な る も の が い く つ か 見 受 け ら れ た

O

し か し 全 体 的 に み れ ば 、 脳 機 能 障 害 の 程 度 が 重 度 で あ る 群 は 感 覚 入 力 に 、 比 較 的 軽 度 で あ る 群 は 運 動 出 力 に 力 点 を 置 い て い る と い う 傾 向 が 認 め ら れ (Table2 ) 、 そ の 点 に 関 し て は 肢 ・ 病 " 調 査 の 結 果

と お お む ね 共 通 し て い た と い え る (Table3 )  

(  2  ) 取 り 組 み ・ 働 き か け の 内 容

ここでは、 Table5 で 取 り 上 げ た 5 つ の カ テ ゴ リ を 中 心 に 、 今 回 の 結 果 と 肢 ・ 病 "

調 査 の 結 果 と の 共 通 点 ・ 差 異 点 を 検 討 し て い く こ と と す る

O

(10)

ま ず 、 「 音 楽 ( 歌 ・ 楽 器 等 ) J  I 視 聴 覚 活 動 ( 映 像 、 絵 本 、 ベ ー プ サ ー ト 等 ) J  I 事 物 を 介 し た 皮 膚 感 覚 ・ 振 動 刺 激 」 は 、 肢 ・ 病 " 調 査 の 結 果 で も 全 群 が 記 載 率 30% 以 上 で あ っ た

O

し た が っ て 、 上 記 の よ う な 聴 覚 や 体 性 感 覚 へ の ア プ ロ ー チ は 、 特 別 支 援 学 校 の 対 象 障 害 種 別 や 超 重 症 児 該 当 児 童 生 徒 の 脳 機 能 障 害 の 程 度 に か か わ ら ず 行 わ れ て い る 主 た る 取 り 組 み ・ 働 き か け で あ る と い え よ う 。

次に、「作業、制作 J は 、 B 群を除く 3 つ の 群 で 、 記 載 率 が 肢 ・ 病 " 調 査 の 結 果 を 20% 以 上 も 大 き く 上 回 っ て い た

O

こ う し た 違 い が 何 に よ っ て 生 じ た の か は 現 時 点 で は 解 釈 し が た く 、 今 後 の 検 討 課 題 の ひ と つ と し て 残 さ れ た

O

た だ 少 な く と も 、 超 重 症 児 該 当 児 童 生 徒 へ の 取 り 組 み ・ 働 き か け の お も な 内 容 が 、 彼 / 彼 女 ら の 実 態 の み な ら ず 、 特 別 支 援 学 校 の 対 象 障 害 種 別 や 指 導 の 場 、 ま た は 担 任 教 師 の 指 導 経 験 や 指 導 に 対 す る 認 識 に よ っ て 十 分 異 な り う る こ と を 示 唆 す る も の と し て 捉 え ら れ る だ ろ う

O

そ し て 、 「 体 操 ・ マ ッ サ ー ジ ・ ス ト レ ッ チ 等 」 は 、 群 間 比 較 す る と D 群 の 記 載 率 が 最 も 低 く 、 そ の 点 は 肢 ・ 病 " 調 査 の 結 果 と 一 致 し て い た

o

Table 4 で 示 さ れ て い る 通り、 30カテゴリ全体でみても、 D 群 は 4つ の 群 の 中 で 唯 一 、 記 載 率 60% 以 上 の カ テ ゴ リ が ま っ た く な か っ た

O

しかし一方、 30カ テ ゴ リ 中 12カテゴリについて、 D 群 の 記 載 率 が 最 も 高 い と い う 結 果 も 得 ら れ た (A 群 は 3カテゴリ、 B群 は 4カテゴリ、

C 群 は 9 カテゴリ

o

残 り の 2 カ テ ゴ リ は 全 群 が 記 載 率 0%)

0

したがって、 D 群 は 取 り 組 み ・ 働 き か け の 内 容 が 多 岐 に わ た り 、 特 定 の カ テ ゴ リ に 記 載 が 集 中 し な い 傾 向 が あ

る と 捉 え ら れ る

O

それに対し、 A 群 は 特 定 の カ テ ゴ リ に 記 載 が 集 中 し や す い 傾 向 が あ り 、 取 り 組 み ・ 働 き か け の 内 容 が 限 ら れ て い る 可 能 性 が う か が え る

O

肢・病"調査においても、 D 群 で は 記 載 率 60% 以 上 の カ テ ゴ リ が 1 つ も な か っ た が 、 主 と し て 感 覚 系 が 関 与 す る 内 容 に つ い て も 運 動 系 が 関 与 す る 内 容 に つ い て も 、 ほ ぼ 同 程 度 に 挙 げ ら れ て い た 。 そ し て A 群 で は 、 主 と し て 感 覚 系 が 関 与 す る 内 容 、 特 に

「音楽(歌・楽器等) J と い っ た 聴 覚 系 中 心 の 内 容 に つ い て の 記 載 率 が 高 い 一 方 、 運 動 系 が 関 与 す る 記 載 率 は あ ま り 高 く な く 、 30カ テ ゴ リ 全 体 で み る と 記 載 率 0% の カ テ ゴ リ も 存 在 し た 。 つ ま り 、 肢 ・ 病 " 調 査 で も 、 記 載 内 容 の 偏 り に 関 し て D 群と A 群 は 対 照 的 で あ っ た と い え る

O

3. お わ り に

超 重 症 児 該 当 児 童 生 徒 へ の 指 導 と 一 口 に い っ て も 、 そ の 実 際 は 子 ど も の 脳 機 能 障 害 の 程 度 に よ っ て 大 き く 異 な る と い う こ と が 、 肢 ・ 病 " 調 査 を 通 し て 明 ら か と な っ て い た(野崎・川住, 2013)0 そ し て 本 研 究 で は 、 支 援 機 器 の 使 用 頻 度 な ど 、 特 別 支 援 学 校 の 対 象 障 害 種 別 に よ る 違 い を 新 た に 見 い だ す こ と が で き た

D

し か し な が ら 、 超 重 症 児 該 当 児 童 生 徒 の 医 療 的 ケ ア の 内 容 や 担 任 教 師 の 知 識 ・ 技 能 ・ 経 験 な ど 、 指 導 の 実 際 に 違 い を も た ら し う る 要 素 は 多 数 存 在 す る

O

し た が っ て 、 こ れ ら の 要 素 と 指 導 の 実 際

‑ 8 3  ‑

(11)

と の 関 連 を 探 っ て い く こ と が 今 後 の 課 題 と し て 挙 げ ら れ る

O

そ し て 、 今 後 よ り 多 く の 研 究 者 や 専 門 家 に 関 心 を 持 っ て も ら え る よ う 、 超 重 症 児 該 当 児 童 生 徒 お よ び 彼 / 彼 女 ら に 対 す る 教 育 の 現 状 と 課 題 に 関 す る 情 報 を 様 々 な 視 点 か ら 収 集 ・ 発 信 し 続 け て い く こ と が き わ め て 重 要 で あ る と 考 え る

O

i 射辞

本 研 究 の 調 査 に ご 協 力 い た だ き ま し た 知 的 障 害 特 別 支 援 学 校 の 皆 様 に 深 く 感 謝 申 し 上げます。

付 記

本 研 究 は 、 平 成 21"‑'23 年 度 科 学 研 究 費 補 助 金 ( 基 盤 研 究 ( C ) ) の 助 成 を 受 け た ( 研 究 代 表 者 :)  1 1 住 隆 一 、 課 題 番 号 21531003)

0

ま た 、 ア ン ケ ー ト I と 、 ア ン ケ ー ト E の

「 教 師 が 取 り 組 む べ き 研 究 課 題 や 研 究 機 関 へ の 期 待 」 の 結 果 に つ い て は 、 ) 1 1 住 ・ 野 崎 (2011) で 取 り 上 げ て い る

O

文 献

細 沸 l 富 夫 ・ 大 江 啓 賢 ( 2004) 重 症 心 身 障 害 児 ( 者 ) の 療 育 研 究 に お け る 成 果 と 課 題 . 特殊教育学研究, 42 ,  243 248.

川 住 隆 一 (1998) 生 命 活 動 の 極 め て 脆 弱 な 重 複 障 害 児 の 健 康 管 理 に 関 す る 課 題 と 研 究 動 向 . 特 殊 教 育 学 研 究 , 36  ( 3 ) ,  41‑49. 

川 住 隆 一 ( 2006) 重 度 ・ 重 複 障 害 . 別 冊 発 達 , 28 ,  156‑163. 

川 住 隆 一 ( 2007) 超 重 症 児 と 呼 ば れ る 子 ど も た ち の 顕 在 化 と そ の 特 徴 . 川 住 隆 一 ( 編 ), 

平 成 17・18年 度 科 学 研 究 費 補 助 金 ( 基 盤 研 究 ( C ) ) 研 究 成 果 報 告 書 「 超 重 症 児 に お け る 動 き の 発 現 と そ の 生 命 活 動 上 の 意 義 に 関 す る 臨 床 的 研 究 J . 東 北 大 学 大 学 院 教育学研究科, 3 ‑ 5 .  

川 住 隆 一 ・ 野 崎 義 和 (2011)超 重 症 児 に 対 す る 学 校 教 育 の 現 状 と 課 題 に 関 す る 調 査 ( 2 )   一 知 的 障 害 特 別 支 援 学 校 に お け る 在 籍 状 況 と 課 題 . 日 本 特 殊 教 育 学 会 第 49 回 大 会発表論文集, 747. 

川 住 隆 一 ・ 佐 藤 彩 子 ・ 岡 津 慎 一 ・ 中 村 保 和 ・ 笹 原 未 来 ( 2008) 応 答 的 環 境 下 に お け る 超 重 症 児 の 不 随 意 的 微 小 運 動 と 心 拍 数 の 変 化 に つ い て . 特 殊 教 育 学 研 究 , 46 , 81‑92.

菊 池 紀 彦 ・ 演 田 匠 ・ 八 島 猛 (2011) 超 重 度 障 害 児 に 対 す る 学 校 教 育 修 了 後 か ら 地 域 生 活 移 行 の た め の 教 育 的 支 援 の 検 討 . 三 重 大 学 教 育 学 部 研 究 紀 要 , 62 ,  135

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野 崎 義 和 ・ 川 住 隆 一 (2013) 超 重 症 児 該 当 児 童 生 徒 に 対 す る 教 育 の 実 態 に 関 す る 調 査 研 究 ‑ 肢 体 不 自 由 ・ 病 弱 特 別 支 援 学 校 に お け る 指 導 の 実 際 特 殊 教 育 学 研 究 , 51 , 

115 124.

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‑ 8 5  ‑

参照

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