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人間健康科学研究 科 博士前期課程 人間健康科学専攻 看護科学域

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(1)

別紙様式1

修 士 学 位 論 文

東 京 都 北 区版 チ ェ ッ ク リス トを用 い た 要 支 援者 の要 介 護 状 態 へ の移 行 リス ク 予 測 の た め の基 準 設定 に関す る検 討

平 成23年12月16日 提 出

首都大学東京大学院

人間健康科学研究 科 博士前期課程 人間健康科学専攻 看護科学域

学 修 番 号:09894611

氏 名:森 光

(指導 教 員 名:猫 田 泰 敏 教 授)

(2)

目 的 北 区 版 チ ェ ッ ク リ ス ト を 用 い た 要 支 援 者 の 要 介 護 状 態 へ の 移 行 リ ス ク を 予 測 す る た め の 基 準 設 定 を 導 き だ す た め の 検 討 を 行 っ た 。

方 法 平 成18年 度 か ら 平 成20年 度 の3年 度 中 に2年 度 連 続 し て 介 護 予 防 ケ ア プ ラ ン を 作 成 し た331人 を 対 象 と し,予 防 給 付 サ ー ビ ス の 利 用 状 況 及 び 北 区 版 チ ェ ッ ク リ ス ト の 点 数 と 介 護 度 悪 化 防 止 へ の 影 響 をx2検 定 及 び ロ ジ ス テ ィ ッ ク 回 帰 分 析 を 用 い て 算 出 し た 。

結 果 予 防 通 所 介 護 で 有 意 な 関 連 が 認 め ら れ た が 、 北 区 版 チ ェ ッ ク リ ス ト と の 間 で は 関 連 は 認 め ら れ な か っ た 。

結 論 予 防 通 所 介 護 の 利 用 者 に お い て 介 護 度 悪 化 防 止 へ の 有 意 な 影 響 が 認 め ら れ た 。 北 区 版 チ ェ ッ ク リ ス ト の 点 数 の 変 化 は 介 護 度 の 悪 化 防 止 へ の 影 響 を 示 唆 す る も の で は な い と 考 え ら れ 、 利 用 者 の 全 体 像 を 理 解 し 、 生 活 機 能 を 評 価 す る た め の ツ ー ル と し て 機 能 し 、 そ の 評 価 を 介 護 予 防 ケ ア プ ラ ン に 反 映 さ せ る た め の 多 職 種 協 働 で の ケ ア マ ネ ジ メ ン トの プ

ロ セ ス の 重 要 性 が 考 察 さ れ た 。

キ ー ワ ー ド:予 防 給 付,北 区 版 チ ェ ッ ク リ ス ト,介 護 予 防 ケ ア プ ラ ン,介 護 度 悪 化 防 止 Abstract

PurposeToestablishcriteriaforestimatingtheriskofa"requirementforlong‑term care"amongpersonsreceivingassistanceusingachecklistdevelopedby Kita‑City,Tokyo.

MethodsThesubjectsofthisstudywere331elderlypeopleforwhoma"careplanfor prevention"wasdevelopedintwoconsecutivefiscalyearsduringtheperiod

fromfiscalyears2006to2008.Theinfluenceontheutilizationof"prevention bene丘ts,"aswellasonthepreventionofworseningof̲theKita‑Wardchecklis七

scoreandanincreaseintheleveloflong‑termcarerequired,wereexaminedby usingthechi‑squiretestandlogisticregressionanalysis.

ResultsAsignificantrelationshipwasidentifiedwith"preventivedaycareservice,"but no七with"theKita‑Citychecklist."

ConclusionTheeffectofutilizingthepreventivedaycareserviceonthepreventionof anincreaseofthecareneedlevelwasfoundtobesignificantinelderlypeople whousedthisservice.ChangesoftheKita‑Citychecklistscorewerenot associatedwiththepreventionofanincreaseintheleveloflong‑termcare required.Theresultsofthisstudyindicatethatitisessentialtounderstandthe backgroundofusersofpreventivedaycareservices,toutilizetheKita‑Citychecklist asatooltoassessthedailylifefunctio血gofelderlypeople,andtoestabhshamore appropriatecaremanagementprocessinwhicha"planforcareprevention"is developedincooperationwithmultiplehealthcareprofessionalsbasedonthe outcomeofassessment.

Keywords:preventivebenefits,Kita‑CityChecklist,planforcareprevention,prevention ofworseningofthecareneedslevel

(3)

1.は じめ に

わ が 国 は 、国 民 の4人 に1人 が65歳 以 上 の 高 齢 者 とい う超 高 齢 社 会 を まち か に迎 え よ う と して い る。平 成20年(2008)年10月1

日現 在 の総 人 口は1億2,769万 人 で 、前 年(1 億2,777万 人:平 成19年10月1日 現 在 推 計 人 口)に 比 べ て 約8万 人 の減 少 とな っ た 。65 歳 以 上 の高 齢 者 人 口は 、 過 去 最 高 の2,822万 人(前 年2,764万 人)と な り、 総 人 口 に 占め る割 合(高 齢 化 率)も22.1%(前 年21.5%) とな り、22%を 越 え る結 果 とな っ た 。総 人 口 が 減 少 す る な か で 高齢 者 が 増 加 す る こと に よ

り高 齢 化 率 は 上 昇 を続 け 、 平 成25(2013)年 に は 高齢 化 率 が25.2%で4人 に1人 とな る。

こう した 中 で 、社 会 の 活 力 を保 ち 、 明 る い社 会 を実 現 して い くた め には 、 国 民 一 人 ひ と り が 、 高齢 期 に お い て 健 康 で 活 力 の あ る 生活 を 送 る こ とが ます ます 重 要 な 課 題 に な って き た

1),2) 0

平 成12年4月 に開 始 され た介 護 保 険 制 度 は 「で き る 限 り在 宅 で 自立 した 日常 生活 を継 続 で き るよ う に支 援 す る こ と」 を基 本 理 念 と

して い る。 施行 後 の課 題 と して 、 「① 要支 援 、 要介 護1な どの軽 度 者 が 増 加 し、従 来 の介 護 保 険 サ ー ビス で は軽 度 者 の状 態 の 改 善 ・悪 化 防 止 に必 ず し もつ な が って い な い 。② 要介 護 状 態 にな る原 因 が 高 齢 に よ る衰 弱 、転 倒 骨折 、 認 知 症 、 関 節 疾 患 と い っ た 生活 機 能低 下 を来 す 疾 患 ・状 態 が 多 い。 ③ 対 象 者 の ニ ー ズ ・状 況 に関 す る的 確 な アセ ス メ ン トツ ー ル やサ ー ビス の 結 果 に対 す る適 切 な評 価 が行 わ れ て い な い。」 な どが 指 摘 され た3)・12)‑14)。

これ まで の課 題 をふ ま え て 平成18年4月 に改 正 介 護 保 険 制 度 が ス タ ー トし、新 た に介 護 予 防 事 業 の実 施 が 位 置 付 け られ た 。 この 介 護 予 防 事 業 で は 、要 支 援1と 要 支 援2の 利 用 者 を対 象 と して 、介 護 予 防 サ ー ビス を提 供 す る 「予 防給 付 」 と、 区 市 町村 が 実 施 主 体 とな り、 保 健 セ ンター 等 に お い て 直 接 実 施 、 あ る

い は民 間 事 業 者 に委 託 して実 施 す る 「介 護 予 防 事 業 」 の2本 柱 と して 行 わ れ て い る 。 「 護 予 防 事 業 」 は元 気 高 齢 者 を対 象 と した 「 護 予 防 一 般 高 齢 者 施 策 」 と虚 弱 高齢 者 を対 象 と した 「介 護 予 防特 定 高齢 者 施 策 」 に分 類 さ れ る3)・5)・6)。

この介 護 予 防事 業 に は 、 全 国 共 通 の アセ ス メ ン ト ・ケ ア プ ラ ン様 式 が 用 い られ 、 介 護 予 防 ケ ア マ ネ ジ メ ン トの 連 続 性 と一 体 的 運 営 に 配 慮 が され て い る3)・5)・6)・9)。こ の共 通 様 式 の 中 に あ る 「基 本 チ ェ ッ ク リス ト」 は予 防給 付 で は プ ラン の実 施 前 後 で の アセ ス メ ン トツ ー ル と して 、介護 予防特定高齢者施策で は対 象 者 選 定 の た め の ア セ ス メ ン トツー ル と して も活 用 さ れ て い る3)・5)・6)。さ らに、 ごの基 本 チ ェ ック リス トの 各 項 目や 特 定 高 齢 者 候 補 者 の選 定基 準 等 は そ の 後1年 間 の新 規 要 介 護 認 定 の発 生 リス クの 予 測 に有 用 で あ る こ とが 示 唆 され て い る10)。

介 護 予 防特 定 高 齢 者 施 策 で は対 象 者 の選 定 に お い て基 本 チ ェ ッ ク リス トの各 項 目に 選 定 基 準 が 設 け られ て い る が3)・5)・6)、予 防給 付 で は プ ラ ンの 実 施 前 後 で の アセ ス メ ン トにお い て 基 本 チ ェ ッ ク リス トの アセ ス メ ン ト基 準 は 設 け られ て いず 、 この点 に着 目 した研 究 は 少 な い16)‑22)。

予 防 給 付 で の プ ラ ン の実 施 前後 で の ア セ ス メ ン トにお け る基 本 チ ェ ック リス トの ア セ ス メ ン ト基 準 を明 らか にす る こ とに よ り、 要 支 援 者 の要 介 護 状 態 へ の移 行 リス ク 予 測 を視 覚 的 に捉 え る こ とが で き る と と もに 生 活 機 能 の 低 下 の危 険 性 を早 期 に発 見す る こ とが 可 能 と な り、 集 中的 な対 応 を行 う こ とが 構 築 で き る もの と考 え られ る。 さ らに 、 予 防 給 付 の効 果 を検 証 す る た め の1青報 と して 有 用 で あ る12)

‑14) 0

平 成18年4月 に ス タ ー トした 改 正 介 護 保 険 法 にお いて 、介 護 予 防 に用 い る様 式 はそ れ ぞ れ の 自治体 独 自 の も のが 認 め られ て お り9)・

15) 、東京都北区(以 下、北区)で はそれまで実

(4)

施 して きた介護 予 防事業 「お達 者はつ らつ訪 問」

4)・7)・8)で使 用 して い たヘル ス アセス メン トの ツー ル か らチ ェ ック リス トを作 成 し活用 して い る。 厚 生労 働省 が示 す基 本 チ ェ ック リス トは7 分野 合計25項 目か らなるが 、北区版 チ ェ ック リ ス トは7分 野 合計66項 目と、よ り詳細 な チ ェ ッ クを施 行す る こ とに よ り、利用 者 の包 括 的な把 握 に努 め て いる。 基 本チ ェ ック リス トな らび に 北 区 版チ ェ ック リス トのいず れ も、点 数 が高 い ほ ど要介 護状 態が 発 生す る リス クが高 い とい う 判 断 で活 用 して い る。 しか し、 予防給 付 にお い て 基 本チ ェ ック リス トのアセ ス メ ン ト基 準 は設 け られて お らず 、本研 究は この点 に着 目し、既 存 の時 系列 デー タか ら北 区版チ ェ ック リス トに お け る妥 当性 の ある リス ク基準 の設 定 を導 き 出 したい と考 えた。

そ こで 本 研 究 は 、後 向 き コ ホ ー ト研 究 の枠 に従 い 、介 護 保 険 サ ー ビス の 自治体 の 既 存 デ ー タ を用 い て 、要支 援者の基本チ ェック リス トの点 数 と介 護i保険 認 定 状 況 、 予 防 給 付 実 績 か ら、基 本 チ ェ ッ ク リス トを用 いた 要 支 援 者 の要 介 護 状 態 へ の移 行 リス ク を予 測 す るた め

表1

の 基 準 設 定 を導 きだ す こ とを 目的 と した 。

∬.研 究 方 法

1.調 査 対 象

調 査 対 象 地 域 で あ る 北 区 は65歳 以 上 の 人 口割 合 が23.93%(平 成20年10月1日 在)23)で 、台 東 区 の23.88%24)を 抜 き23

区で 最 も高 齢 化 して い る。 平 成20年 度 の 高 齢 化 率 の全 国 平均 は22.1%25)で あ る 。

調査 対 象 は 北 区にお いて 平成18年3月 以降 に初 めて要 支援1ま た は要支 援2の 認 定 を受 け た者で 、北 区が 直営 で運営 す る地域 包 括支 援セ

・ ンター3カ 所 で介 護予 防ケ ア プ ラン を平 成18年 度か ら平成20年 度 の3年 度 中 に2年 度 連続 して 介護 予防 ケ アプ ラン を作 成 した計331人 を対 象 と した。

なお現 在、北 区には直 営3カ 所 、委託9カ 所 、 全12カ 所 の地 域包 括支援 セ ンター が あ るが 、今 回の研究 で は平成18年4月 当初 か ら運 営 してお り、保 健師 が直接 介護 予 防ケ アマネ ジ メ ン トに 携 わ って いる直営 地域包 括 支援 セ ンター が介護 予 防 ケ アプ ラ ンを作成 した者 を対 象 とす るため 、

予 防 給 付 サ ー ビス の種 類

サ ー ビ ス の 種 類1サ ー ビ ス の 概 要

(訪 問 サ ー ビ ス)

介 護 予 防 訪 問 介護1

週1回 の ホ ー ル ヘ ル プ サ ー ビ ス

介 護 予 防訪 問 介 護2

週2回 の ホ ー ル ヘ ル プ サ ー ビ ス

介 護 予 防訪 問 介 護3

週3回 以 上 の ホ ー ル ヘ ル プ サ ー ビ ス

介 護 予 防訪 問入 浴 介 護 訪 問 によ る入 浴 サ ー ビス

介護予 防訪 問看護

看 護 師 等 の 訪 問 に よ る看 護 サ ー ビス

介 護 予 防 訪 問 リ ハ ビ リ テ ー シ ョ ン

理 学 療 法士 や作 業療 法 士 の訪 問 に よ る リハ ビ リテ ー シ ョ ン

(通 所 サ ー ビ ス)

介 護 予 防通 所 介 護1 要支 援1認 定 者 の 老 人デ イ サ ー ビス セ ン ター 等 で のデ イ サ ー ビス 介 護 予 防通 所 介 護]1 要支 援2認 定 者 の老 人デ イ サ ー ビス セ ンタ ー等 で のデ イ サ ー ビス

介 護 予 防 通 所 リハ ビ リ テ ー シ ョ ン1

要支 援1認 定 者 の老 人保 健 施 設 ・医 療 機 関 で の デイ サ ー ビス

介 護 予 防 通 所 リハ ビ リテ ー シ ョ ンII

要支 援2認 定 者 の老 人保 健 施 設 ・医 療 機 関 で の デイ サ ー ビス

(短 期 入 所 サ ー ビ ス)

介 護 予 防 短 期入 所 生活 介 護 特別 養 護 老 人ホ ー ム 等 で の シ ョー トス テ イ 介 護 予 防 短 期入 所 療 養 介 護

老 人 保 健 施 設 ・医 療 機 関 で の シ ョー トス テ イ

(介護 予 防 福 祉 用 具貸 与) 福祉 用具 の レン タル によ り 日常 生 活 の 改 善 を 図 るサ ー ビス

手 す り ・ス ロ ー プ ・歩 行 器 ・歩 行 補 助 杖 ・車 椅 子 ・リ フ ト貸 与 特 殊 寝 台 及 び 特 殊 寝 台 付 属 品 ・床 ず れ 防 止 用 具

(地域 密 着 型 サ ー ビス)

介 護 予 防小 規 模 多機 能型 居 宅 介 護 通 い を中 心 と して訪 問や 泊 りを組 み合 わ せ て 提 供 す るサ ー ビス

介 護 予 防認 知 症 対 応 型通 所 介 護 認 知 症 者 の 老 人 デイ サ ー ビス セ ンター 等 で の デ イ サ ー ビス

介護 予 防認 知 症 対 応 型 共 同 生活 介 護 グル ー プ ホ ー ム で の介 護/要 支 援2及 び 要介 護 認 定 者 に限 る

(5)

委 託地 域包 括支 援セ ンターが介護 予 防 ケア プ ラ ンを作成 した者 は調 査対象 か ら除外 した11)。ま た 、今 回 は在 宅 の要支 援 の認 定者 を対象 と した こ とか ら、介 護 福祉施 設入 居者 は調査 対象 か ら 除外 した。

2.調 査 項 目

調 査 項 目は'1重捌 、年 齢、要介護 度 、北 区版 チ ェ ック リス トの点数 及 び予 防給 付 サー ビス(表1 参 照)の 利 用 状況 と した。

こ の うち、予 防給 付 サ0ビ ス につ い て は種 類 ご とに利 用 単位 が定 め られ てい るた め、「介 護 給 付費 単位 数 等 サー ビス コー ド表 」26)の 「提 供サ ー ビス名 」別 にサ0ビ スの種 類 を分類 し、サー ビス の利用 の有 無 を調 べ た。 な お、介 護 予 防居 宅療 養 管理 指 導 、介護 予 防特 定施 設入 居者 生活 介 護 、 特定 介護 予 防 福祉 用具販 売 、住 宅 改修 は 地域 包括 支 援 セ ン ター が給 付管 理 をお こな っ て いな い項 目で あ るた め、調査 項 目か ら除外 した。

まだ 、予 防給付 サ ー ビスの加算 部分26)に つ いて は、 各 サー ビス の利 用 頻度 には影響 せず 、付 加 的 に提 供 され るサ ー ビス で あるた め、 予 防給 付 サ ー ビスの利 用状 況 では考慮 しなか った。

3.使 用 デー タ

調 査 項 目に 関す るデ ー タ は平 成22年7月 末 現 在 、 北 区高 齢 福 祉 課 が予 防給 付 事 業 の運 営 の た め に所 有 す る地 域 包 括 支 援 セ ン ター シ ステ ム の 電 子 デ ー タ か ら抽 出 した。

各 デ ー タの 個 人 番 号 を ラ ン ダ ム な番 号 に変 換 した上 で 、 デ ー タ の提 供 を受 け た。

4.分 析 方 法

ま ず 、調 査 対 象 の 特 性 と して 、性 別 、年 齢 、 介護 度 の変 化 を集 計 した。

表2ケ アプラン1年 時か らケアプラン2年 時までの介護度の変化

ケアプラン2年 時 合計

要支援1要 支援2

次 に 、ア ウ トカ ム 変 数 を介 護 度 の 変 化 と し、

調 査 対 象 の特 性 との 関 連 を分 析 した。 性 別 、 介 護 度 の変 化 との 関 連 の検 討 に はx2検 定 を 、 年 齢 との 関連 の検 討 に はt検 定 を用 い た。 な お 、介 護 度 の 変化 につ い て は 平成18年 度 か ら 平 成20年 度 の3年 度 中に2年 度連 続 した介護 予 防ケア プ ランの両時点 の介 護 度 を比 較 し、前 時 点 か らみ て後 時 点の介護 度が悪 化 した者 を悪 化 群 、前 時 点か らみ て後 時点 の介護 度 が 同一 ない

し向上 した者 を維持 ・改善 群 と分 類 した。

ま た、予 防 給付サ ー ビス の利用 状 況 と北 区版 チ ェ ック リス トの各 分 野 の合 計点及 び総合 点 に つ い て集 計 した。

さ らに、 予防 給付 サ ー ビスの利 用状 況 とア ウ トカ ム変数 の 関連 を分析 した。 この 際、予 防 給 付サ ー ビス の利用 者 の害1冶が1%以 下の もの は 分析 か ら除外 した。予 防給 付サ ー ビス ご との利 用状 況 につ いて 「悪 化群 」 と 「維 持 ・改善群 」 との関連 をx2検 定 で分析 す る と共 に、悪 化 に関 わ るオ ッズ比 と95%信 頼 区間 を算 出 した。 同様 に北 区版 チ ェ ック リス トの各 分野 の合 計、点及 び 総 合 点 とア ウ トカム変 数 の 関連 を分 析 した。

また 、サー ビス利 用 状況 を説 明 変数 と して ロ ジ ステ ィ ック分析 を行 った。

なお、 分析用 の ソフ トウェア としてSAS Systemfc)rwindowsversion9.2を 使 用 し、 有意 水準 を0.05と した。

5.倫 理 的配 慮

今 回 のデー タ利用 に あた り、北 区 区 政 情 報公 開制 度 で 承 認 を得 た 上 で 、首 都 大 学東 京 荒川 キ ャ ンパ ス 研 究 安 全 倫 理 委 員 会 の承 認 を得 た 。

ZlZ3ZZ44 要 支 援1

(86.9%)(13.1%)(100.0%)

皿.結

ケアプ ラン1年 時

325587 要 支 援2

[36.81[63.21[100.01

合計

〔73。7%⊃ 〔26,3%〕 Z4487331 〔100,0%〕

注:()は 、横合計 に対す る%

1.調 査 対 象 の 特 性

調 査 対 象 計331人 の う ち 、 男 性59人 (17.8%)、 女 性272人(82.2%)で あ っ た 。 平 均 年 齢 は 合 計 で79.7±7.7歳(平 均 ± 標 準 偏 差)で あ り、 男 性76.3±9.0歳 、 女 性80.4

±7.2歳 で あ っ た 。

2年 度 連 続 した 介 護 予 防 ケ ア プ ラ ン の 初 年

(6)

度 ・次年 度 とも要 支援1は244名(73.7%)、 支援2は87名(26.3%)で あった。

介 護 度 の変 化 は、悪1ヒ群 が32人(9.7%)、 持 ・改善 群が299人(90.3%)で あった 。(表2)

2.調 査 対 象 の 特 性 とア ウ トカ ム 変 数 との 関連

表3に 、調 査 対 象 の 特 性 とア ウ トカ ム 変 数 との 関連 の 分 析 結 果 を示 した が 、 いず れ の特 性 にお い て も悪 化 群 と維 持 ・改 善 群 の問 で 有 意 な 関 係 は 認 め られ な か った 。

3.予 防 給 付 サ ー ビス の利 用 状 況

表4に 、 予 防 給 付 サ ー ビス の 利 用 状 況 を示 した 。 介 護 保 険 サ ー ビス は ケ ア プ ラ ン に基 づ き 、 ウ ィー ク リー プ ラ ン を基 本 と して 提 供 さ れ る仕 組 み とな って い るが 、 予 防 給 付 サ ー ビ ス に 関 して は提 供 サ ー ビス の 請 求 コー ドは 月 単 位 の 単価 とな って い る。 また 、 北 区 に お い て は 予 防 給 付 サ ー ビス の ケ ア プ ラ ン の期 間 は 要 介 護 認 定 有 効 期 間 と 同 じ期 間 で 作 成 して い る 。 初 回 認 定 の 者 は要 介 護 認 定 及 び 介 護 予 防 ケ ア プ ラ ン の有 効 期 間 は6か 月 間で あ る が 、 そ の 後 の 更 新 で 状 態 が 安 定 して い る者 は1年 間 の 有 効 期 間 とな る こ とが 多 い。 そ の た め 、 今 回 の予 防 給 付 サ ー ビス の利 用 状 況 は介 護 予 防 ケ ア プ ラ ン に基 づ きそ の ケ ア プ ラ ンの 有効 期 間 にお い て利 用 した予 防給 付 サ ー ビス を反 映 して い る 。

利 用 者 数(利 用 割 合)は 、予 防訪 問介 護2 が142人(42.9%)、 予 防訪 問介 護1が102 人(30.8%)、 予 防 通 所 介 護1が60人(18.1%)、

介 護 予 防 福 祉 用 具 貸 与(車 椅 子)が29人

表3調 査対象 の特 性 とア ウ トカ ム変数 との

関連の分析(n=331)

特 性

悪 化 群 維 持 ・改 善 人(%)人(%)P値

(n=32)(n=299)

6(10.2)53(89.8)0 ,88626(9 .6)246(90.4)

年 齢(歳)

平 均 ± 標 準 偏 差79,6±10,179,7±7,40.934

表4予 防 給 付 サ ー ビス の利 用 状 況

サ ー ビス の種 類

人%

n=331

介 護 予 防 訪 問 介 護1

介 護 予 防 訪 問 介護2

介 護 予 防 訪 問 介護3

介 護 予 防 訪 問 入浴 介 護

介 護 予 防 訪 問看 護

介護 予 防 訪 問 リハ ビ リテー シ ョン

介 護 予 防 通 所 介護1

介護 予 防通 所 介護 ■

介護 予 防通 所 リハ ビ リテー シ ョン1

介護 予 防通 所 リハ ビ リテー シ ョンII

介 護 予 防短 期 入 所 生 活介 護

介 護 予 防短 期 入 所 療養 介 護

介 護 予 防福 祉 用 具貸 与 手 す り

ス ロー プ

歩 行器 歩 行補 助 杖

車 椅子

特 殊 寝台 及 び 特殊 寝 台付 属 品

リ フ ト貸 与

床 ず れ 防止 用 具 貸 与

介 護 予 防 小規 模 多 機 能 型 居宅 介 護

介 護 予 防 認知 症 対 応 型 通所 介 護

介 護 予 防 認知 症 対 応 型 共 同 生活 介 護

22969.2 10230.8 18957.1 14242.9 30592.2 267.9 331100.0

111

32598.2 61.8 331100.0

111 27181.9

6018.1

30291.2

..

32598.2 61.8 32497.9 72.1 32999.4 20.6

331100.0 111

32297.3 92.7 331100.0

1!1 31294.3

195.7 32297.3 92.7 30291.2

..

31896.1 133.9 32999.4 20.6 331100.0

111

331100.0 111

331100.0 111

331100.0

111

(7)

(8.7%)、 介 護 予 防訪 問介 護i3が26人(7.9%) 等 の順 で あ っ た。

4.北 区 版 チ ェ ック リス トの 各 分 野 お よ び 総 合 点 の状 況

表5に 北 区版 チ ェ ック リス トの各 分野及 び総 合 点 の状 況 につ い て示 した。 厚 生労働 省 が示す 基 本チ ェ ック リス トは7分 野 合計25項 目か らな るが 、北 区版チ ェ ック リス トは7分 野 合計66 項 目 とな ってい る。運動機 能 改善13項 目、閉 じ

こ も り予 防8項 目、栄 養 改善8項 目、物忘 れ予 防9項 目、社会 参加11項 目、健 康 管理 ・口腔 ケ ア10項 目、住環 境7項 目の内訳 とな って い る。

各分 野 の点数 の分 布及 び 平均 点 数 、最 頻 値 は、

運 動 機能 改善 にお い て最小値0点 、最 大値12 点、平 均 点CSC7.5±2.1(平 均 ±標 準 偏差)、 最 頻 値7点 、閉 じこ も り予 防 におい て最 ノ値0点 、 最 大値7点 、平均 点 数2.5±1.3、 最 頻値2点 、 総 合点 におい て最ノJ値0点 、最 大値45点 、平 均 点 数22.8±8.0、 最頻 値25点 等 で あっ た。

5.予 防 給 付 サ ー ビス 利 用 状 況 と ア ウ トカ ム 変 数 との 関 連

表6に 、 利 用 割 合 が1%未 満 の 予 防給 付 サ ー ビス(介 護 予 防 訪 問 入 浴 介 護

、 介 護 予 防 訪 問 リハ ビ リテ0シ ョン、 介 護 予 防 短 期 入 所 生 活 介 護 、介 護 予 防 短 期 入 所 療 養 介 護 、 介護 予 防 福 祉 用 具 貸 与(ス ロ0プ)、 介 護 予 防 小 規 模 多 機 能 型 居 宅 介 護 、 介護 予 防 認 知 症 対 応 型 通 所 介 護 、介 護 予 防認 知 症 対応 型 共 同生 活 介 護) を除 き、 利 用 状 況 とア ウ トカ ム変 数 との 関 連 の 分 析 結 果 を示 した 。 各 サ ー ビス 利 用 とア ウ トカ ム変 数 との 関連 をx2検 定 で 分 析 した 結

表5北 区版チェックリストの点数の状況(n=331)

表7予 防通 所 介 護1を 説 明変 数 と した ゴ ジ ス テ ィ ック 分 析 結 果 サ ー ビス 利 用 オ ッズ 比95%信 頼 区 間 予 防 通 所 介 護1

0回/週 1回/週

0040∩,4

1 0

0.05‑0.94

果 、予 防通 所 介 護1で 有 意 な 関連(P=0.025) が み られ 、 介 護 度 悪 化 に関 す る オ ッズ 比

(95%信 頼 区 間)は 、022(0.05‑0.94)で あ っ た 。

ま た 、表7に 予 防通 所 介 護1を 説 明変 数 と した ロ ジス テ ィ ッ ク分 析 で 得 られ たオ ッズ比 お よ び95%信 頼 区 間 を示 した。

6.北 区版 チ ェ ック リス トの 各 分 野 お よ び 総 合 点 の 状 況 とア ウ トカ ム 変 数 との 関

表8に 、 北 区版 チ ェ ック リス トの各 分 野 の 合 計 点 お よび 全分 野 の 総 合 点 とア ウ トカ ム変 数 との 関連 の分 析 結 果 を示 した 。 チ ェ ック リ ス トの 点数 とア ウ トカ ム変 数 との 関 連 をz2 検 定 で 分析 した が 、悪 化 群 と維 持 ・改 善 群 の

間 で 有 意 な 関係 は認 め られ な か っ た 。 iv.考

本研究は、介護保険制度下で要支援 と認定 された在宅高齢者の予防給付サービス利用に よる介護度の悪化防止への影響について、 自 治体既存の介護保険データを用いて分析を行

表8北 区 版 チ ェ ッ ク リス トの 点 数 と ア ウ トカ ム変 数 と の 関 連 の 分 析(n=331)

チェックリストの分野 最小値 最大値 最頻値 平均±標準偏差 チ ェ ッ ク リス トの 分 野

∫)値*

運動機能改善(13項 目) 閉じこもり予防(8項 目) 栄養改善(8項 目) 物忘れ予防(9項 目) 社会参加について(11項 目) 健康管理 ・口腔ケアについて(10項 匹 住環境について(7項 目) 総合点(66項 目)

l l ﹄ ■

篇 ±2.1

ZZ.5±1.3 12.1±1.6 33.3±Z.0

34.了 ±λ8

11.3±1.1 00.1±1.1 2522.8±8.0

運 動 機 能 改 善 閉 じ こも り予 防 栄 養 改 善 物 忘 れ 予 防 社 会 参 加 につ い て

健 康 管 理 ・口腔 ケア に つ い て 住 環 境 につ い て

総 合 点

11"

0.798 0.855 0.784 0.718 0.566 0.973 0.114

*x2検 定 を 用 い た 。

(8)

表6予 防給 付サ ー ビス利 用 状況 とア ウ トカ ム変 数 との 関連 の分析

サ ー ビ ス 利 用

悪 化 群 糸 持 ・改A'NT (n=32)(n=299)

人%人%.

オ ッズ 比95%信 頼 区 間P値*

介護 予防訪 問介護1

介護 予防訪 問介護2

介A.予 防訪 問介護3

介 護予 防訪 問看 護

介 護予 防通所 介護1

介 護予 防通所 介護 ■

介 護予 防通所 リハ ビリテーション1

介 護 予防通所 リハ ビリテーションII

介護 予防福祉 用具 貸与 手す り

歩行器

歩行補 助杖

車椅 子

特殊 寝 台及び特殊 寝台付 属品

19に﹁U﹁hJ

81り4ワーワーq乙ρhU3

霞 U ﹁0 0 0

7 リ ム 0 0 8 1 0

8りーU

.

3 ρ nU 9 A り 1

1 8 ワ ー 2 0 0 β U 4

0 0 0 9 0 0 ﹂

5 7 0 2 8 4 2 0 0 2 3 9 2 0 9 3 2 2 1 2 3 3 2 3 2 2U 4 0 9 9 8 り 0 9 1

00ρhUρnUOへU

9 ∩ コ 00 8 1 8 8 1 [ 0 5

7 り ム 8 1

9 3 0 2 1 1 6 6 8 4 り 乙 り 0 3 0 ム 0 乙 0 乙 8 R U ﹁ 0

0 ﹂ 0  0 4 農 U 9 0 ご 0 4 3 7 0 0

0 0 ρh U 7 0 0 9 9 2 U 4 農 U 4

ρ nU 3 2 7 ‑ 7 リ ム 9 9 0 7 0 0

8 1 9 1 9 0 ﹂ 7 3

昌UOO

9 7 4 0 0 7 ‑

4 ﹁0 ワ ー リ ム 9 9 0 0 り 0 7

1 9 7 0 乙 9 9

ワー0乙ρnUOOO9ρnUOO211ー凸

9 0 0 9

ワーリムnJO乙0乙

O J O

O乙ワー

2

ワー9自45ワー0乙OJO乙01臼

ρ nU 3 9 2 9 0 8 1 2 り 0 2 U 1 8 8 1 n J

O乙0乙

り 乙 7 1 Q O 7 り 乙 O J

0

0 3 0 ﹁ nU O 腐 U O 7

1 0 1 1 0 0 0 ﹂ 0 0 ﹂ 1 1 0 0 0 り 乙 O n J O り 乙

1 0 1 1 0 0 り 0 0 0 0 9 0 9

1 ⊥ 4 1 三 〇 0 1 0 リ ム

ー ( U 0 0 ﹂ 0 8 0 9 0 1

1 り 乙 1 1 1 0 7‑ 0 1 1 1 ハ U り 4 0 0 0 3 0 り 乙

1 0 乙 ‑ ρh U

0.26‑1.50

0.35‑1.59

0.63‑6.24

0.87‑0.93

0.05‑0.94

2.03‑11.93

0.8?‑0.93

1.97‑52.89

0.78‑11.48

0.26‑5.38

0.14‑9.69

0.88‑6.14

1.47‑18.34

0.296

0.449

0.228

0.320

0.025

0.000注)

0.461

0.000注)

0.095

0.831

0.881

0.081

0.005注)

*x2検 定 を用いた。また、予防給付サ ービスのうち利用者 の割 合が1%以 下 のものは分析から除外 した。

注)SASでの分析上、セルの25%に おいて期待度数が5よ り小さくなっており、x2検定は妥当な検定でないと思われた。

い 、 北 区 版 チ ェ ッ ク リス トを用 いた 要 支 援 者 受 給 者 数 の要 介 護 状 態 区 分構 成割 合 」27)で の要 介 護 状 態 へ の 移 行 リス ク予 測 のた め の 基 は、 要 支 援 認 定 者 は男 性 ・女 性 と もに80歳 準 設 定 に関 す る検 討 を行 った も ので あ る。 〜84歳 の 受給 者 が 最 も多 い こ とか ら、女 性 は

1.調 査 対 象 の 特 性 に つ い て 全 国 平 均 と 同様 の傾 向 とい え る が 、 男性 は全 調 査 対 象 の 平 均 年 齢 は 合 計 で 約80歳 で あ 国 平 均 よ りも若 い利 用 者 とな っ て い た 。 男女 っ た が 、男 性 が 女 性 よ り約4歳 若 い平 均 年齢 の構 成 割 合 は約2対8で あっ た 。同 時期 の厚 とな っ た 。 同時 期 の 厚 生 労 働 省 資 料(以 下 、 労 省 資 料 の 「性 別 に見 た 認 定 者 数 ・受給 者 数 」 厚 労 省 資 料 と略)の 性 ・年齢 階 級 別 にみ た27)の 男 女 構 成 割 合 は約23.4%対76.6%で

(9)

る こ とか ら、 女 性 の割 合 が 高 くな っ て い た 。 北 区 の 平 均 年 齢 が 全 国平 均 よ り も高 く、23区 中最 も高 齢 化 した 地 域 で あ る こ とが影 響 して い る と推 測 され る。

2.ア ウ トカ ム変 数 につ い て

調 査 対 象 の要 支 援1お よ び 要支 援2の 構 成 割 合 は 約7対3で あ っ た 。同 時期 の厚 労省 資 料 の 「性 別 に 見 た 認 定 者 数 ・受 給 者 数 」27)

の 要 支 援1お よび 要 支 援2の 構 成 割 合 は 約 48.3%対51.7%で あ る こ とか ら、要 支 援1の 割 合 が か な り高 率 とな っ て い た 。 北 区 の介 護 保 険 事 業 概 要28)に よ る と、平 成18年 度 の 要 支 援1お よ び 要 支 援2の 認 定 割 合 は約65%対

35%と な って お り、当時 北 区 は要 支 援1の 認 定 割 合 が 全 国 平 均 よ りも高 い こ とが 分 か っ た 。

2年 度 連続 した介 護予 防 ケア プ ランの初年 度 ・次年 度 の介 護度 の変化 を欝擦 す る と、悪化 群 が9!7%で あ るのに比 べ 、維 持 ・改善 群は

90.3%と 多 か った。厚 労 省資料 の 「介 護保 険サ ー ビス を1年 間継続 受 給 した要支 援認 定者 の介 護度 の変化 」27)で は悪 化者 が17%と な ってお り、本研究 の調i鰍橡 で は維 持 ・改善 者 の割 合 が 高率 で ある こ とが指 摘で き る。

東 野29)は 、認 定か ら半 年後 に介護 度が悪 化 し た群 は、認 定調査 時 の認知 症(問 題行 動)の 数 が35%の 者 に増加 して い る と報告 して いる。本 研 究で は、 痴呆 と介護 度の関連 につ いて の分 析 は行 って いな いが、調 査 文橡 が 、介護 度 の悪 化 割 合 を低 く抑 えて いる要 因の一 つ として、 認知 機i能が 比較 的保 たれ て いる集 団で ある こ とが推 測 で き る。北 区 の介 護 保 険事 業概 要28)で は 、 要 支 援1お よ び要 支 援2の 状 態 を 「認 知 症 等 が な く、支 援 が 必 要 な 状 態 」と区分 して お り、

平成18年 度 の 介 護 保 険 制 度 改 正 にお いて 、 認知 症等 を有 す る者 は 要 介 護1以 上 の認 定 と な っ た と予 測 され る。

3.調 査 対 象 の特 性 と ア ウ トカム 変 数 との 関 連

本研 究 では 、↑甥IJ、年齢 とア ウ トカム変 数 の 間 に有 意 な関連 は認 め られな か った。そ こで 、

予 防給 付 サー ビス利 用状 況 とア ウ トカム変 数 の 関連 の検 討で は、 これ らの要 因 の影 響 は考慮 し な い こ とと した。北 区版 チ ェ ック リス トの各分 野お よ び総合点 の状 況 とア ウ トカ ム変 数 の関連 の検 討で も、 上記 と同様 と した。

軽 度者 の重 度化 要 因調査研 究 報告 書 一介 護 度 分析 か らの提 言 一」 によ る と、軽 度 要介護 者 (要支援 ・要介 護1)の 要介 護 度が重 度化 す る 直接 的 な要 因は疾 患 脳 血管 疾患 ・癌 とそ の他 の疾 患)に よ る ものが 一番 多 く、つ いで認 知症 、 加齢 によ る脆 弱化 、家族 関係 、転倒 とな って い た31)と 報 告 して お り、年齢 や性 別 の ほか に疾 病 も深 く関わ って いる こ とが示 され て い る。 本研 究 の調査 文橡 の特 性には要支 援 に至 った原 因疾 患 は取 り上 げてお らず 、今 後 の検 討 を要す る課 題で ある と考 え られ る。

4.予 防給 付 サ ー ビス の 利 用 状 況

本 研 究 にお け る予 防給 付 サ ー ビス の 利 用 状 況 は、 予 防訪 問介 護2(42.9%)が 最 も高 率 で あ り、次 い で予 防訪 問介 護1(30.8%)、 防 通 所 介 護1(18.1%)、 介 護i予防福 祉 用 具 貸 与(車 椅 子)(8.7%)、 介 護 予 防 訪 問 介 護3

(7.9%)の 順 で あ っ た 。同時 期 に 厚 労 省 が 報 告 した介 護 給 付 費 実 態 調 査 月 報27)の 介 護 予 防サ ー ビス 費用 額 、要 支 援 状 態 区 分 ・サ ー ビス 種 類 別 」 をみ る と、 要 支 援1が 利 用 して い る予 防 給 付 サ ー ビ ス は介 護 予 防 訪 問 介 護 32.7%、 介 護i予防通 所 介 護i31.5%、 介 護 予 防 通 所 リハ ビ リテ ー シ ョン11.5%の 順 で 多 く、

要 支 援2は 介 護 予 防 通 所 介 護36.7%、 介 護i予 防 訪 問介 護22.8%、 介 護 予 防通 所 リハ ビ リテ ー シ ョ ン17 .3%と な って いた。本研 究で は、

要 支 援1と 要 支 援2を ま とめ て 分 析 して い る た め要 介 護 度 別 の 内訳 は 明 らか で はな いが 、 本 研 究 で利 用 割 合 が 高 い3種 類 の サ ー ビス に 着 目す る と、順 序 は 異 な る も の の 、 厚 労 省 に お け る報 告 と上位2位 ま で のサ ー ビス は一 致 して い た が 、上 位3位 が 北 区 は介 護 予 防 福 祉 用 具 貸 与(車 椅 子)で あ っ た の に 対 し、 厚 労 省 にお け る報 告 で は介 護 予 防通 所 リハ ビ リテ

(10)

一 シ ョ ンで あ っ た 点 に相違 が み られ た 。松本 ら31)は 、介 護 保 険 サ ー ビス は 、地 域 の 介 護 サ ー ビス の 供 給基 盤 が 整 い 、 利 用 料 や 家 族 の 様 々 な 負 担 に 関 す る 使 い 控 え が な け れ ば 、 個 々 の 要介 護 状 態 に合 っ た ケ ア プ ラ ン の も と

に適 切 な サ ー ビス の 選 択 が 促 され る も の と考 え られ る と述 べ て い る 。平 成23年4月 現 在 、 北 区 内 の介 護 予 防 通 所 リハ ビ リテ ー シ ョン の 事 業 所 は4か 所 の みで あ り、介 護 予 防通 所 介 護 の66事 業 所 と比 較 して 、 供 給 基 盤が 整 っ て い な い こ と が 明 らか とな っ た32)。 ま た 、 介 護 予 防 通 所 リハ ビ リテ ー シ ョンは 病 院 や 介 護 老 人 保 健 施 設 で 実 施 され て お り、 区 内 の病 院数 お よ び 施 設 数 の 影 響 を大 き く受 け る と考 え られ る 。

利 用 割 合 が 最 も高 率 で あ っ た予 防 訪 問介 護 2は 週2回 、 概 ね1回1時 間 か ら1.5時 間 の 訪 問 介 護 サ ー ビス を提 供 して い る 。 大 森33)

は 、 生 活 援 助 サ ー ビス は ど の要 介 護 度 を見 て も週2回 使 う のが パ ター ン とな って い る と述 べ て い る。 北 区 にお いて も要 支 援 者 の訪 問介 護 サ ー ビ ス の利 用 にお いて 同様 の傾 向 が 認 め られ た。 平 成18年4月 に介 護 保 険 法 が 改 正 され 、予 防給 付 サ ー ビスが 導 入 され た こ とで 当初 サ ー ビス の給 付 抑 制 に な っ た とい う意 見 が あ っ た が 、 辻14)は デ ー タ か ら見 る 限 り、

制 度 改 正 に よ っ てサ ー ビス利 用 回 数 が減 っ た と は言 え な い との 結論 を 出 して い る。 また 、 厚 労 省 資 料27)で 要 支 援 認 定 者 が 利 用 した 介 護 内容 を見 る と、 生 活援 助(調 理 、 洗 濯 、 掃 除 等)中 心 型 の 利 用 者 が 多 く、 身体 介 護(入 浴 、 排 泄 介 助 等)型 の 利 用 は 少 な い と い う結 果 で あ る こ とか ら、 本研 究 の 調 査 対 象 も、 同 様 の 介護 が 提 供 され て い る と考 え られ る。

次 に利 用 割 合 が 高 率 で あ った 予 防 訪 問介 護 1は 週1回 、 概 ね1回1時 間 か ら1.5時 間 の 訪 問 介 護 サ ー ビス を提 供 して い る。 介 護 内容 は予 防 訪 問介 護2と 同様 で あ る と考 え られ る。

要 支 援1の 区分 支 給 限 度 基 準 額(月 額)は 4970単 位 、要 支 援2は10400単 位 とな って

い る こ とか ら、 要 支 援1の 場 合 、予 防訪 問 介 護 と予 防通 所 介 護iを併 用 す る に は、 予 防訪 問 介 護 を週1回 に しな い と区 分 支 給 限 度 基 準 額 を超 過 して し ま う。 そ のた め 、 予 防訪 問介 護 1利 用 者 は 予 防訪 問介 護2利 用 者 よ りも予 防 通 所 介 護 の 利 用 が 高 率 とな って い る と推 測 さ れ る。

3番 目に利 用 割 合 が 高 率 で あ っ た予 防通 所 介 護1は 要支 援1認 定 者 が概 ね 週1回 通 所 介 護 サ ー ビス を利 用 して お り、 内容 と して は介 護 予 防 を 目的 と して 老 人 デ イ サ ー ビス セ ンタ ー 等 が 在 宅 の 要 支 援 者 等 を通 所 させ 、入浴や 食 事 の提 供 とそ の 介 護 、 生 活 等 につ いて の相 談 や 助 言 、健 康 状 態 の 確 認 等 の 日常 生 活 の支 援 と機i能回 復 訓 練 を提 供 す る場27)で あ り、

ま た 、ケ ア プ ラ ン に よ り施 設 へ の 送 迎 や 入 浴 、 食 事 の提 供 を併 せ て 受 け る こと も 可 能26)と

して い る 。 予 防 通 所 介 護 の 特 徴 と して 、パ ワ ー リハ ビ リテ ー シ ョ ン の理 念 に基 づ き マ シ ン を利 用 した トレー ニ ン グや 集 団 で 行 う運 動 を 実 施 して い る事 業 者 が 多 い点 が あ げ られ る 。 吉 川34)は 、 「要 介 護 状 態 」や 「日常 生 活 を営 む の に 支 障 が あ る状 態 」 と は生 活 機 能 が 障 害 を 受 け た(低 下 した)状 態 と し、 個 入 の もつ 特 徴 で あ る 「機 能 障 害 」 だ けが 生 活 機 能 障 害 の 原 因 で は な く、 活 動 や 参 加 な ども含 め た 各 構 成 要 素 が 相 互 に影 響 しあ う も ので あ る こ と と、「環 境 因子 」も生 活 機 能 障 害 の原 因 とな り う る と述 べ て い る。 つ ま り、 通 所 す る こ と 自 体 、 地 域 の人 と出会 い 、施 設 の職 員 と触 れ 合 う こ と に よ り介 護 予 防効 果 が 期 待 で き る もの と予 想 され る。

4番 目 に利 用 割 合 が 高 率 で あ っ た の は介 護 予 防 福 祉 用 具 貸 与(車 椅 子)で あ っ た 。 同 時 期 に厚 労 省 が 報 告 した介 護 給 付 費実 態 調 査 月 報27)の 福 祉 用 具 貸 与種 目別 にみ た 件 数 ・ 単 位 数 」 を み る と、利 用 割 合 が 最 も高 率 だ っ た の は特 殊 寝 台 及 び特 殊 寝 台 付 属 品(66.4%) で 、 次 に利 用 割 合 が高 率 で あ っ た の が車 椅 子

(13%)で あ っ た 。 平成18年 度 の 制度 改 正

(11)

で 、 要 支 援 者 及 び 要 介 護1の 者 につ い て は 、 一定 の 条 件 に該 当す る場 合 を除 いて

、特 殊 寝 台 や 車椅 子 な ど一 部 の福 祉 用 具 が 、 保 険給 付 の対 象 とな らな い こ と とな った 。 東 京 都 及 び 都 区 部 の 一 部 自治 体 な どで は、 特 殊 寝 台 とそ の付 属 品 の 自費 レン タル 費 用 の一 部 を助 成 し た り、 買 い取 り費 用 の一 部 を助 成 した りす る 制度 を 実 施 した35)。 北 区 も 上 記 の 制度 を実 施 した 自治 体 の一 つ で あ り、そ の 結 果 、特 殊 寝 台 及 び 特 殊 寝 台 付 属 品 の保 険 給 付 で の利 用 割 合 が 低 下 した も の と考 え られ る。

在 宅 の要 支 援 認 定 者 にお け る各 種 介 護 保 険 サ ー ビス 利 用 状 況 を把 握 す る こ とは 、今 後 も 増大 が 予 想 され る要 支 援 認 定 者 に対 す る予 防 給 付 の あ り方 な どの介 護 保 険制 度 の運 営 に有 用 な 資 料 とな る こ とが 期 待 され る。

5.北 区 版 チ ェ ッ ク リス トの 各分 野 お よ び総 合 点 の 状 況

北 区 版 チ ェ ック リス トは 、北 区が そ れ ま で 実 施 して き た 「お 達 者 は つ らつ 訪 問」4)・7)・

8)で 使 用 して い た ヘル ス アセ ス メ ン トツ ー ル を基 に作 成 され た 。 ヘ ル ス アセ ス メ ン トは個 人 の 生 活 習 慣 行 動 、社 会 ・生活 環 境 等 の把 握 や 評 価 を 目的 に 開発 さ れ た1)も の で あ る 。点 数が 高 い ほ ど要介 護状態 が 発生す る リス クが 高 い とい う判 断 で活 用 して いる。 ヘル ス アセ ス メ ン トマニ ュアル1)で は、生活 機能 得点 の利 用 に あた って は、 得点 の平均 値 の みで な く累積 相対 度数 も求 め、 両者 を併 用す る ことが 望 ま しい と 述べ て い る。点 数 が 低 い側 か らみ て80%タ ル が 何 点 に な る か を分 野 別 にみ て み る と、運 動機 能 改善(13項 目)9点 、閉 じこも り予 防(8 項 目)3点 、栄 養 改善(8項 目)4点 、物忘 れ予 防(9項 目)5点 、社 会参 加(11項 目)7点 、健 康 管理 ・口腔 ケア(10項 目)2点 、住 環 境(7 囎)1点 で ありた 。また、0点 取儲 は全 て の 分 野 に認 め られ たが 、最 高点取 得者 は栄 養 改善 と物 忘 れ 予 防以外 の分 野 には認 め られず 、 特 に 健康 管 理 ・口腔 ケ アに関 して は最 大値 が最 高点 の半分 とな って いた 。「東京 都 老人総合研 究 所 に

よ る長 期 プ ロジ ェク ト研究 報 告書 」36)によ る と、

老 研式 活動 能 力指標37)を 用 いた研 究で 、生活機 能 の低 下(老 化)度 は 、平均 的 にみ る と5年 間 で約1点 程度 と見 積 も る ことが で き、生活 機能 得点 が5年 間 で2点 以 上 も低 下す るよ うで あれ ばそ の 人 は低 下 の ス ピー ドが標 準 よ りも速 く要 注 意 で あ る と述 べ て いる。老 研 式活 動指 標 の項 目は、北 区版 チ ェ ック リス トで は物忘 れ予 防 と 社 会 参加 の分 野 が該 当 して お り、 この分 野 の点 数 の変化 には注 意 が必要 で あ る と想 像 で きる。

また 、同報 告書36)で 、生活機 能 を規定 する要 因 と して 、男女 に共通 して有意 な 変数 は 、初 回時 の生活 機能 得点 の他 に 「年 齢」、「移動 能 力」、「 康 度 自己 評価 」、 「友 人 とのつ き あい」 で あ り、

年齢 が 「高 い」 ほ ど、移 動 能 力や健凍渡 自己評 価 が 「低 い」 ほ ど、友 人 とのつ き あ いが 「少な い」 ほ ど、5年 後 に生 活機i能が 低下 しや す い傾 向 に ある こ とが 示 され て いる。 北 区版 チ ェ ック リス トに照 らし合わ せ る と、 「移 動能 力」は運 動 機 能 改善 の分野 が該 当 し、 「健 康 度 自己評 価」は 健 康管 理 ・口腔 ケ ア、 「友 人 とのつ き あい」は社 会参 加が該 当 して いる。 この3つ の分 野 の点数 の動 向が5年 後 の生活機 能 を予測 し うるもので ある と考 え られ る。なお 、同報告 書36)に お いて、

生活 機能 得点 の何 点以下 を 「機 能低 下」 と判 定 す るか決 め る ことは、 きわ めて 困難 で あ る と述 べ られて い る。

住環 境につ いて の80%タ イル 得 点が1点 とな った要 因 と して 、介 護保 険 の住 宅改修 が 影響 し て い る と考 え られ る。 手す りの取付 け、床段 差 の解 消 、滑 りの防止 及 び移動 の 円滑化 等 の ため の床 又 は通路 面 の材 料 の変更 、 引 き戸 等 へ の扉 の取替 え、洋 式便 器等 への便器 の取 替 えが あ り、

また、介 護保 険 給付 で はな い一 般高齢 者施策 と して、浴 槽 の取替 え、流 し ・洗 面台 の取 替 え等 の住 宅 改造 費 の助成 制度 が 実施 され て い る38)。

これ らの制度 を利用 す る こ とで 住環境 のヘル ス リスク を軽 減で き た もの と推察 され る。

6.予 防 給 付 サ ー ビス利 用状 況 と ア ウ トカム 変 数 との 関 連

(12)

調 査文橡 の特性 とア ウ トカ ム変 数 との 間 に有 意 な 関連 は認 め られ なか った こ とか ら、予 防給 付 サ ー ビス利 用状 況 とアウ トカム 変数 との 関連 の検 討 にお いて は、調 査文橡 の特 性 を調整 因子 とは扱 わ ず に分析 した。各 サ ー ビス とア ウ トカ ム変数 との検 討 の結果 、予 防通 所介護1の 利 用 状 況 と群 との問 に有意 な 関連 がみ られ 、介 護 度 悪 化 に関す るオ ッズ 比(95%信 頼 区 間)は0.22

(0.05‑0.94)で あった。

っ ま り、通 所介 護 を週1回 利 用 して いた要 支 援1認 定 者 において 介護 度 の悪 化 防止へ の影響 が 認 め られ た。安村44)は 、要介 護状 態や 死亡 の リス ク として 「閉 じ こも り」 と 「うつ 状態 」 が 相 互 に関連 した 関係 を指摘 してお り、閉 じ こも りの定 義 を 「週1回 未 満 の外 出 しか しな い状 態」

とし、 この定 義 を 「社 会 との交 流頻 度 が極 端 に 低 下 した状態 」 と言 いか え る こ ともでき る と し て い る。一方 、黒 田 ら45)は 、75歳 以上 の高齢 者 の抑 うつ は、 「食 生活 が 良好で な い」 「歩 行 時 の足腰 の痛 み」 「外 出頻 度が 少な い こ と」が、有 意 の 関連 を示 した と報告 して い る。 また 、新 名 ら39)は 、 外 出す る機 会 の多 い要 支 援 高 齢 者 は 、 要 介 護度 が 高 くな りに くい 傾 向 が 認 め ら れ た と して い る。 平 成18年 度 の 制 度 改 正 で は 、予 防 通 所 介 護 にお い て 運 動 機 能 向上 加 算 、 栄 養 改 善 加算 、 口腔 機 能 向 上 加 算 等 が 追 加 さ れ 、 これ らの新 し い プ ロ グ ラム は 、 介 護 予 防 効 果 が 科 学 的 に実 証 され て い る と厚 労 省 は報 告46)し て い る 。 つ ま り、今 回 の分 析 で 最 も 悪 化 を抑 え た 週1回 予 防 通 所 介 護 を利 用 して い た 者 は、 そ こで 受 け る通 所 介 護 にお いて 、 孤 独 感 や 不 安 感 の解 消 や 食 関 連 の 援 助 が も た らす 生 活 の 変 容(栄 養 の 改 善 ・生 活 の リズ ム)、

行 動 範 囲の広 が り(新 た な 人 間 関 係 の 構築 、 週1回 の通 所 に よ る外 出)な ど、 利 用 者 の生 活 に何 らか の 刺 激 と活 性 化 を もた ら して い る 可 能 性 が 高 い と予 想 され る。

松本 ら31)は 、訪 問介 護 を月6回 以 上利用 し て い る者 にお いて介護 度 の悪 化 防止へ の影 響 が 認 め られた と述 べて い るが、 本研 究 にお いて は

予 防訪 問介 護 の利 用状 況 と群 との間 に有 意 な 関 連 は 認 め られ な か っ た(P=0.45)。 平 成23 年4月 現 在 、 北 区 内 の 予 防 訪 問 介 護 の事 業 所 32)は90事 業所 とな っ て お り、サー ビス の供 給 基 盤 は整 っ て い る と推 測 され る。 本 研 究 の 調 査 対 象 は 平成18年 度 か ら平 成20年 度 の3年 度 中 に2年 度 連続 して介護 予 防ケ ア プ ランを作 成 した者 で あ り、平 成18年 度 の介護i保険制度 改 正 の影 響 を受 けてい る。杉 原 ら41)は 、 「要支 援 認 定者 にお ける介 護保 険制 度 改正 の影 響 評 価」

にお いて 、介 護保 険制 度改 正 前 に訪 問介護 を利 用 して いた者 で改 正後 に 「通 院 ・外 出 のつ きそ い」 を まった く、 または 、一 部 して も らえ な く な った者 が61.5%あ っ た として いる。 また 、制 度 改正 に伴 う変 化 が大 き い者 ほ ど生活 上 の不 安 感 が強 い とい う関係性 が示 され 、そ の関連 性 は ほ ど強 い こ とが示 唆 され た と述 べて い る。北 区の扶 助費42)を みる と、高齢 化率 と並行 して扶 助 費が 伸び てお り、 また、 扶助 費 に 占め る生活保 護 費の割 合 は平 成11年 度47.2%な

に対 し平 成18年 度61.3%と な って い る。杉澤4 3)は 、低所得者ほど要介護になる可能性が高い こ とを指摘 して い る。 本研究 の調 査対 象 の特性 には年 収 を取 り上 げて お らず 、今後 の検 討 を要 す る課 題で ある と考 え られ る。以 上 の理 由か ら 本研 究 にお いて は予 防訪 問介護 の利用 状況 と群 との 間 に有 意 な 関連 は認 め られな か った と考 え る。

7.北 区版 チ ェ ッ ク リス トの各 分 野 お よび 総 合 点 の 状 況 と ア ウ トカ ム変 数 との 関

調 査 対象 の特 性 とアウ トカ ム変 数 との 問 に有 意 な 関連 は認 め られ なか った ことか ら、北 区版 チ ェ ック リス トの各分 野お よ び総合 点 の状 況 と アウ トカ ム変 数 との 関連 の検 討 にお いて は、調 査 文橡 の特 性 を調整 因子 とは扱 わず に分 析 した。

各 点数 とア ウ トカ ム変 数 との検 討 の結果 、北 区 版 チ ェ ック リス トの各 分野 お よび総 合点 の状況 とア ウ トカム変 数 との間 に有 意 な 関連 は認 め ら れ なか っ た。 つ ま り、 北 区版チ ェ ック リス トの

参照

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