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所 属 人間健康科学研究科 人間健康科学専攻 学 位 の 種 類 博士(放射線学)

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Academic year: 2021

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氏 名 森

モ リ

美加

所 属 人間健康科学研究科 人間健康科学専攻 学 位 の 種 類 博士(放射線学)

学 位 記 番 号 健博 第

185

号 学位授与の日付 令和

2

3

25

課程・論文の別 学位規則第4条第1項該当

学 位 論 文 題 名

臨床用画像検査機器を利用した年輪年代学における非破壊年輪計測

法の開発に関する研究

論 文 審 査 委 員 主査 教 授 妹尾 淳史 委員 教 授 古川 顕 委員 准教授 眞正 浄光

【論文の内容の要旨】

年輪年代学は木質文化財の正確な絶対的年代測定法である.これまでの年輪年代学には 年輪を露出させるために破壊的手法が用いられてきたが,本来,木質文化財に対して非破 壊であることが理想である.近年ではマイクロフォーカスCTを使用した年輪測定が可能と なったが,この手法は乾燥した資料に限られていた.

一般的に遺跡から出土する木材や木製遺物は,地下水に浸かった状態で発見される.こ れらの多くは水浸状態で保存され,特にこのうちの重要なものは,保護するためにトレハ ロースおよび

polyethylene glycol

(PEG)による保存処理が適用される.このような保存処 理後の木質文化財に対する非破壊可視化は極めて難しいのが現状であった.本研究では臨 床用画像検査機器を年輪考古学へ応用し,出土木材内部構造の観察,および年輪曲線の作 成と照合を目的とする.

はじめに,CTとMRIの木材の含水量の適応範囲を調べた.乾燥した木材にはCTが適して いるが,含水率が上がるほど視認性は低下し,

MRIは含水率が高い状態の木材に適している

ことを確認した.

次に,臨床MR装置による超高分解能撮像法uHR-T2WIを提案し,高精細撮像による水浸 保存の模擬試料および木質文化財の非破壊年輪分析と標準年輪曲線との年代照合を行った.

模擬試料による年輪曲線は従来法と高い一致をみせたが,木質文化財は標準年輪曲線との 照合は得られなかった.

一方,PEG含浸処理後の木材については,

DBTを用いて検証した.DBTは低管電圧を用い

ることで,コントラストの強調が可能で,かつ,3次元的な可視化が可能であるためPEG含

(2)

浸後の木材の年輪の描出に優れており,非破壊的に詳細な内部構造の観察の手法の一つと して有用であった.

臨床用画像検査機器の特徴を知り,木質文化財材の保存状態に適したモダリティを選ぶ ことで年輪考古学の調査対象となる資料の適応範囲が大きく広がる.今後,多くの木質文 化財を用いて年輪曲線を作成することで,これまで標準年輪曲線が作成された木材の生育 地とは異なる生育地の標準年輪曲線が新たに作成できる可能性があり,木材の流通ルート の解明など,今後の年輪年代学のさらなる応用が期待される.

また,今後の展望として各装置の限界を知り,性能を最大限引き出すことで医学におい

ても新たな可能性を見出すことが可能であると筆者は確信している.

参照

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