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学 位 の 種 類 博士(歯学)

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Academic year: 2021

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ふ り が な

氏 名

さとう わたる

佐藤 航

学 位 の 種 類 博士(歯学)

学 位 記 番 号 甲 第 833 号 学 位 授 与 の 日 付 平成 31 年 3 月 8 日

学 位 授 与 の 要 件 学位規則第 4 条第 1 項に該当

学 位 論 文 題 目

Antimicrobial Effect of Titanium Hydroxyapatite in Denture Base Resin

(義歯床用レジンに含まれたチタンアパタイトの抗菌効果)

学 位 論 文 掲 載 誌 Applied Sciences 第 8 巻 第 6 号

平成 30 年 6 月

論 文 調 査 委 員 主 査 岡崎 定司 教授 副 査 田中 昌博 教授 副 査 高橋 一也 教授

論文内容要旨

義歯の清掃は歯ブラシや超音波洗浄による機械的洗浄と義歯洗浄剤を使用した化学的洗浄に大別さ れ,併用することで効果的な清掃が可能とされている.しかし,臨床現場ではプラークの付着した義 歯に遭遇することは少なくない.そこで義歯の清掃状態を改善するために義歯床用レジンに抗菌性を 付与するという研究が行われてきた.本研究では光触媒材料であるチタンアパタイト(太平化学社製) を義歯床用レジンに応用することにより,その抗菌効果を比較・検討した.

義歯床用レジン(DUPE RESIN,GC社)のPMMAに対してチタンアパタイトを0%(Control),3%,6%,9%

(w/w)配合し,重合・硬化させた.試料表面は耐水研磨紙にて段階的に研磨し,滅菌蒸留水に浸漬させ,

未重合モノマーを除去したものを実験試料として使用した.

抗 菌 効 果 の 評 価 対 象 と し て ,

Streptococcus sanguinis

,

Actinomyces naeslundii

,

Staphylococcus aureus

,

Escherichia coli

を使用した.また8名のボランティア(31±20歳)から採 取したヒト唾液由来細菌に対する抗菌効果も評価した.

菌数調整済の菌液またはヒト唾液を混和させた液体培地に試料を浸漬させ,試料表面にバイオフィ ルムを形成させた.培地から取り出した試料上のバイオフィルムに対してUVAを照射した後に,超音波 にて試料から細菌を剥離させた.剥離させた菌液はPBSにて段階希釈後に寒天培地に播種・培養し,CFU を計測した.

統計学的解析は一元配置分散分析を使用して行った.多重比較はStudent-Newman-Keulsの方法で行 った.有意水準は5%以下とした.本研究は大阪歯科大学医の倫理委員会の承認を受けて実施した(承 認番号110953).

S. sanguinis

,

A. naeslundii

,

S. aureus

のバイオフィルムにおいて,チタンアパタイト含有試料

(2)

はControlと比較してCFUの有意な減少を認めたが,

E. coli

では有意な減少は認められなかった.また ヒト唾液由来細菌ではボランティア8人全てにCFUの有意な減少を認めた.

以上の結果により,チタンアパタイトは

S. sanguinis

,

A. naeslundii

,

S. aureus

のバイオフィル ムに対して抗菌効果があることが明らかになった.またヒト唾液由来細菌にも高い抗菌効果を認めた.

論文審査結果要旨

新規の光触媒材料であるチタンアパタイトを義歯床用レジンに応用することにより,義歯の清掃性 を改良することを目的に行った研究である.

義歯床用レジン(DUPE RESIN,GC社)のPMMAに対してチタンアパタイトを0%(Control),3%,6%,9%

(w/w)配合し,MMAと混和して重合・硬化させた.試料表面は耐水研磨紙にて段階的に研磨し,滅菌蒸 留水に浸漬させ,未重合モノマーを除去したものを実験試料として使用した.

抗 菌 効 果 の 評 価 対 象 と し て ,

Streptococcus sanguinis

,

Actinomyces naeslundii

,

Staphylococcus aureus

,

Eschrichia coli

を使用した.また8名のボランティア(31±20歳)から採取 したヒト唾液由来細菌に対する抗菌効果も評価した.

菌数を予め調整した菌液またはヒト唾液を液体培地に一定量滴下し,その液体培地に試料を浸漬さ せ,12時間の培養により試料表面にバイオフィルムを形成させた.液体培地から取り出した試料上の バイオフィルムに対してUVAを2時間照射した後に,超音波にて試料から細菌を剥離させた.剥離させ た菌液はPBSにて段階的に希釈し,寒天培地に播種・培養し,CFUを計測した.

統計学的解析は一元配置分散分析を使用して行った.多重比較はStudent-Newman-Keulsの方法で行 った.有意水準は5%以下とした.本研究は大阪歯科大学医の倫理委員会の承認を受けて実施した(承 認番号110953).

S. sanguinis

,

A. naeslundii

,

S. aureus

のバイオフィルムにおいて,チタンアパタイト含有試料 はControlと比較してCFUの有意な減少を認めたが,

E. coli

では有意な減少は認められなかった.また ヒト唾液由来細菌ではボランティア8人全てにCFUの有意な減少を認めた.

以上の結果により,チタンアパタイトは

S. sanguinis

,

A. naeslundii

,

S. aureus

のバイオフィル ムだけではなく,ヒト唾液由来細菌により形成されたバイオフィルムに対しても高い抗菌効果を認め ることが明らかとなった.またその効果は最短でも 28 日間維持されることも明らかとなった.

チタンアパタイトを歯科材料に応用した報告例は少なく,またデンチャープラークの初期付着菌で

ある

Streptococcus sanguinis

,

Actinomyces naeslundii

やヒト唾液を対象に抗菌効果を評価した

点でより臨床的な内容であるといえる.更にその効果は長期的なものと期待され,今後の臨床応用に

発展できるものと考えられる.以上により,本論文は博士(歯学)の学位を授与するに値すると判定

した.

参照

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