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学 位 の 種 類 博士(歯学)

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Academic year: 2021

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ふ り が な

氏 名

いとう ともひこ

伊藤 友彦

学 位 の 種 類 博士(歯学)

学 位 記 番 号 甲 第 745 号 学 位 授 与 の 日 付 平成 27 年 3 月 6 日

学 位 授 与 の 要 件 学位規則第 4 条第 1 項に該当

学 位 論 文 題 目 Bone Regeneration with a Collagen Model

Polypeptides/Alpha-Tricalcium Phosphate Sponge in a Canine Tibia Defect Model

(イヌ脛骨骨欠損モデルを用いたコラーゲン様ポリペプチド/

α-リン酸三カルシウムスポンジの骨再生)

学 位 論 文 掲 載 誌 Implant Dentistry 第 24 巻 第 2 号 平成 27 年 4 月

論 文 調 査 委 員 主 査 森田 章介 教授 副 査 覚道 健治 教授 副 査 今井 弘一 教授

論文内容要旨

プロリン(P)-ヒドロキシプロリン(H)-グリシン(G)の共重合体により構成されるコラーゲン様ポリペ

プチド

poly(PHG)は,抗原性を示すことなく,細胞増殖・分化のための足場としての役割を担うこと

が知られている.また,リン酸カルシウム材料の中で,α-リン酸三カルシウム(α-TCP)は生体吸収が速 い骨再生材料である.そこで,poly(PHG)溶液に

α-TCP

を混合した後,減圧凍結乾燥法によってスポ ンジ化し,イヌ脛骨骨欠損モデルを用いて,poly(PHG)/α-TCP スポンジの骨再生へ及ぼす影響を評価 した.

PHG

の縮重合によって合成した

poly(PHG)溶液と,粒径約580.8

㎛と

136.2

㎛の

2

種類の

α-TCP

を重量比

1:1

で使用した.poly(PHG)溶液に

α-TCP

を混合し,減圧凍結乾燥を行い,さらに減圧下 で熱架橋を行うことで

poly(PHG)/α-TCP

スポンジを作製した.poly(PHG)/α-TCP スポンジの形態と 組成の確認は,電子顕微鏡(SEM)観察と

X

線回折(XRD)で行った.動物実験は,ビーグル犬

12

匹の両 側脛骨に骨欠損を作製し,poly(PHG)/α-TCP スポンジを移植した群を実験群,poly(PHG)スポンジの みを移植した群を対照群とした.術後

2,4,8

週に安楽死させ,マイクロ

X

CT

を使用した

X

線学 的観察およびヘマトキシリン・エオジン染色による病理組織学的観察によって骨再性能を評価した.

poly(PHG)/α-TCP

スポンジの

SEM

像では,多孔性構造中に

α-TCP

が存在した.また,XRD によ

って

α-TCP

の組成が変化していないことが明らかとなった.X 線学的には,術後

2,4

週では実験群

が対照群と比較して,骨体積率が有意に高かった.しかし,術後

8

週では両者に有意差は認められな

かった.病理組織学的には,術後

2

週で実験群が対照群と比べて異物巨細胞は少なく,炎症反応はほ

(2)

とんど起こっていなかった.術後

4

週では実験群の

α-TCP

はまだ残存しており,新生骨は

α-TCP

周 囲と骨欠損の断端から形成されていた.対照群でも

poly(PHG)

が残存していたが,一部に幼若骨を認 めた.術後

8

週では両群とも移植材料は完全に分解され,それぞれほぼ新生骨に置き換わっていた.

さらに,多数の骨芽細胞とハバース構造をもつ皮質骨が確認でき,炎症所見はみられなかった.

以上のことから,

poly(PHG)/α-TCP

スポンジは,移植時にわずかに炎症反応を示すのみで,優れた 骨再生能を有することが明らかとなった.また,

poly(PHG)/α-TCP

スポンジはハサミやナイフで成形 することが容易で,歯周病や抜歯による骨欠損,顎骨嚢胞の摘出創など,さまざまな分野で,骨再生 の足場材料として有用である可能性が示唆された.

論文審査結果要旨

本研究では,poly(PHG)溶液に

α-TCP

を混合した後,減圧凍結乾燥法によってスポンジ化し,イヌ 脛骨骨欠損モデルを用いて,poly(PHG)/α-TCP スポンジの骨再生へ及ぼす影響を評価した.

実験は大阪歯科大学動物実験委員会の承認を得て行った(承認番号

12-12001,13-03026).PHG

の 縮重合によって合成した

poly(PHG)溶液と,

粒径約

580.8

㎛と

136.2

㎛の

2

種類の

α-TCP

を重量比

1

1

で使用した.poly(PHG)溶液に

α-TCP

を混合し,減圧凍結乾燥を行い,さらに減圧下で熱架橋を行 うことで

poly(PHG)/α-TCP

スポンジを作製した.

poly(PHG)/α-TCP

スポンジの形態と組成の確認は,

電子顕微鏡(SEM)観察と

X

線回折(XRD)で行った.動物実験は,ビーグル犬

12

匹の両側脛骨に骨欠損 を作製し,poly(PHG)/α-TCP スポンジを移植した群を実験群,poly(PHG)スポンジのみを移植した群 を対照群とした.術後

2,4,8

週に安楽死させ,マイクロ

X

CT

を使用した

X

線学的観察およびヘ マトキシリン・エオジン染色による病理組織学的観察によって骨再性能を評価した.

poly(PHG)/α-TCP

スポンジの

SEM

像では,多孔性構造中に

α-TCP

が存在した.また,XRD によ

って

α-TCP

の組成が変化していないことが明らかとなった.X 線学的には,術後

2,4

週では実験群

が対照群と比較して,骨体積率が有意に高かった.しかし,術後

8

週では両者に有意差は認められな かった.病理組織学的には,術後

2

週で実験群が対照群と比べて異物巨細胞は少なく,炎症反応はほ とんど起こっていなかった.術後

4

週では実験群の

α-TCP

はまだ残存しており,新生骨は

α-TCP

周 囲と骨欠損の断端から形成されていた.対照群でも

poly(PHG)が残存していたが,一部に幼若骨を認

めた.術後

8

週では両群とも移植材料は完全に分解され,それぞれほぼ新生骨に置き換わっていた.

さらに,多数の骨芽細胞とハバース構造をもつ皮質骨が確認でき,炎症所見はみられなかった.

以上のことから,poly(PHG)/α-TCP スポンジは,移植時にわずかに炎症反応を示すのみで,優れた 骨再生能を有することが明らかとなった.また,poly(PHG)/α-TCP スポンジはハサミやナイフで成形 することが容易で,歯周病や抜歯による骨欠損,顎骨嚢胞の摘出創など,さまざまな分野で,骨再生 の足場材料として有用である可能性が示唆された.

新規足場材料としての有用性を証明した点について,本論文は博士(歯学)の学位を授与するに値

すると判定した.

参照

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