• 検索結果がありません。

学位論文内容の要旨

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "学位論文内容の要旨"

Copied!
4
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

博 士 ( 獣 医 学 ) 渡 邉 真 治

    学 位論 文題 名

    Functional and Structural Analysis of     Pseudorabies Virus Early ProteinO

( オー エス キー 病ウ イル ス初期 蛋白 質Oの機 能と 構造の解析)

学位論文内容の要旨

  オ ー エ ス キ ー 病 ウ イ ル ス(PRV)の 初 期 蛋 白 質0(EPO)は 、 単 純 ヘ ル ベ ス ウ イ ルス1 (HSV‑1)の 前 初 期 蛋白 質ICPOと、 アミ ノ酸 配列 の一 部に 相 同性をもつ蛋白質として報告された。他のアルファヘルベスウイルスでは、

水痘 ・帯 状疱 疹ウ イル スの 前初 期蛋 白質ORF61、ウ シヘ ルペ スウ イル ス1 の 初 期 蛋白 質BICPOお よ び ウ マ ヘル ベス ウイル ス1の初 期蛋 白質EICPOが ICPO相同 蛋白 質として知られている。これらはいずれも転写調節に関与し ている。しかし、EPOの機能についてはこれまで詳細に検討されていない。

本研究では、EPOのウイルス遺伝子に対する転写調節作用とその機能ドメイ ン お よ び EPO遺 伝 子 の 発 現 調 節 機 構 に つ い て 検 討 し た 。   EPOの機 能を 解析 する ため にEPO発現 プラ スミドを構築した。まず、EPO の細胞内局在について間接螢光抗体法で検討した。EPOは、プラスミドを導 入した細胞において、PRV感染細胞におけると同様、核に局在した。次に、

EPOのPRVの 前 初 期(IE)、 初 期 チ ミ ジ ン キ ナ ー ゼ(TK)お よ び 後 期 糖 蛋 白質X (gX)遺 伝子 プ口 モー ター に対 する 転写調 節作 用を ク口 ラム フェ ニ コ ー ル アセ チ ル ト ラ ン ス フ ェ ラ ーゼ(CAT)アッ セイ によ り検 討し た。 そ の 結 果 、EPOは 、HSV1のICPOと 同様 、各 遺伝子 プ口 モー ター から の転 写 を活性化することが明らかになった。また、前初期蛋白質IE180との共同作 用に よっ て、TKお よびgX遺 伝子 プ口 モー ターに 対す る転 写活 性化 作用 が 増強 され た。 さらに 、EPOが 精製 ウイ ルス 粒子中に存在することならびに EPO発 現 プ ラ ス ミ ド とPRVゲ ノ ムDNAを細 胞に共 導入 する こと によ り、 ウ イルスの複製が増強されることが明らかになった。

  EPO分子 上の 転写調節ドメインを決定するために、種々の欠失EPO遺伝子 を作 出し 、各 々の 遺伝 子か ら発 現さ れる 変異体 のIEおよ びTK遺伝 子プ 口 モー ター に対 する転 写調 節作 用をCATアッ セイにより検討した。アミノ末     ―990−

(2)

端 側か らRINGflngerドメインを含む領域を欠失させた変異体は、いずれの プ口モーターに対しても転写活性化作用を示さなかった。一方、410アミノ 酸 残 基か らな るEPOのカ ルボ キシ ル末 端側 から167ア ミノ 酸残 基を 欠失 さ せた変異体は、両遺伝子プロモ一夕ーに対して転写活性化作用を示したが、

さらに130アミノ酸残基を欠失させた変異体はその作用を示さなかった。こ の 領域 は酸 性ア ミノ 酸を 多く 含ん でお り、 この酸性領域がEPOの転写活性 化作用に関与するものと推定される。以上の結果から、EPOの転写活性化作 用 には 、RINGflngerドメインを含むアミノ末端側の84アミノ酸残基および ア ミ ノ酸114か ら243番目 まで の酸 性領 域が 必要 であ るこ とが 明ら かに な っ た 。 ま た 、RINGfngerドメ イ ン を含 む1から113番 目ま での アミ ノ酸 残 基からなる変異体は両遺伝子プ□モーターからの転写を抑制し、EPOと共存 し た場 合に はEPOの 転写活 性化 作用 を打 ち消 す性質を示した。さらに、こ の 変 異 体 を 発 現 す る 細 胞 株 はPRV感 染 に 対 し て 抵 抗 性 を 示 し た 。   EPO遺伝 子の 発現機構を解析するために、EPO遺伝子の上流領域のプ口モ 一 夕 ー活 性をCATア ッセ イに より 検討 した 。翻 訳開始 コド ンか ら213bp上 流の領域はプロモーター活性を有し、IE180によってこのプ口モ一夕ーから の 転写 が増 強さ れることが明らかになった。この領域はTATA配列を欠いて い るが 、シ ス調 節配列としてイニシエーター配列、IE180およびSpl結合部 位が存在する。シス調節配列の変異体を解析した結果、このプロモーターか ら の 基本 転写 およ びIE180に よる その 活性 化に はSpl結合 部位 が重 要で あ ることが明らかになった。

  以上 の成 績か ら、EPOは 、1)PRVの前 初期 、初期および後期遺伝子プ□

モーターを活性化する、2) IE180との共同作用により初期および後期遺伝 子 プ ロモ 一夕 ーに 対する 作用 を増 強す る、3) PRVゲ ノムDNAから のウ イ ル スの 複製 を増 強す る、4) PRV粒 子中 に存 在する、そして5)EPO分子上 のRINGf]mgerド メイ ンを 含む アミ ノ末 端側 の領域(1から84番目)および 酸 性 ア ミ ノ 酸 を 含 む114から243番目 まで の領 域がEPOの 転写 活性 化作 用 に 必 要で ある こと ならび にEPO遺 伝子 プ口 モー ターはIE180に よっ て活 性 化されることが明らかになった。

(3)

学位論文審査の要旨 主 査    教授    喜田    宏 副 査    教授    桑原幹典 副 査    教授    小沼    操 副査   助教授   小野悦郎

    r

    学位論文題名

    Functional and Structural Analysis of     Pseudorabies Virus Early ProteinO

(オーエスキー病ウイルス初期蛋白質Oの機能と構造の解析)

  オーエスキ ー病ウイル ス(PRV)の初 期蛋白質0(EPO)は、 単純ヘルベスウイ ルス1 (HSV‑1)の転写活性化因子である前初期蛋白質ICPOの相同蛋白質として 報告された。しかし、EPOの機能については不明であった。本研究では、EPOのウ イルス遺伝子に対する転写調節作用とその機能ドメインおよびEPO遺伝子の発現 機構について検討した。

  ま ず、EPOのPRV遺 伝子の プ口モ一夕 一に対する 転写調節作 用をク口ラ ム フェニコールアセチルトランスフウラーゼ(CAT)アッセイにより検討した。そ の結果、EPOは、HSV‑1のICPOと同様、用いた遺伝子のプ□モー夕一からの転写 を活性化することが明らかになった。また、前初期蛋白質IE180との共同作用によ って転写活性化作用が増強された。さらに、EPOが精製ウイルス粒子中に存在する ことならびにEPO発現プラスミドとPRVゲノムDNAを細胞に共導入することによ り 、 ウ イ ル ス の 複 製 が 増 強 さ れ る こ と が 明 ら か に な っ た 。      次に、EPO分子上の転写調節ドメインをCATアッセイにより解析した。その結 果、EPOの転写活性化作用には、RING fingerドメインを含むアミノ末端側の84ア ミノ酸残基およびアミ丿酸114から243番目までの酸性領域が必要であることが明 らかになった。

  さらに、EPO遺伝子の発現機構を解析するために、EPO遺伝子の上流領域のプ口 モ一夕一活性をCATアッセイにより検討した。翻訳開始コドンから213塩基対上 流の領域はプ口モ一夕一活性を有し、IE180によってこのプ口モ一夕ーからの転写 が増強されることが明らかになった。

  以上の成果から、オ一工スキー病ウイルス初期蛋白質EPOの機能とその分子上の ドメインが明らかになった。これらの知見は、真核細胞におけるウイルス遺伝子の

‑ 992

(4)

発現調節機構を理解する上で重要な情報を提供するものである。よって審査員一同 は渡辺真治氏が博士 (獣医学)の学位を受ける資格を有するものと認めた。

参照

関連したドキュメント

ことで、塩基対 形成の分子認識の新知見を得たものであり、核酸の化学 のみならず分子 生物学に対して

   以上のように申請者は、これまで不可能であったマウスのPrV

  

   本研究によって同定された HMDM の原因遺伝子と発症の機序は、本症の診 断と摘発に多大な貢献を果たすものと期待される。よって、審査員一同は杉本 真由 美氏 が博 士(獣

  

   人

  

を明らかにし、マダニの再吸血行動による伝播や媒介マダニ間での伝播が起こりうること