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学位論文内容の要旨

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Academic year: 2021

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博 士 (獣医学 )モノヽメド アルムギルフ セイン

     学位論 文題名

The role of erythrocyte5 ‑nucleotidase in the multiplication     of Babesia gibs07zzln canlne reticulocytes     (Babesia gz'bsonz' の 犬 網 状 赤 血 球 内 増 殖 に お け る      赤血球 5 ヌクレオチ ダーゼの役割 )

学位論文内容の要旨

  ぢめガ血gibsoniは犬科の動物に感染し、溶血性貧血を主症状とするバベシア 症を 引き起 こす が、 本疾 患の 複雑 な病 態を 惹起 する 様々 な要 因については、

いま だ完全 には 解明 され てい ない 。本 研究 では 、網 状赤 血球 の成熟に関与す ると考えられる赤血球5|ーヌクレオチダーゼについて、in vitroでのぢ.gibsoni 原虫 増殖と本酵素との関係を明らかにするとともに、.犬バベシア症における 本酵素の役割について考察した。

  初 めに、 犬お よび 各種 哺乳 動物 の赤血球5'‑ヌクレオチダーゼの特徴をヒト の酵素と比較して調べた。ヒトのピリミジン5|―ヌクレオチダーゼアイソザイ ムI (P5N‑I)の 特異 的基 質で ある シチジン5|−モノリン酸(5'ーCMP)およびウ リジン5.‐モ丿リン酸を用いて、犬の赤血球5|−ヌクレオチダーゼを測定したと ころ 、犬の 酵素 もヒ ト酵 素と 同様 にこ れら の基 質を よく 水解 した。また、犬 の赤血球5.−ヌクレオチダーゼは、ヒトP5N‑IIの特異基質であるチミジン31一 モノリン酸もよく水解した。したがって一丶犬赤血球はヒトのP5N−IおよびP5N―II に類 似した アイ ソザ イム を有 して いる こと が示 唆さ れた 。さ らに、犬赤血球 はイノシン5|‐モノリン酸(5|−IMP)顔どのプリンヌクレオチドを触媒する活 性も有していたため、ヒトのプリン特異性5 ‐ヌクレオチダーゼに相当する酵 素も 有して いる こと が示 唆さ れた 。一 方、 犬お よび 各種 動物 の網状赤血球数 はそ れそれ の赤 血球P5N―I活 性と 比例 関係 にあ った ため 、哺 乳動物の網状赤 血 球 の 成 熟 に はP5N‑I活 性 が 重 要 な 役 割 を 果 た し て い る と 考 え ら れ た 。

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  次に、 上記の実 験により 明らかに された犬の赤血球5t・ヌクレオチダーゼの 特徴を基にして、本酵素とB. gibsoni原虫増殖との関係を調べた。ぢ,gibsoni 慢性感 染犬血清 は、網状 赤血球の 成熟ならびにP5N‑Iおよびプリン特異性5|−

ヌ クレ オ チ ダー ゼ 活性 を同時に 阻害する 効果を有 していた 。また、珈wtroで のみ. gibsoni原虫の増殖はこれらの酵素活性を有意に低下させた。P5N‑Iの特 異 的阻 害 物 質で あ り網 状赤血球 の成熟も 遅延させ る鉛を用 いて前処理 した赤 血球で は、ロ. gibsoniの増殖が有意に阻害された。さらに、5| CMPなどのピ リ ミジ ン ヌ クレ オ チド は網状赤 血球の成 熟を遅延 させると 同時に、原 虫増殖 も有意に阻害した。5.―IMPなどのプリンヌクレオチドも原虫増殖を阻害した。

これらの成績から、B. gibsoni感染によって赤血球5 ̄−ヌクレオチダーゼ活性が 低下し 、5.‑CMPや5.‑IMPなどのヌ クレオチドが赤血球や血清に蓄積し、その 結 果と し て 原虫 増 殖が 阻害され 、同時に 網状赤血 球の成熟 が遅延する ものと 推測された。

  本 研 究 で得 ら れた 成績 は、犬バ ベシア症 における 原虫低寄 生率と網状 赤血 球 症 と の 関 連 を 解 明 す る 上 に お い て も 重 要 な 知 見 と 考 え ら れ た 。

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学位論文審査の要旨

    学 位 論 文 題 名

The role of erythrocyte5 ‑nucleotidase in the multiplication     of Babesia gibsonz,1n canlne reticulocytes     (Babesia gibsoniの 犬 網 状 赤 血 球 内 増 殖 に お け る     赤 血 球5 ヌ ク レ オ チ ダ ー ゼ の 役 割 )

  標 記博 士論文は、網状赤血球の成熟に関与すると考えられる赤血球5t.ヌクレオチダー ゼについて、in vitrDでのぢロぬsぬgf6舶門f原虫増殖と本酵素との関係を明らかにするとと も に 、 犬/ヾ ベ シ ア 症 の 貧 血 発 生 に お け る 本 酵 素 の 役 割 を 検 討 し た も の で あ る 。   最 初に 、犬およぴ各種哺乳動物の赤血球5t―ヌクレオチダーゼの特徴がヒトの酵素と比 較して調べられた。その結果、犬赤血球はヒトのピリミジン5ミーヌクレオチダーゼァイソ ザイ ムI(P5N‐I)お よび 同II(P5N‐H)に類似したアイソザイムを有していることが示 唆された。さらに、犬赤血球はイノシン5 ‐モノリン酸(5|−IMP)などのブリンヌクレオ チドを触媒する活性も有していたため、ヒトのプリン特異性5 −ヌクレオチダーゼに相当 する 酵素 も有 して いる こと が示 唆さ れた 。一 方、 犬お よぴ各 種動 物の網状赤血球数はそ れそ れの 赤血 球P5N‐I活性 と比 例関 係に あっ たた め、 哺乳動 物の 網状赤血球の成熟には P5N‐I活性が重要な役割を果たしていると考えられた。

  ついで、上記の実験により明らかにされた犬の赤血球5|−ヌクレオチダーゼについて、

同酵素とぢ.gfみ如耐原虫増殖との関係が調べられた。B.g漑伽f慢性感染犬血清は、網状 赤血 球の 成熟ならびにP5N‐Iおよびプリン特異性5t−ヌクレオチダーゼ活性を同時に阻害 する 作用 を有 して いた 。ま た、 加vffrDで のB.gfぬDm原虫の 増殖 はこれらの酵素活性を 有意 に低 下さ せた 。P5N‐Iの特 異的 阻害 物質 であ り網 状赤血 球の 成熟も遅延させる鉛を 用いて前処理した赤血球では、B.gぬ舶門fの増殖が有意に阻害された。さらに、シチジン 5 ‐モノリン酸(5|‐CMP)などのピリミジンヌクレオチドは網状赤血球の成熟を遅延させ ると 同時 に、 原虫 増殖 も有 意に 阻害 した。5t‐IMPなどのプリンヌクレオチドも原虫増殖 を阻害した。以上の成績から、B.gfぬ弸f感染によって赤血球5t―ヌクレオチダーゼ活性が 低下し、5 ‐CMPや5|‐IMPなどのヌクレオチドが赤血球や血清に蓄積し、その結果として 原 虫 増 殖 が 阻 害 さ れ 、 同 時 に 網 状 赤 血 球 の 成 熟 が 遅 延 す る も の と 推 測 さ れ た 。   以上のように本論文は、B口弧むgfぬD凡f増殖および網状赤血球成熟に及ぼす赤血球5 ・

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光 操

睦 修

出 沼

葉 和

前 小

稲 大

授 授

授 師

教 教

教 講

査 査

査 査

主 副

副 副

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ヌクレオチダーゼの役割の一端を明らかにしたものであり、犬のバベシア感染症の病態

解明に大きく寄与するものと考えられる。よって審査員一同はモハメドアルムギルフ

セイン氏が提出した上記博士論文は本学大学院獣医学研究科が規定する本研究科の行う

博士論文の審査等に合格と認めた。

参照

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