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学位論文内容の要旨

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Academic year: 2021

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(1)

博 士 ( 理 学 ) 角 南    寛

     学位論文題名

    Chemical Force Microscopic Observation of Self‑Assembled Monolayers having Mucleobase      (核酸塩基を有する自己集合単分子膜の化学力顕微鏡観察)

学位論文内容の要旨

    

化学 力顕 微 鏡(CFM)は、 化学 修飾 した

AFM

探針 を 用い て表 面分 了 間に働くカを直接測 る 手法 であ る。 こ れま でに

CFM

を用 いて 静電 相互作用や疎水性相互 作用を測定することで固体 表 面の官能基の識別がなさ れてきた。タンパクやオリゴ ヌクレオチド等の生体高分了Iの分了I認識 挙動の検出や、表面のキ ラル識別を行ったという報告 もある。固体表面の分了Iを 見分けること にお いて 、CFMは 高い 感 度と 二次 元方 向の 分解能を持った強カな ツールである。本研究では 、 これ まで 評価 す るこ とが 困難 であ っ た、 核酸塩基間に働く特異 的な水素結合カをCFMにより 直 接検出した。

  

酸 塩基 間に 働 く水素結合カを測定 するために、アデニン、チミ ン、グアニン、シトシンを そ れぞ れ有 する ジ スル フア ド誘 導体 (

1

〜少 を合成し、これらの化 合物がAu表面でほぼ同程度 の 密な 自己 組織 化 単分 子膜

(SAM)

を 形成 する ことを表面プラズモン 共鳴法(SPR)と水晶振動・了

I

マイクロバランス(QCM)で 確認した。

Bas 。 艫 譲 。 。 空 エ 蠱 。 )

  

チミ ン誘 導体 生 で修 飾し たAFM探 針で アデ ニ ン誘 導体

L

お よび チミン誘導体量のSAM表面(10

lxrnX10 yrn

64X64 points)

を 水 中 で フ オ ー ス マ ッ ピ ン グ し た 結 果 に つ い て

Figurel

に 示 した 。明 るく 見 えて いる 点が

AFM

探針 とサンプル基板間で強い 吸着カを示した点である。 同 じ 場所 のト ポグ ラ フイ ーを 測定 し たと ころ、暗い部分がQuartz表面で明るい部分がSAM表面 で あることが 分かった。核酸塩基を有する

SAM

表面はQuartz表面よりも 吸着カが強いことカミ分か った。また 、相補的なアデニンーチミン の組合わせの方がフオースマップに明確なコントラス卜 がついてい ることから、非相補的な組み 合わせよりも強い吸着カを示していることが分かる。SAM 上 の1024点 の吸 着 力(pull一off)の ヒス トグラムも相補的なアデ ニン―チミンの組み合わせ は 大 きく 右に シフ 卜している(Figure2)。相補的な組み合わせの吸 着カは非相補的なもと比較 し て 約2倍の 吸着 カを 示し た 。ア デニ ン誘 導体

L

で 修飾 し たAFM探 針で フオ ース マッ ピ ングし た

― 185−   

S

S   

     

   B

(2)

場 合 も 同様 の結果 を示し た。ほ ぼ同程 度の核 酸塩基密 度を有 するSAM表面にお いて、

CFM

によ る核酸塩基の識別ができた事は重要である。

a

b

Figure. 1  Mapping of'adhesion force between a thymine modined tip and adenine(a) or thymine modified gold micro electrode(b), respectively.

White dots lines indicate the elec‑

trode edges observed by the topologi‑

cal imaging of AFM.

Thy  ‑  Thy     mean:

(Sample )(AFM‑ tip) 1 .20nN

Ade  ‑  Thy     mean:

(Sampte )(AFM‑ tip) 2 .OlnN

Adhesion force [nN] 6 Figure. 2 Histograms for adhesion force obtained from the force‑distancc curves.

核 酸 塩 基間 に 働 く 特異 的 な 水 素結 合 に つ いて 詳しく調 べるた め、Lで 修飾し たAFM探針 で1

〜4の

SAM

の フ オ ー スマ ッ ピ ン グを 行 っ た 。各SAMの

256

点での

jump

−inカ とpull一offカの平 均 値を求 め、Figure3に示し た。こ れをみ るとa)

jump

ーinカと

b

) pull―

off

カで棒グラフの パター ンに差 がある ことが 分かる。 長距離 から働 くjump−

in

カとAFM探 針が表 面から引きはが

され る時に 働くpull‑offカでは働くカの種類が異なっているのではなぃかと予想される。

A

  

Adhesion force [nN]

similar pattem

a

di fferen t  C pattern   G

l

    T     A

pull‑of f forc e   b

Adhesion force [nN]

 bonding type

    .    廴 イ

i:H'

   W.h:r ‑Cdd b‑ ¥

Figure 3. a) Jump‑in and b) pull‑off forces between adenine‑modified AFM‑

tip and four electrodes modified with l‑4  respectively in pure water. c) Optimized interaction energies in selected base‑pairs were calculated by quantum chemical methods.

そ れぞれ の吸着 カに関 与して いる特異 的な水 素結合の種類について検討するため、量子化学 的に計算されたc)結合エネルギーと比較した。結合エネルギーは吸着カと次元が異なるので、

c

) はあく までも 分子間 相互作 用の強さを議論する上での参考として用いた。アデニンを含む塩 基 対は13種 類ある が、核 酸塩基 の分了占 有面積 と水素 結合方 向から 、SAM表面 問で起こりうる 塩基対形成はc)に示した4種のみと考えられる。Figure3の各棒グラフを比較すると、a)Jump一in

186

[ o io ]  a6 P lu a a} a d

(3)

カ の 棒 グ ラ フ と

c

) 結 合 エ ネ ル ギ ー の 棒 グ ラ フ が よ く 似 た 傾 向 を 示 す こ と が 分 か っ た 。 こ の こ と は

jump

in

力 測 定 が 核 酸 塩 基 問 に 働 く 特 異 的 な 水 素 結 合 を 感 度 よ く 検 出 し た こ と を 示 し て い る 。 一 方 、

pull

off

カ は 結 合 エ ネ ル ギ ー とノ く ター ンが 大 きく 異な っ てい るこ と から 、様 々 な相 互 作 用 が 関 与 し て い る と 推 察 さ れ る

(Figure4

) 。 以 上 よ り

jump

in

力 測 定 を 用 い た 塩 基 対 マ ツ ピ ン グ が 期 待 さ れ る 。

.   Jump in cantilever .‑.

     ー 1 − 丶 sample c"J 口

small interaction

mainly con single kind bonding

tributed by a  of hydrogen

E

t二ニ

._寸

  ,

u

o

u tO.o .T o E

pul

トoff

large interaction many forces interact

       in water       A: Adenine  T: Thymine

Figure 4. Schematic illustration of jump‑in and pull‑off force

187

(4)

学位論文審査の要旨.

主 査    教 授    下 村 政 嗣 副 査    教 授    村 越    敬 副 査    教 授    川 端 和 重 副査    助教授    居城邦治

     学位論文題名

    Chemical Force Microscopic Observation of Self‑Assembled Monolayers having Mucleobase      (核酸塩基を有する自己集合単分子膜の化学力顕微鏡観察)

  

化学 力 顕微 鏡(CFM)は、 化学 修飾 し たAFM探 針を用いて 表面分子間に働くカを直接測 る 手法 で ある 。こ れまでにCFMを用いて静電相互作用や疎 水性相互作用を測定すること で固 体表面の官能基の識別がなされてきた。タンパク質やオ リゴヌクレオチド等の生体 高分 子の分子認識挙動の検出や、表面のキラル識別について すでに報告されていること か ら、 固 体表 面の 分子を識別 において、CFMは高い感度と 二次元方向の分解能を持った 強カ なツールであると考えられる。゛

  

本 論文では、これまで水中で評価することが困難であった 核酸塩基間に働く特異的な 水 素結 合 カの

CFM

によ る直接検出について研究した。酸塩 基問に働く水素結合カを測定 する ために、アデニン、チミン、グアニン、シトシンをそれ ぞれ有するジスルフィド誘 導 体を 合 成し 、こ れらの化合 物がAu表面でほば同程度の密な自己組織化単分子膜(SAM) を 形 成 す る こ と を 表 面プ ラズ モン 共鳴 法(SPR)と 水晶 振動 子マ イク ロバ ラン ス(QCM) で 確認 し た。 チミ ン誘導体で 修飾したAFM探針でアデニン 誘導体およびチミン誘導体の

SAM

表面 を水 中で フオ ース マッ ピン グ した 。核 酸塩基を有するSAM表面はQuartz表面よ りも 吸着カが強いことが分かった。また、相補的なアデニンーチミンの組み合わせの方が フオ ースマップに明確なコントラストがっいていることから 、非相補的な組み合わせよ りも 強い吸着カを示していることがわかった。相補的な組み 合わせの吸着カは非相補的 な もと 比 較し て約

2

倍 の吸着カを示した。それぞれの吸着 カに関与している塩基対型に つ い て 検 討 す る た め 量 子化 学的 に計 算さ れた 結合 エ ネル ギー と比 較し たと ころ 、

jump

―in力測定が核酸塩基間に働く特異的な水素結合を感度 よく検出したことが示され た。 一方、pull―offカは結合エネルギーとパターンが大きく異なっていることから、様々 な相 互作用が関与していると推察された。

  

こ れを要するに、著者は、水中での相補的な水素結合につ いて化学力顕微鏡を用いる

188 ‑

(5)

ことで、塩基対 形成の分子認識の新知見を得たものであり、核酸の化学 のみならず分子 生物学に対して 貢献するところ大なるものがある。

  

よって著者は 、北海道大学博士(理学)の学位を授与される資格のあるものと認める。

―189―

参照

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   本研究によって同定された HMDM の原因遺伝子と発症の機序は、本症の診 断と摘発に多大な貢献を果たすものと期待される。よって、審査員一同は杉本 真由 美氏 が博 士(獣

   よ って 著者 は、 北海 道大 学博 士( 理学 )の 学位 を 授与 され る資 格が ある もの と認める。.

   よっ て, 著者 は, 北海 道大 学博 士( 理学 )の 学 位を 授与 される資格あるものと認める..

   これを要するに、著者は、周波数利用効率を改善できる MIMO

  

   よ って 著者 は、 北海 道大 学博 士(工学)の学位を授与され る資格あるものと認める。. ―