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博 士 ( 理 学 ) 藤 田 亮 介

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Academic year: 2021

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(1)

博 士 ( 理 学 ) 藤 田 亮 介

     学位論文題名

    On the geometric module associatedtO   finiteCOmpleXeSWitha 丘nitegroupaCtion

(有限群が作用する有限複体からできる幾何学的加群について)

学 位 論 文 内 容 の要 旨

  1982年にR.Oliver‑T.Petrieは、Gを有限群としたとき「有限G‑複体間の同変写像が いつ擬同値写像に拡張されるか」という問題を提唱し、それを解くために興味ある幾何学 的加群を導入した。ここで擬同値写像とは基本群と整係数ホモロジー群上での同型を誘導 する同変写像を指す。彼らが導入したいくっかの幾何学的加群の中で、私はr2(G,ri)に 注目した。これは集合としてはn‑複体の(同型類)全体をある同値関係で割ったもので あり、それには自然に加法が定義され、加群の構造が入る。ここでnはG‑作用を持った 順序 集合(G‑poset)である。我々はこの加群をG‑posetnに附随したBurnside加群と呼 ぶ。例えば、Gの部分群全部の集合S(G)に対して通常の包含で順序を入れ、G作用とし て共役作用を考えればG‑posetに顔る。さらに、yを基点を持つ有限G一複体に対して、

rI(Y)=LIHEScG) 7ro(Y H)とおく 。てこで、右辺は非交和であり、YHはyのHによる 不動点集合、‑rro(Y H)はYHの連結成分の集合とする。R.Oliver‑T.Petrieによるテクニカ ル顔定義に従えぱ、この集合もG―posetにをる。yが1点から成る集合の場合には上述の rz(G,n)は自然にBurnside環に教るので、その意味においてBurnside加群とはBurnside 環の一般化概念であると捉えることができる。Burnside環については有限群論においても 非常に重要であり、その一般化の研究がT.Yoshidaらによって教されている。私はG‑poset の満たすべき性質(すをわち、上述のrI(Y)が満たす性質)を公理化した上でBurnside加 群を定義し、T.Petrieらによって解明されたBurnside環の合同式のBurnside加群版を構 成した。次に「Burnside加群はどのようを群に対して定義可能か?」という問題意識に立っ てその普遍化版を考えた。私の提唱した普遍Burnside加群はどのようを群に対しても定 義可能であり、もちろん有限群の場合には通常のBurnside加群と同型に教る。私は特に Gがコンパクトリー群の場合には有限生成自由アーベル群に次ることを証明した。さら にLaitinenやLuckらがLefschetz環をBurnside環に対して構成したことを参考にして、

Lefschetz加群というものを考えた。そしてBurnside加群とLefschetz加群の間には自然 教同型写像が作れることを証明した。

‑ 100

(2)

学 位論文審 査の要旨

     学位論文題名

  On the geometric module associated to finite complexes withafinite group action

(有限群が作用する有限複体からできる幾何学的加群について)

  まず 、本学 位論文で扱うBurnside加群について、研究の背景と藤田氏の得た成果を述 ぺ、その後本論文の評価と審査結果を述べる。

  有限 群のBumside環とは 、その 群が作用する有限集合のGrothendieck環である。群が 自明な場合は、整数環の構成に相当する。1970年代以降、基本定理、ベキ等元公式、部分 群 複 体 の 幾 何 と の 関 係 、 有 限 群 の 表 現 論 や 合 同 式 へ の 応 用 が 見 い だ さ れ た 。   一方位相変換群論や同変位相幾何学の分野でも、tom Dieckが定義したコンパクトリー群 のBurnside環が、 盛んに 研究され た(1980頃)。有限複体からできるBurnside加群の概 念も、当時Oliverが同変位相幾何学への応用(同変写像の擬同値写像への拡張可能性)を目 指して導入したものである。研究は1990年頃には下火になったが、代数分野でのBurnside 環 の 研 究 の 成 功 を 受 け 、 位 相 幾 何 の 方 で も 研 究 が 再 ぴ 活 発 化 し て い る 。   本論 文もこ のようなBurnside環研究の最近の流れに乗っている自然なもので、両分野 で発 展して きたBurnside環の研究の代数的位相幾何学からの統合という大きなテーマの 一環である。有限複体にからできるBurnside加群について、本論文で次の成果をあげた。

第1章。Burnside加群の定義を改良し、いくっかの群論的合同式(実質基本定理)のBurn‑

side加群版を得た。

第2章。普遍Burnside加群を定義し、その基本的な性質を示した。とくに有限群の場合に は通 常のBurnside加群になること、またコンパクトリー群の場合には有限生成自由アー ベル群になることを示した。

第3章。Lefschetz加群を定義し、Burnside加群との間の自然な同形写像を構成した。Burn‑

side加群 の定義 は複雑 だが、 この同 型はBurnside加群の 概念の自然さを示している。

  これらの成果は、代数学と幾何学双方に関する深い知識が必要であり、研究成果の重要 性と ともに 両分野への影響も大きい。とくにBurnside加群は、一般Burnside環の大幅な 拡張であり、有限群論への応用も期待できる。

  これを要するに、著者は、Buトrnside加群にっいて多くの新知見を得たものであり、代数 学と幾何学双方に対して貢献するところ大なるものがある。

  よって著 者は、北海道大学博士(理学)の学位を授与される資格あるものと認める。

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行 一

知 周

田 屋

吉 泉

授 授

   

   

教 教

査 査

主 副

参照

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