自治体 にお ける家庭系生 ゴ ミの資源化状況 につ いて 一社会 的技術 の視点か ら‑
中村修 (長崎大学環境科学部)、和田真理 (九州大学大学院比較社会文化学府)
Re c yc l i ngSt at usofRa w Hous e ho l dGar bagei nLoc alGove r nme nt s
‑ Fr om t hePe r s pe c t i veofSoc i alTe c hnol ogy‑
Os amuNakamur aandMar iWada
Thear gume ntaboutt hec r e at i o nofar e c yc l i ng‑ o r i e nt e ds oc i e t yi sgr owl ng.
Howe ve r ,t he r ei snoor gani z e ds t udyaboutt her e c yc l i ngbus i ne s sofr aw gar ba ge ,whi c h i st obe t hebas eoff oodr e c yc l i ngt hatr e us e sr aw gar ba geasr e s our c e . Gi ve nt hi sf ac t or , Wehavee xami ne d t hede ve l o pme ntoft her e c yc l i ngbus i ne s sofr aw ga r bagef r om t hes oc i alt e c hnol o gype r s pe c t i veand adde dmyanal ys ュ si nt hi sr e por t . Asar e s ul t ,t hene c e s s i t yofs oc i alr t e c hnol o gy f o rr e c yc l i ng s uc h ast hes e par at i ngme t hodofgar bage ,pr l C l ngS ys t e m Ofgar ba geba gsande nl i ght e nme ntpr ogr am has be c omec l e a r.
1, は じめに
1 95 4
年 に神戸市 に日本で初めて大型堆肥化処理機 が設置 されて以降、生 ゴ ミの堆肥化 による資源 リサ イクル ブームが起 き、1 9 67
年 には全国48カ所 に大型 の堆肥工場が建設 されて稼動 していた。 しか し、 そ の大半が使用 に適 う堆肥を生産することが出来なかっ た こと等か ら稼動停止 に至 っている1) 。 i
近年、循環型社会形成 の機運 に乗 じて再 び生 ゴ ミ の リサイクルが注 目され始 めてお り、新 たに生 ゴ ミ の資源化 に着手 した各地の事例を耳にするようになっ た。 しか しなが ら、生 ゴ ミの資源化 を行 っている、
またはこれか ら取 り組 もうとしている事例 につ いて 実際 にどのよ うな状況 にあやのか、全体的な情報 は
まだ分散 していてはっきりしない。
過去 の事例 について は
、1 9 9 0
年代全般 に生 ゴ ミ‑堆 肥化施設 に関 して幾っか報告がなされているが2)3)、1 0
年 はど経 った現在で もなお、 それ らの取 り組 みが 続 いているのか否かについては不明であ った。 そ こ で これ らの過去 の情報をはじめ、各種文献やインター ネ ッ ト等か ら生 ゴ ミ資源化 に取 り組んでいると思 わ受領年月 日
2 0 0 3' " (
平成15 )年 5
月29
日 受理年月 日2 0 0 3(
平成15 )年 8
月20
日れ る自治体 を選 び出 し、担 当者か らの直接 の聞 き取 り調査 も含 めて とりまとめたので報告す る。
また、回収 して焼却場 に運べばよい焼却処理 とち が って、家庭系生 ゴ ミの循環事業 にはさまざまな社 会的技術が必要である。本稿では明確 な定義付 けを していないが 「循環型社会 のための社会的技術」と は、例えば、生 ゴ ミ分別 の指導、啓発事業、分別 の 仕組み、再利用の方法 (堆肥化 な ど)、 農地 で の利 用方法、農産物 の利用 といった循環全体 に関わ る事 業の ことである。 このよ うな社会的技術がなければ、
いかに立派 な施設があ って も生 ゴ ミが地域で循環 す ることはない。 そ こで本稿では、生 ゴ ミの循環 事業 の推移を社会的技術 の視点か らも観察 してみた。
2 .
調査事例2・ 1 1
対象 と した事例家庭や事業所か ら排 出 され る生 ゴ ミは一般廃棄物 に含 まれ、 その管理処分 は自治体 の管轄下 にある。
現在
、NPO
や ボ ラ ンテ ィア らの手 によ る生 ゴ ミの 分別収集 と資源化が各地 で多数展開 されている。 し か し、 これ らの事業 は経済的な背景 もな く継続性 と い う意味で も課題 を抱 えている。 そ こで今回の調 査 では自治体が実施主体 の一つ として関与す る事例 の‑ 17‑ 総合環境研究 第
6
巻 第1
号中村 みを取 り上 げた。 また、対象 となる生 ゴ ミは家庭 か ら発生す るものを中心 とした。 このため事業系生 ゴ ミに限定 した資源化事例 について は割愛 している。
2 . 2
事例の所在最近 の取 り組み事例 については、環境 自治体会議 の報告書 4)や
、2 0 0 2
年3
月 に農林水産省 の家庭系 食品廃棄物 リサイクル研究会が各種文献や新聞、 イ ンタ‑ネ ッ ト等 による情報 を集 めた ものをまとめた 資料5)がある。 これ らの文献資料及 び筆者 らが収集した情報 を もとに自治体を リス トア ップ した。
その結果、不明な点が多い事例 については直接電 話で担当者 に問い合わせ、少な くとも71の事例 につ いて現在の生 ゴ ミ資源化事業実施 の有無を確認 した。
調査 は国内全ての自治体を対象 に行 ったわけで もな く、簡便 な電話 による聞 き取 りである。 そのため、
古 い事例 の中には実施当時の ことを知 る人物が不在 な ところもあ り、調査研究 として は不完全な もの と
修 。和 田 真理
な らざるをえない 。 現在、何 らかの取 り組みが な さ れている事例 については図1に示す。
尚、調査結果 は
2 0 0 2
年9
月〜1 0
月時点の ものであ る。 平成1 5
年 より北海道の北空知郡や中空知郡 といっ た地域で新 たな取 り組みがあることを別件調査 で確 認済みであるが、 これ らの事例 につ いての報告 は機 を改めたい。2. 3
事例の区分事例 は取 り組み段階別 に大 きく分 けて
①過去 に実施 していたが現在 は中止 しているもの
②現在実施中であるもの
③ モデル事業段階にあるもの
④計画中 もしくは積極的な検討段階 にあるもの の
4
つに整理 した (表1
)。尚、対象 となった事例の中には複数の自治体 によ る広域的取 り組み (清掃行政単位) によるもの もあ り、事例数 と自治体数 は必ず しも一致 しない 。 確認 表1A 生 ごみ資源化事例 の取 り組み段階別 による区分
中止 実施中 モデル事業段階 計画 .検討中 計
事 例 数
1 6 2 9 2 2 4
71国土地理焼乗認 平1
4 総棲 第 1 49 号
家庭生 ごみ資源化実施中 モデル事業段階
1 .斜里町
2.
伊達市( 収集 のみ先行) 3.
南空知公衆衛 生組合4. ニセ コ町 5. 富良野市
6.
盛 岡 ・紫波地 区衆境施設組合7 .
立川 町8.
長井市9.
板倉町1 0.
高根沢町 ーl l .野木町 1 2.
御蔵 島町1
3.
三浦市1 4.
日田町1 5.
上 山田町1 6
ノト諸市1 7. 高山村
1 8.
上越地域 広域行 政組 合1 9.
田原町20.
船穂 町2 1 .芸西村 2 2.
水俣 市2 3.
綾町町村富郷国南
4 .5 . 2 2
2 6. 大崎町 2 7.
垂水 市2
i.
上屋久町 29.屋 久町3 0. / ト坂町 3 1 .十文字町 3 2. 新庄市 3 3. 足利 市 3 4. 取手市 35 . 成 田市
36.
久喜 ・宮代衛星組合・ ' 占1 9
8 〆 .
. , 0
計画 ・検討中
5 2. 鹿追町 5 3.
韮 山町5 4.
阿波町55. 鹿本町
200 4 0 0 800 8 00 1 000km
図
1
事例の所在‑ 1 8‑
した情報 は、資源化事業の実施時期、実施 した理由、
やめた理由、資源化 の方法、分別収集の方法 とい っ た ものである。
2. 4
人口規模等これまで生 ゴ ミの収集 と資源化 は人口
5
万人程度 までの自治体で実施 されることが多か った。農地 が た くさんあれば生 ゴ ミを肥料 として利用す ることが 容易だか らだ。一次産業就業人 口比率を見て もそれ らのほとんどが1 0%
以上 にあ り、5%
をきるところ は稀である。( % ) 舟 qT E JY
紳輔描琳噸寓 ‑
一方、現在のモデル事業 はこれまで例 の少なか っ た
6
万人〜5 0
万人規模で、一次産業就業人 口比率5
%以下のどち らか といえば都市的な地域 で も多 く展 開 されるようになっている (図
2
)。 ただ し、 この 内の首都圏に位置す る4
例 は、全域的な生 ゴ ミ収集 システムの構築 と、人 口に見合 う大規模施設 の建設 と運営 には困難が伴 うとの認識が強いことか ら、 モ デル事業 としての取 り組みは今のところ公営住宅 や 事業所への生 ゴ ミ処理機 の設置に限定 された もので ある。0 .1 1 1 0 1 00 1 000 1 0000
人 口規模 (千人)
図
2
人 口規模 と一次産業就業者人 口比率※人口と就業人口は総務省統計局 『平成
1 2
年国勢調査』による。‑ 1 9‑
総合環境研究 第6
巻 第1号中村 修 ・和 田 真理
表1B 事例名 と資源化方法
「 申 ,止 書 実 施 中 モデル事業段階 計画 .検討中
北海道東胆振三 町広域行政事 北海道斜里町 秋 田県小坂町 北海道鹿追町
務組合 北海道帝空知公衆衛生組合 秋 田県十文字町 静岡県韮山町
北海道碕 臼町※
1
北海道 ニセ,3町 山形県新庄市 徳 島県阿波町北海道碍川申※
1
北海道富良野市 長野県飯 田市青森県中部上北広域事業組合 北海道伊達市 ※
2
茨城県取手市長野県木島平村
東京都町田市 岩手県盛岡 .紫波地区環境施 栃木県足利市設組合 千葉県成 田市
愛知県豊橋市 山形県立川町 東京都武蔵野市
愛媛県吉 田町 山形県長井市 東京都東村山市
岡山県 邑久牛窓清掃施設組合 長野県臼田町 埼玉県狭山市
福岡県朝倉町 長野県上山田町 埼玉県久喜 .宮代衛生組合
樵
】 大分県大野郡清掃組合大分県湯布院町 長野県小諸市長野県高山村 神奈川県鎌倉市福井県鯖江市
大分県南郡西部清掃組合 群馬県板倉町 福井県武生市
肥 熊本県下益城郡三町衛生施設 栃木県野木町 岐阜県岐阜市 、
組合 栃木県高根沢町 三重県安濃町
‡
化i 宮崎県諸塚村 東京都御蔵島村 愛知県一宮市
神奈川県三浦市 愛知県豊明市
愛知県 田原町 愛知県名古屋市
岡山県船穂町 高知県芸西村 熊本県水俣市 宮崎県綾町 宮崎県国富町 宮崎県南郷村 鹿児島県大崎町 鹿児島県垂水市 鹿児島県上屋久町
鹿児 島県屋久町 愛媛県内子町
※
1
平成1 5
年 よ り北海道 の浦臼町 と滝川市 は、中空知郡で広域処理す る形 で生 ごみの分別収集 とバ イオガス 化 を行 っている。※
2
北海道伊達市 の堆肥 セ ンターは平成1 5
年1 2
月 よ り稼動予定であ り、それ まで は生 ごみ を分 別収集 して い るのみで資源化 は行 っていない。ー2 0‑
表 1C
事業中止理由実施期間 事 例 名 理 由
.
経十線 =1 9 7 6‑1 9 9 8
大分痕大野郡清掃組合 ・,‑碕掃セ ンタ‑の統合 ‑1 9 7 8‑1 9 9 8
熊本県下益城郡3
町衛生施設組合 ∴ ・:清掃組合の統合1 9 8 0‑1 9 9 4
愛知県豊橋市 ∴ 製品化率の低下 (・T施設維持費やゞ◆堆肥への需要減 .■かかや混合収集)1 9 8 2‑1 9 9 3
東京都町田市 i分別状況の悪 さ.1 9 8 2‑2 0 0 0
長野県木島平村 ■.施設の老朽化⊥悪臭問題1 9 8 3‑1 9 91
北海道滝川市 ・.採算性不良1 9 8 3‑1 9 9 3
大分県湯布院町 I・自治体の統合.'分別状況の悪 さ1 9 8 3‑1 9 9 6
愛媛県吉田町 ・施設の老朽化 .1 9 8 3‑2 0 0 2
北海道浦臼町 ・・広域処理の開始 .̲施設の老朽化1 9 8 3‑2 0 0 2
.福岡県朝倉町 I.広域処理の開始1 9 8 4‑1 9 9 5
北海道東胆振三町広域行政事務粗合 ・広域処理の開始・収集生 ごみ不足1 9 8 5‑1 9 9 7
岡山県邑久牛窓清掃施設組合 ・施設の老朽化 ■・処理能力不足1 9 8 6‑2 0 0 2
大分県南郡西部清掃組合 ・施設の老朽化1 9 8 8‑1 9 9 8
青森県中部上北広域事業組合 ・分別状況の悪 さ・水分調整材の調達難・農業残漆の季節的な大量発生※広域処理の開始,清掃組合の統合 施設 の老朽化
分利状況の悪 さ
5 5 5 日H = 日日 / / / 6 5 3
‑ 2 1
‑ 総合環境研究 第6
巻 第1
号% % % 0 3 0 4 3 2
中村 修 ・和 田 真理
表1D 生 ゴ ミ資源化実施理 由
生ごみ資源化事業実施 事例の事業実施理由
開始年 理 由 .経緯
1 9 7 8
長野県 臼田町 焼却処分場建設問題 農地 の地力低下1 9 7 9
長野県小諸市 焼却施設 の老朽化 と新 たな施設 の建設問題1 9 8 2
長野県高山村 資源活用1 9 8 5
宮崎県国富町 焼却炉 の性能上、生 ごみを燃 やすのは金 がかか る1 9 8 5
北海道富良野市 埋立処分場 の烏問題現 在 は土作 りが 目的
1 9 8 8
山形県立川町 埋立処分場 の限界 と衛星 問題 籾殻処分 の問題ー家畜糞尿処分 の問題
1 9 8 9
宮崎県綾 町 昔 か ら農家が生 ごみ堆肥 を生産 .使用 していた 農業 自立政策 の一環1 9 91
神奈川県三浦市 焼却施設用地不足 堆肥需要 の増加1 9 9 2
栃木県野木町 焼却処分場建設問題1 9 9 6
岡山県船穂 町 ごみ収集場 の衛生問題環境保全型農業 の基盤整備 市民 の環境対策活動 汚泥処理費軽減 の必要性 元気老人 の増加 (雇用対策)
1 9 9 7
群馬県板倉町 環境問題意識 の高 ま り1 9 9 7
山形県長井市 農地 の地力低下地場産農産物 の低 自給率 焼却処分場 の老朽化問題
‑
環境問題対策1 9 9 8
鹿児 島県上屋久町 焼却炉へ の負荷焼却処分場 か らの ダイオキ シ ン問題
1 9 9 9
鹿児島県屋久 町 焼却炉 へ の負荷焼却処分場か らの ダイオキ シ ン問題
堆肥化 を勧 めて いたが、 自家処理 で きない人 もいたため
2 0 0 0
栃木県高根沢 町 焼却施設 の処理能力 の限界酪農家周辺 の環境対策 と高品質堆肥 の製造
2 0 0 1
東京都御蔵 島村 環境配慮 か ら :二酸化炭素削減、焼却補助燃料である重油の使用量減2 0 0 2
熊本県水俣市 ごみの減量化2 0 0 2
鹿児島県垂水市 ごみの減量化2 0 0 2
鹿児 島県大崎町 軽油代替燃料 と して菜 の花 の栽培 を行 い、 これに生 ごみ堆肥 を使 う2 < 0 0 2
北海道 ニセ コ町 家庭 の台所 と農家 を結ぶ架 け橋 とす るo‑ 2 2‑
3.
生 ゴミ資源化事業 の概要3. 1
事業の実施時期今回、調査対象 とな った事例 の中で は
1 9 8 0
年代 に 始 め られた ものが最 も多か った。 しか しその半数以 上が2 0 0 2
年 までに事業取 り止 めとな っている。他方、1 9 9 0
年代 に入 ってか らも新 たに生 ゴ ミの資源化 を行 うところは現れてお り、一部地域を対象 として モデ ル的に試行す る例 も増 えて きている。 (表lB、 C, D)3. 2
資源化実施の契機 と目的生 ゴ ミを資源化す る理 由 としては、埋立地や焼却 処分場 といった ゴ ミ処理施設 の問題 があるが、以下 のよ うに分類す ることがで きる。 (表
2)
0①埋 め立て処分場 の制約
埋 め立て処分場 に関 るものは
1 9 7 0
年代か ら1 9 8 0
年 代 とい った古 い時期 にみ られ、埋 め立て処分 して い た生 ゴ ミに集 まるハ エや蚊、 カラスやネズ ミとい っ た鳥獣 の害、悪臭等 々、衛生上の問題 に端を発 して いる。一方、焼却処分場 はあるが、 ゴ ミの発生量 に規模 や能力面で追 いっかない、 といった悩 みを抱えて い たケースも珍 しくない。 そ こで、家庭 ゴ ミの
4
割 を も占め る生 ゴ ミを除 くことで、 なるだけゴ ミの量 を 減 らしたいとの意向 も働 いて生 ゴ ミの分別収集 を始 めている。
② ダイオキシン対策
近年 では焼却処分場 か らの ダイオキシン発生 が問 題 とな ったため、 これ ら有害物質の生成 を誘発 す る
表
2 ・
生 ゴ ミ資源化実施 の契機 と目的要因 ともな る生 ゴ ミは燃 や さない、 との方針か ら堆 肥化 に着手 した事例が出て きている。現在 は焼却灰 を埋 め立 て る最終処分場 が受 け入れ限界 に近づ いて いることも各地で切実 な問題 とな ってお り、 これ を 理 由の一つ として生 ゴ ミの資源化 を開始 す る事例 も ある。
③農地への有機肥料 の還元
ゴ ミ処理問題以外の契機 としては、化成肥料 の乱 用 による農地 の地力低下 や、有機農業志 向に伴 う堆 肥への需要増加 を理 由に生 ゴ ミの堆肥化 を始 めた も のがある。 また
、1 9 9 0
年代以降では特 に環境問題 へ の関心が高 まって資源循環型社会 の考 え方 も浸透 し て きてお り、資源利用で きるものをな るだけゴ ミに しないよ うに有効活用 を図 る事例が出て きている、 。
他 に、生 ゴ ミ資源化 を新 たな事業 の創 出 と して高 齢 化社会や地域 における雇用対策 の場 に しよ うとす る
ところ もある。
尚、「きっか けは埋立処分場 の カ ラス被 害。 現在 は土作 りが 目的」 とい ったよ うに、生 ゴ ミの資源利 用 に至 った契機 と目的 は必ず しも一致す るわけで は な い。
3. 3
事業中止 に至 った事例 にみえる理 由 事業中止 とな った事例 の中には2 0
年 ほど取 り組 み を続 けた ところもあるが、 その大半が1 0
年程度 で事 業 を終 えている。最大の理 由は、 ゴ ミの広域処理 の開始 や施設 の老 朽化である。
' 契
機.
目的
ゴ ミ処 理
農 業 利 用 そ の 他
・埋立処分場 の限界 と衛生問琴 ・昔かう飼料 として利用 ・循環型社会構東 のため ..焼却施設 の能力限界 と老朽化 ・農地 の地 力低下 に伴 う堆胞 へ の ・二酸化炭素排 出量削減 のため
・焼却炉へ の負荷並 びに補助燃料 需要増加 ・廃食油 か ら軽油代替燃料 として (重油)使用の問題 ・環境保全型 農業 の推進 と基盤整 菜の花 を栽培 す るに当 り, 生 ゴ
・焼却施設 のダイオキシy問題 偏 のため ミ堆肥 を使用す ろため
・新 たな焼却施設 の建設問題 ・生 ゴ ミの堆 肥化 によ って消費者 ・元気老人 の増加 古手伴 う雇 用対策
・尿尿処理施設 の老朽化 と地元生産者 をつ な ぎ, 地 場農 とす るため
・汚泥処理費削減 のため 産物 の自給率 を上 げるため
‑ 23‑ 総合環境研究 第
6
巻 第1
号中村 例 えば、福岡県朝倉町では生 ゴ ミの堆肥化事業 を お こな って きたが、広域で ダイオキ シン対策 のため のガス化溶融炉 を建設す るにあた って、生 ゴ ミの堆 肥化事業 を中止 して、生 ゴ ミは 「燃え るゴ ミ
」
と し て焼却処分 している。生 ゴ ミ堆肥化 を複数 の自治体で広域的 に行 う例が これ までなか ったわけではない。 しか し堆肥化施設 は老朽化 にあた って これを更新す るための国庫補助 がないのに対 し、「高温で安 定燃焼 が可能 な焼却炉 (ガス化溶融炉)
」を設置 して ゴ ミを広域的 に処理 す
ることにつ いては、焼却処分場か らの ダイオキ シ ン 発生問題 に絡んや国が重点的な補助政策 を展開 して いた。6)当時の厚生 省 が大塾 の焼 却炉 建設 を指導 していた こともあ り、 ダイオキ シン対策 を理 由に、各地 で広域 で大型のガス化溶融炉 を建設 し、 これ を 機 に生 ゴ ミも資源化 か ら焼却処分へ と切 り替 え られ‑
た 。
他方、有機物の農地への還元 とい った農業利用 の ために行われた事例 では、事業停止 の理 由を良質 の 堆胞が生産で きなか った ことに求 めている。
その最 たる原因 と して挙 げ られたのが分別状況 の 悪 さであ った。「良質 な原料 (この場合、 きちん と 分別 された生 ゴ ミ) をどうして も得 ることが出来 な か った
」
と当時の状況を担当者が嘆 いた ところ もあ る。選別方法を問わずその癖度 の良 し悪 Lは製 品化 率 豆 も影響す る7)。 モデル事業 において も異物混 入 とボ ランテ ィアによる管理 の限界等 か ら事業凍結 と な った事例 は存在 し、生 ゴ ミ分別の周知徹底が資 源 化事業 において重要 な鍵であることが示唆 されて いる。
事業 の採算性 につ いて は、生 ゴ ミを対象 とした施 設 に限 らず、畜産糞尿 を原料 とす る堆肥化事業 はそ の多 くが原料 の収集経費や施設の維持管理費に対 し、
生産物 の販売等か らはほとん ど経費 を回収で きず に 赤字経営 とな っている8)
9
)0
今回の調査 において も事業取 り止 めの理由 と して
「経常収支が赤字 になるため」 との返答 を得 た。 こ の他、悪臭発生防止 とい った技術的な課題 を克服 で きなか った ことも事業中止 の理由 として挙げられた。
生 ゴ ミ堆肥化事業 を中止 した朝倉町の場合 も赤字 を理 由に していたが、 この 「赤字」が厳密 に議論 さ れた ものか は疑わ しい。
例 えば、広域処理 において各 自治体 の負担率 は、
基礎負担、人 口負担、 ゴ ミの排 出量 で決 め られ る。
しか し、基礎負担 と人 口負担 の割合が大 きく、 ゴ ミ の排 出量 は費用負担‑の影響 は小 さ くされている。
修 ・和 田>真理
つま り、 ゴ ミの排 出量 をいかに滅 ち〜しそ も自治体 の 負担金額がなかなか減 らない仕組み・にである。 自治 体が ゴ ミを減 らして も負担率 はなかなか下が らず、
む しろゴ ミを増 や した方が有利 なような負担率Nと も いえる。
その結果、周辺 の自治体 た比べて ゴ ミの量が少 な い朝倉町で も、′ガス化溶融炉 によるゴ ミ処理 に関 わ る負担 は、周辺 自治体 とあま り変わ らない。 それ ゆ え、 ガス化溶融炉への参加 と生 ゴ ミ堆肥化事業 の継 続 は、 自治体への負担増 としかな らなか った。
もし、負担 の割合 を ゴ ミの排出量 に重 きをお くよ うに していれば、 ゴ ミの排 出量が少 ない朝倉町 は生 ゴ ミ堆肥化事業 を有利 に継続 で きた ことも、十分 に 考 え られ る。 目先 の費用負担だけで 「赤字」 とい う のではな く、負担率 の仕組みや、最終処分地の費用、
温暖化防止対策 など総合的な環境 コス トとの比較 で 議論 され る必要がある。
3. 4
生 ゴミ資源化の方法現在、食品 リサイクル法で は資源化 (再利用) の 手法 と して堆肥化 (肥料化)以外 には、飼料化、 油 脂及 び油脂製品化、バ イオガス化 (メタン化) が定 め られている。
この中で家庭生 ゴ ミの資源化方法 と して一般 的 に 選択 されて きたのは堆肥化で ある。堆肥化 には専用 施設を建設 して比較的大規模 に事業を展開す る もの と、大型 の事業用生 ゴ ミ処理機 を使 って対応す る も の と二通 りある。後者 の例 は主 に集合住宅 を対象 に
したモデル事業で採用 されている。
近年 では他 に、事例 の数 はまだ少 ない ものの、 バ イオガス化 を試み るところが出て きた。新潟県上越 地域広域行政組合で は現在、汚泥 とともに生 ゴ ミを バイオガス化 して発電 し、施設内で利用 している。
神奈川県横須賀市 は生 ゴ ミをバイオガス化 して ゴ ミ 減量 し、得 られたエネルギーを自動車燃料等 に利用
しようとしている。 また、福岡県大木町ではバ イオ ガス化 し七得 られ る消化液を液肥 として水 田に施 用 しよ うと試 みてお り、 ガスのエネルギー利用 とい う よ りも農業的循環 に力 を置 いている。 熊本県鹿本 町 で も家畜糞尿 とも併せて堆肥化施設 とバ イオガス化 施設 の建設が計画 ・検討 されているところである。
3. 5
生 ゴミの排出方法家庭 か らの生 ゴ ミの排 出方法 には以下 の
4
種類 が ある (表3)
。①袋 に入れて出す
‑2 4‑
表
3
生 ゴ ミの排 出方 法方 法 実 施 ※ 中 止 モデル事業 ※
袋 に入 れて 出す 指定袋 (指定袋 (プラスチック)舵) 1
1 2 6 2 0 3 4 1 0 ‑ 6 6
指定 な し
2 3 ‑
収集 容器 に排 出す る
7 1 1 0
戸別 に分別容器 ごと排 出す る
1 ‑ ‑
他 の ゴ ミと混合 して排 出す る
2 2 1
生 ゴ ミ処理機 に出 しに行 く
‑ ‑ 6
※新潟 県上越地域広域 行政組合 (実施 例)の場合,上 越市 か ら収集 され る生 ごみ は現 在特 に袋 の指定 は な いが, その他 の参加市 町村 には袋 の指定 が されて い ると ころ もあ るため,袋 の 「指定有」 と 「指定 な し」 に そ れ ぞ れ一 つずつ計上 して い る。
※愛 知県豊 明市 (モデル事業)で は場所 によ って袋 と収集容器 が使 い分 け られて い る
。
②特定 の収集容器 に生 ゴ ミを持 ち寄 って排 出す る
③分別 に使 ったバ ケ ツ ごと収集 に出す
④可燃 ゴ ミと して排 出す る
生 ゴ ミの排 出方法 と して最 も多 く採 用 されて い る のが袋 に入 れて 出す もので あ る。 中 で もプ ラス チ ッ クの袋 が用 い られ る ことが多 い。
モデル事業 で は、 バ ケ ツ等 の容器 に分別 した生 ゴ ミを特 定 の収集容器 へ排 出す る事例 が増 えて い る。
袋 に よ る収集 で は、 生分解性 プ ラスチ ック製 の も のを用 い ると ころが大半 で あ る。
生 ゴ ミ処理機 に住民 各 自で出 しに行 く方 法 は主 に アパ ー ト等 の集合住 宅地 で試行 され て い る もの で あ る。
中止 事例 につ いて は把握 で きて い る もの につ い て 見 る限 り、袋 によ る収集方 法 を とって いたのが主 で あ った。 中止事例 で、収集容器 に排 出す る方法を採 っ て いたの は、比較 的最近 の事例 で大型 の生 ゴ ミ処 理 機 で収 集 した生 ゴ ミの堆肥化 を行 って いた
1
例 だ け で あ る。3. 6
収集場所収集 す る側 の都合 で、 た くさん の家 を一軒一 軒 集 めて回 るの は非常 に効 率 が悪 いため、 生 ゴ ミは拠 点 (ステー シ ョン)毎 に収集 して い る と ころが ほ とん どで あ る。
ゴ ミの収集 を戸別 に行 って いた と ころであって も、
生 ゴ ミの収集 を始 め る際 には新 たに収 集拠点 を設 け て い る。 あ るい は、戸 別収集 とステ ー シ ョン収 集 を 使 い分 け る方 法 を と って い る ところ もあ る。
収集 ステー シ ョンの形 態 は様 々で、 屋 根 や囲 い の あ る しっか りと したっ くりの ものか ら、 屋根 だ け、
看板 が立 てて あ るだ け、 看板 す らな くた だ そ こ と決 め られて い るだ けの もの まで、地域 や区 によ って た
とえ同 じ市 町村 内で あ って も違 う。
生 ゴ ミの収集 の際 に問題 とな るの は、 袋 で生 ゴ ミ が排 出 され る場 合 は特 に、野良 犬 や野 良 猫、 烏 等 に 袋 が荒 らされ な いか とい うことで あ る。
程状 の集積 所 な らば この よ うな心配 もな いが、 簡 易 的 な ステー シ ョンの場 合 で は防烏 ネ ッ トをか ぶ せ た りゴ ミを出 しに行 くタイ ミングを工夫 した り、 ゴ
ミの排 出 には気 を使 うことにな る。
この場 合、 フタ付 きの大型収集容器 を設 けて そ の 中 に集 め るよ うに した方 が ステ ー シ ョンの管理上 、 問題 も少 な くてす む。
しか し、収集容器 を用 い る場 合 は これ の設 置 ・洗 浄 ・保管 を誰 がす るかで収集 や維持管 理 の経 費 と手 間 も随分 変 わ って くる。
山形県 長井 市 で は収集 日前 日の夕方 に委託 され た 業者 が容 器 を設 置 して お り、収集 作業 が二度 手 間 と な って い る点 は否 めな い。 また、 大量 の容器 を洗 浄 す る場所 と水 と労 力 と、 保管 のための倉 庫 も必 要 と な って い る。
山形 県新庄市 や岐阜県 岐阜 市 で は収集 容器 を住 民 に貸 し出す形 で その管理 を任 せ て い る。 収集 日 に は 住民 自 らが容器 を設 置 し、 収集後 に は洗 浄 して片 付 け る。 この よ うな容器 の維 持管理 は住民 に と って も 手 間 のかか る面倒事 で あ る と思 われ る。
‑2 5‑
総合環境研究 第6
巻 第1号中村 修 。和田 真理
3. 7
収集頻度生 ゴ ミの場合 はたとえ発生量が少な くて も、 その つ ど速やかな収集 と処置が施 され ることが望ましく、
これについては排出者か らの要求 も強い。 しか しな が ら、経費を考えれば収集頻度 はなるだけ抑え られ た方 がよい。
宮崎県綾町では
過5
回、 市街地 区5 0 0
世帯程度 を 対象 に収集車を周回 させて生 ゴ ミの収集 を行 って いるが、 これはかな り特殊な例である。
ほとん どの事例 において生 ゴ ミの収集 は通常、 こ れ までの可燃 ゴ ミの収集回数 にな らって週
2
回か ら3
回の割合で行われ るところが多 い (表4)
。 表4
各事例 における生 ゴ ミの収集頻度の設定収 集 回 数 実施 .中止 モデル事業
週
1
回 ‑ ‑4
過 2
回1 8 4 ̲9
週
3
回5 2 2
週
5
回1 ‑ ‑
夏 :週
3
回 冬 :‑週2
回1 ‑ ‑
夏 :過2
回 冬 :週1
回1 ‑ ‑
生 ゴ ミの収集を開始 して も可燃 ゴ ミの収集 は通常 通 り行われ るケースでは、回数の見直 しがなされ な い場合 は単純 にゴ ミの収集作業量が倍増す ることと な り、経費 も増大す ることになる。 また、従来 どお り可燃 ゴ ミの排出が可能であるのな ら、わざわ ざ面 倒 なことを してまで生 ゴ ミの分別 を しようとの意識
は住民 の問に芽生えに くいと推測 される。
最近の実施事例 の中には、生 ゴ ミの収集を機 に可 燃 ゴ ミの収集を週
1
回にまで削減す るところが増 え て きている。速やかな収集 と処置が必要 とされて い た根拠がな くなる以上、む しろこれは当然の こととも思われる。
他方、 モデル事業の中には生 ゴ ミの収集を週
1
回 しか行わないところも現れている。 家庭での分別 。 保管容器 に生 ゴ ミが腐放 しに くい特殊な ものを採 用して い た り、 有 用 微 生 物 群
( EM :Ef f e c t i ve Mi c r oor gani s ms )による一次発酵 を各 自で行 うこ
とにより、生 ゴ ミの腐敗防止 としている例が これ に 当 る。
3 . 8
収集料金生 ゴ ミに限 らず、 ゴ ミの収集を有料化する傾向は、
比較的最近 にな ってか らの ものである。現在、生 ゴ
ミの収集を有料 としている事例 は多 い (表
5
)。 設 定 され る料金 は1
袋 あた り5
円程度か ら2 9
円 (一番 小 さいサイズの場合) までと様々である。 月あた り1 0 0
円 というように月々の利用料金 を定 めて い ると ころもある。 全事例 について確認で きたわけで はな いが、生 ゴ ミの収集 を有料化す る場合 はその他 q)ゴ ミにつ いて も有料であるケースが一般的なようであ る。表
5
生 ゴ ミ収集料金 の設定状況収集料金 事例(件)
( %) ,
‑有料
1 8 1 . 6 2 . 1 %
無料9 3 1 . 0 %
(生 ゴ ミ分別収集実施事例全
2 9
件)生 ゴ ミの収集を有料で行 っているニセコ町の場合、
生分解性の指定生 ゴ ミ袋 は
5L
サイズで1
袋2 0
円、1 0 L
サイズでは3 0
円、一番大 きい3 0L
サ イズは6 0
円 とな っている。 その他可燃 ゴ ミと不燃 ゴ ミにつ いて もサイズは同様 に3
通 りあるが、1 0L
サイズ4 0
円、2 0L
サイズ6 0
円、4 5L
サイズ1 0 0
円 とい うよ うに値 段 は若干高めに設定 されている。このような可燃 ゴ ミとの収集料金 の差別化 は住民 側か らも要望 されている。 福岡県大木町のモデル事 業 において袋方式 を試行 した際には、生 ゴ ミ袋 の無 料配布が求め られた。「生 ゴ ミの収集 が有料 とな る のな ら、料金を払 ってまで分別 したいとは思わない だろう」、「生 ゴ ミ分別への住民の関心 と参加 を高 め るためには、分別す ることで経済的利点が働 くよ う にす ることも大事である」 との意見が住民か らは寄 せ られた。大木町では今後、可燃 ゴ ミの収集料金 の 値上 げが予定 されている。
燃え るゴ ミが有料で、生 ゴ ミの排 出が無料であれ ば、住民 にとって生 ゴ ミを分別す る経済的な動機付 けとなる。
4. 生 ゴミの排出と収集方法の選択
生 ゴ ミの資源化 は堆肥 など再生品の農業利用 を前 提 と して行われ ることが多 く、材料 となる生 ゴ ミも 爽雑物がない等質の高 いものが求め られる。
かつては大型施設 において雑 ゴ ミとして排出 ・収 集 された ものを機械選別す る方法が採用 されること も珍 しくなか ったが、最近至は排出源 における分別 を原則 とす る考え方が一般的 となっている。
分別収集す る生 ゴ ミは以下の
3
点 を考慮 し、排 出‑2 6‑
と収集 の方法 が選択 され る。
①異物 の混入 が少 ない こと (参水切 りが十分 で あ る こと
③腐敗 させ ない こと
表
6
に各地 で採 用 されて い る主 な方法 につ いて、その長所 と課題並 びに改善方法 を ま とめ た㌢。
表
6
生 ゴ ミの排 出 と収集方法 の比較袋 に入 れて排 担 収襲容 森ぺ排 出
象 o) 素 材= ㌔̲収集容器設直場所
プラスチ ック 舵 ステー シ ョン 収 集 車
他刺
点
二.†軽
量で水漏 れの心配
・堆 肥 化 す る場 合 , 紘 ・分別 と保管 古手水 き り.バ ケ ツを使 用 す れ ば, 生 ゴ .が少
ないL が 水 分 調 整 甲役 割 を ミの水切 り二が十分 可能 ̲̲・
排
出.‑と収集 の作業性
果 たす ̲の で , 破 砕 処 ・混入異物 が あれば 目に付 きやす い(紙 に包 ん で 出 .・‑
が
良 い 理 す れ ば袋 の 除 去 が さない場 合)不要
・排 坦七 収 集 の作 業 性が良 い ・生 ゴ ミが荒 らされ 古手くしヽ
問
題
点
・資 源 化 の 際 に袋 の完 ・水 分 に弱 い た め , 坐 ・収 集 日 ま で に容 器 を ・収 集 車 が 周 回 す る 夕 全除去 が必要 ゴ ミを 袋 に入 れ る と 設置す る作業 が必要 イ ミ ン グ を逃 せ な い・1一 旦 生 ゴ ミを袋 に入 さ に は十 分 な水 切 り ・分 別 と保 管 に バ ケ ツ た め,.忙 しい 時 は ゴ れ る と水 抜 き が 難 ーし と紙 等 に包 む必 要 が を使 用 す る場 合 ,
ゴ
ミを出 しに くいい あ る○ ミ出 し後 に容 器 を 持
・袋 を破 い て 生 ゴ ミが ・排 出 の 際 に は雨 に濡 ち帰 って 洗 う必 要 が
荒 らされやす い ・中身 が 見 え な い た め・袋 を破 い て 生 ゴ ミが異 物 の混 入 が 分 か りづ らい荒 らされやす いれ な い よ うな手 立 てが必要 一 ・収 集 作 業 の 負 担 が 大・収 集 容 器 の 洗 浄 と保管場所 が必要あ るきい
対 処
●
工 ・生 分 解 性 プ ラ ス チ ッ ・家 庭 で の分 別 と保 管 ・収 集 容 器 に袋 を敷 い ・収集 回数 を増 やす クの利用 に水 切 りバ ケ ツ を 使 てお き,生 ゴ ミの入 つ
・家 庭 で の分 別 と保 管 用 た袋 だ け を収 集 , も に水 切 りバ ケ ツを 使 ・収 集 容 器 に袋 を 集 め し くは容 器 ご と収 集
用 る して も これ に よ って
・紙 に包 ん で か ら袋 に入 れ る
・水分調整材 の利用 ・屋根 と囲 い付 きステー・定期的 な異物検査シ ョンの完備 洗浄作業 を軽減 す る
‑ 2 7‑
総合環境研究 第6
巻 第1
号中村
生 ゴ ミが分別収集 され る際 に最 も問題 とされ るの が、分別状況 の良 し悪 Lである。 これの状況 によ っ ては資源化事業 そのものの成否を左右することもあっ て、生 ゴ ミの排 出 と収集方法 (方式) の選定 には試 行錯誤が繰 り返 されて きている。
プ ラスチ ック製 の袋 は後 に異物 として完全 に除去 しな くてはな らなか ったのに対 し、紙袋 は破砕処 理 すれば、紙 その ものが堆肥 の原料 となる。紙袋 を除 去す る必要がないため、 これを用 いる事例 は少 な く なか った。
しか しなが ら生 ゴ ミの中身が見 えないために異 物 が混入 Lやすか った り、水分への耐久性がない点 が 問題 とな った こともある。
青森県中部上北広域事業組合で はかって、水気 を 切 った生 ゴ ミを紙 に包んでか ら指定 の紙袋 に入 れ る 方法で生 ゴ ミの分別収集が行われていた時期が あ っ た。 しか しこの方法では水漏れを嫌 って ビニール袋 ごと入れてあ った り、 ビンの蓋 とい った生 ゴ ミ以 外 の爽雑物があま りに多 く、施設 の稼働率 を下 げ るほ ど分別状況 は芳 しくなか った。
また、岩手県盛 岡 ・紫波地区環境施設組合では、
一時期指定 の紙袋 による収集が試 み られていたが、
生 ゴ ミに混入す る異物があま りに多 いため タル状 専 用容器 (バ ケツコ ンテナ)での収集 に切 り替 えて い る10)。以降、異物があれば皆 の目に触 れて 目立 っ た め、「隣近所の目」 が強 く働 いて無責任 な排 出 は し に くくな っているとい う。
この方法 を更 に分別容器の水切 り等で工夫 して、
山形県長井市で は現在市街地区
5 0 0 0
世帯 の生 ゴ ミの 分別収集 を行 って いる。 モデル事業 において も、 こ の 「バケツ 。コ ンテナ収集」 を試 み る事例が最 も多く、現在では紙袋 による収集 を試行す るところは皆 無 である。
その一方 で約
2 0
年間紙袋 による収集 を続 け、分別 状況 や再生品である堆肥 の品質 も申 し分 なか った事 例 も存在す る。 そ こには袋やバケツとい った分別 容 器 と排出方法の指定以外 に凝 らされた数 々の工夫 が 見 られ る。例 えば、福岡県朝倉町で は生 ゴ ミの分別を徹底 さ せ るに当 って、可燃 ゴ ミの収集 を有料 とする一方で、
生 ゴ ミ袋 は住民が役場 に取 りに来れば無料で配布 し ていた。 この袋 には各世帯番号が記 されてお り、 袋 の排 出者 を町が特定で きるよ うにな っていた。抜 き 打 ちで行 われ る検査で異物混入 の違反があれば、 袋 は警告 シールを張 られて回収 されず、違反 した排 出 者 は後 に役場か ら連絡 ・指導 を受 けることになる。
修 ・和 田 真理
生 ゴ ミの分別 について住民 の間にはゴ ミ問題 や環 境への関心 といった意識的な ものの他 に、可燃 ゴ ミ であれば有料 だが生 ゴ ミの収集 な らば無料 とい った 経済的な動機が働 くだけである。 それで も結果的に、
分別意識 の比較的高 い排 出者を対象 にやや厳格 な分 別指導 が可能 とな り、生 ゴ ミの分別精度 は良好 に保 たれていた11)。
青森県中部上北広域事業組合 において も、 モデル 事業段階では生 ゴ ミの分別状況 に問題が見 られ たわ けではなか った。 む しろ、生 ゴ ミ分別 に対 して住民 の間には競争意識 のよ うな ものが働 き、分別状況 は 極 めて良好 であ ったと聞 く。 中身の見 えない紙袋 に よる収集では生 ゴ ミの分別状況 に不安 があるか も し れないが、 だか らとい って、住民の生 ゴ ミ分別 へ の 参加 と協力 を高 める要因 は、必ず しも分別容器 の種 類 と方法 に帰す ることはで きないことを これ らの事 例 の中か ら読み取 ることがで きる。
図
3
は表3
に示 した生 ゴ ミの各排出方法について、事例都市 の人 口規模 に対す る分布 を見たものである。
これを見 る限 りでは、人 口規模 の大小で必ず しも分 別収集方法 の適性 は判断で きないことが分か る。
たとえどの方法であ って も、 その地域 に適 した展 開を図れ る可能性 は否定で きない 。 生 ゴ ミへの混入 異物 の多寡 といった分別状況 の良 し慈 しは、単純 に 袋かバ ケツか といった分別容器 と排 出の方法 に帰 す るので はな く、む しろその他 の要素 に負 う部分 が大 きいと推測 され る。
それ らは例 えば朝倉町の事例 にあるように、生 ゴ ミ分別への経済的 ・制度的動機付 けといった生 ゴ ミ 分別 を促す環境 を整備す るため社会的技術の有無 で あるといえ る。
ー2 8‑
(Yj=)埠猶にY
プラスチック袋 紙袋 収集容器 混合排 出 バケツごと排出
‑排 出 生ごみの排出方法 図
3
人 口規模 と生 ゴ ミの排 出方法※表
3
にある袋の 「指定なし」はスーパーで貰 う買い物袋等を想定 しており、「プラスチック袋」として扱っている.※人口は総務省統計局 『平成
1 2
年国勢調査』による5
モデル事業 における試行モデル事業 で は失敗事例 や成功事例 も含 め、先 行 事例 を参考 に生 ゴ ミの収集 につ いて試行 され る。 現 在 で は分別容器 を袋かバケツか とい った二者択一 的 に考 え るので はな く、双方 の利点 を取 り入 れよ うと す るところ も出て きて いる。
愛知県豊 中市 では一戸建て住宅か集合住宅か といっ た居住形態 によ って排 出方法 を袋 とバ ケツに分 けて 試行 している。
また、鹿児島県上屋久町のよ うに、生 ゴ ミの排 出 とその収集 には便利 な袋 を採用 して も、生 ゴ ミの水 切 りを重視 して家庭 での分別 ・保管用 に水切 りバ ケ
ツを配布 もしくは斡旋 しているところ もあ る。
茨城県取手市で現在実施 されてい るモデル事 業 で
は、居住形態 に係 らず袋 とバ ケツを併せて生 ゴ ミの 分別収集 に用 いて いる。各家庭 には水切 りバ ケ ツを 配布 して生 ゴ ミの分別 と保管 に使用 して もらい、 収 集 日には各 自で指定 の生分解性 の袋 に入 れ替 えて か ら排 出 して もらっている。 これ らは以前 ボ ラ ンテ ィ アが分別 バケ ツ容器 ごと生 ゴ ミを回収 し、独 自に堆 肥化 して いた経験 が元 にな っている。 生 ゴ ミを プ ラ
ン トに投入す る際、一個一個 のバ ケツか ら中味 を取 り出す作業が大変 であ った こと、脂汚 れや こび り付 きだ らけ とな ったバ ケツの洗浄 もまた大変 であ った こと。何 よ り、重 くてか さば る容器 ごとの収集 が非 効率であ った こと等か らモデル事業を実施す るに当 っ て は、容器 の洗浄 と返還 が不要 で水漏 れや破砕 の心 配 も無 く、袋 ごとプラ ン トに投入可能 な生分解 性 プ
ー2 9‑
総合環境研究 第6
巻 第1号中村
ラスチ ック製の袋 による収集が採用 ・試行 されて い る。
このように、家庭で使用す る分別容器 と収集 の方 法 には様 々な形 と組み合わせがあ り得 る。 これ らの 中か ら実際にどのよ うな方法が選択 され るのかは、
その地域が置かれた様 々な状況や条件、重視す る目 的や理念 といったものか らも影響 されることであり、
これ もまた地域 によって一様ではないと推測される。
6.
おわ りに北海道、長野県、宮崎県 といった都道府県 には
2 0
年 ほど取 り組みが続 いている古 い事例が複数存在 する。北海道 は過去 も含めて事例の数が最 も多 い都道 府県で もある。 九州もまた多数の取 り組みがな され て きた地域であるが、 ここ数年で宮崎県の数例 を残 し、古 くか らの事例 は全て姿を消 して しまった。 す べて、 ガス化溶融炉、 ゴ ミの広域処理が きっか けで ある。
ダイオキ シン対策 という名で、各地での生 ゴ ミ資 源化 の事業がつぶ されていった ことは、廃棄物政策 の重大な過 ちとして記録 してお く必要がある。
また、御蔵島 (東京都)、屋久 島 (鹿児 島県) と いった島峡における取 り組みが見 られる
1 .
島 とい う 限 られた空間の中で ダイオキシン類発生の抑制 や助 燃材である重油の使用量削減、地球温暖化の原因 と いわれる二酸化炭素 の排出削減等、 いかに環境 に配 慮 したゴ ミ処理を行 うか という問題 を抱えての こと である。こうした環境問題への意識 噂、最近では生 ゴ ミ資 源化 の動機 として必ず というほど挙 げ られる。生 ゴ
ミ資源化 は持続可能 な社会を目指すための資源循環 システム形成の一環 として も捉え られている。
生 ゴ ミ資源化事業への着手 は自治体 トップの決 断 によるところもあれば、住民か らの強 い要望 に突 き 上 げ られ る形で動 いたところもある。 しか しなが ら、
このような積極的な働 きかけがあ ったと して も、 地 域 に取 り組みが定着す るとは限 らない。過去 に多数 存在 した事例が現在 に至 らなか った事実が示す よ う に、生 ゴ ミの資源化 には数 々の課題が残 されている。
それ らは例えば資源化施設における悪臭の発生 といっ た技術的な ものであ り、再生産品の市場性や施設 の 運営経費 といった経済的な ものであ り、地域の地理 的条件や各人の排出源における分別への参加協 力 と いった社会的な ものである。 中で も社会的要因 は地 域 によって様相が異 なるため、 いかに優良 といわれ る事例が存在 して も他所がそれをな らうのは難 しい。
修 ・和田 真理
つま り、堆肥化施設 を建設すれば、 それで生 ゴ ミ が循環す るわけではない。
生 ゴ ミの資源化 に当 っては、その再生利用方法 に 普遍性 を求めるのではな く、それぞれの地域が置か れた環境 ・状況 に応 じた再生利用の在 り方をいか に 構築す るかが必要 とされている。 そのための社会技 術をいかに確立 し実用化 してい くかが、今後の課題 であるといえる。
なお、本稿 は
2 0 01 , 2
年度福岡県 リサイ クル総合研 究 セ ンター 「有機系廃棄物の社会的循環 システム構 築 に関す る実証研究」 の成果の一部である。1)岩 田進午,松崎敏英 (共著) 『生 ごみ堆肥 リサ イクル』家の光協会
,2 0 0
1年。2
)吉 田豊 「都市 ごみのコンポス ト処理の立地動 向 について」都市清掃,4 4( 1 8 4 )
,pp. 5 1 6 ‑ 5 2 2
,1 9 9 1
年。3)小川泰一,鈴木功一 「
堆肥化実施都市の処理状 況 について」都市清掃,4 6( 1 9 7 )
,p p. 5 9 5 ‑ 6 0 3
,1 9 9 3
年。4)
環境 自治体会議『 2 0 0 0
年度環境 自治体会議年次 報告書』2 0 0
1年。5)
家庭系食品廃棄物 リサイクル研究会 『平成1 3
年 度食品循環資源再生利用等促進法定着推進調査委 託事業』
農林水産省食品環境対策室,参考資料7
,2 0 0 2
年。6)
環境省 『平成1 3
年版循環型社会白書』,2 0 0 1
年。7)小川泰一,鈴木功一,文献 3) 8)小川泰一,鈴木功一,文献 3) 9)
岩 田進午,松崎敏英,文献1)
1 0 )
日報編集部編著 『廃棄物処理事例 シ リーズ実際 知識編(3
)増補版生 ごみ ・有機性廃棄物の処理と リサイクル』 日報