ユ00 氏名(生年月日)
本 籍
学位の種類
学位授与の番号 学位授与の日付 学位授与の要件学位論文題目
論文審査委員
(37) ホシ ノ シゲル茂(昭和29
博士(医学) 乙第1201号平成3年9月20日
学位規則第4条第2項該当(博士の学位論文提出者)
各種白血病細胞におけるインターロイキン2受容体β鎖の発現
(主査)教授 溝口 秀昭 (副査)教授 内山 竹彦,今井 康晴論 文 内 容 の 要 旨
目的 インターロイキン2(IL-2)は, Tリンパ球の増殖や 活性化に重要な役割を担うサイトカインであり,一部 の白血病細胞ではIL-2受容体α鎖(Tac抗原:p55) が発現していることが知られている.本研究では,最 近明らかにされたもう一つのIL-2,受容体β鎖(p70- 75)の発現がどのような白血病細胞で認められるかを 検討した. 方法 44例の白血病患者末梢血より白血病細胞を分離し, IL-2受容体α鎖を認織するモノクロナール抗体anti-Tac,およびβ鎖を認識するモノクロナール抗体
Mik一β1を用い,間接蛍光法により陽性細胞を発色させ フローサイトメーターで判定した.また1251標識IL 2(1251-IL-2)を用いてIL-2結合能,およびcrosslinking studyも施行した. 結果 モノクロナール抗体anti-Tac,およびMik・β1を用 いたフローサイトメーターで検討した44例中,28例(急性非リンパ性白血病18例全例,common acute
lymphoblastic leukemia 7例中5例,多発性骨髄腫3 例全例,T細胞型急性リンパ性白血病3例中2例)で は,IL-2受容体α鎖とβ鎖ともに発現していなかっ た、co㎜on acute lymphoblastlc leukemia 7例中2 例,B細胞型慢性リンパ性白血病2例全例で慶鎖のみ 発現し,穎粒リンパ球増多症8例全例でβ鎖のみ発現 していた.一方,成人T細胞白血病では3例全例,T 細胞型急性リンパ性白血病3例中1例で,α鎖β鎖の 両者が発現していた.ユ25HL2結合能の検討では躍鎖 のみ発現した白血病細胞は低親和性結合能のみを発現 した白血病細胞は中親和性結合能のみを,α鎖β鎖と もに発現した白血病細胞は多親和性結合能をそれぞれ 示した.また,crosslinking studyでは,フローサイト メーターでのα鎖の発現を認めた白血病細胞は分子 量約55,000のバンドを,β鎖の発現を認めた白血病細 胞は分子量約75,000のバンドを検出した, 考察ならびに結論 白血病細胞におけるIL-2受容体鎖の発現は病型に より差があり,α鎖単独,β鎖単独,α鎖β鎖両者が 発現している3型があることが示された.また,フロー サイトメーターでのIL-2受容体鎖の発現パターン と,1251-IL-2結合とは密接な関連があり,crosslinking studyでも,フローサイトメーターでのIL2受容体鎖 の発現と相関したバンドが検出された.したがって, フローサイトメーターによるIL-2受容体鎖発現の検 討は簡便に白血病細胞におけるIL-2受容体鎖の有無 を評価でぎる方法と思われる.また,今回の検討では, β鎖の発現は検討した44例中12例に認められたが,T 細胞系白血病に多く,B細胞系白血病あるいは非リン パ性白血病では稀であることが示唆された. 一704一101