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論文内容要旨

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Academic year: 2021

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論文内容要旨

論文題名

Bropirimine inhibits osteoclast differentiation through production of interferon-

(Bropirimineは interferon-の産生を介して破骨細胞分化を阻害する)

掲載雑誌名

Biochemical and biophysical research communications, 467(1): 146-151, 2015.

口腔生化学 鈴木 啓明

内容要旨

破骨細胞は単球・マクロファージ系の細胞に由来し、骨芽細胞が産生す る破骨細胞分化制御因子であるRANKLの刺激によってその分化が開始す る。免疫細胞であるマクロファージは、種々のToll-like receptors(TLRs)

を発現し、細菌やウイルスなどの異物を認識し、貪食作用などが促進され るが、マクロファージをRANKLで刺激して破骨細胞の分化が開始すると、

いくつかの TLRs の発現が変化するが、破骨細胞分化とTLRs の関係はい まだ不明な点が多い。そこで我々は、TLRsの1つであるTLR7に着目し、

破骨細胞分化におけるTLR7 の役割について検討した。

マウスの骨髄細胞を M-CSF で 3 日間培養し、破骨前駆細胞であるマク ロファージを誘導した。この細胞をRANKLで刺激すると3日目で破骨細 胞へ分化したが、TLR7 のリガンドである Bropirimine(Bro)を同時に添 加すると濃度依存的に破骨細胞分化が抑制された。破骨細胞は、破骨細胞 の分化マーカーである TRAP mRNA や破骨細胞分化に必須な転写調節因

子であるNFATc1 mRNAを発現するが、Broはこれらの遺伝子の発現誘導

を抑制した。また、マクロファージに Bro を処理して MTS 法で細胞増殖 能を検討したところ、Broによる増殖能の抑制は認められなかった。次に、

骨芽細胞と骨髄細胞の共存培養系を用いてBroの作用を検討した。マウス の骨芽細胞様細胞(UAMS-32 細胞株)と骨髄細胞の共存培養系に活性型 ビタミン D3を添加すると、骨芽細胞の RANKL の産生は亢進し、破骨細 胞分化抑制因子である OPG の産生は抑制することで、骨髄細胞中に存在 する破骨前駆細胞は破骨細胞へ分化するが、Broを同時に添加すると濃度 依存的に破骨細胞形成が抑制された。そこで、骨芽細胞に活性型ビタミン

(2)

D3と Bro を添加したとき、RANKL および OPG の遺伝子発現レベルを検 討したところ、RANKLの発現はBroの添加で僅かではあるが有意に抑制 された。一方、OPG の遺伝子発現レベルは Bro を添加しても変化しなか った。過去に、Bro は免疫細胞の TLR7 を介して IFN-の産生を促進す ることが報告された。IFN-は破骨細胞の分化を抑制することが知られて いるので、Broによる破骨細胞分化の抑制メカニズムにIFN が関与してい るかどうか検討した。マクロファージにRANKLとBro を同時添加する培 養系に、さらに抗 IFN-中和抗体を添加したところ、Bro による破骨細胞 分化抑制が一部解除された。

以上の結果から、Bro はマクロファージに作用して IFN-の産生を介し て破骨 細胞 分化 を 抑制し てい るこ と がわか った 。ま た 、骨芽 細胞の 産生を一部抑制することから、Broは破骨細胞のみならず骨芽細 胞にも作用し、多角的に骨吸収を抑制する可能性が示唆された。(1186字)

参照

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