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博士(理学)山田雅博 学位論文題名

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Academic year: 2021

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(1)

     博士(理学)山田雅博 学位論文題名

Riesz's functions and Carleson inequalities in        Bergman spaces

(Bergman 空間におけるRiesz 関数とCarleson 不等式について)

学位論文内容の要旨

  Dを 複 素 平 面 に お け る 開 単 位 円 板 、Pを 解 析 的 な 多 項 式 の 全 体 、HをD上 の 解 析関 数 全 体と す る 。ま た 、0くp gくoo、レ っpをD上 の有限 なBorel正測度と する。

ある定数0くCくooが存在して、全ての′EHに対して     (ム…%冖C(ム…ー)l/

となると き、レとpは(g,p) に関す る(レ,/L)‑Carleson不等式 を満た すと呼ぶ こと にする。ここで、工2(レ),工=(p)を各々Lq(レ)nH,Lp(p,)nHとし、これらを荷重付 Bergman空間 と呼ぶ 。明らか に、上の不等式が成立することは工=(p)が工:(レ)に 連続 に 埋 め込 ま れ る事 と 同 値で あ る 。本 論 文 にお い て扱 っている 主要な 問題はレ と pが(q,p)に関す る(レ U)‑Carleson不 等式を満 たすた めの必要 十分条 件を見っ ける ことである。

  問 題 の 意 味 を 知 る た め 、 簡 単 な 考 察 を 与 え る 。feロ を ノELq( レ )nLp(V,)に 置 き 換 え て 上 の 不 等 式 を 考 え てみ る 。 まず 、g二 ニpの と き、 上 の 不等 式 が 全て の

′E Lq(レ )np(p) に つ い て 成 立 す る , こ と はDの 任 意 のBorel集 合Eに対 し て 、 レ(E) <−Cp(E) が 成立 するこ とと同 値である ことが 知られて いる。 また、q>pの と き は 、 レ(E)≦CIL(E)q/pと 同 値 で あ る こ と が 解 る 。gくpの とき に は 、レ のpに 関 す るRadonーNikodym導 関 数 をdu/d,i〓 り と お い た と き に、 りEE (p)と 同 値 に な る こ と も 解 る 。 こ こ で 、Zはl/t十l/(p/q)=1と す る 。 再 び 、 ゾ を ノEHと し て 上 の 不 等 式 を 考 え る と 、 例 え ばq‑pの と き 、 任 意 のBorel集 合Eに 対 し て 、 レ(E)≦Cp(E)と いう条件 は明らかに強すぎる条件であることが予想される。`この 考察 を 参 考に し て 、次 の よ うな 特 殊 なBorel集 合 だ けを 考 え るこ と に する 。n,zCD に対して、九を原点0をaに写すD上の一次変換、また

    Q(a,z)=l/210g(l+1¢ 。(z)I)/ (1−I¢ 。(z)I) と す る 。 こ の と き 、 0く rく ooな る rに 対 し て 、     Dア(a) =tzEDI c8(aっz)くr)

と し、 こ れ をBergman diskと呼 ぶ 。 さら に 、

(2)

    1

¢ ア(n) 二 ニ − 覇j蓋―.( 吾万‑,( 。)dp

と 定 義 す る 。 こ こ で 、mは 正 規 化 さ れ た 2次 元 Lebesgue測 度 を 表 す 。   a>一1に 対 し てdm。 =(1−|212)°dmとす る。Oleinik‑Pavlovはpニニm。 、q>p のとき、(g,p)に関する(レ,U)‑Carleson不等式が満たされるための必要十分条件が、

あ るr>0が 存在 して (1一lal2)2−(2+a)q/pDr (a)が有界となることであるということ を 示 し た 。p二 ニg、か つa=0の とき 、pア (n) 三1であ るこ とに 注意 す ると 、こ の条 件 は 舛 (n) ≦7¢ ,(a)(aED)と書 き換 え るこ とが でき る。 ここ で、1は定 数を 表わ す も の と す る 。 す な わ ち 、 こ れ は 上 で 述 べ た 条 件 に お い てE=Dア(a)と し たも のに 他 な ら な い 。 さ ら に 、Lueckingは レ =m、pニ ニ ニXcdmの と き に 全 て の ノGPに 対 し てC a,rleson不等 式が 満た され るた めの 必要 十分条件が上と同様の条件であること を 示 し た 。 こ こ で 、XGはGくDの 特 性 関 数 を 表 わ す 。 ま た 、Lueckingはp‑m、 gくpのときに(q p)に関 する(レ,ll)‑Carleson不等式が満たされるための必要十分 条 件が 、あ るr冫0` が存 在し て舛 (a)E工t(m)で あ るこ とも 示し た。 ここで、tは l/£十1/(p/q)=1を満た すものとする。この条件において、もし仮にq一ーp、え‑ oo と 考 え る と 舛(a)が 有 界 と い う 条 件 が 得 ら れ るこ とに なる 。こ のよ う に特 殊な 測度 に 対 し て は 幾 っ か の結 果が 知ら れて いる が、 一般 の測 度に 対し ては ほ とん どわ かっ ておらず、問題は非常に難 しいように思われる。

  本論 文で は、 まず 最初にg一―p二ニニ2の場合について、この問題に取り組む。この 限 定 さ れ た ケ ー ス に 関 す る 考 察 が 、 後 の 一 般 の0くq,pくooの 場合 に おけ る考 察を 可 能 に す る 。 こ れ ら の 考 察 を 行 う た め に 、 我 々 はaD上 に お い て 良 く 知 ら れたAp. 条件をモデルにし、D上において(A,)・条件および(Ap)a.条件等、新たな概念を導 入 する 。ま た、 測度 の台 の分 布を 表わ す量 、どR,ぬ 等も 新た に導 入し 、それらにつ い て 幾 っ か の 例 を 通 し て 調 べ る 。 主 定 理 は 、 以下 の定 理A、B、 およ びCで ある 。次 の定理Aは、gニニニp二二二2の場合について部分的にOleinik‐Pavlovの結果を含み、ま た 定理Aを 得る ため に導 い た命 題2.1お よび 命題2.2はよ り深 い考 察を 行っている。

  定理A.む‑ wdmっ りは(A2)oi‑条 件を 満足するものとする。このとき、次の(1)〜

(3)は 同 値で ある 。

  (1) 〃 と 冖 は(2っ2) に 関 す る ( レ ,/L)‑Carleson不 等 式 を 満 た す 。   (2)あ る0くrくooと0く7くooが存 在し て

    み ァ(a)≦7¢,(a)  (°ED) で ある 。  .

  (3)任 意 の 0く rく ooに 対 し て 、 あ る 0く ィ く ooが 存 在 し て   .     ウ ァ(a)≦ イ¢ ア(°)  ( °CD)

で ある 。

  定 理Aは 、g p二 二 ニ2の 場 合 に つ い て 部 分 的 にOleinik‑Pavlovの 結 果 を 含 ん で い る だ け で あ る 。 し か し 、 定 理Aを 導 く た め に 使 わ れ た 手 法 は 、 よ り 一 般 的 な q>pの 場 合 に 対 す る 結 果 、 す な わ ち 次 の 定 理Bに も 用 い ら れ て い る 。 定 理Bは Oleinik‑Pavlovの結 果を 完全 に含 ん でい る。

  定 理B.g> ーpと す る 。 さ ら に、 む=wdma,り はあ る1くsくooに 対し て(A。 )・

条件 を満 足し 、あ る0くRくooが 存在 してER(p a) く1とす る。このとき、(g,p) に 関 し て ( りU)‑Carleson不 等 式 が 満 た さ れ る 事 と 、 あ る0くrくooと0く フ くoo

‑ 6 1 ‑

(3)

が 存在して(1−Ia|2)2(1−g/めヰ(a)/¢ア(a)q/p≦7(aED)なることは同値である。

  定 理C:qくpか つ 、 む= wdr77,。 と す る 。

  (1)p<lと す る 。 さ ら に 、 り は あ る1くsくooに 対 し て (A。 ) ・ 条 件 を 満 足 し 、 ER(p,a) →0(R→oo)と す る 。 こ の と き 、 (g p) に 関 し て( レ ,U)‑Carleson不 等 式 が 満 た さ れ る 事 と 、 あ る0くrくooが 存 在 し て ヵ / ¢ アC Lt(L,.) な る こ と は 同 値 で あ る 。 こ , こ で 、l/t十l/(p/q)〓1と す る 。

    f2

なる

(〃,p なる

  ここでは、(Ap)‑条件、(ん(Q))a,条件、fR(/1, Q)、ぬ(p Q,ロ)等の定義や意味につい ては 述 べ な い。 た だ 、(A″ (a) )a. 条 件が 満 足 さ れれ ば ( ん)‑条 件 を 満足し 、またp〓0 のと き に R(p,Q) < ―22+。 ぬ (p,Q,0) と な ること を注意し ておく 。補完 点列の 概念を 定 義 す る と き に 用 い ら れ たRiesz関 数 は そ れ 自 身 非 常 に 興 味 深 い 関 数 で あ る 。 よ っ て 、 定 理3.1、 定 理3.2な ど に お い て 詳 し くRiesz関 数 に つ い て 調 べ て い る 。 ま た 、 Riesz関 数 を 用 い て 、 多 項 式 近 似 理 論 と 非 常 に 関 連 の 深 い 荷 重 付Bergman空 間 の 完 備性等についても考察し、定理3.4においてそれを特徴付けている。

‑ 62 ‑

―…

――

……

……

V択 M 刈埔

u り

H 舛 H卿

凵 m鳶

……

…: 読ぐ

『 恤

(4)

学位論文審査の要旨 主 査    教 授    中 路 貴 彦 副 査    教 授    井 上 純 治 副 査    教 授    岸 本 晶 孝 副 査    教授    林    実 樹廣 副 査    助教 授    高橋 勝利

学 位 論 文 題 名

Riesz's functions and Carleson inequalities in        Bergman spaces

( Bergman 空 間 にお け るRiesz 関 数と Carleson 不等式 について)

     レとルは(g , p )に関する(レ,p)‑Carleson 不等式を満たすとは、ある定数 0 く G く oo が 存 在 し て 、 全 て の ノ ELq ( レ ) nLp(p,)nH に 対 し て

(厶I

丱d レ)ソ ≦G (fD 川啣)ソp

と な る と き を 言 う 。 こ こ で Hは 単 位 開 円 板D上 の 正 則 関 数 の 全 体 で あ る 。 申 請 者 は 、

(g,p) に 関 す る ( レ ,U)‑Carleson不 等 式 が 成 立 す る レ とpは ど の 様 な 関 係 に あ る か と い う 問 題 を 研 究 し て い る 。 こ の 問 題 に お け る 申 請 者 の 動 機 は 正 則 関 数 の 絶 対 値 に 対 す る 興 味 か ら き て い る が 、 も と も と は 埋 め 込 み 問 題 で あ る 。 す な わ ち 、 重 み 付 きBergman空 間 工 = (p) が重 み 付 きBergman空 間 工 ! (レ ) に い つ埋 め 込 ま れる か を 決 定す る 問 題 であ る 。 アE工 (レ)ri Lp(p) rlHの代 わりに 、アE工 (l/)nLp(p)につい て上の 不等式 が成立 すると す る と 、 q>pの と き に は 、 レ とpは Dの 任 意 のBorel集 合Eに 対 し て 、 レ (E) < 一 〇p(E) を 満 足 す る こ と と 同 値 で あ る こ と を 示 す こ と は や さ し い 。qくpの と き は 、 レ の'pに 関 す る Radon‑Nikodym導 関 数 をdv/dp〓 り と お い た と き に 、 りE己c(p) と 同 値 に な る こ と も 見 る こ と は や さ し い 。こ こ で 、tはl/t斗t/(p/g)〓1と す る 。/ELq( レ)ClLp(p)ClHの 場 合に 、 問 題 は 著 し く 難 し く 、pが2次 元Lebesgue測 度mま た はdrna〓 (1―l212) °dm (a>一1) の と き の み 広 く 研 究 さ れ て き た 。 主 と し て 、Oleinik‑PavlovとLueckingが 精 力 的 に 研 究 し た 。 そ の 結 果 は ノE Lq( レ )nLp(/L)の 場 合 に 似 て い る が 、 証 明 は 全 く 異 な り 難 し い 。

    さ て 学 位 論 文 の 審 査 の 詳 細 を 述 べ る こ と に す る 。n,zeDに 対 し て 、 九 を 原 点0を 。に写すD上の一 次変換 、またp(n)z) 〓!log(1十| 丸(z) |)/(1―|丸(z)I)とす る 。 こ の と き 、0くrくooな るrに 対 し て 、Dア(a)=tzEDIp(a,z) くr) と し 、 こ れ を Bergman diskと 恥。さ ら|師 川=蒜 万ん耻定 義する 。申繃 よ次の 定

理を証 明して いる。

63 ‑

(5)

    r―一一ー1

    l定 理 」g> −pと す る 。 さ ら に 、 む 〓 りdm。 , り は あ る1くsくooに 対 し て

(A,)‐条件若濡更し、ある0くRくooが存在して£R(p,a)く1とする。このとき、(g,p) に 関 し て ( ル ル ) ‐Carleson不 等 式 が 満 た さ れ る事 と、 ある0くrくooと0く フくooが 存 在し て(1− |a12)2(1一gM露 (a)/応 (a) ′p≦7(aED)とな ることは同値である。

    上 の 定 理 は 、 む = dmaで あ る と き のOleinik‑ Pavlovの 結 果 を 含 ん で い る 。 ア イデ ィア は(A, )‐ 条件 を用 いか つ、 測度pにつ いて の量ER(p)を導入したこと にある。

q>pの 場 合 の 結 果 と し て は 、 美 し い 満 足 さ れ る も の で あ る 。 申 請 者 は 、 更 にgくpの 場 合 を 研 究 し て 、 む = dmで あ る と き のLueckingの 結 果 を 含む 形の 定理 を証 明し てい る。

p<lの と き は 上 の 定 理 で 、eR(p,Q) く1をeR(LL,Q) →0(R→oo)で お き か え た と き に 証 明 し て い る 。 証 明 は 困 難 で 、 申 請 者 は 、AmarやRochbergら が 考 察 し て い る 正 則関 数 の 補 間 問 題 を 、Riesz関 数 を 用 い て 、 一 般 的 に 解 く こ とに より 証明 して いる 。1くpの と き は 更 に 困 難 で 、 強 い 条 件 の も と に 証 明 し て い る 。 し か し 多 く の 具 体 例 を 含 む 。     以 上 の 申 請 者 の 研 究 は 、Carleson不 等 式 に つ い て の 、 最 終 的 な 結 果 を 与 え た も ので はな いが 、こ の困 難な 問題 への 大変 興 味あ る第 一歩を与えるもので、博 士(理学)

の 学位 を得 るに ふさ わし いも ので ある 。

参照