自動車へ全衝突形態対応の救命機能を搭載するための
救急医療実態に基づく傷害予測アルゴリズムの構築と
その実証実験
― 平成 22 年度(本報告) タカタ財団助成研究論文 ―
研究代表者
西本 哲也
ISSN 2185-8950
研究実施メンバー
研究代表者
日本大学工学部
西本 哲也
研究担当者
外傷データバンク解析担当: 佐賀大学非常災害医療学講座・教授 阪本 雄一郎 3次救急調査担当: 日本医科大学千葉北総病院・助教 本村 友一 2次救急調査担当: 慈恵医大救急部・教授 小山 勉 救急調査担当: むらかみクリニック・院長 村上 成之 衝突実験評価担当: 交通安全環境研究所・主席研究員 松井 靖浩 事故調査解析,実証実験担当: 日本大学理工学部・助教 富永 茂3 目 次 第1 章 緒言 ... 1 第2 章 日本外傷データバンクの解析 ... 2 2.1 Ps モデル ... 3 2.2 男女差,年齢差および特定の傷害部位の影響解析 ... 4 2.2.1 男女差,年齢差の解析方法(改良 J-Ps モデルⅠ)... 4 2.2.2 特定の傷害部位の影響の解析方法(改良 J-Ps モデルⅡ) ... 5 2.3 結果 ... 5 2.4 予測生存率 Ps の変化の解析 ... 9 2.4.1 現場 Ps の算出方法 ... 9 2.4.2 現場 Ps と病着 Ps の比較 ... 11 2.4.3 現場 JCS の病着 Ps への影響 ... 11 2.5 傷害部位の解析 ... 14 2.5.1 頭部損傷について ... 14 2.5.2 胸部損傷について ... 15 2.5.3 腹部損傷について ... 16 2.5.4 各事故形態における外傷種別割合ランキング ... 17 2.6 まとめ ... 20 第3 章 慈恵医大(2次救急医療機関)での傷害データ解析 ... 21 3.1 調査概要 ... 21 3.2 調査項目 ... 21 3.3 事故概要 ... 24 3.3.1 搬送 ... 24 3.3.2 事故件数 ... 24 3.4 患者情報 ... 27 3.4.1 患者の RTS ... 27 3.4.2 患者の GCS ... 28 3.4.3 患者の GCS 変化値 ... 31 3.5 活動情報 ... 34 3.5.1 所要時間 ... 34 3.5.2 搬送理由 ... 40 3.6 事故詳細 ... 41 3.6.1 歩行者事故 ... 41 3.6.2 二輪車事故 ... 42 3.6.3 四輪車事故 ... 43 3.7 慈恵解析(2次救急調査)のまとめ ... 47 第4 章 アデレード大学での事故調査データ解析 ... 48 4.1 目的 ... 48 4.2 歩行者事故 ... 48
4 4.2.1 南オーストラリア州における歩行者事故の概要 ... 48 4.2.2 事故調査データ ... 48 4.2.3 衝突速度と傷害の関係 ... 49 4.2.4 歩行者衝突試験法との関係 ... 49 4.3 自転車事故 ... 51 4.3.1 アデレード近郊での自転車事故の概要 ... 51 4.3.2 事故調査(In depth)データ ... 51 4.3.3 TARS データ(警察統計データ)の解析 ... 52 4.4 まとめ ... 53 第5 章 日本医大(2次救急医療機関)での傷害予測のための事例調査 ... 54 5.1 調査目的と概要 ... 54 5.2 事故調査の方法 ... 54 5.2.1 方針 ... 54 5.2.2 調査地域 ... 54 5.2.3 調査体制および調査方法 ... 56 5.2.4 調査票 ... 57 5.3 調査結果 ... 58 5.3.1 調査事故の概要 ... 58 5.3.2 調査事故と事故自動通報システム ... 74 5.4 まとめ ... 79 第6 章 救命救急型ドライブレコーダによる実事故解析 ... 81 6.1 目的 ... 81 6.2 自動車救命システム J-ACN と救急救命型ドライブレコーダ ... 81 6.2.1 自動車救命システム J-ACN ... 81 6.2.2 救急救命型ドライブレコーダ ... 82 6.2.3 自動通報機能 ... 84 6.2.4 乗員を対象とした加速度による傷害予測アルゴリズム ... 85 6.3 対歩行者事故,対自転車事故の時系列解析 ... 86 6.3.1 対歩行者事故 時系列解析詳細 ... 88 6.3.2 対自転車事故 時系列解析詳細 ... 96 6.4 衝撃実験による傷害予測アルゴリズムの検討 ... 108 6.4.1 実験目的 ... 108 6.4.2 傷害予測機能の改良 ... 108 6.4.3 スレッドによるドライブレコーダ搭載実験 ... 109 6.4.4 実験結果 ... 110 6.5 対歩行者・自転車用トリガーアルゴリズムについて ... 112 第7 章 2ヶ年研究のまとめと総括 ... 113
1
第1章 緒言
本報告書は,第3次医療機関(救命救急センター)を中核とした交通事故の実態調査・解析 に基づき,傷害と緊急性を判断する全衝突形態対応の自動車搭載予測アルゴリズムの基礎デー タを得るための研究の2年計画の2年目の報告である. 現状の自動車交通事故における救急活動では,交通事故の覚知から救助,治療までに時間的 ロスを生じており,また正確な事故情報が医師に伝達されにくいため,最適な救急医療が実行 しにくく,防ぎ得る交通事故死亡者が存在している.交通外傷における防ぎ得る交通事故死亡 者は4割にも達すると言われている.研究代表者らは自動車乗員の傷害予測に焦点をあて,ド ライブレコーダへ救急救命を搭載する研究を実施してきた.タクシーに救急救命型ドライブレ コーダを搭載した実証実験では,自動車乗車中乗員の救済も重要であるが,同様に自動車対自 転車,対歩行者,対原付事故が頻発し,車載装置には交通弱者を保護すべく総合的な救済機能 の自動車搭載を目的として研究を実施したものである. 第2章では,日本外傷学会と日本救急医学会が構築した日本外傷データバンク(JapanTrauma Data Bank:JTDB と略す)に基づいた解析であり, JTDB に登録されている3次
救急医療機関の全外傷データの中から約5,000 件の交通外傷データを抽出し,統計解析手法を 用いて日本人版Ps(Probability of survival 予測生存率)の統計モデルを開発するための解析 を実施した.今年度は現場Ps と病着 Ps の変化,衝突形態別の外傷ランキングの解析を実施し ている. 第3章では,3次救急医療機関の解析結果と比較するために2次救急医療機関である東京慈 恵会医科大学で独自の救急調査を昨年に引き続き実施し,3次機関と2次機関を比較した結果 を述べる. 第4章では,外国の事故との比較として,豪州アデレード大学において南オーストラリア州 の事故解析を実施した結果を述べる. 第5章では,わが国の大学において初めて実施した日本大学と日本医科大学による交通事故 実態調査についての報告であり,昨年に引き続き本格的に実施し合計49 件の結果を述べたも のである.これは,JTDB として交通事故の外傷データが構築されているが医学情報だけでは 不十分であり,自動車損傷データ,傷害程度に応じた搬送病院の振り分けが適切にできている かを判断するための調査解析である. 第6章では,救急救命型ドライブレコーダについて,今年度は歩行者,自転車の衝突検知が 可能であるかの観点から,それら交通弱者のドライブレコーダ事故を収集・解析した結果を述 べる.そして,交通安全環境研究所の衝撃実験設備を用いて衝突検知について検討した結果を 述べる. 以上,歩行者,自転車,原付および自動車乗員の全ての衝突形態に対応する救命機能アルゴ リズムの基礎データを得て,交通事故死傷者ゼロを目指した研究活動について報告するもので ある.
2
第2章 日本外傷データバンクの解析
交通事故死亡者数のさらなる削減には,衝突安全性能の向上に加え,ポストクラッシュにお ける救命活動の高度化が必須である.そこでは,事故発生時に重症者の存在を認知するための 傷害予測が重要となる.実際の交通事故における負傷者の救助,治療を行う救急医療の現場で は,生理学的兆候の評価,解剖学的損傷の評価,受傷機転の順に緊急度・重症度を判断してお り,生理学的評価が救命のために必要な情報となっている.外傷患者の生理学的評価 RTS,解 剖学的評価 ISS および年齢因子から算出される予測生存率(Probability of survival:以下,Ps と 称す)は,実際の救命率を反映することから,救命のための傷害予測に活用することは有効で ある.前年度の解析では,日本外傷データバンク(Japan Trauma Data Bank:以下,JTDB)データ を活用したマクロ統計解析から,交通事故に特化した日本人版の予測生存率 Ps モデル(以下, J-Ps モデル)の算出を試みた.その結果,統計的有意性を満足する J-Ps モデルすることができ, 救命率と高い相関があることを確認した.そして,救命のための傷害予測には,J-Ps の特性を 活用することが有効であることを示した. 以上の背景を踏まえ,本章では,次の 2 項目についての外傷データの解析を行う. 1) Ps への男女差,年齢差,特定の傷害部位の影響解析 ・ 前年度に作成した J-Ps モデルをベースとして,男女差,年齢差をリスクファクタと した改良 J-Ps モデルを作成し,Ps への男女差,年齢差の有意差を調べる. ・ 加えて,解剖学的評価 ISS の代わりに,特定の傷害部位として頭部,胸部,腹部の AIS4+有無をリスクファクタとしたより簡便に計算が可能な Ps モデルを作成し,そ の有効性を調べる. 2) 現場 Ps と病着 Ps の変化の解析 ・一般に議論されている Ps は病院到着時の Ps である.救命のための傷害予測において は,現場での生理学的状態が,その後の病着時の Ps にどのように影響するかを把握 することが重要である.そこで,救急隊員が現場で測定した JCS(Japan Coma Scale) を活用して,現場 Ps の算出を試み,病着時の Ps との変化を調べる.特に,傷害予測 アルゴリズムにおけるリスクファクタである年齢差が Ps にどのように影響するかを 解析した.
3 2.1 Psモデル Ps モデル算出に用いた外傷データは,2004 年から 2007 年の間に JTDB に登録された全外傷 データ 20,257 例の中から,欠損値の処理(Ps の算出に必要な RTS,ISS,年齢および予後(生 存または死亡)の各データが揃っている)を施した後の交通外傷に限定した 5,005 例の外傷デ ータである. Ps は式(1)のロジスティック回帰モデルを用いて計算される. z
e
1
1
Ps
−+
=
(1) ここで,z はリスクファクタの線形結合和であり,Age
ISS
RTS
z
=
β
0+
β
1⋅
+
β
2⋅
+
β
3⋅
(2) である. なお,生理学的評価 RTS,解剖学的評価 ISS および年齢因子 Age は,以下の式(3)~式(5)の ように定める.)
RR
(
2908
.
0
)
SBP
(
7326
.
0
)
GCS
(
9368
.
0
RTS
=
⋅
+
⋅
+
⋅
(3)[
] [
]
[
]
2 3 max 2 2 max 2 1 max)
region
(
AIS
)
region
(
AIS
)
region
(
AIS
ISS
+
+
=
(4)
=
years
55
Over
1
years
54
Under
0
Age
:
:
(5) ここで,RTS は意識障害スケール(GCS)と血圧(SBP)および呼吸数(RR)から表 2-1 のコード変換表を用いて算出する 表 2-1 RTS を算出するためのコード変換表Glasgow Coma Scale (GCS)
Systolic Blood Pressure (SBP) Respiratory Rate (RR) Coded Value 13―15 >89 10―29 4 9―12 76-89 >29 3 6―8 50-75 6―9 2 4―5 1-49 1―5 1 3 0 0 0
4 2.2 男女差,年齢差および特定の傷害部位の影響解析 2.2.1 男女差,年齢差の解析方法(改良J-PsモデルⅠ) 前年度に作成した J-Ps モデルのリスクファクタ z には,男女差は含まれておらず,また年齢 因子は,55 歳を唯一のカットオフとしている.これは,米国の Ps モデルを参考としたためで ある. ここで,図 2-1 に示すように年齢層別の救命率の推移の計算結果より,救命率は 55 歳を境 に段階的に低下している. 0 200 400 600 800 0-4 5-9 10-14 15-19 20-24 25-29 30-34 35-39 40-44 45-49 50-54 55-59 60-64 65-69 70-74 75-79 80-84 85-89 90-年齢層 死傷者数(人) 0 25 50 75 100 救命率 (%) 死傷者数 救命率 図 2-1 年齢層別の救命率の推移(JTDB データより,N=5,005) そこで,J-Ps モデルにおいて男女差や年齢因子の影響を調べるために,男女差および年齢因 子を 54 歳以下,55-64 歳,65-74 歳,75 歳以上とより人口実態に即した改良 Ps モデルⅠを検討 した. 改良 J-Ps モデルⅠのリスクファクタ z は以下のように設定した.
Sex
Age
Age
Age
ISS
RTS
z
⋅
+
⋅
+
⋅
+
⋅
+
⋅
+
⋅
+
=
6 5 4 3 2 1 03
_
2
_
1
_
β
β
β
β
β
β
β
(6)ここで,年齢因子 Age は,54 歳以下を基準カテゴリとして,Age_1 が 55-64 歳,Age_2 が 65-74 歳,Age_3 が 75 歳以上とした.男女差因子 Sex は,男性を基準カテゴリとした.
5 2.2.2 特定の傷害部位の影響の解析方法(改良J-PsモデルⅡ) J-Ps モデルでは,ISS が解剖学的評価指標として Ps モデルに入っているため,Ps の計算には ISS の値が必要となり,事故発生時のリアルタイムでの傷害予測および事故現場でのフィール ドトリアージには適していない. そこで,ISS の代わりに特定の傷害部位とそのレベルを用いて簡便的に Ps を計算できるよう に改良 J-Ps モデルⅡを検討した.改良 J-Ps モデルⅡには,ISS の代替する新たな変数として, 頭部(Head),胸部(Thor),腹部(Abd.)での AIS4+の有無を重症外傷を表現する変数として 導入した. 改良 Ps モデルⅡのリスクファクタ z は以下のように設定した.
.
3
_
2
_
1
_
9 8 7 6 5 4 3 2 1 0Abd
Thor
Head
Sex
Age
Age
Age
ISS
RTS
z
⋅
+
⋅
+
⋅
+
⋅
+
⋅
+
⋅
+
⋅
+
⋅
+
⋅
+
=
β
β
β
β
β
β
β
β
β
β
(7) 2.3 結果 表 2-2 に改良 J-Ps モデルⅠおよび改良 J-Ps モデルⅡの偏回帰係数βiの推定結果を J-Ps モデ ルと併せて示す. 同表より,改良 J-Ps モデルⅠでは,男女差に有意差は認めなかった(p<.001).一方,細か く区分し直した年齢因子は統計的有意差を認めた(p<.001).モデルの係数βから,54 歳以下 を基準に,55-64 歳,65-74 歳,75 歳以上と年齢層が上がるにつれて Ps も段階的に低下するこ とがわかる.RTS と ISS の偏回帰係数βiは,基本 J-Ps モデルと改良 J-Ps モデルとも同程度の 値である. 次に,改良 J-Ps モデルⅡでは,年齢因子 Age_1,Age_2,Age_3 に加え,および頭部(Head), 胸部(Thor),腹部(Abd,)において統計的有意差(p<.001)を認めた.男女差に有意差は認め なかった(p<.001).これより,ISS の代わりに重症頭部外傷 AIS4+,重症胸部外傷 AIS4+およ び重症腹部外傷 AIS4+の有無が Ps へ有意に影響する因子であることがわかる.6
表 2-2 改良 J-Ps モデルⅠおよび改良 J-Ps モデルⅡの結果
リスクファクタ 回帰係数 β 標準誤差 p-value 回帰係数 β 標準誤差 p-value 回帰係数 β 標準誤差 p-value
切片 -1.6190 0.28511 <0.001 -1.7599 0.29179 <0.001 -2.9036 0.26664 <0.001 RTS 0.9362 0.03845 <0.001 0.9546 0.03950 <0.001 1.0229 0.04025 <0.001 ISS -0.0710 0.00513 <0.001 -0.0708 0.00521 <0.001 - - -Age -1.4806 0.13486 <0.001 - - - -Age_1 - - - -0.7237 0.19755 <0.001 -0.6851 0.19713 <0.001 Age_2 - - - -1.5036 0.18788 <0.001 -1.5631 0.18638 <0.001 Age_3 - - - -2.2975 0.18363 <0.001 -2.4236 0.18457 <0.001 Sex - - - 0.1695 0.14834 N.S. 0.0992 0.14844 N.S. Head - - - -1.2944 0.13876 <0.001 Thor - - - -1.1196 0.15411 <0.001 Abd. - - - -2.3660 0.25501 <0.001 N.S.:Not Significant J-Ps Model n=5,005 改良J-Ps Model Ⅰ n=5,005 改良J-Ps Model Ⅱ n=5,005 図 2-2 に改良 J-PsⅠモデルと救命率との関係,図 2-3 に改良 J-PsⅡモデルと救命率との関係 をそれぞれ示す.ここで Ps は 10(%)ごとに区分し実データから計算する救命率(=生存者数/ (生存者数+死亡者数))との相関をとった. J-Ps Model R2 = 0.971 改良J-Ps ModelⅠ R2 = 0.976
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
100
0
10 20 30 40 50 60 70 80 90 100
Ps (%)
救命率
(%
)
J-Ps Model 改良J-Ps Model Ⅰ 図 2-2 改良 J-PsⅠモデルと救命率との関係7 J-Ps Model R2 = 0.971 改良J-Ps ModelⅡ R2 = 0.942 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 Ps (%) 救命率 (% ) J-Ps Model 改良J-Ps Model Ⅱ 図 2-3 改良 J-PsⅡモデルと救命率との関係 図 2-2 より,改良 J-Ps モデルⅠと救命率との相関係数は,r2 =0.976 と高く,実際の救命率を 精度良く反映している.また,基本 J-Ps モデルと救命率との相関係数は,r2 =0.971 であり,改 良 J-Ps モデルⅠは,基本 J-Ps モデルと同等の精度を確保している. 同様に図 2-3 により改良 J-Ps モデルⅡと救命率との相関係数は,r2 =0.942 と高く,実際の救 命率を精度良く反映している.改良 J-Ps モデルⅡも,基本 J-Ps モデルと同等の精度を確保して いる.このことから,ISS の代わりに簡易的に特定の傷害部位(頭部,胸部,腹部の AIS4+有 無)を用いることで Ps を精度良く予測することが可能となる. 図 2-4 には,改良 J-Ps モデルから計算した Ps 値を用いて,生存者群と死亡者群別に Ps の平 均値と標準偏差を計算した結果を示す.同図より,年齢層が上がるにつれて,生存者群および 死亡者群の平均 Ps も段階的に低下していることがわかる. 96.3 30.8 93.4 28.8 89.2 25.1 84.3 23.9 0 25 50 75 100 生存者群 n=4146 死亡者群 n=859 平 均 Ps ( % ) 54歳以下 55-64歳 65-74歳 75歳以上 図 2-4 改良 J-Ps モデルによる生存群・死亡群別の平均 Ps 値の比較
8 図 2-5 および図 2-6 に改良 J-Ps ModelⅡより計算した RTS と Ps のリスクカーブを示す.図 2-5 は,頭部 AIS4+有りの場合の年齢層別の Ps の変化を示している.同図より,RTS が同程度 であっても年齢が上がるにつれて Ps は低下することがわかる.Ps=80(%)を確保するためには, 年齢層 54 歳以下では RTS=5.5 程度であるのに対し,年齢層 65 歳~74 歳では RTS=5.5 程度, 年齢層 75 歳以上では 7.5 程度(ほぼ意識クリア)が必要な条件となる. 図 2-6 は,年齢層 64 歳~75 歳グループの場合の AIS4+有りの頭部,胸部,腹部別の Ps の変 化を示している.同図より,AIS4+の腹部重症外傷では,頭部と胸部に比べ,同じ RTS におい ても Ps が低下する. 0 25 50 75 100 0 1 2 3 4 5 6 7 8 RTS P s (% ) 54歳以下 55-64歳 65-74歳 75歳以上 図 2-5 年齢層別の Ps と RTS のリスクカーブ(頭部 AIS4+の場合) 0 25 50 75 100 0 1 2 3 4 5 6 7 8 RTS P s (% ) 頭部(AIS4+) 胸部(AIS4+) 腹部.(AIS4+) 図 2-6 頭部,胸部,腹部別の Ps と RTS のリスクカーブ(65-74 歳の場合)
9 2.4 予測生存率Psの変化の解析 2.4.1 現場Psの算出方法 前年度の解析および前節までの解析の予測生存率Ps は,病院到着時の RTS により計算され たPs であるため,事故直後の予測生存率を表しているとはいえない.しかし,救急度を識別 するためには,事故直後(事故現場)での生理学的兆候がPs にどの程度影響しているかを把 握することが重要である. そのため,本節では,事故直後の現場でのPs(以下,現場 Ps)の算出を試みる.JTDB デ
ータでは,事故現場での意識障害評価にはGCS スコアではなく,JCS(Japan Coma Scale)が
記録されている.JCS は意識障害を評価するスケールの一つで,その簡便さからわが国で広く
普及している.表 2-3 に JCS を示す.JCS は 3 段階で意識障害を評価する.
表 2-3 JCS(Japan Come Scale)
JATEC ガイドラインでは,JCS≧100(3 桁)の場合は重症と判断し,3 次救命センターへ搬 送するように推奨されている. 現場 Ps を算出するためには,現場での生理学的評価 RTS が必要となる.そのため,ここで は,JCS と GCS の対応関係(換算)を考える. JTDB には病院到着時の JCS と病院到着時の GCS の両方が記録されているため,これらを用 いての対応関係を調べた. 病院到着時の JCS と病院到着時の GCS の両方が記録されている 4,537 症例を対象とし,病院 到着時の JCS と病院到着時の GCS の関係を図 2-7 に示す.
10 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 クリア Ⅰ-1 Ⅰ-2 Ⅰ-3 Ⅱ-10 Ⅱ-20 Ⅱ-30 Ⅲ-100 Ⅲ-200 Ⅲ-300 病着JCS 病着G C S 図 2-7 病院到着時の JCS と病院到着時の GCS の関係(N=4,537) 図 2-7 より,ばらつきはみられるものの概ね JCS と GCS の対応関係が確認できる.同図の 結果をもとに,JCS と GSC の換算表を表 2-4 に示す.これより,0(意識クリア)から JCS-Ⅱ-10 までが GCS の 13-15,JCS-Ⅱ-20-30 が GCS の 9-12,JCS-Ⅲ-100 が GCS の 6-8,JCS-Ⅲ-200 が GCS の 4-5,JCS-Ⅲ-300 が GCS の 3 以下に相当するといえる. 表 2-4 JCS と GCS の換算表 0 (意識クリア) Ⅰ-1 Ⅰ-2 Ⅰ-3 Ⅱ-10 Ⅱ-20 Ⅱ-30 Ⅲ-100 Ⅲ-200 Ⅲ-300 GCS 13-15 6-8 4-5 3以下 JCS 9-12 以上の結果を用いて,現場 JCS を GCS に換算し,表 2-1 の RTS コード表を用いて現場 RTS を算出した. 算出した現場 RTS,ISS およぶ年齢因子をリスクファクタとして,現場 Ps のロジスティック モデルを算出した. 表 2-5 に現場 Ps のロジスティックモデルの係数を,病着 Ps(J-Ps モデル)と比較して示す.
11 表 2-5 現場 Ps のロジスティックモデル リスクファクタ 回帰係数 β 標準誤差 p値 回帰係数 β 標準誤差 p値 切片 0.4527 0.32040 n.s -1.6190 0.28511 <0.001 RTS 0.6878 0.04167 <0.001 0.9362 0.03845 <0.001 ISS -0.0839 0.00646 <0.001 -0.0710 0.00513 <0.001 Age -1.4400 0.16325 <0.001 -1.4806 0.13486 <0.001 n.s.:Not significant 現場Psモデル 病着Psモデル (J-Ps Model) 表 2-5 より,現場 Ps モデルと病着 Ps モデルを比較すると,現場 Ps モデルの RTS の係数が 病着 Ps モデルよりも小さい. 現場 Ps は,事故直後の事故現場における生理学的評価 RTS を用いていることから,救急搬 送過程における救命処置の効果を介さない純粋な予測生存率 Ps を表していると考えられる. 2.4.2 現場Psと病着Psの比較 図 2-8 に,現場 Ps の平均値と病着 Ps の平均値の変化の比較を生存群,死亡群別に示す. 同図より,生存群では,現場 Ps と病着 Ps は 95%程度と同等である.死亡群は,現場 Ps は 50%程度に対して,病着 Ps は 40%程度と約 10%程度減少している. 0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1.0 現場J-Ps 病着J-Ps Ps 生存群 死亡群 図 2-8 現場 Ps と病着 Ps の変化の比較(生存群,死亡群別) 2.4.3 現場JCSの病着Psへの影響 ここでは,現場 JCS を,JCS-0(意識クリア),JCS-Ⅰ,JCS-Ⅱ,JCS-Ⅲの 4 段階に分類し, 病着 Ps との関係を調べる. 図 2-9 に全外傷データでの,現場 JCS と病着 Ps の関係を年齢 54 歳以下と 55 歳以上別に分 けて示す.同様にからに乗車車種別の現場 JCS と病着 Ps の関係を示す.
12 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 クリア JCS-Ⅰ JCS-Ⅱ JCS-Ⅲ 病着 Ps 現場JCS 54歳以下 55歳以上 図 2-9 現場 JCS と病着 Ps の関係(全データ) 図 2-9 より,54 歳以下は,JCS-Ⅲになると病着 Ps は 90%以下となるのに対し,55 歳以上で は,JCS-Ⅱから病着 Ps は 90%以下に減少する. JATEC における重症度判定ガイドラインでは,JCS-Ⅲを認めた場合に,重症と判断するよう に推奨しているが,生存群の病着 Ps の平均値が 90%であることを考えると,55 歳以上では, 現場 JCS-Ⅱを認めた場合には,重症と判断して早期に 3 次救命センターへ搬送すべきであると 考える. 図 2-10 から図 2-13 の四輪車,二輪車,自転車,歩行者に関しても同様な傾向である. 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 クリア JCS-Ⅰ JCS-Ⅱ JCS-Ⅲ 病着 Ps 現場JCS 54歳以下 55歳以上 図 2-10 現場 JCS と病着 Ps の関係(四輪車)
13 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 クリア JCS-Ⅰ JCS-Ⅱ JCS-Ⅲ 病着 Ps 現場JCS 54歳以下 55歳以上 図 2-11 現場 JCS と病着 Ps の関係(二輪車) 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 クリア JCS-Ⅰ JCS-Ⅱ JCS-Ⅲ 病着 Ps 現場JCS 54歳以下 55歳以上 図 2-12 現場 JCS と病着 Ps の関係(自転車) 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 クリア JCS-Ⅰ JCS-Ⅱ JCS-Ⅲ 病着 Ps 現場JCS 54歳以下 55歳以上 図 2-13 現場 JCS と病着 Ps の関係(歩行者)
14 2.5 傷害部位の解析 本研究ではさらに傷害種別の解析を詳細に行った.解析対象は前項で示した解析対象と同様 JTDB の交通外傷の内,AIS コードを含まないデータを削除した対象である. 2.5.1 頭部損傷について
各事故形態における硬膜下血腫(Subdural hematoma),硬膜外血腫(Epidural hematoma)
の割合を図 2-14 に示す.全てのグラフは共に横軸は AIS の重症度,縦軸は表 2-6 各事故形 態別負傷者数に示す格事故形態別負傷者数に対して特定の損傷を受傷した負傷者の割合であ る.硬膜下血種とはShenkin(2-1)らによると直衝撃などにより小皮質動脈の出血(61.5%)や静静 脈性出血(25.6%)によって硬膜に血液が溜まり,結果脳を圧迫する傷害であり,硬膜外血腫も 同様に直衝撃により中硬膜動脈ないしは静脈洞の断裂をきたして硬膜外に出血する傷害(2-2)で ある.硬膜外血腫受傷者の割合は自転車事故,歩行者事故といったいわゆる交通弱者に高い傾 向がある.特に自転車事故は全ての項目において最も高い割合を占めている.直撃型の脳損傷 を防止する有効な保護装置としてヘルメットが挙げられるが,土肥ら(2-3)は,頭部外傷データバ ンクにおいて自転車事故における頭部外傷について報告しているが,この報告によると自転車 事故における乗員のヘルメット着用率はほぼ 0%である事を示している.即ち,自転車乗員は 頭部に関する保護機能は無防備な状態で乗車している.また,警察庁の報告(2-4)によると,自転 車事故が自動車と衝突する場合出会い頭事故が最も多い.出会い頭事故では自動車側の車体が 自転車側面部に衝突し乗員は自動車前面に大きく放出され,頭部を強く打撲する.これら二点 が原因となって,自転車事故の重症頭部外傷が増加していると予測される.加えて,特に硬膜 外血腫のAIS4 では他の事故形態に比べて突出して高い傾向を示す. 表 2-6 各事故形態別負傷者数 四輪車 二輪車 自転車 歩行者 合計 件数 2,577 2,450 1,375 1,548 7,942 0 2 4 6 8 10 12 14
AIS4 AIS5 AIS4 AIS5 硬膜下血腫 硬膜外血腫 割合 (% ) 四輪 二輪 自転車 歩行者 図 2-14 硬膜下血腫と硬膜外血腫の損傷割合
15 2.5.2 胸部損傷について 各事故形態における胸郭損傷の割合を図 2-15,肺挫傷,胸腔損傷の割合を図 2-16 に示す. グラフの横軸,縦軸は前項のグラフと同様である.胸郭とは胸部における骨格の一部であり, この骨格が圧迫によって損傷を受けるのが胸郭損傷である.肺挫傷とは胸部に鈍的外傷が負荷 された際に肺胞や毛細血管が断裂して引き起こされる外傷である.胸腔損傷とは,肺,気管な どが外力によって損傷を受ける外傷である.肺挫傷,胸腔損傷は特にAIS3 において四輪や二 輪に乗車している乗員に受傷の割合が高いのに加えて,歩行者事故における割合が高い.次に, 胸郭損傷は四輪,二輪,歩行者において高い受傷割合を示す事は肺挫傷,胸腔損傷と変わらな いが,AIS ポイントの増加に伴い,最大の受傷割合を占める乗車形態が逆転する.即ち,AIS2, AIS3 の領域では四輪が最大の受傷割合となっているが,AIS4,AIS5 の領域では歩行者が最 大の受傷割合となっている.よって,胸郭損傷において四輪乗車乗員は軽傷~重症の損傷を負 うリスクが最も高く,歩行者乗員は直接死に至らしめる様な重篤な傷害を負うリスクが高い. 交通事故における胸郭損傷の主な原因として,四輪事故ではハンドル,シートベルトなどの内 部装備に乗員の胸部が圧迫され,結果損傷が発生するが,歩行者事故の横断中に車体が直接歩 行者に接触し胸部傷害を引き起こす.後者の場合,自動車の運動エネルギが直接人体に負荷さ れるため患者に入力されるエネルギは大きい,入力されるエネルギが大きければより重篤な傷 害を引き起こすため,この結果が得られたと予想される.実際,交通事故分析総合センター(4-5) の報告によると,歩行者の交通事故死亡者数の中で横断中による事故が約73%であり,胸部損 傷における四輪事故,歩行者事故の死亡者数の割合はそれぞれ 2.0%,8.4%と歩行者事故が高 い. 0 2 4 6 8 10 12 14
AIS2 AIS3 AIS4 AIS5
胸郭損傷 割合 (% ) 四輪 二輪 自転車 歩行者 図 2-15 胸郭損傷割合
16 0 2 4 6 8 10 12 14
AIS3 AIS4 AIS3 AIS4
肺挫傷 胸腔損傷 割合 (% ) 四輪 二輪 自転車 歩行者 図 2-16 肺挫傷,胸腔損傷割合 2.5.3 腹部損傷について 各事故形態における肝損傷の割合を図 2-17,小腸損傷,腸間膜損傷の割合を図 2-18 に示す. 腹部の損傷では全ての傷害種別において頭部,胸部に比べると割合が低い傾向があるが,肝損 傷,小腸損傷,腸間膜損傷を初めとして,四輪事故で高い.特に腸間膜損傷では全体としての 割合は低いが,四輪事故が突出して高い特徴があった.交通事故総合分析センター(2-5).の報告 によると,一般道におけるシートベルトの着用率は運転席,助手席,後部座席それぞれ96.6%, 90.8%,33.5%であり,外傷データバンクに収められている外傷患者は大半が運転席の乗員で ある.また,東山ら(2-6),佐藤ら(2-7)によると,衝突時ベルトがロッキングされると,腹腔内臓 器をシートベルトと脊椎とで挟みこむこととなり,腹腔内臓器損傷,とくに腸管,腸間膜損傷 を起こしやすいことが報告されている.以上より本研究においても四輪におけるいわゆるシー トベルト外傷の特徴が示された. 0 2 4 6 8 10 12 14
AIS2 AIS3 AIS4 AIS5
肝損傷 割合 (% ) 四輪 二輪 自転車 歩行者 図 2-17 肝損傷割合
17 0 2 4 6 8 10 12 14
AIS3 AIS4 AIS3 AIS4
小腸損傷 腸間膜損傷 割合 (% ) 四輪 二輪 自転車 歩行者 図 2-18 小腸損傷,腸間膜損傷割合 2.5.4 各事故形態における外傷種別割合ランキング 表 2-7 に各事故形態における特定の外傷種別が占める割合のランキングを示す.このランキ ングは前項で述べた詳細解析においてAIS3+の傷害の内,割合の高い上位 10 項目を抽出した ランキングである.以下に各事故形態の特徴を述べる. 四輪事故では肺挫傷や胸郭損傷など の胸部に関する傷害が 多くランクに入る事が分かった.また,四輪事故,二輪事故では AIS5
の重症度で最も上位に入る外傷がびまん性軸索損傷(Diffuse axonal injury)である.びまん性
軸索損傷とは頭部に回転衝撃力が負荷された場合に発生する頭部外傷の一種(2-2)で,Strich(2-8)
らによれば受傷時の脳に生じるせん断応力による神経線維の断裂が原因とされている外傷で
ある.この外傷を受傷すると受傷患者の約6 割が死亡すると言われている事から,四輪,二輪
においてはびまん性軸索損傷はリスクの高い損傷である事が示された.
次に,自転車事故であるが,この事故形態は4 腫の事故形態の中でも 1 位,2 位,3 位全て
において脳挫傷AIS3,硬膜下血腫 AIS4,AIS5 が占め,硬膜外血腫 AIS4,AIS5 がランクの
中に入るなど特に頭部傷害に関する外傷が 10 位以内に入る割合の高い事故形態である事が明 らかになった.歩行者も同様,四輪車,二輪車乗員に比べ頭部外傷が 10 位以内に入る割合が 高い. 以上の事を総合的に鑑みると,四輪車乗員は胸部に重篤な外傷を受傷するリスクが高く,例 外的に頭部ではびまん性軸索損傷が挙げられる.一方,自転車事故では頭部に重篤な外傷を受 傷するリスクが高い.二輪車と歩行者は頭部,胸部共に同程度の重篤な傷害を受傷するリスク が存在するが,二輪では特にびまん性軸索損傷が危険な傷害である.
18 表 2-7 各事故形態における外傷種別割合順位 順位 四輪(n=2577) 二輪(n=2450) 自転車(n=1375) 歩行者(n=1548) 1 肺挫傷 (AIS3) (n=293:11.3%) 肺挫傷 (AIS3) (n=317:12.9%) 脳挫傷 (AIS3) (n=283:20.6%) 脳挫傷 (AIS3) (n=240:15.5%) 2 胸郭損傷 (AIS3) (n=260:10.9%) 脳挫傷 (AIS3) (n=251:10.2%) 硬膜下血腫 (AIS4) (n=156:11.4%) 硬膜下血腫 (AIS4) (n=148:9.6%) 3 脳挫傷 (AIS3) (n=179:6.9%) 胸郭損傷 (AIS3) (n=172:7.0%) 硬膜下血腫 (AIS5) (n=92:6.7%) 肺挫傷 (AIS3) (n=142:9.2%) 4 肺挫傷 (AIS4) (n=168:6.5%) 硬膜下血腫 (AIS4) (n=152:6.2%) 肺挫傷 (AIS3) (n=91:6.6%) 胸郭損傷 (AIS3) (n=120:7.6%) 5 胸郭損傷 (AIS4) (n=103:4.0%) 肺挫傷 (AIS4) (n=146:6.0%) 硬膜外血腫 (AIS4) (n=66:4.8%) 胸郭損傷 (AIS4) (n=106:6.8%) 6 胸腔損傷 (AIS3) (n=90:3.5%) 胸郭損傷 (AIS4) (n=115:4.7%) 胸郭損傷 (AIS3) (n=60:4.4%) 硬膜下血腫 (AIS5) (n=95:6.1%) 7 硬膜下血腫(AIS4) (n=81:3.1%) びまん性軸索損傷 (AIS5) (n=92:3.6%) 肺挫傷 (AIS4) (n=57:4.1%) 肺挫傷 (AIS4) (n=94:6.0%) 8 びまん性軸索損傷 (AIS5)(n=72:2.8%) 胸腔損傷 (AIS3)(n=87:3.5%) 胸郭損傷 (AIS4)(n=50:3.6%) 胸腔損傷 (AIS3)(n=47:3.0%) 9 胸郭損傷 (AIS5)(n=57:2.2%) 硬膜下血腫 (AIS5)(n=56:2.2%) 脳挫傷 (AIS4)(n=45:3.3%) 胸郭損傷 (AIS5)(n=45:2.9%) 10 肝損傷(AIS3)(n=53:2.1%) 硬膜外血腫 (AIS4)(n=50:2.0%) 硬膜外血腫 (AIS5)(n=34:2.5%) 硬膜外血腫 (AIS4)(n=42:2.7%)
19
図 2-20 二輪事故における外傷種別割合
図 2-21 自転車事故における外傷種別割合
20 2.6 まとめ 本節では,前年度に作成した日本人版予測生存率モデル(J-Ps モデル)をベースに,より現 実の救命活動および傷害予測技術への適用を目的とした J-Ps モデルの改良を検討した. また,現場 Ps の算出を試み,病着 Ps との関係を調べた. 以下に得られた結果を要約する. 1) 改良 J-Ps モデルⅠより,男女差は,Ps には影響していない. 2) 改良 J-Ps モデルⅠより,年齢因子として 54 歳以下,55-64 歳,65-74 歳,75 歳以上の 4 つの年齢因子は Ps に有意に影響している. 3) 改良 J-Ps モデルⅡより,重症頭部外傷(AIS4+),重症胸部外傷(AIS4+)重症腹部外傷 (AIS4+)は,Ps に有意に影響している. 4) ISS の代わりに頭部,胸部,腹部の AIS4+の重症外傷を変数とした改良 J-Ps モデルⅡは, Ps 計算を簡便化し,かつ実際の救命率を良く反映していることから救命のための傷害予 測には有効である. 5) JCS を GCS に換算し,現場 Ps モデルを算出した.その結果,生存群では,現場 Ps と病 着 Ps の変化はみられないが,死亡群では,現場 Ps に対して病着 Ps は約 10%低下してい る. 6) 現場 JCS と病着 Ps の関係より,54 歳以下は,JCS-Ⅲになると病着 Ps は 90%以下となる のに対し,55 歳以上では,JCS-Ⅱから病着 Ps は 90%以下に減少する.このことから, 55 歳以上では,現場 JCS-Ⅱを認めた場合には,重症と判断して早期に 3 次救命センターへ 搬送すべきであると考える. 7) 傷害ランキングにより,びまん性軸索損傷は四輪,二輪事故で各事故形態における外傷 種別ランキングAIS5 の最上位に位置し,危険な頭部外傷である.自転車事故の予測生存 率の特徴は頭部傷害の中でも特に硬膜外血腫のAIS4 が突出して高い事が原因である. 参考文献
(2-1) Shenkin et al., Acute subdural hematoma. Review of 39 consecutive cases with high incidence of cortical artery rupture, J Neurosurg, 57(2), 254-257, (1982)
(2-2) 大田富雄:脳神経外科学,金芳堂,pp.812 (2-3) 土肥謙二ほか:頭部外傷データバンク【プロジェクト 2004】における自転車事故に関連 した重症頭部外傷例の検討,日本交通科学協議会 平成 19 年度調査・研究報告書. (2-4) 警察庁:自転車の安全利用の推進 (2-5) 交通事故総合分析センター:交通統計 (2-6) 東山孝一ほか:シートベルト外傷(腹腔内損傷)の4例,腹部救急診療の進歩,8, pp.1001-1005,(1998) (2-7) 佐藤裕ほか:シートベルト着用による鈍的腸管,腸間膜損傷の治療経験,日臨外医会誌, 50,pp.577-584,(1989)
(2-8) Strich, Diffuse degeneration of the cerebral white matter in severe dementia following head injury. J Neurol Neurosurg Psychiatry, 1956, 19(3), pp. 163-185
21
第3章 慈恵医大(2次救急医療機関)での傷害データ解析
3.1 調査概要 第2章で実施した 3 次救急医療機関としての日本外傷データバンクの解析結果と比 較するために2 次救急医療機関である東京慈恵会医科大学付属柏病院を中核として,救 急隊の搬送活動に基づく救急調査を実施した.この調査の目的は3 次救急と 2 次救急に 搬送される患者の重症度に差異があるかどうか,搬送時間にも差異があるかを確認する ためである.本調査は東京慈恵会医科大学の倫理承認を得て実施している. 表3-1 に示すとおり調査期間は 3 年 11 カ月であり,収集したデータの総数は 374 件 となった. 表 3-1 調査データ件数(年齢,車種が入力されているデータ) 調査期間 データ件数 平成19年2月22日~平成23年1月11日 374件 3.2 調査項目 救急調査表は表3-2 のとおりであり,救急隊員が病院へ負傷者を搬送した際に記入す る方式をとっている.調査項目は事故の概要,GCS 等のバイタルサイン,慈恵会医科 大学付属柏病院へ搬送した理由,車体変形情報からなっている.2 章の外傷データバン クJTDB 調査と異なるのは,本調査は生理学的評価 GCS 等のみの調査であり,解剖学的評価ISS や AIS による評価を実施していないことである.解剖学的評価は AIS コー
デイングのためにカルテ情報の再調査を実施する必要があり,今回は救急隊員が搬送し た情報に基づいた調査を実施した.
22 表 3-2(1) 救急隊の方へ 東京慈恵会医科大学付属柏病院―日本大学 お手数ですが,下記の項目を記入の上,看護婦か救急部医師まで手渡しして下さい.(外来カルテに入れます) 来院日 患者整理 No 性別 男・女 年齢 歳 ヶ月 事故発生日時 平成 年 月 日 事故発生時間(推測) 時 分 覚知時間 : ,現着時間 : ,現発時間 : ,病着時間 : , レスキュー隊の出動 □あり □なし ;救急救命士の同乗 □あり □なし ; ドクターカーの出動 □あり □なし 事故の概要: 患者さんは,( )に乗車しており,約( )km/h で走行中に, 相手車( )に衝突した. その他( 事故発生場所(住所) 患者さんの状態(主訴を含む): バイタルサイン: 意識レベル □ GCS E ( ) V ( ) M ( ) □ 意識クリア 呼吸回数 /分 ;血圧 / mmHg ;脈拍 /分 SpO2 %(現場での測定値) ;皮膚温度 ℃ ショック症状 □ あり □ なし ;心停止 □はい □いいえ 搬送中の容体変化 □あり □なし 現着時 RTS 意識レベル □ GCS E ( ) V ( ) M ( ) □ 意識クリア 呼吸回数 /分 ;血圧 / mmHg ;脈拍 /分 病着時 RTS 受傷機転: 正面衝突 □はい □いいえ ;車外放出 □はい □いいえ ;車両の横転 □はい □いいえ 救出に 20 分以上要した □はい □いいえ ; 5m 以上跳ね飛ばされた □はい □いいえ 特定行為の施行: 酸素投与 □はい ( L/分) □いいえ 徐細動器の使用 □はい □いいえ ;油圧式カッターの使用 □はい □いいえ その他( ) 事故発生状況略図: 現着時 病着時
23 表 3-2(2) 患者の受傷状況について記入してください: JA Number 交通事故用 ver.2 患者さんの乗車していた車は: 乗用車セダン □ 軽自動車 □ 1BOX/RV □ その他 □( ) 乗車位置 □運転席 □助手席 □後席 □その他( ) 患者さんの乗車位置をチェック , 車両の損傷箇所をマーキング して下さい シートベルト着用 □着用 □非着用 □不明 □ 大型車(バス,トラック等) □ 二輪車 □ 自転車 □ 歩行者 相手方の車は: □乗用車 □大型車(バス,トラック等) □二輪車 □自転車 □歩行者 □なし □不明 当院へ搬送した理由(複数チェック可): □ 距離(時間)が近いから □ 傷害の程度が判断できなかったから □ 緊急治療を伴う事故と判断できたから □ 患者本人の希望 □ エアバックが展開しているから □ シートベルトをしていなかったから □ 車外放出があったから □ 他の病院からの転送 □ 高エネルギー事故 (□同乗者の死亡 □車の横転 □車の変形大 □車×歩行者・自転車 □救出に 20 分以上) □ その他( ) 救急隊名 , お名前 現場で撮影した車と現場の写真がありましたら添付してください.ご記入ありがとうございました. 損傷なし 裂創 出血 打撲 骨折 その他 頭部 □ □ □ □ □ ( ) 頸部 □ □ □ □ □ ( ) 顔面 □ □ □ □ □ ( ) 胸部 □ □ □ □ □ ( ) 腹部 □ □ □ □ □ ( ) 大腿部 □ □ □ □ □ ( ) 上肢 □ □ □ □ □ ( ) 下肢 □ □ □ □ □ ( ) その他( ) バンパー潰れ □損傷なし □変形 □脱落 □不明 フロントタイヤ □損傷なし □変形 □脱落 □不明 ドア開閉 □可能 □不可能 Aピラー □損傷なし □変形 □脱落 □不明 エアバッグ展開 □展開 □非展開 □装備なし ハンドル変形 □あり □なし シート変形 □あり □なし □不明 自走可否 □可能 □不可能 レ
24 3.3 事故概要 3.3.1 搬送 319 12 7 36 0 50 100 150 200 250 300 350 千葉県 茨城県 埼玉県 不明 件数 図 3-1 搬送元地域(県別) 3.3.2 事故件数 月毎の事故発生件数を見てみると,7 月が 45 件(12.0%)で最も多発しており,続 く12 月は 42 件(11.2%)となっている. 27 21 26 33 38 35 45 28 30 26 23 42 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 件数 図 3-2 月別事故件数 事故発生件数を時刻別に集計すると,16 時~18 時が 55 件(14.7%)と最も多く, 14 時~20 時の退勤・下校時間帯に比較的多くの事故が発生している. 19 14 14 31 29 29 26 33 55 38 31 27 28 0 10 20 30 40 50 60 件数 図 3-3 時刻別事故件数
25 発生事故については,四輪車事故が140 件(37.4%)と最も多くなっている. 四輪車 140件 38% 二輪車 80件 21% 自転車 67件 18% 歩行者 79件 21% 不明 8件 2% 図 3-4 事故種別 事故形態は,2台による事故が221 件(59.1%)と最も多く,歩行者に関わる事故が 81 件(21.7%)発生している. 221 11 48 81 13 0 50 100 150 200 250 2台 多重 単独 歩行者 不明 件数 図 3-5 事故形態別件数
26 受傷患者は普通自動車乗員が 92 件(24.6%)で最も多く,衝突相手は普通自動車が 196 件(52.4%)と大半を占めている. 1 8 92 33 3 37 29 8 67 0 79 17 11 41 196 36 6 5 3 1 2 29 4 40 0 50 100 150 200 250 件数 患者 衝突相手 図 3-6 受傷患者数と衝突相手車種 受傷患者が乗車していた車両走行速度は,40km/h~60km/h 台が 71 件(19.0%)と なっている. 11 7 11 4 10 17 26 25 20 3 2 1 237 0 50 100 150 200 250 0 5 10 15 20 30 40 50 60 70 80 100 不明 件数 走行速度[km/h] 図 3-7 受傷患者の乗車車両走行速度
27 3.4 患者情報 受傷患者の年代・性別の割合については,男女とも 20 代が最も多く合計 62 件 (16.6%)で,高齢者では 60 代が 48 件(12.8%)と比較的高い割合となっている. 23 34 40 36 23 23 30 17 1 11 13 5 21 14 12 16 18 14 1 1 1 1 19 0 10 20 30 40 50 60 70 10未満 10代 20代 30代 40代 50代 60代 70代 80代 不明 男性 女性 不明 図 3-8 年代-性別分布 3.4.1 患者のRTS 表 3-3 RTS のデータ件数 JA JAA JAB 合計 データ件数 207 102 65 374 RTS件数 110 13 43 166 RTS不明件数 97 89 22 208 受傷患者の大半を占める133 件(80.1%)が,RTS 値8となっている. 0 0 0 1 5 7 9 11 133 0 20 40 60 80 100 120 140 0 1 2 3 4 5 6 7 8 件数 RTS値 図 3-9 患者の RTS 値
28 3.4.2 患者のGCS 3.4.2.1 現場GCS 受傷患者の現場GCS E(開眼)値は4が 173 件(46.3%)と最も多くなっている. 35 2 23 173 141 0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 1 2 3 4 不明 件数 GCS E(開眼) 図 3-10 GCS E(開眼) 受傷患者の現場GCS V(運動)値は5が 167 件(44.7%)と最も多くなっている. 30 9 5 23 167 140 0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 1 2 3 4 5 不明 件数 GCS V(運動) 図 3-11 GCS V(運動) 受傷患者の現場GCS M(言語)値は6が 171 件(45.7%)と最も多くなっている. 21 1 5 10 26 171 140 0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 1 2 3 4 5 6 不明 件数 GCS M(言語) 図 3-12 GCS M(言語)
29 受傷患者の現場GCS(合計)値は 15 が 147 件(39.3%)と最も多い割合となった. 18 2 5 5 4 2 2 2 6 4 7 29 147 141 0 20 40 60 80 100 120 140 160 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 不明 件数 GCS(合計) 図 3-13 GCS(合計) 3.4.2.2 病着GCS 受傷患者の病着GCS E(開眼)値は 4 が 92 件(24.6%)と最も多くを占めている. 17 5 16 92 145 0 20 40 60 80 100 120 140 160 1 2 3 4 不明 件数 GCS E(開眼) 図 3-14 GCS E(開眼) 受傷患者の病着GCS V(運動)値は5が最大で 89 件(32.4%)となった. 18 7 3 13 89 145 0 20 40 60 80 100 120 140 160 1 2 3 4 5 不明 件数 GCS V(運動) 図 3-15 GCS V(運動)
30 受傷患者の病着GCS M(言語)値は6が 98 件(35.6%)となっている. 14 1 2 5 10 98 145 0 20 40 60 80 100 120 140 160 1 2 3 4 5 6 不明 件数 GCS M(言語) 図 3-16 GCS M(言語) 受傷患者の病着 GCS(合計)値は 15 が 80 件(29.1%)と最も多く,次いで 14 の 15 件(5.5%)となっている. 12 2 2 0 3 3 2 1 3 3 4 15 80 145 0 20 40 60 80 100 120 140 160 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 不明 件数 GCS(合計) 図 3-17 GCS(合計)
31 3.4.3 患者のGCS変化値 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 ※1 ※2 ※3 ※4 ※5 ※6 ※7 ※8 ※9 ※10 ※11 ※12 現着時GCS合計 病着時GCS合計 図 3-18 54 歳以下の患者の GCS 変化値 表 3-4 54 歳以下の患者で GCS 値の変化がみられた主な事例 GCS変化値 件数 概要 特定行為の施行 備考欄 15→15 54 -15→14 1 患者さんは50ccバイクに乗車中,ライトバン(60~70km/h)と衝突 酸素投与 ※1 15→13 1 患者さんは軽自動車に乗車中,ガードレールに衝突した 不明 ※2 15→8 1 患者さんは大型ダンプに乗車中,大型車に衝突した 事故発生から覚知までに15分を要している 酸素投与 ※3 15→不明 39 -14→14 7 -14→8 1 患者さんは歩行中,普通乗用車(10~20km/h)と衝突 酸素投与 ※4 14→不明 12 -13→13 2 -12→12 1 患者さんは踏切内にうずくまっていたところ,列車にはねられた 現着から現発までに29分要している 不明 ※5 12→不明 1 患者さんは歩行中,軽自動車(60km/h)に衝突した 無し 11→11 1 患者さんは軽自動車に乗車中,停車中の乗用車に衝突した 酸素投与 ※6 11→不明 3 -10→不明 1 患者さんは普通乗用車に乗車中,壁に衝突した 現着から現発までに32分を要している 酸素投与,全身固定 9→不明 1 患者さんは1BOXに乗車中,電柱に衝突した 酸素投与 8→8 1 患者さんは軽自動車に乗車中,大型トラックに衝突した 酸素投与,油圧式カッターの使用 ※7 8→不明 1 患者さんは小型バイクに乗車中,普通乗用車に衝突した 酸素投与 7→7 1 患者さんは普通乗用車に乗車しており,約70km/hで大型ダンプに接触し,その後塀に接触した 不明 ※8 7→不明 1 患者さんは普通乗用車に乗車中,壁に衝突した 酸素投与 6→3 1 患者さんは,原付バイクに乗車中,普通乗用車の右折時に衝突した 酸素投与 ※9 6→不明 2 患者さんは普通乗用車に乗車中,約60km/hで単独事故を起こした 車外放出あり 酸素投与 5→5 1 患者さんは1BOXに乗車中,約40~50km/hで電柱に衝突した 無し ※10 5→不明 2 -4→4 1 患者さんは4tトラックに乗車中,20tトラックに衝突した シートベルトはしていなかった 不明 ※11 3→7 1 患者さんは50ccバイクに乗車中,軽自動車に衝突した 酸素投与 ※12 3→3 6 -3→不明 5 -不明→14 1 患者さんは軽ワゴン車に乗車中,3tトラック(キャリアカー)に衝突した 高エネルギー事故 酸素投与,油圧式カッターの使用 不明 91 -合計 241
32 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15
※
2
※
1
※
11
※
10
※
9
※
8
※
7
※
6
※
5
※
4
※
3
現着時
GCS合計
病着時
GCS合計
図 3-19 55 歳以上の患者の GCS 変化値 計:106 件 表 3-5 55 歳以上の患者で GCS 値の変化がみられた主な事例 GCS変化値 件数 概要 特定行為の施行 備考欄 15→15 22 - -15→14 1 患者さんは自転車に乗車中,1BOX(40km/h)と衝突 不明 ※1 15→9 1 患者さんは自転車に乗車中,軽自動車(40km/h)と衝突 酸素投与 ※2 15→不明 22 - -14→14 4 - -14→3 1 患者さんは車庫入れ誘導中,車と壁の間に挟まれた 酸素投与 ※3 14→不明 2 - -13→13 1 患者さんは道路横断中,50ccバイクにはねられた 酸素投与 ※4 13→不明 3 - -12→12 1 患者さんは自転車に乗車中,乗用車にはねられた 不明 ※5 11→14 1 患者さんは歩行中,車(30km/h)にはねられた 酸素投与 ※6 10→不明 1 患者さんは歩行中,軽自動車に衝突した 無し 9→不明 1 患者さんは車に乗車しており,約50~60km/hで電柱に衝突した 酸素投与,バックボード固定 7→10 1 患者さんは自転車に乗車中,右側臥位で倒れていた 酸素投与 ※7 6→3 1 患者さんは,道路上に立位しており,約40~50km/hの乗用車にはねられた 酸素投与 ※8 5→7 1 患者さんは,50ccスクーターに乗車中,軽自動車に衝突した 無し ※9 5→5 1 患者さんは歩行中,軽トラックにはねられた 酸素投与 ※10 4→4 1 患者さんは,道路に倒れており,タクシーが約50km/hで接触した 酸素投与,バックボード固定 ※11 不明 40 - -合計 106表 3 -6 G CS の変化がみられ た主な事例と 患者状 態 (J A B データ ) G CS 変化 G CS 低下値 件数 傷害内容 概要 1 15→15 0 28 -2 14→14 0 12 -3 13→13 0 1 顔面, 胸部, 腹部の打撲 酸素投与(10L /分) 正面衝突 4 12→12 0 1 頭部の裂創, 出血 大腿部の打撲, 骨折 車×自転車 5 4→4 0 1 右側頭部裂創, 出血 右手首裂創 車×歩行者の事故 酸素投与(10L /分) 6 4→4 0 1 不明 大型ト ラ ッ ク 同士の事故 正面衝突 救出に 20分異常を 要し た 7 3→3 0 1 頭部出血 顔面裂創, 出血, 骨折 大腿部打撲, 骨折 上肢出血, 打撲 下肢打撲 骨折 車×歩行者の事故 5m 以上跳ね飛ばさ れた 酸素投与(15L /分) 8 3→3 0 1 頭部裂創, 出血 頸部裂創, 出血 顔面裂創, 出血 大腿部打撲 車×バイ ク の事故 車外放出 車両の横転 酸素投与 9 6→3 -3 1 不明 酸素投与(10L /分) 車×原付バイ ク の事故 正面衝突 車外放出 バイ ク の横転 10 14→15 +1 1 頸部挫創 胸部打撲 下肢打撲 酸素投与(5L /分) 11 5→7 +2 1 上肢出血 車×原付バイ ク の事故 12 3→7 +4 1 不明 酸素投与(10L /分) 車×原付バイ ク の事故 正面衝突 33
3 .5 活動情報 3 .5 .1 所要時間 表 3 -7 発 生時間→覚知 時間 ベスト 30 -:記 入欄なし 順位 発生→ 覚知 覚知 → 現着 現着 → 現発 現発 → 病着 現着 → 病着 総計時間 現着 G CS 合計 病着直前 GCS 合計 車種 備考 1 0 6 21 13 34 40 15 15 自転車 幼児用自転車と 1B O X の事故 1 0 9 11 3 14 23 15 15 歩行者 歩行者と 軽自動車の事故 1 0 8 17 5 22 30 13 不明 50ccバイ ク 50ccバイ ク と 1B O X の事故 1 0 9 15 5 20 29 15 15 歩行者 歩行者と 軽ト ラ ッ ク の事故 1 0 7 14 7 21 28 不明 不明 普通乗用車 1 0 5 22 17 39 44 15 不明 歩行者 歩行者と 普通乗用車の事故 1 0 13 9 4 13 26 不明 -歩行者 タクシーと歩行者の事故 1 0 8 43 89 132 140 15 -大型トラック 1 0 2 2 14 16 18 15 15 50cc バイク 1 0 5 17 12 29 34 15 15 普通乗用車 1 0 5 18 20 38 43 15 不明 軽自動車 1 0 14 18 12 30 44 7 不明 歩行者 車外放出あり 1 0 13 19 20 39 52 不明 不明 普通乗用車 1 0 18 13 6 19 37 16 不明 普通乗用車 タクシーと普通乗用車の事故 2 1 不明 不明 不明 不明 不明 不明 14 軽 ワ ゴ ン 車 軽ワ ゴン 車と 3t ト ラ ッ ク の事故 2 1 14 27 14 41 56 不明 不明 自転車 自転車 (ロ ー ド バイ ク )と 歩行者の事故 2 1 3 3 23 26 30 不明 不明 50c c スク ー タ ー 50c c スク ー タ ー と 軽自動車の事故 2 1 13 21 22 43 57 不明 不明 軽 ワ ゴ ン 車 軽ワ ゴン 車と 軽自動車の事故 2 1 4 21 7 28 33 不明 不明 歩行者 歩行者と 普通乗用車の事故 2 1 5 17 6 23 29 15 15 自転車 自転車と 10t ト ラ ッ ク の事故 2 1 5 6 6 12 18 3 3 歩行者 歩行者と 軽自動車の事故 2 1 7 14 2 16 24 不明 -普通乗用車 2 1 6 10 9 19 26 不明 -タクシー 2 1 6 24 10 34 41 不明 -普通乗用車 2 1 7 21 16 37 45 不明 -バイク 2 1 5 12 5 17 23 不明 -自転車 2 1 12 14 18 32 45 不明 -自転車 2 1 7 11 6 17 25 不明 -歩行者 2 1 4 22 5 27 32 不明 -歩行者 2 1 6 19 4 23 30 不明 -400ccバイ ク 平均 0. 5 7. 8 16. 6 13. 1 29. 7 38. 0 13. 4 13. 4 34
表 3 -8 発 生時間→覚知 時間 ワースト 30 -:記入欄なし 順位 発生→ 覚知 覚知 → 現着 現着 → 現発 現発 → 病着 現着 → 病着 総計時間 現着 G CS 合計 病着直前 GCS 合計 車種 備考 1 268 14 13 23 36 318 15 15 250 c c バイ ク 事故後自宅に 帰宅し 、 その 後通報 2 82 7 11 3 14 103 15 15 普通乗用車 3 67 8 7 7 14 89 15 15 1B O X /R V 車の変形、 レス キ ュ ー 隊の出動 4 58 5 11 4 15 78 15 不明 スク ー タ ー 4 58 10 16 14 30 98 15 不明 1B O X /R V 6 33 6 14 6 20 59 15 不明 普通乗用車 7 32 6 14 4 18 56 11 11 軽自動車 7 32 7 39 14 53 92 不明 不明 自転車 9 31 6 11 4 15 52 不明 -普通乗用車 10 27 9 22 3 25 61 14 不明 軽自動車 11 26 9 55 7 62 97 14 -自転車 11 26 5 15 4 19 50 不明 -普通乗用車 13 24 9 21 11 32 65 不明 不明 歩行者 14 22 6 22 10 32 60 不明 -歩行者 15 21 6 27 3 30 57 不明 -普通乗用車 15 21 6 13 19 32 59 5 -50 c c バイ ク 背臥位で倒れてい た 17 20 3 19 7 26 49 15 15 150 ccバイ ク 17 20 11 0 24 24 55 14 14 50 ccバイ ク 19 19 5 21 14 35 59 不明 -普通乗用車 19 19 不明 不明 不明 0 19 15 不明 歩行者 21 17 8 17 28 45 70 15 15 250 ccバイ ク 22 16 6 10 8 18 40 15 -50 ccバイ ク 22 16 9 15 20 35 60 不明 -普通乗用車 22 16 11 17 16 33 60 15 不明 普通乗用車 25 15 10 19 14 33 58 7 不明 普通乗用車 単独事故, 車外放出 あ り 25 15 7 31 7 38 60 不明 -50 ccバイ ク 25 15 10 17 8 25 50 14 14 普通乗用車 25 15 9 12 5 17 41 15 8 大型 ダ ン プ 左胸部圧痛 29 14 5 25 6 31 50 不明 -歩行者 29 14 6 23 13 36 56 不明 不明 50 ccバイ ク 平均 35. 3 7. 6 18. 5 10. 6 28. 1 70. 7 13. 6 13. 6 35
表 3 -9 現 着時間→現発 時間 ベスト 30 -:記入欄なし 順位 発生→ 覚知 覚知 → 現着 現着 → 現発 現発 → 病着 現着 → 病着 総計時間 現着 G CS 合計 病着直前 GCS 合計 車種 備考 1 20 11 0 24 24 55 14 14 50ccバイ ク 1 3 5 0 21 21 29 不明 不明 歩行者 1 2 30 0 18 18 50 15 15 歩行者 4 0 2 2 14 16 18 15 15 50ccバイ ク 5 1 11 3 6 9 21 不明 不明 50 ccスク ー タ ー 6 4 11 4 14 18 33 15 15 4 tト ラ ッ ク 7 不明 8 5 2 7 不明 3 3 不明 7 ? 4 5 20 25 不明 不明 不明 100ccバイ ク 9 1 5 6 6 12 18 3 3 歩行者 軽自動車に 60 km /hで衝突 され る 9 5 7 6 5 11 23 不明 -250ccバイ ク 11 4 8 7 3 10 22 3 不明 自転車 普通自動車に 40 km /hで衝突 され る 11 67 8 7 7 14 89 15 15 1B O X /R V 11 11 7 7 2 9 27 15 15 自転車 11 5 11 7 2 9 25 不明 不明 50ccバイ ク 15 14 11 8 6 14 39 不明 不明 自転車 15 9 8 8 9 17 34 11 不明 歩行者 15 5 25 8 7 15 45 15 不明 1B O X /R V 15 5 25 8 7 15 45 15 不明 1B O X /R V 15 3 7 8 1 9 19 14 14 1B O X /R V 15 不明 8 8 4 12 不明 15 不明 歩行者 21 2 5 9 8 17 24 3 3 バイ ク 高 エ ネ ル ギ ー 事故, 約 10m 飛ばさ れた 可能性 あ り 21 13 9 9 6 15 37 3 3 歩行者 軽自動車に 50 km /h で衝突 され た 21 9 5 9 5 14 28 9 -不明 50 ~ 60 lm /h で電柱に 衝突 21 8 8 9 5 14 30 3 不明 自転車 普通乗用車約 30 km /h で衝突 21 6 8 9 3 12 26 不明 -400ccバイ ク 21 4 5 9 8 17 26 13 不明 自転車 21 3 0 9 4 13 16 3 -スク ー タ ー 右折 の ス テ ーシ ョ ン ワ ゴ ン に 衝突 21 3 6 9 6 15 24 15 不明 自転車 21 2 5 9 8 17 24 11 不明 歩行者 21 0 13 9 4 13 26 不明 -歩行者 平均 7. 7 9. 2 6. 6 7. 8 14. 4 31. 6 10. 4 10. 5 36
表 3 -10 現着 時間→現発時 間 ワースト 30 -:記入欄なし 順位 発生→ 覚知 覚知 → 現着 現着 → 現発 現発 → 病着 現着 → 病着 総計時間 現着 G CS 合計 病着直前 GCS 合計 車種 備考 1 4 6 109 4 113 123 3 不明 普通乗用車 車の変形大、 レス キ ュ ー 隊の出動 あ り 2 26 9 55 7 62 97 14 -自転車 他の病院に 断われた た め 3 2 8 53 22 75 85 不明 不明 4 tト ラ ッ ク 車の変形大、 レス キ ュ ー 隊の出動 4 4 8 52 21 73 85 15 15 軽自動車 6 病院に 受入れを 断ら れた た め 5 9 6 45 8 53 68 不明 -普通乗用車 車の変形大、 レス キ ュ ーツール の 使用 5 4 7 45 30 75 86 15 15 軽自動車 運転席側に 4 tト ラ ッ ク が 約 30 km /h で衝突 7 10 6 44 17 61 77 15 -50ccバイ ク 他の病院から の転送 7 9 8 44 11 55 72 不明 -軽トラック 両下肢が挟 ま れ 、 ボ ン ネット を 開放し 、 救出 9 6 4 43 15 58 68 14 -50ccバイ ク バッ ク ボ ー ド に ロ グ リ フ ト で収用 9 0 8 43 89 132 140 15 -大型トラック 他の病院から の転送 11 4 3 41 11 52 59 不明 -普通乗用車 12 2 9 40 13 53 64 不明 -2 tト ラ ッ ク 両下肢が挟 ま れ 、 ボ ン ネット を 開放し 、 救出 13 32 7 39 14 53 92 不明 不明 自転車 他の病院に 断われた た め 14 10 9 38 15 53 72 不明 不明 普通乗用車 14 10 9 38 15 53 72 15 15 普通乗用車 14 10 9 38 15 53 72 15 不明 普通乗用車 14 10 9 38 15 53 72 15 不明 普通乗用車 14 11 3 38 7 45 59 不明 不明 普通乗用車 車の変形大 14 4 9 38 4 42 55 不明 -普通乗用車 20 4 7 34 29 63 74 15 不明 普通乗用車 他の病院に 断われた た め 21 6 9 32 25 57 72 10 -普通乗用車 バッ ク ボ ー ド 使用 に よ る 用手での救出 21 3 5 32 20 52 60 15 不明 普通乗用車 他の病院受け 入れ不可 21 2 3 32 14 46 51 不明 -歩行者 他の病院から の転送 21 2 6 32 17 49 57 15 15 1B O X /R V 車 車の変形大 25 15 7 31 7 38 60 不明 -50ccバイ ク 25 11 6 31 6 37 54 不明 不明 歩行者 25 5 6 31 15 46 57 不明 不明 普通乗用車 車の変形大 25 4 7 31 10 41 52 不明 -普通乗用車 車の変形大 25 4 8 31 9 40 52 15 15 普通乗用車 他の病院が受け 入れ不可 25 不明 7 31 6 37 44 15 不明 軽自動車 消防車と 連携出動 平均 7. 7 6. 9 41. 0 16. 4 57. 3 71. 7 13. 8 15. 0 37
表 3 -11 総 計時間 ベスト 30 -:記入欄なし 順位 発生→ 覚知 覚知 → 現着 現着 → 現発 現発 → 病着 現着 → 病着 総計時間 現着 G CS 合計 病着直前 GCS 合計 車種 備考 1 不明 8 5 2 7 15 3 3 不明 2 3 0 9 4 13 16 3 -スクーター 3 2 不明 12 3 15 17 15 15 自転車 4 0 2 2 14 16 18 15 15 50cc バイク 5 3 7 8 1 9 19 14 14 1B O X /R V 6 不明 8 8 4 12 20 15 不明 歩行者 7 不明 4 13 4 17 21 不明 不明 自転車 8 3 0 15 5 20 23 8 -50cc バイク 8 2 3 13 5 18 23 15 -自転車 8 1 5 12 5 17 23 不明 -自転車 8 不明 10 10 3 13 23 不明 -歩行者 8 5 7 6 5 11 23 不明 -250cc バイク 13 1 7 14 2 16 24 不明 -普通乗用車 13 不明 4 14 6 20 24 不明 -自転車 13 2 5 13 4 17 24 不明 -歩行者 13 2 7 13 2 15 24 不明 不明 50cc バイク 13 1 5 13 5 18 24 15 不明 軽自動車 13 不明 6 12 6 18 24 13 11 歩行者 13 3 6 9 6 15 24 15 不明 自転車 13 2 5 9 8 17 24 11 不明 歩行者 21 不明 4 15 6 21 25 13 不明 自転車 21 不明 8 15 2 17 25 不明 不明 軽自動車 21 1 7 12 5 17 25 不明 不明 自転車 21 不明 5 12 8 20 25 7 10 自転車 21 1 7 11 6 17 25 不明 -歩行者 21 5 11 7 2 9 25 不明 不明 50cc バイク 27 2 3 17 4 21 26 不明 -普通乗用車 27 6 7 10 3 13 26 不明 -バイク 27 1 6 10 9 19 26 不明 -普通乗用車 27 6 8 9 3 12 26 不明 -400cc バイク 平均 2. 5 5. 7 10. 9 4. 7 15. 7 22. 9 11. 6 11. 3 38
表 3 -12 総計時間 ワースト 30 -:記入欄なし 順位 発生→ 覚知 覚知 → 現着 現着 → 現発 現発 → 病着 現着 → 病着 総計時間 現着 G CS 合計 病着直前 GCS 合計 車種 備考 1 268 14 13 23 36 318 15 15 250ccバイ ク 事故後自宅に 帰宅し 、 その 後通報 2 0 8 43 89 132 140 15 -大型 ト ラ ッ ク 他の病院から の転送 3 4 6 109 4 113 123 3 不明 普通乗用車 車の変形大 4 82 7 11 3 14 103 15 15 普通乗用車 5 58 10 16 14 30 98 15 不明 1B O X /R V 6 26 9 55 7 62 97 14 -普通乗用車 他の病院に 断われた た め 7 32 7 39 14 53 92 不明 不明 自転車 他の病院に 断われた た め 8 67 8 7 7 14 89 15 15 1B O X /R V 車の変形、 レス キ ュ ー 隊の出動 9 4 7 45 30 75 86 15 15 軽乗用車 運転席側に 4 tト ラ ッ ク が 約 30 km /h で衝突 10 4 8 52 21 73 85 15 15 軽自動車 他の病院受け 入れ拒否 10 2 8 53 22 75 85 不明 不明 4 tト ラ ッ ク 車の変形大、 レス キ ュ ー 隊の出動 12 58 5 11 4 15 78 15 不明 スク ー タ ー 13 10 6 44 17 61 77 15 -50cc バイク 他の病院から の転送 13 4 7 17 49 66 77 不明 -普通乗用車 15 4 7 34 29 63 74 15 不明 普通乗用車 他の病院に 断われた た め 16 10 9 38 15 53 72 不明 不明 普通乗用車 16 10 9 38 15 53 72 15 15 普通乗用車 16 10 9 38 15 53 72 15 不明 普通乗用車 16 10 9 38 15 53 72 15 不明 普通乗用車 16 9 8 44 11 55 72 不明 -軽トラック 16 6 9 32 25 57 72 10 -普通乗用車 バッ ク ボ ー ド使用 に よ る 用手での救出 22 8 6 30 27 57 71 不明 -中型バイク 他の病院受け 入れ不可 23 17 8 17 28 45 70 15 15 250 ccバイ ク 23 11 8 16 35 51 70 15 15 自転車 25 4 16 23 26 49 69 15 不明 軽トラック 26 9 6 45 8 53 68 不明 -普通乗用車 車の変形大、 レス キ ュ ー ツー ル の 使用 26 6 4 43 15 58 68 14 -歩行者 バッ ク ボ ー ド に ロ グ リ フ ト で収用 26 7 11 25 25 50 68 不明 不明 軽自動車 29 24 9 21 11 32 65 不明 不明 歩行者 30 2 9 40 13 53 64 不明 -2 tト ラ ッ ク 両下肢が挟 ま れ 、 ボ ン ネット を 開放し 、 救出 平均 25. 5 8. 2 34. 6 20. 6 55. 1 88. 9 14. 1 15. 0 39
40 3.5.2 搬送理由 表 3-13 当院への搬送理由(複数回答あり) 搬送理由内訳 件数 距離(時間)が近いから 83 傷害の程度が判断できないから 46 緊急治療を伴う事故と判断できたから 125 患者本人の希望 30 エアバックが展開しているから 20 シートベルトをしていなかったから 15 車外放出があったから 10 他の病院からの転送 6 高エネルギー事故 57 同乗者の死亡 0 車の横転 2 車の変形大 49 車×歩行者・自転車 13 救出に20分以上 0 その他 90 83 46 125 30 20 15 10 6 57 0 2 49 13 0 90 0 20 40 60 80 100 120 140 図 3-20 当院への搬送理由
41 表 3-14 搬送理由(その他)の内訳 その他の理由 件数 妊娠 6 40km/h以上のスピードが出ていたため 3 CPA(心肺停止) 2 小児の事故の為 7 ヘルメットなし 1 他の病院への搬送を断られたため 22 意識障害,レベルが悪いため 3 ロードアンドゴー適用 2 知り合い,関係者が勤務しているため 6 診察可能な科,設備があるため 6 危険な傷害の確認,疑いがあったため 19 3m以上跳ね飛ばされたため 3 事故後の痛みが治まらないため 1 隊長の選定 1 掛かりつけ 3 頭部外傷,骨盤骨折 1 車×バイク 1 頭部外傷および整形対応可 1 骨盤の痛みを主張していたので観察結果でも動ようを確 1 頚損疑い 1 3.6 事故詳細 3.6.1 歩行者事故 歩行者事故に関わる相手車の走行速度は40km/h が 11 件(50.6%)と高い割合を示 している. 1 1 1 1 4 1 7 11 8 5 0 2 37 2.4 4.8 7.1 9.5 19.0 21.4 38.1 64.3 83.3 95.2 95.2 100.0 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 0 5 10 15 20 25 30 35 40 0 5 10 15 20 25 30 40 50 60 70 80 不明 構成率 [% ] 件数 速度[km/h] 合計 構成率 図 3-21 相手車走行速度
42 1 1 1 76 0 10 20 30 40 50 60 70 80 約2m 約5m 約10m 不明 件数 転倒距離 図 3-22 患者転倒距離(歩行者) 3.6.2 二輪車事故 二輪車事故の多くが自転車で 67 件(45.6%)となっており,次いで原動機付自転車 の37 件(25.2%)となっている. 37 29 8 67 6 0 10 20 30 40 50 60 70 80 原動機付自転車 中型バイク 大型バイク 自転車 不明 件数 二輪車種 図 3-23 二輪車種 二輪車事故での乗車位置は前席が大半となっている. 76 4 0 10 20 30 40 50 60 70 80 前席 不明 件数 乗車位置 図 3-24 患者乗車位置(二輪車)