第 6 章 救命救急型ドライブレコーダによる実事故解析
6.3 対歩行者事故,対自転車事故の時系列解析
6.3.1 対歩行者事故 時系列解析詳細
P1:交差点における歩行者衝突事故 衝突速度 (自車):17.0[km/h]
(歩行者):4.9[km/h](DR映像推定)
衝突時加速度(X軸):-8.89[km/h]
(Y軸):0.04[km/h]
衝突箇所:前部バンパー 相手傷害:無傷
回避行動:急制動
事故概要:自車が交通量のある交差点を右折する際に横断歩道を横断中の歩行者と衝突.歩 行者は傘をさしていた為,衝突するまでタクシーの存在には気づいていない.
17.0[km/h]で衝突し,歩行者はボンネットに乗り上げるが歩行者,乗務員に傷害
は発生していない.
V=17.0km/h
Vp=4.9km/h
図 6-5(a) P1対歩行者事故
0 5 10 15 20 25 30 35 40 45
-1 0
-9 -8 -7 -6 -5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 5 時間(s)
速度(km/h)
0 1 2
ブレーキ信号
速度 ブレーキ
ON
OFF
②運転手が驚き,歩行者を確認
③運転手がブレーキを踏む
車両が停止 車外カメラで歩行者を確認
①車両が右折を開始する ④車両が歩行者に衝突
図 6-5(b) P1対歩行者事故 計測データ
89
車外カメラ 車内カメラ
①-2.37sec 自車が右折を開始
②-0.56sec 乗務員が歩行者を確認
③-0.46sec 乗務員が急制動をかける
④0.00sec 急制動をかけるも間に合わず,歩行者に衝突
図 6-5(c) 収録映像(P1)
90 P2:横断してきた歩行者に気付かず接触 衝突速度 (自車):19.9[km/h]
(歩行者):推定不能
衝突時加速度(X軸):-7.21[km/h]
(Y軸):-0.44[km/h]
衝突箇所:右前部バンパー(角) 相手傷害:無傷
回避行動:急制動
事故概要:夜間,雨の中を時速約40.0[km/h]で走行中,対向車のライトと雨の影響で視界が 悪く横断していた歩行者に気付かず接触.接触の約0.57[sec]前から急制動をかけ るも間に合わず,歩行者に接触.衝突速度が19.9[km/h]にも関わらず衝突箇所が 自車の角部であるため歩行者,乗務員に傷害は発生していない.
停車車両
V=19.9km/h Vpは推定不能
図 6-6(a) P2対歩行者事故
0 5 10 15 20 25 30 35 40 45
-1 0
-9 -8 -7 -6 -5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 5 時間(s)
速度(km/h)
0 1 2
ブレーキ信号
速度 ブレーキ
ON
OFF
①2回目のブレーキを踏み始める
④歩行者に衝突
②運転手が歩行者を確認
③強めのブレーキ
図 6-6(b) P2対歩行者事故 計測データ
91
車外カメラ 車内カメラ
①-3.45sec 2回目のブレーキを踏み始める
②-0.63sec 乗務員が歩行者を確認
③-0.57sec 乗務員が急制動をかける
④0.00sec 急制動をかけるも間に合わず,歩行者に衝突
図 6-6(c) 収録映像(P2)
92 P3:自転車を押している歩行者との接触事故 衝突速度 (自車):28.6[km/h]
(歩行者):推定不能
衝突時加速度(X軸):-12.04[km/h]
(Y軸):-1.64[km/h]
衝突箇所:右サイドミラー 相手傷害:無傷
回避行動:急制動,ハンドル操作
事故概要:自転車を押しながら坂道を登ってきた歩行者に接触.フロントガラスの日光の反 射により歩行者の発見が遅れ,急制動,ハンドル操作を行うものの間に合わず接 触した.衝突速度が28.6[km/h]と比較的早い速度で接触しているにも関わらず,
衝突箇所が右サイドミラーであるため歩行者は接触後に転倒するも歩行者,乗務 員に傷害は確認されない.
V=28.6km/h Vpは推定不能
図 6-7(a) P3対歩行者事故
0 5 10 15 20 25 30 35 40 45
-10 -9 -8 -7 -6 -5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 5
時間(s)
速度=(km/h) ブレーキ信号
速度 ブレーキ
ON
OFF
①ブレーキを踏み始める
④車両が歩行者に衝突
車両が停止
②車外カメラで歩行者を確認
③運転手が驚き,歩行者を確認
図 6-7(b) P3対歩行者事故 計測データ
93
車外カメラ 車内カメラ
①-2.62sec ブレーキを踏み始める
②-1.63sec 車外カメラで歩行者を確認
③-0.57sec 乗務員が歩行者を確認
④0.00sec 急制動をかけるも間に合わず,歩行者に衝突
図 6-7(c) 収録映像(P3)
94
P4:直線道路を走行中,右の路地から飛び出してきた歩行者を撥ねる 衝突速度 (自車):21.7[km/h]
(歩行者):7.9 [km/h](DR映像推定)
衝突時加速度(X軸):-10.53[km/h]
(Y軸):0.79[km/h]
衝突箇所:左前部バンパー(角) 相手傷害:無傷
回避行動:急制動
事故概要:夜間,直線道路を走行中,右側の路地から飛び出してきた歩行者を撥ねる.衝突
速度が21.7[km/h]と比較的早いにも関わらず,衝突箇所がバンパーの角部であっ
たため歩行者,乗務員に傷害は確認されない.衝突後,歩行者は前方に跳ね飛ば されている.
V=21.4km/h Vp=7.9km/h
図 6-8(a) P4対歩行者事故
0 5 10 15 20 25 30 35 40 45
-1 0
-9 -8 -7 -6 -5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 5 時間(s)
速度(km/h)
0 1 2 速度 ブレーキ
ブレーキ信号
ON
OFF
②運転手が驚き,歩行者を確認
③2回目のブレーキを踏む
1回目のブレーキを踏む 車両が停止
①車外カメラで歩行者を確認
④歩行者に衝突
図 6-8(b) P4対歩行者事故 計測データ
95
車外カメラ 車内カメラ
①-1.04sec 車外カメラで歩行者を確認
②-0.47sec 乗務員が歩行者を確認
③-0.18sec 乗務員が2回目の急制動をかける
④0.00sec 急制動をかけるも間に合わず,歩行者に衝突
図 6-8(c) 収録映像(P4)
96