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学 位 の 種 類 博士(歯学)

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Academic year: 2021

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ふ り が な

氏 名

たけだ よしひろ

武田 吉裕

学 位 の 種 類 博士(歯学)

学 位 記 番 号 甲 第 818 号 学 位 授 与 の 日 付 平成 30 年 3 月 9 日

学 位 授 与 の 要 件 学位規則第 4 条第 1 項に該当

学 位 論 文 題 目 Surface modification of porous alpha-tricalcium phosphate granules with heparin enhanced their early osteogenic capability in a rat calvarial defect model

(ヘパリンによる表面修飾はα型リン酸三カルシウム多孔質 顆粒の初期骨形成能を増強する)

学 位 論 文 掲 載 誌 Dental Materials Journal 第 37 巻 第 号

平成 年 月 日 論 文 調 査 委 員 主 査 馬場 俊輔 教授

副 査 今井 弘一 教授 副 査 竹村 明道 教授

論文内容要旨

骨欠損治療に対し、成長因子の添加は治療効果の向上をもたらす潜在能力を持つが、最適量の探索 が困難である。これらの背景から、生体内に遍在する成長因子を効率的に集積する界面の構築は、α 型リン酸三カルシウム(α-TCP)などのリン酸カルシウム系骨補填材の骨置換能を安全に向上させる という仮説を立て、成長因子との親和性が知られているヘパリン分子を表面に固定化する技術を開発 した。本研究では、ラット頭蓋冠骨欠損モデルを用いてヘパリン化α-TCP の骨形成能を評価した。

直径 500-600 µm のα-TCP 顆粒を対照群として用いた。実験群としては、海洋性由来ペプチド(接着 性ペプチド)を用いてヘパリンを表面に固定化したα-TCP 顆粒(以下α-Ph と表記)を用いた。材料 学的評価は、X 線光電子分光分析、X 線回折法、走査型電子顕微鏡観察によって行った。また顆粒間隙 は、BET 法にて計測した。8 週齢雄性 SD ラットの頭蓋冠に形成した直径 9 mm の臨界骨欠損モデルに両 顆粒を埋入し、4 週間後の頭蓋冠を採取後、µCT による骨形態計測、組織学的評価(ヘマトキシリン- エオジン(H-E)染色、アルシアンブルー染色)を行い、骨形成能評価とそのメカニズム解明を試みた。

アルシアンブルー好性部位および骨-顆粒接触部位の長さ測定には Image J を用いた。

材料学的評価から、α-Ph は、ヘパリン-ペプチドが修飾されているものの、α-TCP の結晶構造を維

持されている事を確認した。修飾による顆粒間隙の大きな変化は認められなかった。µCT および H-E

染色の所見から、α-Ph は、α-TCP に比べ優れた初期骨形成能を示した。アルシアンブルー染色好性

のα-Ph 表面では、骨との接触が有意に認められた。一方、α-TCP 表面および骨との接触がないα-Ph

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表面では、青色の染色は乏しかった。アルシアンブルーは、骨形成調節機能や成長因子への相乗効果 を持つグリコサミノグリカンなどを強く染色することが知られている。以上の結果を考慮すると、α -TCP に対するヘパリン修飾は、顆粒周囲の細胞を刺激し、グリコサミノグリカンなどの細胞外基質分 泌機構を変化させることで、初期骨形成を促進させた可能性が示唆された。

論文審査結果要旨

歯科領域において、骨欠損部に対し、成長因子の添加は有効な治療とされているが、最適量の探索 が困難である。生体内に遍在する成長因子を効率的に集積する界面の構築は、α型リン酸三カルシウ ム(α-TCP)の骨置換能を向上させるという仮説を立て、成長因子との親和性が知られているヘパリ ン分子をα-TCP の表面に固定化する技術を開発した。

直径 500-600 µm に整流したα-TCP 顆粒を対照群とし、実験群は海洋性由来ペプチド(接着性ペプチ ド)を用いてヘパリンを表面に固定化したα-TCP 顆粒(以下α-Ph)を用いた。材料学的評価は、X 線 光電子分光分析、X 線回折法、走査型電子顕微鏡観察、BET 法にて行った。8 週齢雄性 SD ラットの頭蓋 冠に形成した直径 9 mm の臨界骨欠損モデルに人工材料を埋入し、4 週間後の頭蓋冠を採取後、µCT に よる骨形態計測、組織学的評価(ヘマトキシリン-エオジン(H-E)染色、アルシアンブルー染色)を 行い、骨形成能評価とそのメカニズム解明を試みた。

材料学的評価から、α-Ph は、ヘパリン-ペプチドが修飾されているものの、α-TCP の結晶構造を維 持している事を確認した。修飾による顆粒間隙の大きな変化は認められなかったことを確認した。µCT および H-E 染色の所見から、α-Ph は、α-TCP に比べ優れた初期骨形成能を示した。アルシアンブル ーは、骨形成調節機能や成長因子への相乗効果を持つグリコサミノグリカンなどを強く染色すること が知られている。組織切片上にて、アルシアンブルー染色好性のα-Ph 表面では、骨との接触が有意に 認められたが、α-TCP 表面および骨との接触がないα-Ph 表面では、青色の染色は乏しかった。以上 より、α-TCP に対するヘパリン修飾は、顆粒周囲の細胞を刺激し、グリコサミノグリカンなどの細胞 外基質分泌機構を変化させることで、初期骨形成を促進させた可能性が示唆された。また、過去に、

ヘパリンは,bFGF や BMP-2 などの成長因子との特異的相互作用があることが報告されている。表面化

されたヘパリンが、生体内の成長因子を利用したため、α-TCP に比べα-ph の骨形成能が向上し、本

研究の結果が得られた可能性も存在する。以上の点より、表面ヘパリン化による表面改質は、α-TCP

の早期の骨形成を有意に増大させることが明らかになった点において、本論文は博士(歯学)の学位

を授与するに値すると判定した。

参照

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