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博 士 ( 工 学 ) 藤 本 修 平

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Academic year: 2021

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博 士 ( 工 学 ) 藤 本 修 平      学 位論 文題 名

Topological Behavior of the InterfaCebetWeen     TWOImmlSCibleLiquidLayerS

     ( 不 混 和 二 液 体 界 面 の 変 形 に 関 す る 研 究 )

学 位 論 文 内 容 の 要 旨

  密 閉 円筒 容 器 内 にお い て 底 板( あ る い は天 板 ) の 回転 に よ り 駆動 さ れ る 流れ に は 気 泡の よ う を 形 状 の渦 崩 壊 現 象(Vortex Breakdown Bubble; VBB)が 生じ る こ と が知 ら れ て おり , 従 来 こ のVBBに 対 し て 発 生 原 因 や 境 界 条 件へ の 依 存 性が 議 論 さ れて き た . また , 各 種 の混 合 ・攪 拌 技 術 とし て ,VBBによ る 剪 断 速度 場 が 細 胞を 破 壊 す る恐 れ が あるた め,そ の制御 ・ 抑 制教 ど の 研 究が お こ を われ て い る .こ う し た 一連 の 研 究 の端 緒 はEscudier (1984)による 研 究 で あ り 現在 ま で に さま ざ ま を 境界 条 件 下 で実 験 的 ・ 数値 的 検 討 がお こ を わ れて き た , し かし , 過 去 の研 究 は い ずれ も 単 一 流体 の 流 れを扱 うもので あり, 円筒内 に二種 の混じ り合 わ をい 液 体 が 存在 す る 場 合の 流 れ に つい て は 考慮さ れてこを かった .そこ で,本 研究で は不 混 和 性 の 二 液体 の 上 層 のみ が 円 板 によ っ て 駆 動さ れ る 系 での 実 験 を おこ を っ た ,装 置 構 成 と して は 比 較 的簡 便 を も ので あ る が ,特 異 を 界面変 形現象が 生じる ことが 示され た.こ の界 面 変 形 現 象 の 全 容 を 明 ら か に し , そ の 変 形 機 構 を 解 明 する こ と を 本論 文 の 目 的と し た .   本論文は全八章で構成され,各章の概要は以下の通りである.

  第 一 章 は 序論 で あ り ,密 閉 円 筒 容器 内 の 流れ に関す る従来 の研究 をまとめ ,本研 究の背 景 と動機および目的を述べた.

  第 二 章 で は 二 液 体 界 面 の 変 形 現 象 に つ い て 可 視 化 実 験 を お こを っ た 結 果に つ い て 述べ た , 上 層 液 体に は 動 粘 度lOOcStの シ リコ ン オ イ ル, 下 層 液 体に は 水 を 用い た . パ ラメ ー タ と し てReynolds数 と 上 層液 体 の ア スペ ク ト 比 (層 深 さ / 容器 半 径 ) をと り 種 々 現れ る 形 状 を hump f cusp , Mt. Fui ゞ bell の四種に分類した,また,形状の特徴量として界面中心 部 の隆 起 高 さ と隆 起 し た 界面 の 半 値 半径 を と り,Reynolds数増加に よる形 の遷移 を示し た.

更 に ,Reynolas数 , ア ス ベ ク ト 比 を 軸 と し 二 次 元 平 面 上 で 界 面 変 形 の 相 図 を 得 た .   第 三 章 で は簡 単 を 近 似の 下 で 円 筒座 標 系 で のNavieトStokes方 程 式 の解を 解析的 に求め ,

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界面 変形につ いて考 察した. 半径お よび軸方向の速度をいずれも0とし線形化したN―S式 を解き,半径方向の圧力分布を求めてそれによる界面の隆起を算出した,算出結果は比較的 高い アスベク ト比かつ低いReynolds数の領域において実験結果とよく一致した,また,中 程 度 の ア ス ペ ク ト 比 に お い て は 全 て のReynolds数 域 で 実 験 結 果 に 一 致 し た .   第四 章では 界面形状 変化の数 値シミ ュレーシ ョン結 果につい て述べた.先ず単層の流 れ に つい て 非 圧縮Navier‑Stokes方 程式をHSMAC法で 計算する コード を開発し ,次いで Level Set法により不混和ニ層流を計算するコードを開発した.コードはいずれも円筒座標 系で軸対称を仮定して組まれている.計算結果と二章に示した実験結果とを比較した.計算 の 結 果 は 前 章 の 理 論 に よ る 見 積 も り に 比 べ て 広 い 範 囲 で 実 験 結 果 に 一 致 し た .   第五章では上層内の流れ場について,実験および数値計算の結果から考察した.超音波流 速分 布計(UVP)を用い て上層の 流れ場 を計測し,数値計算結果と併せて界面形状の遷移と 流れ場の変化を議論した.界面の大変形により,単層流の場合には見られ誼い流速構造が現 れることが示された.また,数値計算により得た流速場を用いて流れによって受動的に輸送 される粒子の軌道を計算し,Poincare断面を描き上層内の流動場について議論した.粒子は 初期 位置に依 存して特定のトーラス上を移動することが示された.この粒子のトーラス状 軌道は実験的にも確認された,

  第六 章では 界面変形のスケーリングについて述べた.第二章で示した界面変形の実験結 果は[上層‐下層]液体の組み合わせは[lOOcStオイルー水]であるが,ここでは[300cStオイ ル−水]および[lOOcStオイルーフロリナート]の異をる二種類の組み合わせで実験をおこを い,得られた結果を用いて界面変形のスケーリングについて議論した.フロリナートはフッ 素系 不活性液 体で比重が約1.78である,第二章で示した四種の形状について,Reynolds数 とFroude数を軸とし相図を得た.

  第七 章では 円筒容器のスピンアップ時に,内部の二液体界面に生じる非定常放波動現象 について述べた,本章の対象とする現象は前の二〜六章とは異教るが。不混和二液体間の運 動量 輸送を考 える上で重要を現象である.ここでは界面波動の発生から消滅までを可視化 し,その非定常を波動特性を示した.

  第 八 章 は 結 論 で あ り , 得 ら れ た 結 果 を 総 合 し 本 論 文 の ま と め と し た .

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学 位 論 文 審 査 の 要 旨 主査   教授    武田   靖 副査   教授    藤川重雄 副査   教授    大島伸行 副査   准教授   村井祐一

副査   准教授   隅田育郎(金沢大学理工研究域      自然システム学系)

     学 位 論 文 題 名

Topological Behavior of the Interface between     Two Immiscible Liquid Layers

(不混和二液体界面の変形に関する研究)

  密閉円筒容器内において底板(あるいは天板)の回転により駆動される流れには気泡のようを形 状 の渦崩 壊現象(Vortex Breakdown Bubble; VBB)が生 じるこ とが知ら れてお り,従来このVBBに 対して発生原因や境界条件への依存性が議論されてきた.また,各種の混合・攪拌技術として,VBB に よる剪 断速度場が細胞を破壊する恐れがあるため,その制御・抑制をどの研究がおこ誼われてい る.こうした一連の研究の端緒はEscudier (1984)による研究であり現在までにさまざまを境界条件 下で実験的・数値的検討がおこをわれてきた.しかし,過去の研究はいずれも単一流体の流れを扱う も のであ り,円筒内に二種の混じり合わ誼い液体が存在する場合の流れについては考慮されてこ歡 か った, そこで,本研究では不混和性の二液体の上層のみが円板によって駆動される系がおこ極わ れた,装置構成としては比較的簡便教ものであるが,特異社界面変形現象が生じることが示された.

こ の界面 変形現象の全容を明らかにし,その変形機構を解明することが本論文の目的として設定さ れた.

  本論文は得られた結果は以下のように要約される.

  (1).二液体界面の変形現象について可視化実験をおこをい,種々現れる形状を hump,cusp, Mt.Fui , be11 の四種に分類した.界面形状はReynolds数と上層液体のアスベクト比(層深さ/容 器 半径) に強く依存することが示された,形状の特微量として界面中心部の高さと隆起した界面の 半値半径をとり,Reyn01ds数増加による形の遷移を示した.更に,Reynolds数,アスペクト比を軸と し 二次元 平面上 で界面 変形の 相図を 得た, 誼お, 一連の実 験はO以 上1000未 満のReyn01ds数およ び0.5以上1.5以下のアスペクト比の範囲においておこをわれた.

  (2),円筒座標系において線形化したNaVierlStokes方程式を解き,界面変形の再現を試みた,結 果 は,ア スペクト比が1.0未満では1000未満のほば全てのReyn01ds数領域で,アスベクト比が1.0 以 上 の 領 域 で 独Reyn01ds数 が300以 下 の 領 域 に お い て 実 験 結 果 と 定 性 的 に 一 致 し た .     ―643−

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  (3). Level Set法により不混和二層流を計算するコードを開発し,界面変形の機構を考察した.本 数値計 算により¨hump , cusp , Mt.Fui の各形状が再現され,前述の線形化したN−S式によ る結果よりも広いパラメータ領域で実験結果に一致した.

  (4).上層内の流れ場について,実験および数値計算の結果から考察した.超音波流速分布計(UVP) を用い て上層の流れ場を計測し, 数値計算結果と併せて界面形 状の遷移と流れ場の変化が議論され た.界 面の大変形により,単層流の場合には見られをい流速構造が現れることが示された.また。数 値計算 により得た流速場を用いて 流れによって受動的に輸送される粒子の軌道を計算し,Poi弧care 断面を 描き上層内の流動場につい て議論した.粒子は初期位置 に依存して特定のトーラス上を移動 す る こ と が 示 さ れ た . こ の 粒 子 の ト ー ラ ス 状 軌 道 は 実 験 的 に も 確 認 さ れ た .   (5),作動流体の組み合わせを 変えて可視化実験をおこ教い,界面変形のスケーリングが考察さ れた.

  以上 要するに,著者は,これまで知られてい教かった界面変形現象を発見し,変形の形態学的分類 をおこ をい,その変形機構の一部を解明した,また,変形した界面上における流体粒子のカオス的挙 動を明 らかにする等,流体力学の基礎研究に貢献する結果を得ている.よってっ著者は北海道大学博 士(工学)の学位を授与される資格があるものと認める.

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