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学 位 の 種 類 博士(歯学)

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Academic year: 2021

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ふ り が な

氏 名

もりた すぐる

森田 達

学 位 の 種 類 博士(歯学)

学 位 記 番 号 甲 第 848 号 学 位 授 与 の 日 付 平成 31 年 3 月 8 日

学 位 授 与 の 要 件 学位規則第 4 条第 1 項に該当

学 位 論 文 題 目 Development of a device to evaluate the bolus transport force of pharyngeal swallowing

(咽頭期嚥下における食塊移送力の測定装置の開発) 学 位 論 文 掲 載 誌 Journal of Osaka Dental University 第 53 巻 第 1 号

平成 31 年 4 月

論 文 調 査 委 員 主 査 髙橋 一也 教授 副 査 岡崎 定司 教授 副 査 田中 昌博 教授

論文内容要旨

摂食嚥下障害の予備群の段階で,早期発見・介入を行うことは,誤嚥性肺炎の予防や

QOL

の向上,

医療費の削減につながるため重要である.嚥下機能評価を行う上で,videofluoroscopic swallowing

study(VFSS)やfiberoptic endoscopic evaluation of swallowing (FEES)といった精密な検査は嚥下運

動の詳細な評価が可能であるものの,大がかりな設備や特別な機器,また専門的知識が必要であり,

嚥下障害予備群の発見には不向きである.そのため,容易に判定可能な摂食嚥下障害のスクリーニン グ検査の開発が求められている.本研究では,嚥下の咽頭期における,奥舌の送り込み運動,咽頭収 縮筋の収縮,食道の陰圧が協調することで生じる食塊を移送する力を評価する検査機器を開発し,そ の妥当性と信頼性について検討を行った.

食塊を想定した

12Fr

カテーテルに

6Fr

カテーテルを接続したものを鼻孔から挿入し,嚥下時にカ テーテルが食道方向へ移送される運動を捉えるために下端を咽頭へ留置し,上端を口腔外に設置した アルミニウム板に接続した.嚥下時にアルミニウム板に生じるひずみをセンサーインターフェースに て計測し,PC 上に表示されたひずみ波形のピーク値を測定し食塊移送力と定義した.実験

1

にて,健 常成人

2

名を対象に,水

3mL

嚥下を被験運動として,食塊移送力の測定と

VFSS

の同時測定を行い,

安定したひずみ波形を得ることが可能なカテーテルの長さを検討した.実験

2

にて,健常成人

15

名を

対象に実験

1

にて食塊移送運動を適切に捉えることが可能であった長さのカテーテルを用いて,1 名

の歯科医師が別日程で

2

回食塊移送力の測定を行った.被験運動は空嚥下・水

3mL

嚥下・水

5mL

下・ゼリー3g 嚥下・努力嚥下を各

5

回とした.各被験者において,被験運動ごとに最大値と最小値を

除いた

3

回の平均値を各被験運動の代表値とした.1 日目と

2

日目それぞれの各被験運動の代表値を

用いて,級内相関係数(Intraclass Correlation Coefficient,以下

ICC)(1,1)を算出し,各被験運動にお

(2)

ける検者内信頼性の検討を行った.実験

3

にて,健常成人

9

名を対象に,実験

2

と同様の食塊移送力 の測定を

2

名の歯科医師が別日程で行った.

2

名の歯科医師が測定した被験運動ごとの代表値を用い

て,

ICC(2,1)

を算出し,各被験運動における検者間信頼性の検討を行った.

食道入口部

2cm

上方に位置させたカテーテルが咽頭期の嚥下運動を捉えることができ,安定したひ ずみ波形を得ることが可能であった.また,実験

2

3

ともに空嚥下・水

3mL

嚥下・水

5mL

嚥下が

ICC

0.7

以上となり,被験運動として適切であると考えられた.

本研究で開発した食塊移送力の測定装置は,咽頭の食塊移送運動を捉えることが可能であった.ま た,検者内信頼性,検者間信頼性の結果から,測定装置の信頼性が確認された.

論文審査結果要旨

摂食嚥下障害予備軍の早期発見は超高齢社会において重要と考えられる。著者は、嚥下時に咽頭か ら食道へ食塊が移送される力に着目し、嚥下の咽頭期における、奥舌の送り込み運動・咽頭収縮筋の 収縮・食道の陰圧が協調することで生じる食塊を移送する力を1つの数値で評価する検査機器を開発 し、その妥当性と信頼性について検討を行った。

妥当性の検討として嚥下造影検査との同期の結果、食塊を移送する力を捉えるため咽頭へ留置した カテーテルが咽頭収縮に伴い、食道方向へ移送されていた。また、安定したひずみ波形を得ることが 可能なカテーテルの位置設定についても確認することが可能であった。健常成人を被験者とし測定を 行った結果、被験運動として、空嚥下・水

3mL

嚥下・水

5mL

嚥下を被験運動として用いた際に測定 機器の信頼性は高かった。

以上、過去の研究にはない食塊を咽頭から食道へ移送する力を1つの数値で表すことが可能な検査

機器を開発し、その妥当性と信頼性を確認したことは、今後増加していく摂食嚥下障害予備軍の早期

発見に対して有用であると考えられ、本論文は博士(歯学)の学位を授与するに値すると判定した。

参照

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