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時間 (hour き裂発生

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Academic year: 2022

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(1)

荷重および環境因子作用下における免震ゴム支承のき裂発生に関する基礎的研究

名古屋大学大学院 フェロー会員 〇伊藤義人 名古屋大学大学院 正会員 廣畑幹人 名古屋大学大学院 汪 深

1.はじめに

供用開始から数年経過した免震ゴム支承の表面にき裂が発生する事例が報告されている1).き裂発生の主要 因はオゾン劣化であると推定されているが,き裂の発生条件については不明な点が多々ある.本稿では,荷重 および環境因子(オゾン,温度)がゴム支承の表面き裂発生に及ぼす影響を検討するために実施した一連の環 境促進実験の結果について報告する.

2.小型試験片によるき裂発生条件の特定

老化防止剤を含むあるいは含まない天然ゴムを用いて,図-1に示すJIS K 6521,3号試験片を作製し,伸長 ジグを用いてひずみを付与した状態でオゾン発生器付恒温槽(温度範囲-30~+50℃,最高オゾン濃度150pphm)

内に設置し,480時間保持した.24時間毎に試験片を槽内から取り出し,き裂の発生有無を確認した.既往の 研究2)では,低温環境下においてゴム支承表面の耐候性保護膜が氷結等の作用により欠落すると共に,耐候性 保護材(老化防止剤)の表面への滲出性が低下するため,オゾン劣化によるき裂が発生することが報告されて いる.本実験では,低温(-30℃),高オゾン濃度(150pphm)条件下において,老化防止剤を含まない試験片 はひずみ量に関係なく実験開始から 2 時間程度でき裂が発生し破断した.一方,老化防止剤を含む試験片は 480 時間の実験終了後もき裂の発生は確認されなかった(表-1,条件(1)).既往の研究 2)の成果を踏まえ,低 温下での表面への滲出性を改良した老化防止剤の効果が顕著に現れたことを実験結果は示唆していた.

老化防止剤を含む試験片を対象に,き裂の発生条件を明確にするため,比較的高温の条件でひずみ量および オゾン濃度を種々変化させて実施した実験結果を表-1に示す.常温(23℃)でオゾン濃度100pphmの条件(5) において,ひずみ量が大きくなる程,早期にき裂が発生することがわかった(き裂の状況:図-1,写真).

キーワード 免震ゴム支承,き裂,オゾン,温度,ひずみ 連絡先 〒464-8603 名古屋市千種区不老町 TEL 052-789-3905

表-1 小型試験片のき裂発生条件(老化防止剤あり)

条 件 (1) (2) (3) (4) (5)

温度 (℃) -30 -15 0 23 23

オゾン濃度(pphm) 150 150 150 50 100

ひずみ (%) 0 40 75 0 40 75 0 40 75 0 40 80 0 40 80 時間 (hour) 480 96 96 24 192 192 144 24

き裂発生 ― ― ― ― ― ― ― ― 〇 ― ― ― ― 〇 〇

図-1 小型試験片(JIS K 6521,3号)

伸長ジグ き裂

200220

75 75

Φ50,深さ10 Φ15,貫通

M16,深さ16

a a

ゴム:8mm×6 鋼板:3.2mm×5 鋼板:22mm

被覆ゴム:厚さ10mm

108 2222

a-a

単位:mm

(a) 形状および寸法 (b) 変形付与状況

図-2 支承供試体

支承供試体 鋼製ジグ

圧縮荷重(8MPa)

水平変位

(72mm)

奥側 手前側 土木学会第69回年次学術講演会(平成26年9月)

‑111‑

Ⅰ‑056

(2)

3.支承供試体を用いたオゾン劣化実験

小型試験片による実験結果を踏まえ,ゴム支承供試体を用いたオゾン劣化実験を実施した.実験供試体の形 状および寸法を図-2に示す. 厚さ8mmの天然ゴム6枚と厚さ3.2mmの鋼板5枚を交互に積層し,支承の上 下には厚さ22mmの鋼板を設置している.支承の側面は厚さ10mmのゴムで被覆している.鋼製ジグにより,

支承供試体に圧縮荷重およびせん断変形を付与した状態で保持した(図-2(b)).圧縮荷重は公称応力で8MPa,

せん断変形量は総ゴム厚(8mm×6枚=48mm)の150%(72mm)である.

変形を付与した支承供試体をオゾン発生器付恒温槽内に設置し,96時間毎に供試体表面を観察しながら480 時間保持した.老化防止剤を含まない供試体は,-30℃,オゾン濃度150pphmの条件で実験開始後,2時間程 度で表面全体に微細なき裂が発生した.一方,老化防止剤を含む供試体は表-1に示す(1)~(5)の全条件におい て,480時間経過後も表面にき裂は発生しなかった.その後,40℃,オゾン濃度100pphmの条件で実験を実施 した結果,384時間経過後に支承表面の引張ひずみ領域に線状のき裂の発生,進展を確認した(図-3). 4.支承供試体の載荷実験

オゾン劣化実験前の支承供試体と,オゾン劣化実験によりき裂が発生した支承供試体に対して実施した載荷 実験(水平方向:鉛直圧縮応力6MPa負荷下で水平変位±84mmを3回作用,鉛直方向:圧縮応力12MPaを3 回作用)の結果を図-4 に示す.オゾン劣化実験により表面の被覆ゴムから発生したき裂は内側のゴム層に到 達していなかったため,支承供試体の剛性,耐荷力および変形性能は健全状態とほぼ同じであった.

5.まとめ

荷重および環境因子(オゾンおよび温度)がゴム支承の表面き裂発生に及ぼす影響を検討するため,一連の 環境促進実験を実施した.得られた主な知見を以下に示す.

(1) -30℃,オゾン濃度150pphmの条件で,老化防止剤を含まない小型試験片はひずみ量に関係なく2時間程

度でき裂が発生し破断した.老化防止剤を含む試験片は,ひずみ量に関係なく480時間経過後もき裂は発 生しなかった.23℃,オゾン濃度 100pphm の条件では,老化防止剤を含む試験片は,ひずみ量が大きく なる程き裂が早く発生した.

(2) 40℃,オゾン濃度100pphmの条件で,384時間経過後に支承供試体表面の引張ひずみ領域に線状のき裂の

発生,進展を確認した.

(3) オゾン劣化実験により表面の被覆ゴムから発生したき裂は内側のゴム層に到達していなかったため,支承 供試体の剛性,耐荷力および変形性能は健全状態とほぼ同じであった.

謝辞

本研究の一部は,平成24,25年度国土交通省建設技術研究開発助成を受けて行った.記して謝意を表す.

参考文献

1) 鵜野禎史,行本直人:ゴム支承の表面亀裂に関する研究,土木学会第64回年次学術講演会,VI-385(2009). 2) 杉本ら:天然ゴム支承の低温耐候性に関する研究,土木学会論文集No. 693,VI-53,pp. 73-86(2001).

長さ30mm 深さ6mm 図-3 支承供試体のき裂 奥側

手前側 鉛直圧縮応力:6MPa

水平変位:±84mm (3回)

(3回目ループを表示)

鉛直圧縮応力:12MPa

図-4 支承供試体の載荷実験結果

(a) 水平方向載荷 (b) 鉛直方向載荷 土木学会第69回年次学術講演会(平成26年9月)

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参照

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