図―1 供試体形状寸法 表−1 供試体の補強種類
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(2) V‑123. 土木学会第58回年次学術講演会(平成15年9月). スとした。供試体 No.4-B は,比較対象として CFRP シート接着によ. P. 1800. No.4-A はウェブにポリマーセメントモルタルを吹付けただけのケー A端. B端. るせん断補強を施した。 7400. 300. 2)載荷方法. 2300. 図−2 に示すようにスパンは7.4m とし,せん断スパン比a/d=2.5. 1800. の位置を載荷点とした。1 本の供試体の両端で 1 回ずつ載荷試験を行 うため,A 端の載荷後,支点を移動して B 端の載荷を行う手順とし. A端. B端. た。荷重は単調載荷とし,破壊に至るまで載荷した。. 3.. 2300. 実験結果および考察. 図―2. 各供試体における曲げひび割れ発生荷重,せん断ひび割れ発生 1800. 度に着目して比較すると,格子を 45°で配置した場合のほうが. 1600. 90°の場合よりも 10%程度高い終局耐力を示した。CFRP 格子の. 1400. は,アンカー固定とエポキシ樹脂接着の違いによる補強効果の差. 荷重(KN). 荷重および終局荷重の実験値を図−3に示す。CFRP 格子の配置角. 固定方法に着目して比較すると,格子を 90°で配置したケースで. 7400. 300. A,B 端の載荷手順. 曲げひび割れ発生荷重 せん断ひび割れ発生荷重 終局荷重. 1200 1000 800 600. は見られなかったが,45°で配置したケースでは,格子をアンカ. 400. ーで固定した方が,エポキシ樹脂で接着するよりも 10%程度高い. 200. 終局耐力を示した。. 0 1-A 1-B. CFRP 格子+ポリマーセメントモルタルによる各種補強ケース. 2-A 2-B 3-A 3-B 4-A 図−3 曲げ体力一覧. 4-B. における荷重と変位の関係を図―4に示す。ひび割れ発生より前 の弾性領域に着目すると,全ての補強ケースの荷重‑変位曲線がほぼ一 致しており,同一荷重載荷時に生じた変位は無補強のものよりも小さい. 1800. 格子の配置角度の違いによって明確な差が見られた。スターラップは, 供試体コンクリートにひび割れが生じた後に荷重を負担する。ひずみゲ ージの測定結果から CFRP 格子を 90°で配置した場合,格子が荷重を負 担するのは,スターラップと同様にコンクリートのひび割れ発生後であ ったのに対し,格子を 45°で配置した場合には,載荷開始当初から格 子が荷重を負担しているという結果が得られた。また CFRP シート補. 1400 荷重(kN). のスターラップと,供試体表面の CFRP 格子の荷重と変位の関係では,. 塑性領域. 1600. 値を示した。CFRP 格子の配置角度,固定方法に関わらず,ほぼ同等の 変位抑制効果すなわち剛性寄与の効果が見られた。しかし,供試体内部. 1-A 2-A 2-B 3-A 3-B. 無補強 90(アン)+モル 90(エポ)+モル 45(アン)+モル 45(エポ)+モル. 1200 1000 800 600 400. 弾性領域. 200 0 0. 5. 10. 15. 20. 25. 30. 35. 40. 45. たわみ(mm) 変位(mm). 図―4. CFRP 格子配置角度と固定方法. 強した供試体は,弾性領域,塑性領域ともに CFRP 格子+ポリマーセ メントモルタルにて補強した No.2‑A,B および No.3‑A,B とほぼ同等の挙動を示した。せん断補強工法として研究報告がなされ ている CFRP シート接着工法と,本実験でとりあげた CFRP 格子+ポリマーセメントモルタル吹付けによる工法とが同等の挙動を 示したことから,本工法によるせん断補強は十分信頼性の高い工法であるといえる。. 4.. まとめ. CFRP 格子とポリマーセメントモルタルによるせん断補強効果を明らかにするために,実物大のPC 梁供試体を用いた静的載荷 実験を行った。その結果,本実験の範囲内で以下の知見が得られた。 (1) PC 梁を CFRP 格子とポリマーセメントモルタル吹付けにて補強することにより,弾性領域および塑性領域での変位抑制効果と せん断耐力増大が得られ,十分なせん断補強効果を期待できることが確認された。 (2) CFRP格子を45°で配置し,アンカーで固定した後にポリマーセメントモルタルを吹付けた補強ケースの補強効果が最も高い ことが明らかになった。このケースではせん断ひび割れの発生状況や破壊時の粘り強さにおいても優位性が認められた。. ‑246‑.
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