審 査 論 文 要 旨(日本文)
論文提出者氏名: 普天間国博 審査論文
題 名:Impact of hypnotics use on daytime function and factors associated with usage by female shiftwork nurses
(交替制勤務に従事する女性看護師の睡眠薬使用の関連要因と日中機能に対する影響)
著 者:Kunihiro Futenma, Shoichi Asaoka, Yoshikazu Takaesu, Yoko Komada, Jun Ishikawa, Akiko Murakoshi, Shingo Nishida, Yuichi Inoue
掲載誌:Sleep Medicine (accept: Nov 14,2014)
(審査論文要旨:日本語論文の場合1,000字以内・英語論文の場合500 words)
【背景と目的】
交替制勤務に従事する看護師の睡眠薬使用が職務機能や生活の質(QOL)に与える影響を調 査し、睡眠薬多剤併用の関連要因について検討した。
【対象および方法】
大学病院に勤務する看護師を対象に質問紙を用いた横断研究を行った。1202 人の回答の中か ら交代制勤務に従事する女性看護師997人(回答者の82.9%)を解析対象とした。解析対象には 696人の2交替制勤務従事者と281人の3交替制勤務従事者が含まれる。
【結果】
調査対象の睡眠薬使用率は10%(うち6.1%は単剤使用、3.1%は多剤併用)であった。不眠症 の有病率は睡眠薬単剤使用者と多剤併用者で差がなかった。しかしながら睡眠薬多剤併用者 は単剤使用者に比べてQOLが低く、抑うつ症状が重度であり、業務アクシデントの頻度も高 かった。睡眠薬の使用の有無に関して多重ロジステック回帰分析を行った結果、27 歳以上と いう年齢、抑うつ症状の存在、夜型傾向、不眠症の存在が睡眠薬使用の関連要因として挙げ られた。一方で睡眠薬多剤併用の有無に関する同様の解析では、唯一、交替制勤務障害の存 在のみが睡眠薬多剤併用の関連要因であった。
【考察】
本研究では交替制勤務に従事する看護師において、睡眠薬の多剤併用は不眠症の改善や QOL の改善には役立っていないことが示唆された。今後の研究で交替制勤務障害と睡眠薬多剤併 用の因果関係を調査する縦断研究が実施されることが望まれる。
東 京 医 科 大 学