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学 位 の 種 類 博士(歯学)

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Academic year: 2021

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ふ り が な

氏 名

てらにし ゆうき

寺西 祐輝

学 位 の 種 類 博士(歯学)

学 位 記 番 号 甲 第 839 号 学 位 授 与 の 日 付 平成 31 年 3 月 8 日

学 位 授 与 の 要 件 学位規則第 4 条第 1 項に該当

学 位 論 文 題 目 Cost–Utility Analysis of Molar Single Implant Versus Fixed Dental Prosthesis

(臼歯部中間 1 歯欠損補綴治療の費用効用分析)

学 位 論 文 掲 載 誌 International Journal of Prosthodontics 第 32 巻 第 1 号

平成 31 年 1 月

論 文 調 査 委 員 主 査 馬場 俊輔 教授 副 査 今井 弘一 教授 副 査 三宅 達郎 教授

論文内容要旨

近年,医療技術の「価値」を問う「医療技術評価」という取り組みが導入されている.インプラン ト治療は有用であるという報告は多くあるが,医療資源を効率的に使用しているかどうかの検討も必 要である.そこで,本研究では,臼歯部中間 1 歯欠損におけるインプラント・保険ブリッジ(IFDP)・

自費ブリッジ(PFDP)の費用効用分析を行い,増分費用効果比(ICER)を算出することを目的とした.

本研究は,推移確率を先行研究の結果から用いたモデル研究であり,分析にはマルコフモデルを用 いた.補綴治療の開始年齢は 50 歳とし,分析期間を 30 年とした.また,感度分析として,Monte-Carlo simulations を行った.効果の指標には口腔関連の効用値(0:no satisfaction,1:full satisfaction)

を用いた. 2017 年 9 月に,性別・年齢階級で調整した日本の一般の人々を対象にさまざまな欠損状態 および補綴治療を行った状態の効用値を収集した.効用値の測定にはインデックス尺度である Time trade off(TTO)法を用いた.

本モデルにおいて,インプラント治療を選択することにより,FDP と比較して獲得する質調整生存年

(Quality-adjusted life year:QALY)は高かった.しかし,30 年間の推計費用は,IFDP が少なかっ た.また PFDP は,IFDP とインプラントに対して Extended dominated の状態にあることが明らかとな った.インプラントの IFDP に対する ICER は,331,339 円であった.Monte-Carlo simulations の増分 費用効果平面において,IFDP と PFDP は幅広く分布していたが,インプラントは平面に右側に集中して 分布していた.つまり,インプラントは他の 2 群と比較して,費用・効果ともに予測しやすい治療で あることが明らかとなった.

本結果から, IFDP および PFDP と比較して,インプラントは,より多くの効用値を獲得することがで

(2)

きることが示唆された.日本の 1QALY あたりの ICER の閾値は、およそ 500 万円~600 万円である.本 研究におけるインプラントの IFDP に対する ICER はそれを下回っている.よって,インプラントは費 用対効果が優れることが示唆された. (本学医の倫理委員会承認 承認番号第 110816 号)

論文審査結果要旨

著者の本研究は,臼歯部中間 1 歯欠損におけるインプラント・保険ブリッジ(IFDP) ・自費ブリ ッジ(PFDP)の費用効用分析を行い,増分費用効果比(ICER)を算出したものである.

その結果,本モデルにおいて,インプラント治療を選択することにより,FDP と比較して獲得 する質調整生存年(Quality-adjusted life year:QALY)は高かった.しかし,30 年間の推計費 用は,IFDP が少なかった.また PFDP は,IFDP とインプラントに対して Extended dominated の状 態にあることが明らかとなった.インプラントの IFDP に対する ICER は,331,339 円であった.

Monte-Carlo simulations の増分費用効果平面において,IFDP と PFDP は幅広く分布していたが,

インプラントは平面に右側に集中して分布していた.つまり,インプラントは他の 2 群と比較し て,費用・効果ともに予測しやすい治療であることが明らかとなった.

IFDP および PFDP と比較して,インプラントは,より多くの効用値を獲得することができるこ とが示唆された.日本の 1QALY あたりの ICER の閾値は、およそ 500 万円~600 万円である.本研 究におけるインプラントの IFDP に対する ICER はそれを下回っている.よって,インプラントは 費用対効果が優れることが示唆された.

以上,日本の医療データを用いた歯科分野における費用効用分析を遂行した点で,本論文は博

士(歯学)の学位を授与するに値すると判定した.

参照

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