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     甞位論文題名   博士(薬学)

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Academic year: 2021

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     甞位論文題名   博士(薬学)

制癌性 2 ー位置換デオキシシチジン類の作用基序の検討      一 各 種 DNA ボ リ メ う ー ゼ に 対 す る 阻害 作 用 一

竹 貫 健 ニ

現 在 の 癌 治 療 に お ぃ て 化 学 療 法 は 重 要 な 位 置 を 占 め て ぃ る . そ の 中で 核 酸 関 連 代 謝 拮抗 剤 は 、 発 癌性 が 少 な ぃ 、 代謝 活 性 化 を 経て間 接的に 効果を 発現 するた め、

選 択 毒 性 が 期待 で き る 等 の長 所 を 有 し 、薬 剤 選 択 の 際に 優 先 度 が 高 い. し か し 固 形 腫 瘍に 効 果 を 示 すの は 、5‑Fluorouraci|(5‑FU)誘 導体が 大部 分であ り適用 範囲 が 限 ら れ て い る . 現 在 で は 各 種 制 癌 剤 の 併 用 療 法 が 主 流 で あ る が 、5‑FUとは 異 な っ た 制 癌 スベ ク ト ル を 有す る 新 し ぃ 核酸 関 連 代 謝 拮抗 物 質 の 開 発 が強 く 望 ま れ てい る。

  一 方Cytosine arabinoside(AraC) は、Deoxycytidineの糖 部 修 飾 ア ナロ グ と し て 合 成 さ れ、 現 在 で は 抗急 性 自 血 病 薬と し て 臨 床 的に 使 用 さ れ て いる 。 し か し AraCは 血 清 中 のCytidine deaminaseに よ り 不 活 性 なUracil arabinosideに 変 換 さ れ 、 血 中濃 度 を 高 〈 保ち に く ぃ 。 また 白 血 病 細 胞に 強 い 増 殖 抑 制活 性 を 示 す の に 比 較 し て、 固 形 癌 細 胞に は 全 く 効 果が み ら れ な ぃ等 の 欠 点 を 有 して ぃ る 。 こ れ ら の 欠 点 を改 善 す る 目 的で 、 多 数 の 試み が な さ れ てき た 。 し か し 未だ 満 足 の い く 化 合 物 は 得 ら れ て い な ぃ 。 著 者 は 、 このAra‑Cを り ー ド 化 合物 と し てCytidine daaminaseの 基 質 と な ら ず 、 固 形 癌 に 対 し て も 効 果 を 示 す 化 合 物 を 開 発 す る こ と を 目 的 と して 本 研 究 に 着手 し た 。 そ のな か でf冂vitroではAraCに 匹 敵 す る 自 血 病細 胞増殖 抑制活 性を 示す

(2|S)‑1‑(2‑deoxy‑2‑C‑methyl‑ fj‑D‑arabinofuranosyl)cytosine(SMDC)更にin vivoで も 血 液 癌 の み な ら ず 固 形 癌 に 対 し て も 、 非 常 に 強 い 活 性 を 示 す 2 ‑deoxy‑2.‑methylidenecytidine(DMDC) を 合成 し た 。 こ の広 範 な 制癌ス ペク 卜 ル を 有 す るDMDCの 作 用 発 現 機 構 を 解 明 す る た め 、 既 知 の 化合 物 を 含 め た各 種 2. ‐ 位 置 換 デ オ キ シ シ チ ジ ン5| ‐ 卜 リ リ ン 酸 体 を 合 成 し 、Calf thymusの DNApolymerasea,p,Yに 対 す る 挙 動 を 検 討 し た 。 他 の 酵 素 に 対 す る 知 見 、 ア リ ル ア ル コ ー ル 系 の 作 用 発 現 関 与 の 可 能 性 を 含 めDMDCの 作 用発 現 機 構 に つい て 報告 する。

  2:ニ垈 盆盤鐘 ビリ呈 ジン ヌクレ オシド の金盛

  安価 に 得 ら れ る天 然 の ヌ クレオ シドを 出発原 料とし 、収 率良く 誘導さ れる2 . ケ ト 体 を鍵 中 間 体 と して2| ・ 位 置換 基 の 導 入 を 行なっ た。 アルキ ル基の 導入は 、2.

‐ ケ ト 体 に 対す る 有 機 金 属試 薬 の 付 加 反応 、 続 〈 ラ ジカ ル 還 元 に よ り行 な ぃ 、 ア ル キ リデ ン 基 の 導 入はWittig反 応 に より 行 な っ た . 同様 の 方 法 に より5−位 置換体 も各 種合成 した。

2|.垈金枝糖ビリミジンヌクレオシド類の制癌活性

得られた各2|‐位分枝糖ビリミジンヌクレオシドの自血病細胞増殖抑制活性を検討した。

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2| |位 アル キ ル置 換体 類 の中で はSMDCが最も強い 活性を示しAraCと 同等であった.よ り 嵩高 いEt基 を置 換 したSEDCや、2|‐位の立体配 置を反転したRMDCでは著しく活性が 低 下 し た ,2 ‐ 位 メ チ リ デ ン 置 換 体 で あ るDMDCはSMDCよ り も 更 に 強 い 活 性 を 示 し た 。DMDC.SMDCの 種 々 の 培 養 細 胞 に 対 す る 増 殖 抑 制 ス ベ ク ト ル を AraC,5‑FUと 比 較 し て 検 討 し た と こ ろ 、DMDCは 血 液 癌 の み な ら ず 固 形 癌 に 対 し て も 強 い 活性 を示 す こと が明 か とな った 。 次に 各種 マ ウス 癌及 び ヒ卜 癌を 移 植し た マウ ス に対 しDMDCをi.p.投 与し た 。DMDCは 血 液癌 に対 し ての みな ら ず、固形癌に 対 して も 高い 制癌 効 果を 示し た 。以 上の 様 にDMDCはin vivoにお ぃて も 優れた制癌性 を示した 。

  DNApoly堂erase鶴旦ヱに 対する阻晝撞式の 検討

  リ ー ド 化 合 物 で あ るAraCは 、 生 体 内 で5 . ト リ リ ン 酸 体 に 変 換 さ れ た 後 、 主 にDNApolymerase(Pol)aを 阻 害 し 制 癌 作 用 を 発 現 す る と 考 え ら れ て ぃ る 。 そ こ で 新 規 ア ナ ロ グ に つ い て もCalf thymusのDNApolymerasesに 対 す る 挙 動 を 検 討 した 。最初 に各種2| .位置換デオキシ シチジン5 .卜リリン酸体 を合成し、活性化 DNAをTemplate‑primerと し て 阻 害 曲 線 を 求 め た 。AraCTPは 、Po| ば の 強 い 阻 害 物 で あ る がPolロ 及 びyは あ ま り 阻 害 し な ぃ こ と が 知 ら れ て ぃ る 。 と こ ろ が 今 回 検 討 し た 中 で 、SMDCTP,DMDCTPはPola,D,Yす べ て を 強 く 阻 害 し た 。 特 に SMDCTPは ど の 酵 素 に 対 し て も 非 常 に 強 く 阻 害 し た 。 阻 害 様 式 は ど の 化 合 物 も dCTPに対 する競合阻害であ った。

  合成 オ リ三 二二 童 工e田1Q!ate‑pri田erとす るDNA鎖イ 生 墨厘 塵に お け垂餐Z土目2 旦挙動

  Polば に よ るDNA鎖 伸 長 反 応 で 各 ア ナ ロ グ の 挙 動 を 検 討 し た と こ ろ 各XTP (X=AraC,N3C,SMDC,DMDC)はTemplateーprimer上 、Gの 位 置でdCTPの かわ り に取 り 込ま れ るが 、Xが 取り 込 まれた 後の鎖伸長は遅く 、ほば完全に停止 した。すなわちこ れらのXTPはchain tarminatorとして 挙動した。

  次 にdCTPに 対 す る 相 対 取 り 込 み 速 度 を 測 定 し た と こ ろ 、 活性 化DNAをTe mplate

‑primerとし て 求め た酵 素 との親 和性と良く―致す る結果を得た。こ れは酵素と各アナ 口 グの 複 合体 から 伸 長反 応が 遭 み、 各ア ナ ログ がDNA鎖に 取 り込 まれ る までの速度が dCTPと 同 様 に 速 や か で あ る こ と を 示 し てぃ る。 従 ってDMDCTPはdCTPの 約3倍 の 親和 性 でPolゼと 結 合し 、速 や かにDNA鎖 に取 り 込ま れる 。しかしその先 の鎖伸長は非常に 遅 く 、chain terminatorと し て 挙 動 す る 。 と ぃ う こ と が 明 ら か に な っ た 。   DMDCの 作用瑩庄

  Stubbeらに より 、DMDCジリ ン 酸体 は大 腸 菌のRibonucleolide reductaseを阻害する 事が示さ れた。その作用機 序は予想されたように3|・位のアリルラジカルを経由するもの と 考 え ら れ た 。 こ れ ら の こ と か らDMDCは 生 体 内 で 代 謝 を 受 け ジ リ ン 酸 体 は Ribonucleotide reductaseを 阻 害し 、ト リ リン 酸体 はPola,B,Yす べてを強く阻害す る と ぃ う 新 し ぃ 作 用 機 序 を 有 す る 制 癌 性 ヌ ク レ オ シ ド で あ る事 が 明か とな っ た。

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学位論文審査の要旨

主 査    教 授    松 田    彰 副 査    教 授    大 塚 栄子 副 査    教 授    有 賀 寛芳 副査   助教授   井上英夫

    現在の癌治療において化学療法はI要な位竃を占めている。その中で核酸関連代謝拮抗剤|よ、

発 癌性が 少なく 、代謝 活性 化を経 て間接 的に効 果を示 すた め選択 毒性が 期待で きるなどの長所 を 有 し 、薬 剤選択 の際に 優先 度が高 い。し かし固 形腫 癌に効 果を示 すのは 、5‑fluorouraci|

(5‑FU)誘 導体が 大部 分であ り適用 範囲が 限られ てい る。現在では各種制癌荊の併用療法が主流 で あるが 、5‑FUと は悪な った制 癌スペ クト ルを有 する新 しい核 酸関 連代謝 拮抗物質の開発が強 く望まれている。

  1)2. ‐ 位 分 校 糖 ピ リ ミ ジ ン ヌ ク レ オ シ ド の 合 成 と 白 ‐ 虫 ‐ 壷 塑 堕 撞 璽 迎 型 置 壁     安 価に 得られ る天然 のウリ ジンを 出発 原料と し、収 率良く誘導される2 −ケト体を缶中間 体 として 用いた 。これ に対 する種 々の有 機金属 試薬を 付加 させ、 生成し た三級 アルコールのラ ジ カ ル 的 還元 に よ り 目 的と す る2 −ア ル キ ル‑2 ー デ オ キ シーD―D‑アラ ピノ フうノ シル ピ リミジ ンヌク レオシ ドを 種々合 成した 。この ラジカ ル的 な三級 アルコ ールの デオキシ化反応 は メチル オキザ リルェ ステ ル体を 経由し て行な うこと によ り極め て円滑 にしか も立体選択的に 進行するが明かになった。

  以 上 の よ う に し て 合 成 し た2 ー デ オ キ シ‑2 ーc‑メ チ ル‑p‑ D‑ア ラ ピ ノ フ ラノ シ ル シ 卜シン(SMOC)はin vitroで現 在自血 腐の治 療藁と して 臨床使用されているars‑Cとほぼ同等の 増 殖阻害 活性を マウス 自血 病細胞L1210で示した。―方、2 ―エチル体(SEOC)Iよ1まとんど活性 を 示 さ な いこ と か ら 、2. 一 位 置換基 の立体 的嵩 だかさ が活性 発現にI要 である こと が明か に な った。 しかし ながらSMDCはヒ 卜固形 癌由来の細胞に対してはほとんど増殖阻害活性を示さず、

そ の 制 癌 ス ペ ク ト ル は ara‑Cの そ れ と 類 似 し て い る こ と が 明 か に な っ た 。

された後にD bIA分子に取り込まれONAtijlを切断するような化合物をデザインする中から生まれた の が2 ―デ オ キ シ ―2. − メ チ リ デン シ チ ジ ン (DMOC)であ る。DKIDCは先 の2.―ケ ト体に Witti8反応を行ない合成出来た。

    DltDCはL1210細胞に対してara‑CやSMDCとほぼ同等の増殖阻害活性を示し、更にヒト固形癌由 来 の細胞 に対してもin vitroで強い増殖阻害活性を示した。Dt*tDCはL1210.P388等のマウスの癌 に のみな らずara‑Cや5‑FUが効 果を示 さないLX‑1,SKーlel‑28等のヒ卜由来の癌細胞を移植した ヌードマウスに対してもin vivoで強カな制癌効果を示した。

    先に 述べたShIDCやOMOCは強カな細胞増殖抑制活性を示したのでそれらの作用機序を闘べる一 環とし てこ れらの5 ートリ リン酸体を合成し牛胸腺由来のDNAポリメラーゼ心D.Yについて阻害 様式を検討した。OkiOCの5 ―トリリン酸体(DMDCTP)はpol心9,YをそれぞれKi〓0.|2,2. 52. 1.o洲 で阻審 し、そ の様式 は基 貿であ るdCTPに 対する 競争阻 害であ るこ とがLinewaavar‑Burk plotから明かになった。それに対してSldDCTP (SNIOC5.‐卜リリン酸)はpolaID.YをKi=D.05, 0. 10,0.07川で阻 害しOMDCやara‑C(Ki=1.10川)よりも強カな競争阻害剤であることが明か になっ た。 ー方、2 ーエチ ル体(SEOCTP)はいず れのポ リメ うーゼ に対し ても弱い阻害しか示

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さなか った。 以上の こと からDNAポリ メラー ゼに対 する 阻害に はメチル基のような脂溶性の高い 基 が 、 更 に 立 体 的 に 嵩 だ か く な い 基 の 存 在 が 重 要 で あ る こ と が 明 か に な っ た 。     次に 、これ らの阻 害剤の 阻害 様式を 更に詳 しく彌 べるた めに 合成テ ンブレ ートープライマ 一上で の鎖伸 張反応 をゲ ル電気 泳動法 を用い て検 討した 。その 結果、 これら の阻 害剤はいずれ も チ ェ ー ン タ ー ミ ネ ― 夕 ― と し て 作 用 し て い る こ と が 明 か と な っ た 。     以上 のよう に本研究は新規制癌性ヌクレオシドShfDC.DHDCをデザインし合成したこと更にそ の作用 機序の ―つで あるDNAポ リメラ ーゼに 対する 阻害 様式を 明かにしたもので博士ほ鬱の学位 を授与 するに 足る内 容を 持つも のと藷 定した .

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参照

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