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博 士 ( 獣 医 学 ) 大 和

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Academic year: 2021

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博 士 ( 獣 医 学 ) 大 和

  

    

学 位 論 文 題 名

夕 マ ネ ギ に 含 ま れ る 溶 血 性 物 質 の 単 離 と そ の イ ヌ 赤 血 球 酸 化 作 用 に 関 す る 研 究

学 位 論 文 内 容 の 要 旨

  タマネギ(/川´W‖cepa)を火燬に摂取することによって、ハインツ小体形成 をp|!う溶In【性貧inLが発生することは、イヌをはじめ各種動物において報告され ており、獣医臨J宋分野ではタマネギ中毒(onionpoisonln菖)として知られてぃヽ る。しかし、夕マネごFトIl術の原因物貿はいまだ明らかにされていない。本研究 では、夕マネギcII毒の原因解明を目的として、タマネギに含まれる赤血球酸化 性物貿をqt離すると゛ともに、さらにその酸化障害機序について検討した結果、

以下の成績を得た。

1..赤J『Il球遼元型グルタチオン(GSH)濃度が正や汚値の5〜7倍に著増している イヌ(T・IK型イヌ)および正W。イヌに、加熱処理したタマネギを経口投与したと ころ、l11〈型イヌは正常イヌよりも高度の貧血を呈した。また、赤血球酸化障害 の指檪となるメトヘモグロビン(MeLHb)濃度およびハインツ小体形成率につい ても、正。汚イ収Jこり高値を示した。したがって、加熱処理したタマネギ成分中 には 、GS11と 反応してその赤血球酸化障害活性を発現あるいは増弧する化合物 カく禽まれていることが推測された。

2. 劃 ! 処 理 し た タ マ ネ ギ 成 分 巾 か ら 、 赤 血 球 酸 化 障 害 酒 性 を 有 す る 化 合 物 を 各 穐 ク ロ マ . 卜 グ ラ フ ィ ー お よ び 溶 媒 を 用 い て 検 索 し た 。 そ の 結 果 、 新 た な 赤 血 球 酸化1生物質として、これまで報告されていなぃ3種の含硫化合物、sodium

t7.nfっSー1―pi:opeiiyll,11iou11rnt,e(ふ)、  S0(liI.Inl(;rS一.L―l亅ropenyltニhiOSulrate

( 盈 ) おJこびs叫1i川 ‖け1ro| }} ′1‥liosl11rnIo(3)を 粕製 して 、 その 化学 榊造 を 泱 定 し た 。 カ ‖ 熱 処 理1! し た タ マ ネ : ザ 成 分 巾 に は こ れ ら の 化 合 物 以 外 に 、 強 い 赤 血 球

(2)

n変化9楽害firi11!を有する物j賀|よ兇当らなかった。したカくって、熱処理したタマネ ギ 成 分 の 赤IflL球 酸 化t: 物 質 の 主fホ は 化 合 物12お よ び3と 考 え ら れ た 。

    O

/゛蕊一一一S一§−ONa     0

    化合物l

    O

\  ̄ = = アSSONa     O

    化 合 物2

    O

/\アS‑S −ONa     0

     化 合 物 3

3.上記3種のLlliosulfaLe(ふー3`、)の内、化合物量をsodii]mしhiosulfLiしeおよ piopa.rle  chlorideカ 、 ら 、 触 媒 と し てLrimet,hylberizylammonium chlorideを 用 い て 合 成 し た 。 こ の 合 成 化 合 物 量 は 、HPLCで の 保 持 時 間 と 各 種 ス ペ ク 卜 ル デ ー タ に お い て 、 天 然 物 と 完 全 に 一 致 し た 。 合 成 化 合 物 量 をm v.iti`oでイ ヌ赤血球に作用させたところ、正常イヌ赤血球に比救して、JIIく型イ ヌ 赤 血 球 を 高 度 に 酸 化し た 。 す な わ ち 、 イ ヌ 赤 血 球 を 合 成 化 合 物 量 と と も に イ ン キ ュ ベ ー ト す る と 、GSH濃 度 が 著 し く 低 下 す る と と も にMetHb濃 度 が 上 昇 し 、 さ らに ハ イ ン ツ 小 体 が 形 成 さ れ た 。MelHb産 生量 およ びハ イン ツ小 体形 成 率 と も 、 正 常 イ ヌ 赤 血球 よ り もH1( 型 イ ヌ 赤 血 球 に お い て 著 し く 高 か っ た 。 こ の 成 績 は 、 化 合 物 量 が赤 血 球 内 でGSHと 反 応 し 、 赤血 球 酸 化 障 害f乍 用 を 有 す る 化 合 物 が 生 成 さ れ た こ と を 示 唆 し て い る 。 こ の こ と は 、HK型 イ ヌ が 正 常 イ ヌ よ り も タ マ ネ ギ 中 毒 に 商 い 感 受 性 を 示 し た 一 因 と 考 え ら れ た 。   以 上 の成 績 か ら 、 化 合物 里、 冬お よび ミが イヌ のタマ ネギ 中毒 の原 因物 質で あ ると考えられた。

(3)

学位論文審査の要旨 主 査    教 授    前出吉 光 副 査    教 授    藤田正 一 副査   助教授   吉原照彦 副査   助教授   桑原幹典

学 位 論 文 題 名

夕マネギに含まれる溶血性物質の単離と そのイヌ赤血球酸化作用に関する研究

  タ マネ ギ(Allic幽g生I聖)を火量 におf】収するこ とによって 発生するタ マ ネ ギ 巾 毒{よ 、 各 種 勁 物 に お い て 報 告 さ れ て い る が 、 そ の 原 因 物 質 は1八 ま だ 叨 ら か に さ れ て い な い 。 中 請 者 は タ マ ネ ギ 中 の 赤 、f觚 球酸 化 性1勿 段を.f俸窩1[するとともに、さらにその舷化|緑害機序にっいてj灸討 した。

i. う いInL球 還 元 型 グ ル タ チ オ ン (GSII) 濃度 が 正弼 をf直の5〜7倍 に著 Jvlし て い る イ ヌ (H1く 型 イ ヌ ) およ び 正や 誇 イヌ に 、加 熱 処理 し たタ マ ネ ギ を 縦 冂 投 与 し た と こ ろ 、IlK型イ ヌI;よ 正 常イ ヌ より も 高度 の 貧i觚 を. 里 し た。 ま た、 う にinl球fi聖化I瞭害 の 指樔 と なる メ 卜ヘ モ グロ ビン

(Mc I.llL))潤度 およびハイ ンツ小f本形成率 にっいても、正ぷ|イヌより も#おfぬを示し た。

2. カ ‖ 劃 ! 処 理 し た タ マ ネ ギ 成 分q| か ら 、 赤 血 球 を 酸 化 す る化 合 物を

, ふTlnク ロ マ 卜 グ ラ フ ィ ― に よ り 恢 索 し た 。 そ の 結 果 、 新 た な 赤 血 球 職 fL tli物 質 と し て 、 こ れ ま で 報 告 さ れ て い な い3種 の 含 硫 化 合 物 、

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sodiiiTri  たranSー1一r:'ropenylLhiosulf ate  (1.)  、  sodiL1171 c:is‑1.−p1'openyILhiosulrat,e (2)およびsodiumn−propy]しhiosulfate(争)

を柑製して、その化学榊造を決定した。

    O  O  O

. 〆 \ \ ー Sー Sー ONa  丶 〓 = ア S− S−ONa  . /丶 アS− S― ONa     0  0  0

    化合物1  化合物2  化合物3

3. 上 記3種 のt,hiosulf at,e(1‑§ ) の う ち 、 化 合 物§ を 化 学 的 に 合 成 し た 。 合 成 化 合 物 量 を 試 験 管 内 で イ ヌ 赤 血 球 に 作 用 さ せ た と こ ろ 、 GSII濃 度 が 著 しく 低 下 す る と と も にFfe Ll・IbI濃 度 が 上 昇 し、 さら にハ イ ン ツ 小 体 が 形 成 さ れ た 。Met.Hb産 生 量 お よ び ハ イ ン ツ 小 体 形 成 率 は 、 正 常 イ ヌ 赤 血 球 よ り もHK型 イ ヌ 赤 血 球 に お い て 著 し く 高 か っ た 。 こ の 成 績tま 、 化 合 物 量 が 赤mt球 内 でGSIIと 反 応 す る こ と に よ り 、 赤 血 球 を 酸 化 し た こ と を示 唆 し て い る 。 以 上 の 成 績 から 、 化 合 物 ! . 、 冬 お よ び3が イ ヌ の タ マ ネ ギ 中 毒 の 原 囚 物 質 で あ る と 考 え ら れ た 。   以 上 の よ う に 、 申 諦 者 は こ れ ま で 不 明 で あ っ た タ マ ネ ギ 中 毒 の 原 囚4勿 買 と し て 、3穏 の 含 硫 化 合 物 を タ マ ネ :Fか ら ギ 爵 製 し て 、 そ の 化 .a‑榊 辿を 泱定す るこ とに 成功し た。 さらに、化‑:f|´、Jに合成したその う ち の 1極 を イ ヌ 赤 m球 に 作 用 さ せ る こ と に よ っ て 、 そ の 赤 血 球 酸 化 障 害 機 序 を 朋 ら か に し た 。 こ の 成 果 は 、 夕 マ ネ ギ 中 毒 の 原 因 物 質 を は じ め て 解 明 し た も の で あ り 、 臨 床 獣 医 学 に 火 き く 貢 献 す る 。 よ っ て 審 査 員 一 同 は 、 犬 チ ‖ 修 氏 が 魁 土 ( 獣 医 学 ) の 学 位 を 受 け る に 十 分な資格を有するものと認めた。

参照

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