博士（工学）熊谷元気 学位論文題名
超伝導体におけるトポロジカルヴォルテックスの発見 学位論文内容の要旨
実空 間のトポロジーは物性に影響を与える重要をパラヌータとをりうることが示唆され ている 。例えば、リング状の電荷密度波系では円環電流が存在することによルピン止めポ テ ンシ ャル が 抑制されることが報告されている。また、 第u 種超伝導体の渦糸状態に も トポロ ジーの影響が現れることが示唆されている。通常バルク の第II 種超伝導体では磁 束量子 を一単位とするヴォルテックスが侵入しアブリコソフ格子と呼ばれる三角格子を組 むが、 向き付け不可能であるメビウスストリップ状の第II 種超 伝導体では半整数ヴォル テック スの存在が理論的に示唆されている。これに対し、系の サイズが小さい第II 種超 伝導体 では幾何学的を形状が境界条件として渦糸状態でのヴォルテックスの侵入や配置の 仕方に 影響を与えることが報告されており、三角形や正方形の超伝導体で渦糸と反渦糸が 同時に 存在する状態があることが報告されている。もし、このようを幾何学的を形状の影 響と同 様に、渦糸状態への影響を実空間のトポロジーをパラメータとして定義出来れば、
実際に 実験系のトポロジーを変化させることで様々を場を作り出すことが出来る可能性が あ る。 実空 間 のトポロジーの異をる超伝導体を用意でき る場としてMX3 系のトポロジ カ ル結晶 が発見されている。本研究の目的は、実空間のトポロジーが超伝導体の渦糸状態に ど の よ う を 影 響 を 与 え る の か 実 験 的 に 明 ら か に す る こ と で あ る 。 本論 文は全五章から構成される。
第一 章では、序論として、本研究の背景と目的を述べた。さらに、今回用いたTaSe3 の 性質と トポロジカル結晶の特徴について記述した。TaSe3 のりング結晶は、その結晶構造 と超伝 導特性から、トポロジーが超伝導状態に与える影響を調べるのに適していると考え られる 。
第二 章ではTaSe3 の結晶作成から 磁気トルク測定の方法までを述べた。TaSe3 は気相輸 送法で 作成した。この方法では通常針状結晶が得られるが、作成条件を整えることによル リング 結晶や8 の字結晶といったト ポロジカル結晶を得ることができる。本研究では、ト ポロジ ーの影響を調べるため、電極を付けることによるトポロジーの変化が起きることの をぃ無電極預U 定であるマイクロカンチレバーを用いた磁気トルク測定を行った。測定サン プ ルと して 大 量に作成できたりング結晶の中からきれい を形状の結晶を選び出し、AFM 用マイ クロカンチレバーの先端に固定した。測定はマイクロカンチレバーを用いて磁気ト ルクの 変化によるカンチレバーのたわみをピェゾ抵抗の変化として読み取った。微小を変
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化 を と ら え る た め ホ イ ー ト ス ト ン プ リ ッ ジ 回 路 を 用 い 、 ロ ッ ク イ ン ア ン プ を 使 用 し て 電 圧 変 化 を 測 定 し た 。 ま た 、 ト ポ ロ ジ ー 効 果 を 調 べ る た め に 集 束 イ オ ン ビ ー ム 装 置 を 用 い て ト ポ ロ ジ ー チ ェ ン ジ し た 結 晶 に つ い て も 同 様 の 測 定 を 行 っ た 。
第 三 章 で はTaSe3リ ン グ 結 晶 の 磁 気 ト ル ク 測 定 を 行 っ た 。 ま た 、 比 較 実 験 と し て 、 典 型 的 教 第II種 超 伝 導 体 で あ るNbSe2の バ ル ク 結 晶 の 磁 気 ト ル ク 測 定 も 行 っ た 。 測 定 は3He 冷 却 器 を 使 用 し 、 最 低 温 度0.38Kで 行 っ た 。TaSe3、NbSe2共 に 超 伝 導 転 移 温 度 以 下 で の み 、 外 部 磁 場 の 変 化 に 対 す る 磁 気 ト ル ク の 変 化 が 見 ら れ た 。 典 型 的 を 第II種 超 伝 導 体 で あ るNbSe2バ ル ク 結 晶 で は 外 部 磁 場 が 増 加 す る に つ れ て 磁 気 ト ル ク が 単 調 増 加 し た 後 、 あ る 磁 場 を 境 に 単 調 減 少 す る と い う 変 化 が 見 ら れ た 。 こ の 結 果 か ら 磁 気 ト ル ク を 磁 化 に 変 換 し た も の か ら 典 型 的 を 第II種 超 伝 導 体 のH‑Mカ ー ブ に 対 応 す る デ ー タ が 得 ら れ た 。 こ れ に 対 し て 、TaSe3リ ン グ 結 晶 で は 外 部 磁 場 が 増 加 す る に つ れ て 磁 気 ト ル ク が 振 動 す る こ と を 発 見 し た 。 こ の 特 徴 的 を 結 果 は 径 や 太 さ の 異 教 る 複 数 の り ン グ 結 晶 で 再 現 し た 。 ま た 、 磁 気 ト ル ク の 振 動 が 見 ら れ た り ン グ 結 晶 に お い て 集 束 イ オ ン ピ ー ム 装 置 を 用 い て ト ポ ロ ジ ー チ ェ ン ジ し た 結 晶 で 同 様 の 磁 気 ト ル ク 測 定 を 行 っ た と こ ろ 、 磁 気 ト ル ク の 振 動 は 見 ら れ ず 、 NbSe2バ ル ク 結 晶 と 同 様 の 単 調 を 変 化 を 示 す こ と を 発 見 し た 。 第 四 章 で は 複 数 のTaSe3リ ン グ 結 晶 の 磁 気 ト ル ク 測 定 で 観 測 さ れ た 磁 気 ト ル ク の 振 動 に つ い て の 解 釈 を 行 っ た 。 ま ず 、 発 見 し た 磁 気 ト ル ク の 振 動 の ピ ー ク 位 置 を プ ロ ッ ト し た と こ ろ 、 各 サ ン プ ル に つ い て 一 定 の 周 期 で 振 動 し て い る こ と が わ か っ た 。 次 に 、 て の 周 期 ど と に ヴ ォ ル テ ッ ク ス が 結 晶 に 侵 入 し て い る と 考 え 、 侵 入 す る ヴ ォ ル テ ッ ク ス の 本 数 を 見 積 も っ た と こ る 、 一 度 に 数 百 本 の ヴ ォ ル テ ッ ク ス が 侵 入 し て い る こ と が わ か っ た 。 こ の 結 果 と 、 リ ン グ 結 晶 の ト ポ ロ ジ ー 、 結 晶 構 造 か ら り ン グ 結 晶 に 侵 入 す る ヴ ォ ル テ ッ ク ス は ア プ リ コ ソ フ 格 子 を 組 む の で は を く 、 数 百 本 の ヴ ォ ル テ ッ ク ス が ー つ に ま と ま っ た シ リ ン ダ ー ヴ ォ ル テ ッ ク ス を 形 成 し て い る と 考 え ら れ る 。 さ ら に 、 自 由 エ ネ ル ギ ー の 観 点 か ら こ の シ リ ン ダ ー ヴ ォ ル テ ッ ク ス の 振 る 舞 い を 考 察 し た 。 リ ン グ 結 晶 の 場 合 、 侵 入 す る ヴ ォ ル テ ッ ク ス の 数 が 増 え る と 結 晶 中 に 留 ま る よ り も 穴 の 部 分 に 抜 け た5ま う が ェ ネ ル ギ ー 的 に 安 定 で あ る 。 以 上 か ら 、 今 回 観 測 し た 磁 気 ト ル ク の 振 動 は 、 シ リ ン ダ ー ヴ ォ ル テ ッ ク ス の り ン グ 結 晶 へ の 侵 入 と り ン グ 結 晶 の 穴 の 部 分 へ の 通 過 の 繰 り 返 し を 観 測 し た と 考 え て い る 。 第 五 章 で は 本 論 文 の 研 究 成 果 を 総 括 し た 。
以 上 、 本 研 究 はTaSe3リ ン グ 結 晶 を 用 い て 、 超 伝 導 体 の 渦 糸 状 態 に お け る ト ポ ロ ジ ー の 影 響 を 明 ら か に す る こ と を 目 的 と し 、 磁 気 ト ル ク の 周 期 的 を 振 動 か ら り ン グ 結 晶 に は ト ポ ロ ジ カ ル 教 渦 糸 で あ る シ リ ン ダ ー ヴ ォ ル テ ッ ク ス が 繰 り 返 し 侵 入 す る こ と を 発 見 し た 。 我 々 の 研 究 結 果 は 、 実 空 間 ト ポ ロ ジ ー の 操 作 に よ り 渦 糸 の 種 類 を 変 更 す る こ と が で き る 可 能 性 を 示 唆 し て い る 。 渦 糸 を 粒 子 に 対 応 さ せ て 考 え る と 、 実 空 間 ト ポ ロ ジ ー の 操 作 に よ り 反 粒 子 に 対 応 す る 反 渦 糸 を 超 伝 導 体 内 に 発 生 さ せ る こ と が 出 来 る 可 能 性 が あ る 。 こ の こ と か ら ト ポ ロ ジ ー を 介 し て 固 体 物 理 か ら 素 粒 子 物 理 に 提 言 で き る 可 能 性 が あ る 。
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学位論文審査の要旨 主 査 教授 丹 田 聡 副 査 教授 明 楽 浩 史 副査 准教授 市村晃一
学 位 論 文 題 名
超伝導体におけるトポロジカルヴォルテックスの発見
実 空間 の ト ポ ロ ジー は 物 性 に 影 響を 与 え る 重 要怨 パ ラ メ ー タと 教 り う る こと が 示 唆 されて いる。
例 え ぱ 、 リン グ 状 の 電 荷密 度 波 系 で は円 環 電 流 が 存在 す る こ と に よル ピ ン 止 め ポテ ン シャ ルが抑 制 さ れ る こ と が 報 告 さ れ て い る 。 ま た 、 第n種 超 伝 導 体 の 渦 糸 状 態に も ト ポ ロ ジ ーの 影 響 が 現 れる こ と が 示 唆 さ れ て い る 。 通 常 バ ル ク の第II種 超 伝導 体 で は 磁 束量 子 を 一 単 位と す る ヴ ォ ルテ ッ ク ス が 侵 入 し ア ブ リ コ ソ フ 格 子 と 呼 ぱ れる 三 角 格 子 を組 む が 、 向 き付 け 不 可 能 で ある メ ビ ウ ス スト リ ッ プ 状 の 第II種 超 伝 導 体 で は 半 整 数 ヴ ォ ル テ ック ス の 存 在 が理 論 的 に 示 唆さ れ て い る 。こ れ に 対 し 、 系 の サイ ズ が 小 さ い第H種 超 伝 導体 で は 幾 何 学的 顔 形 状 が 境界 条 件 と し て 渦糸 状 態 で の ヴォ ル テ ッ ク スの 侵 入 や 配 置の 仕 方 に 影 響を 与 え る こ とが 報 告 さ れ て おり 、 三 角 形 や正 方 形の 超伝導 体 で 渦 糸 と 反渦 糸 が 同 時 に存 在 す る 状 態が あ る こ と が報 告 さ れ て い る。 も し 、 こ のよ う 顔幾 何学的 顔 形 状 の 影 響と 同 様 に 、 渦糸 状 態 へ の 影響 を 実 空 間 のト ポ ロ ジ ー を パラ メ ー タ と して 定 義出 来れぱ 、 実 際 に 実 験系 の ト ポ ロ ジー を 変 化 さ せる こ と で 様 々顔 場 を 作 り 出 すこ と が 出 来 る可 能 性が ある。 実 空 間 の ト ポ ロ ジ ー の 異 教 る 超 伝 導 体 を 用 意 で き る 場 と し てMX3系 の ト ポ ロ ジカ ル 結 晶 が 発見 さ れ て い る 。 本研 究 の 目 的 は、 実 空 間 の トポ ロ ジ ー が 超伝 導 体 の 渦 糸 状態 に ど の よ う顔 影 響を 与える の か 実 験 的 に明 ら か に す るこ と で あ る 。
本 論文 は 全 五 章 から 構 成 さ れ る 。
第 一 章 で は 、 序 論 と し て 、 本 研 究 の 背 景 と 目 的 を 述 べ た 。 さら に 、 今 回 用い たTaSe3の 性 質 と ト ポ ロ ジ カ ル結 晶 の 特 徴 につ い て 記 述 した 。TaSe3の り ン グ結 晶 は 、 そ の 結晶 構 造 と 超 伝導 特 性 か ら 、 ト ポ ロ ジ ー が 超 伝 導 状 態 に 与 え る 影 響 を 調 べ る の に 適 し て い る と 考 え ら れ る 。 第 二 章 で はTaSe3の 結 晶 作 成 か ら 磁 気ト ル ク 測 定 の 方法 ま で を 述 べた 。TaSe3は 気 相 輸送 法 で 作 成 し た 。 こ の方 法 で は 通 常針 状 結 晶 が 得ら れ る が 、 作成 条 件 を 整 え るこ と に よ ル リン グ 結 晶 や8の 字 結 晶 と いっ た ト ポ ロ ジカ ル 結 晶 を 得る こ と が で きる 。 本 研 究 で は、 ト ポ ロ ジ ーの 影 響を 調べる た め 、 電 極 を付 け る こ と によ る ト ポ ロ ジー の 変 化 が 起き る こ と の 顔 い無 電 極 測 定 であ る マイ クロカ ン チ レ バ ー を用 い た 磁 気 トル ク 測 定 を 行っ た 。 測 定 サン プ ル と し て 大量 に 作 成 で きた り ング 結晶の 中 か ら き れ い 顔 形 状 の 結 晶 を 選 び 出 し 、AFM用 マ イ ク ロ カ ン チ レバ ー の 先 端 に固 定 し た 。 測定 は マ イ ク ロ カ ンチ レ パ ー を 用い て 磁 気 ト ルク の 変 化 に よる カ ン チ レ バ ーの た わ み を ピェ ゾ 抵抗 の変化 と
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し て 読 み 取 った 。微 小 を変 化を と らえ るた め ホイ ート ス トン プリ ッ ジ回 路を 用 い、 ロッ ク イン アン プ を 使 用 し て電 圧変 化 を測 定し た 。ま た、 ト ポロ ジー 効 果を 調べ る ため に集 束 イオ ンピ ー ム装 置を 用 い てト ポロ ジ ーチ ェン ジ した 結晶 に つい ても 同 様の 測定 を 行っ た。
第 三 章 で は faSe3リン グ 結晶 の磁 気 トル ク測 定 を行 った 。 また 、比 較 実験 とし て 、典 型的 を 第H 種 超 伝 導 体 で あ るNbSe2の バ ル ク 結 晶 の 磁 気 ト ル ク 測 定 も 行 っ た 。 測 定 は3He冷 却 器 を 使 用 し 、 最 低 温 度0.38Kで 行 っ た 。TaSe3、NbSe2共 に 超 伝 導 転 移 温 度 以 下 で の み 、 外 部 磁 場の 変 化に 対す る 磁 気 ト ル ク の 変 化 が 見 ら れ た 。 典 型 的 を 第n種 超 伝 導 体 で あ るNbSe2バ ル ク 結 晶 で は 外 部 磁 場 が 増 加 す る にっ れて 磁 気ト ルク が 単調 増加 し た後 、あ る 磁場 を境 に 単調 減少 す ると いう 変 化が 見ら れ た 。 こ の 結 果 か ら 磁 気 ト ル ク を 磁 化 に 変 換 し た も の か ら 典 型 的 教 第II種 超 伝 導 体のH‑Mカ ーブ に 対 応 す る デ ー タ が 得 ら れ た 。 これ に 対し て、TaSe3リ ング 結晶 で は外 部磁 場 が増 加す る にっ れて 磁 気 トル クが 振 動す るこ と を発 見し た 。． この 特 徴的 数結 果 は径 や太さの異を る複数のりング結 晶で 再 現 し た 。 また 、磁 気 トル クの 振 動が 見ら れ たり ング 結 晶に おい て 集束 イオ ン ビー ム装 置 を用 いて ト ポ ロ ジ ー チェ ンジ し た結 晶で 同 様の 磁気 ト ルク 測定 を 行っ たと こ ろ、 磁気 ト ルク の振 動 は見 られ ず 、NbSe2バル ク結 晶 と同 様の 単 調を 変化 を 示す こと を 発見 した 。
第 四章 では 複 数の TaSe3リ ン グ結 晶の 磁 気ト ルク 測 定で 観測 さ れた 磁気 ト ルク の振 動につい ての 解 釈 を 行 っ た。 まず 、 発見 した 磁 気ト ルク の 振動 のピ ー ク位 置を プ ロッ トし た とこ ろ、 各 サン プル に つ い て 一 定の 周期 で 振動 して い るこ とが わ かっ た。 次 に、 この 周 期ど とに ヴ ォル テッ ク スが 結晶 に 侵 入し ．て い ると 考え 、 侵入 する ヴ ォル テッ ク スの 本数 を 見積 もったところ 、一度に数百本の ヴォ ル テ ッ ク ス が侵 入し て いる こと が わか った 。 この 結果 と 、リ ング 結 晶の トポ ロ ジー 、結 晶 構造 から り ン グ 結 晶 に侵 入す る ヴォ ルテ ッ クス はア プ リコ ソフ 格 子を 組む の では をく 、 数百 本の ヴ ォル テッ ク ス が ー つ にま とま っ たシ リン ダ ーヴ ォル テ ック スを 形 成し てい る と考 えら れ る。 さら に 、自 由エ ネ ル ギ ー の 観点 から こ のシ リン ダ ーヴ ォル テ ック スの 振 る舞 いを 考 察し た。 リ ング 結晶 の 場合 、侵 入 す る ヴ ォ ルテ ック ス の数 が増 え ると 結晶 中 に留 まる よ りも 穴の 部 分に 抜け た ほう がエ ネ ルギ ー的 に 安 定 で あ る。 以上 か ら、 今回 観 測し た磁 気 トル クの 振 動は 、シ リ ンダ ーヴ ォ ルテ ック ス のり ング 結 晶 へ の 侵 入 と り ン グ 結 晶 の 穴 の 部 分 へ の 通 過 の 繰 り 返 し を 観 測 し た と 考 え て い る 。 第 五章 では 本 論文 の研 究 成果 を総 括 した 。
以 上 、 本 研 究 はTaSe3リ ン グ 結 晶を 用い て 、超 伝導 体 の渦 糸状 態 にお ける ト ポロ ジー の 影響 を明 ら か に す る こと を目 的 とし 、磁 気 トル クの 周 期的 を振 動 から りン グ 結晶 には ト ポロ ジカ ル を渦 糸で あ る シ リ ン ダー ヴォ ル テッ クス が 繰り 返し 侵 入す るこ と を発 見し た 。著 者の 研 究結 果は 、 実空 間ト ポ ロ ジ ー の 操作 によ り 渦糸 の種 類 を変 更す る こと がで き る可 能性 を 示唆 して い る。 渦糸 を 粒子 に対 応 さ せ て 考 える と、 実 空間 トポ ロ ジー の操 作 によ り反 粒 子に 対応 す る反 渦糸 を 超伝 導体 内 に発 生さ せ る こ と が 出来 る可 能 性が ある 。 この こと か らト ポロ ジ ーを 介し て 固体 物理 か ら素 粒子 物 理に 提言 で き る可 能性 が ある 。
よ っ て 著 者 は 、 北 海 道 大 学 博 士 （ 工 学 ） の 学 位 を 授 与 さ れ る 資 格 あ る も の と 認 め る 。
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