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RE100 に関連する再エネ電力調達の取り組み

6. 企業名 Coca-Cola European Partners plc(コカ・コーラ・ヨーロピアン・パートナー

6.1 RE100 に関連する再エネ電力調達の取り組み

企業概要

飲料世界大手米コカ・コーラ・カンパニー(CCC)の西ヨーロッパのボトリングパートナ ーである英国コカ・コーラ・ヨーロピアン・パートナーズ(CCEP)傘下のコカ・コーラ・

エンタープライズ(CCE)、スペインのコカ・コーラ・イベリアンパートナーズ(CCIP)、

ドイツの直営コカ・コーラ・エアフリッシュングスゲトレンケ(CCAG)の3社が2016年 5月に統合して誕生した。

本社はドイツのベルリンにあり、売り上げ39億ユーロ、従業員は8,750人である。

本報告書ではCCEと合併後のCCEPについて記述している。

再エネ電力調達の目標と達成状況

(1) CCE(CCEP合併前)の電力消費

RE100に参画した2015年、消費される電力の32.8%を再エネ・低炭素電力に切り替え、

CO2排出を年間で569万6200トン削減した。再エネ電力は購入した電力量の18.2%を占め ている。また、同社は独自のサステナビリティ計画を掲げ、2020 年までに再エネ・低炭素 電力の割合を40%まで高めることを目標としている。

直接エネルギー消費量合計43万3315 MWhのうち、24万2529 MWhがディーゼル・石油

燃料で約60%を占めており、バイオ燃料消費量は2152 MWhで約0.5%となっている。

そして、間接エネルギー消費量171万3005 MWhのうち、低炭素・再エネ(太陽光、地 熱、バイオマス、熱電併給)が9.6%を占め、16万4177 MWhである。

エネルギー集約度はコカ・コーラ製品1000l(リットル)当たりで計算され、74.49kWh/1000l であり、2007年の90.83kWh/1000lから18.2%減少している。

表 6-1 CCEPエネルギー総消費量

MWh GJ

1次エネルギー資源別直接エネルギー消費

天然ガス 162,616 585,417

LPG 24,735 89,045

軽油 1,284 4,621

ディーゼル・ガソリン 242,529 873,103

バイオ燃料 2,152 7,474

合計 433,315 1,559,933

1次エネルギー資源別間接エネルギー消費

調達電力量 287,552 1,035,187

調達熱量 15,124 54,445

飲料冷却用エネルギー 1,246,152 4,486,147

再エネ・低炭素資源調達 164,177 591,037

合計 1,713,005 6,166,817

出所)CCE 2016,P.12より作成 (2) CCEPの電力消費量

2016年度、CCEPは生産工程で計114万3549MWhのエネルギーを消費した。製造工程と 輸送で、ガス・電力消費量全体の92.9%を占めている。購入した総電力量 63万 6356MWh のうち、75%にあたる47万7195MWhは再エネ電力調達契約で賄っている。

オンサイトの太陽光と水力の発電の自家消費量は 333MWh、再エネによる熱・蒸気供給

(バイオマス地域熱供給、地熱、地中熱利用)が3万8789MWh だった。商品1000lにかか るエネルギー集約度は0.317MJ/1000l であり、基準年である 2010 年の0.382MJ/1000l から 17.2%削減した。

表 6-2 CCEPのエネルギー消費量

MWh GJ

1次エネルギー資源別直接エネルギー消費(Scope 1)

天然ガス 466,892 1,680,812 ディーゼル 274,850 989,460 プロパン及びLPG 54,961 197,859

軽油 42,834 154,204

その他燃料(CNG等) 15,307 55,104

地熱 10,553 37,991

コージェネからの電力 6,826 24,574

石油 3,951 14,222

バイオ燃料 2,805 10,098

太陽光発電 311 1,120

地中熱 107 385

水力発電 22 79

重油 0 0

合計 879,419 3,165,909

1次エネルギー資源別間接エネルギー消費(Scope 2)

調達電力量 636,356 2,290,880 調達熱量 28,129 101,265

合計 664,485 2,392,146

出所)CCEP 2017, P.78より作成

表 6-3 CCEPの再エネ消費量

MWh GJ

再エネ消費量

調達再エネ電力 477,195 1,717,902 オンサイト再エネ発電量 333 1,199 再エネ熱・蒸気(バイオマス地

域熱、地熱、地中熱) 38,789 139,640

合計 516,317 1,858,741

非再エネ消費量

調達低炭素電力 91,571 329,656

化石燃料由来電力 67,590 243,324 天然ガス 466,892 1,680,812

軽油 42,834 154,204

プロパン及びLPG 54,961 197,859

合計 723,848 2,605,855

出所)CCEP 2017, P.78より作成

再エネ電力以外の気候対策目標 (1) CCEの炭素排出量

バリューチェーンにおける炭素排出総量のうち、コアビジネスが全体の 29%にあたる 5 億2320万2000トンのCO2を排出している。これは、前年比15%、基準年2007年度と比較

すると40%の削減である。

また、炭素排出量をScope 1~Scope 3に分類し、計測している。Scope 1は直接排出量を表 し、製造工程や輸送で使用する燃料、加えて製造工程からの廃棄物を含む。Scope 2は同社 の敷地で使用した電力の調達先で発生するCO2排出などの間接排出量をロケーションベー スとマーケットベース両方のアプローチで報告している。

Scope 1とScope 2は自社の活動に関わる温室効果ガスであり、Scope 3は取引先やサプラ

イヤーで排出される間接排出量を示している。具体的には、顧客の敷地に設置してある飲料 設備、社員の出張、水の供給、排水処理、廃棄物の処理・焼却、そして、委託先の配送の過 程で使用する電力・燃料消費を表す。

また、報告している温室効果ガスは二酸化炭素(CO2)、亜酸化窒素(N2O)、メタン(CH4)、

フルオロホルム(HFC)である。

Scope 3 が総排出量の76%に及ぶため、CCEPが直接の排出社ではないもの、CCEP に関

連する事業から排出される温室効果ガスとして今後の課題としている。

表 6-4 CCEの温室効果ガス排出量 Scope CO2 N2O CH4 フロン

ガス

合計

(CO2 換 算トン)

フットプリ ントに占め る割合 1.直接排出 101,931 294 92 226 102,542 20 2a.間接排出(マ

ーケットベース)

20,961 3 0 0 20,965 4 2b.間接排出(ロ

ケ ー シ ョ ン ベ ー ス)

70,068 3 0 0 70,072 na

3. 第 三 者 に よ る 関連する排出量

399,024 647 24 0 399,695 76

出所)CCE 2016,P.12より作成

表 6-5 CCEの炭素排出量

(CO2 換算トン) 2011 2012 2013 2014 2015 オペレーションと販売 177,684 170,812 160,698 155,432 95,628 飲料用冷蔵設備 432,835 432,835 361,944 344,058 311,772 社用車 46,603 46,603 37,716 30,727 28,542 第三者による輸送 106,934 106,934 88,958 77,981 77,558 その他(出張含む) 8,963 8,963 9,936 10,221 9,702 合計(1000 トン) 773,019 773,019 659,252 618,419 523,202 出所)CCE 2016,P.12より作成

(2) CCEPの炭素排出量削減

2016年度のCCEPはバリューチェーン全体で合計41億4047万6000トンのCO2を排出 している。

コアビジネスにおける炭素排出量は全体の34.2%に相当する14億1615万1000トン(約

1.38%が見積もり排出量)で前年比7.4%減、基準年2010年の24億6756万6000トンから

は42.6%と大きく削減した。バリューチェーン内の炭素排出量は基準年の2010年から24.6%

の削減に成功している。また、報告している温室効果ガスは前出のCCE CSRと同じである。

表 6-6 CCEPの温室効果ガス排出量 Scope CO2 N2O CH4 フロンガス 合計(CO2

換算トン)

フットプリン トに占める割 合(%)

1.直接排出 258,042 665 358 1,041 260,105 18.37 2a.間接排出

( マ ー ケ ッ トベース)

28,027 143 27 0 28,197 1.99

2b.間接排出

( ロ ケ ー シ ョンベース)

189,149 965 180 0 190,294 12.06

3. 第 三 者 に よ る 関 連 す る排出量

1,125,758 2,021 70 0 1,127,849 79.64

出所)CCEP 2017, P.76より作成

表 6-7 CCEP炭素排出量

Scope 排出源 2010 2015 2016

1 直接排出(製造で使用する石

油、社用車のガソリン、プロ セスや漏洩した排出)

326,762 265,863 260,105

2

(マーケットベース)

間接排出(電力) 242,104 51,934 28,197

2

(ロケーションベース)

間接排出(電力) 260,103 195,370 190,294

3 第三者からの排出 1,898,699 1,211,811 1,127,849

合計(コアビジネス) 1,416,151

出所)CCEP 2017, P.31より作成

排出量の削減方策 特に言及なし。

再エネ電力調達の達成手法

2015年、CCEは炭素排出量削減のために、新しい生産ラインと設備に7000万ドル、新た なプロジェクトに700万ドルを投資した。2016年、CCEPはエネルギー節約・炭素削減技術 へ300万ユーロを投資した。

ベルギーの Chaudfontaine、Vesdre 川沿いに新たな水力発電機を設置した。この水力の発 電量は年間3億3000MWhにのぼり、現地の総エネルギー消費量を2005年から3分の2削 減し、炭素排出も170トン削減した。加えて、以前から導入されていた太陽光パネル、河川 水を利用した地中熱設備と合わせて当サイトで利用する電力の 10%以上に相当するエネル ギーを再エネで賄うことを可能にした。

英ウェイクフィールド近郊の太陽光発電所と長期の電力調達契約(Power Purchase

Agreement、PPAs)を結び、現地の電力消費量の最大15%まで電力を提供してもらうことを

取り付けた。これにより 8.6%の炭素排出量削減が見込まれる。さらに、この地に同社初の コジェネレーションシステムも導入した。

また、ノルウェーとスウェーデンの事業所、ブルガリアのオフィスではバイオマス地域熱 供給を利用し、エネルギー消費量の約4.6%を再エネで賄っている。

2016年には自販機等の冷却設備を6万3000台購入し、そのうちの98.4%がHFC-freeで あった。これにより、同社が所有する冷却設備の 40%がフロンガスを使用しないものとな った。これにより、設備あたりの平均排出量が基準年2010年の983トンから39.8%減り703 トンとなった。

また、アイスランドの首都レイキャビク(Reykjavik)の工場により多くの計測機器、ドイ

ツにある6つの工場にオンライン・エネルギー・マネジメント・システムを設置し、週末な ど生産ラインが止まっている時間にロスするエネルギーを監視する試みをしている。

再エネ電力調達の検証手法

CCEPは発電源証書(Guarantees of Origin、GoO)を電力供給者から調達していることを報 告書で明記しているが、詳細な情報については記述されていない。

その他、CCEP は炭素排出量算定方法として世界資源研究所(World Resource Institute、

WRI)、持続可能な開発のための世界経済人会議(World Business Council for Sustainable

Development、WBCSD)の温室効果ガスプロトコル(Greenhouse Gas Protocol、GHGP)33

採用している。炭素削減目標はScience Based Targets initiative(SBTi)34の規則に従い設定し ている。CCEが発行したCSR報告書、また、CCEPのステークホルダー・プログレスレポ ートはグローバル・レポーティング・イニシアチブ(Global Reporting Initiative、GRI)35のガ イドラインに沿って作成され、DNV GL36の監査を受けている。

また、CCEPはカーボン・ディスクロージャー・プロジェクト(Carbon Disclosure Project、

CDP)37にも参画しており、気候、水資源、サプライチェーンの分野でA Listに登録されて いる。さらに、ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス(DJSI)38のメンバー であり、2016年と2017年には飲料会社部門の参加企業として進捗状況を報告している。他 にも、国連グローバル・コンパクト(UN Global Compact)39、MSCI ESG research40、FTSE4Good41

Oekom research AG42等の機関とパートナーシップを築き、第三者からの検証を受け入れてい

る。

RE100関連の情報開示の状況

CCEP のウェブサイト43上で、同社の持続可能性をテーマとするニュース、環境ポリシー 声明、年次報告書、ステークホルダー・プログレス報告書等様々なドキュメントが公開され ている。

33 温室効果ガスプロトコルウェブサイト、http://www.ghgprotocol.org/calculation-tools、2018319日取

34 SBTウェブサイト、http://sciencebasedtargets.org/、2018319日取得

35 GRIウェブサイト、https://www.globalreporting.org/Pages/default.aspx、2018319日取得

36 DNV GLウェブサイト、https://www.dnvgl.com/、2018319日取得

37 CDPウェブサイト、https://www.cdp.net/en/research/global-reports/global-supply-chain-report-2018、2018 319日取得

38 ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックスウェブサイト、http://www.sustainability-indices.com/、2018319日取得

39 UN Global Compactウェブサイト、https://www.unglobalcompact.org/what-is-gc/participants/2256、20183 19日取得

40 MSCI ESG researchウェブサイト、https://www.msci.com/esg-ratings、2018319日取得

41 FTSE4Good ウェブサイト、http://www.ftse.com/products/indices/FTSE4Good、2018319日取得

42 Oekom research AG ウェブサイト、http://www.oekom-research.com/、2018319日取得

43 CCEPウェブサイト、https://www.ccep.com/、2018319日取得