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Point1

ドキュメント内 算数・数学授業づくり (ページ 81-85)

段階 教師の働きかけ

○問題を提示する。

○思考を焦点化させるためのヒントを生徒に発 表させる。

・頂点をアルファベットで表現する。

・ACとBCを線分で結ぶ。

【発問】

○合同といえる理由を,合同条件をもとに考え させる。

【課題】

○根拠に基づいた説明をさせたいので,図,言 葉,式の表現のうちどれを用いるのかは問わ ず,根拠に基づいているかを見取る。

○図,言葉,式のそれぞれの表現による説明を 板書させ,根拠に基づいているかを交流させ る。

○説明の評価の観点を提示する。

「根拠をもとに順序立てられていて,できる だけ簡潔な説明になっているか。」

○式での説明の細かな約束を確認する。

ま と め

【まとめ】

○教科書で学習内容を確認し,確認問題を通じ て定着を図る。

Point4

【授業例】 第2学年

平行と合同(証明の進め方)

次の図のように作図すると,OCは∠XOYの 二等分線になる。なぜOCは二等分線になる のだろうか?

本当に△OACと△OBCは合同といえるのだ ろうか?

角の二等分線が作図できる理由を,根拠をも とに説明できないだろうか?

図形の性質を説明する場合,式による表現を 用いるとよい説明ができる。

Point 6

学習活動 留意点

○問題を把握する。

○問題文を書いたあと,任意の角を かき,その二等分線を作図する。

○自由な視点で個人思考をし,考え たことをノートに書かせる。

○△OACと△OBCの合同がいえる と説明できることに気付く。

・口答で簡単に 説 明 し な が ら,問題を説 明する。

・机間指導で状 況を確認し,

思 考 を 焦 点 化 さ せ る ヒ ン ト を 生 徒 か ら 出 さ せ る。

○合同といえる理由について,個人 思考させる。

○3組の辺がそれぞれ等しいことに 気付く。

○自分なりに説明を書く。

○評価の観点を満たすためには,ど の表現を用いることが適切かを判 断する。

・図→順序立てることができない。

・言葉→簡潔に表現できない。

・式→評価規準を満たす。

・形式的な説明 ではなく,自 分 な り の 説 明 を 大 切 に させるので,

図・言葉・式 の ど れ を 用 い て も 構 わ ない。

○どのような表現を用いた説明がよ いかをまとめる。

○確認問題に取り組む。

・必要な場合は 周 囲 と 話 し 合う。

【本時の目標】:結論に至るまでの過程を筋道立てて考え説明することができ,証明を書くことに よる表現のよさに気づくことができる。

Point5:『評価の観点を共有する』

評価の観点を生徒と共有することに よって,生徒はどのように努力し,どの ような姿を目指すことがよいのかを明 確にとらえることができる。また,自分 の説明を振り返って自己評価し,修正す るきっかけにもなるので,授業の中で効 果的に提示し,生徒の自己評価能力を高 めるきっかけとしたい。

Point7:『定着を図る』

授業の終末では,確実な定着を図るた めに確認問題に取り組む。本時は合同条 件を利用した証明を扱ったが,式による 説明は図による説明に比べると抽象的 でとらえにくい側面があるので,定着を 図るために,教師側から問題を選んで印 刷するなどして与えてもよい。

Point3: 『形式の指導ではなく説明 の指導』

図形の論証指導では,証明の形式的な 指導に陥りがちであるが,証明の形式だ けを指導してしまうと,この問題を証明 する技能しか身につかない。数学的な見 方や考え方を広げるためには,まずは表 現方法を問わず,根拠をもとに説明させ る活動が必要だと考えられる。図→言葉

→式の順で具体から抽象に移行してい くことも念頭に置く必要がある。

Point2:『考えたことを書かせる』

問題に対して考えた過程をノート等 に書かせることで個々の思考を見取り,

課題把握につながる考えを拾い,全体に 広げる。また,解決に戸惑う生徒が多い 場合は,考えるきっかけとなるポイント を板書などで提示する。

(その1)図での説明

図 に 記 号 を 書 い て 言 葉 で 補 足 説 明している。

(その2)言葉での説明

辺が等しいことや合同であること をすべて言葉で説明している。

Point 2

Point5 Point 3

Point 7

(その3)式での説明

辺が等しいことや合同であること を式で表現し,根拠を言葉で補足説 明している。

一次関数

【第2学年 C 関数】

1 本単元について (1)単元の目標

(2)単元の留意点(指導上の留意点)

この単元では,第1学年と同様に,具体的な事象における二つの数量の変化や対応を調べるこ とを通して,一次関数について考察する能力を養うことがねらいです。また,比例,反比例の学 習をもとに一次関数について理解し,関数関係についての理解を深めることが必要です。特に,

関数関係を表す際には,表,式,グラフの三つが有効であり,これらを適切に選択しながら利用 できる段階まで指導することが望まれます。

2 授業づくりにあたって (1)本時のねらい

単元指導計画に基づき,本時の授業を構想していきます。本時のねらいは,二元一次方程式を 関数関係を表す式とみることにより,連立方程式の解が2直線の交点の座標となることを理解す ることです。また,グラフを用いて考えることで,視覚的に連立方程式の解の意味を理解するこ ともねらいとしています。したがって,前時までの既習内容を基に,表,式,グラフを適切に用 いながら問題を解決できるように指導することが必要となります。

(2)目標実現するための教師の手立て

①「課題」について

表,グラフ,式を利用する中で,自分なりに問題を解決し,交点 が(2,9)となることを全体で見いだしていけるよう授業を進め ていきます。ここで大切なのは,問題の答えが明らかになった後に,

「なぜ連立方程式を解くと交点が求まるのか?」と本時のねらいに 迫る発問をし,生徒に自然な流れで課題を把握させていくことです。

課題を解決する際には,生徒から出された多様な考え方を生かしていきます。特に,表を用いた 考え方は,二元一次方程式と解の授業を想起させることに役立ちます。色チョークを使って丁寧 に確認しながら,一次関数のグラフは二元一次方程式の解と一致することを確実に理解させてい きます。

②「問題」,「発問」について

問題解決的な学習を進める上では,提示する問題が本時の目標の達成や授業展開に大きく関わ ります。本時に提示する問題は,二つのグラフが混じりそうなところを直観的に予想させること

・一次関数に関心をもち,その特徴を表,式,グラフなどを使って調べようとする。(関)

・一次関数の特徴を比例と関連づけて考察したり,問題解決に一次関数や二元一次方程式の グラフを利用したりすることができる。(考)

・y 軸上の切片や傾きをもとに一次関数のグラフをかいたり,グラフから一次関数の式を求 めたり,二元一次方程式のグラフをかいたりすることができる。(技)

・関数や一次関数の意味,変化の特徴やグラフの特徴を理解することができる。(知)

①二元一次方程式のグラフは一次関数 のグラフに一致することを理解する

②グラフの交点を,連立方程式を利用 して求めることができる

で,課題解決への意欲を高めていけるように工夫しています。この予 想では,(2,7),(2,8),(2,9)の三つが出されることが想定 されますので,「どのように交点を求めればよいだろうか?」と発問し,

まずは自分なりに考える時間を与えます。もちろん,グラフを付け加 えても問題の答えを見つけることができます。また,学級の実態によ っては,グラフの位置や交点の場所を変えるなど工夫して提示するこ とも大切です。

(3)本時における数学的活動

数学的活動については,単なる活動で終わらせることなく,何のための活動かを明確にしなが ら進めることが肝要です。本時は「なぜ連立方程式を解くと交点が求まるのか?」という課題を 解決するために,授業では数多くの数学的活動が位置付けられています。その中でも特に,「①直 観的に予想する」,「②多様な考え方を見いだす」,「③確認問題で連立方程式を用いることのよさ に気づく」場面が,本時の学習に関わる主な数学的活動とおさえています。

①のグラフの交点の座標を直観的に予想させることは,問題を提示した直後に,生徒全員が取 り組める最初の数学的活動となります。予想したことを基に自分なりに考える活動に移りますの で,場合によっては解決への見通しをもたせる活動にもなります。②の生徒が自分なりに問題の 解決方法を考えさせることは,既習内容を基に表,式,グラフなどを活用して解決する活動とな ります。机間指導を通じて生徒の解決の仕方を把握し,いろいろな考え方を全体で交流すること で,的確に問題を解決していくことが大切です。③の確認問題を通じて連立方程式を用いて交点 を求めさせることは,本時のねらいを達成するために,生徒自身がその方法のよさを実感する活 動となります。この活動では練習問題として例題を与えるのではなく,確認問題として提示して 教師とのやりとりを通じながら交点が分数となる場合を確認していくことが大切です。これら三 つの数学的活動を主に意図しながら,計画的に指導することが重要だと考えます。

(4)本時の評価のあり方

本時のねらいは,右の二つになります。したがっ て,この二つに対応した評価を授業で行うことが必 要です。

①については,生徒から出される多様な考え方を

比較・検討する中で,表やグラフを用いて理解を促します。理解の状況は,生徒のノートや発言 などから見取り,生徒自身が口答で説明できるようになることが望まれます。②を見取る場面と しては確認問題があります。確認問題は,学習内容を振り返りながら,生徒自身が交点を導ける ように工夫しています。確認問題に取り組む過程において連立方程式を作り解くことができるか どうかを全体で確認することで,本時の目標に対する実現状況を見取ることができます。

同時に,本時の授業の指導のあり方に対する評価ができます。例えば,問題の提示方法,発問 や課題の内容,数学的活動の取り入れ方など,生徒の姿を捉えながら不十分な点の改善を図るこ とが授業者には可能です。また,生徒と確認問題についてやりとりをする中で,理解が不足して いると思われる点を個別に,または全体に促すなどの指導も必要になってきます。さらには,一 層の定着を図る機会を設定することで,生徒の理解の状況を高めることが可能となります。例え ば,宿題などを通じて確実に定着を図り,生徒の実現状況を見ながら授業改善に向けた取り組み を図ることが大切です。

ドキュメント内 算数・数学授業づくり (ページ 81-85)