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6.3.2 アクセスポートの PVST+

(1) 解説

シングルスパニングツリーを使用している装置,または装置で一つのツリーを持つシングルスパニングツ リーに相当する機能をサポートしている装置(以降,単にシングルスパニングツリーと表記します)と PVST+を使用してネットワークを構築できます。シングルスパニングツリーで運用している装置をエッ ジスイッチ,本装置をコアスイッチに配置して使用します。このようなネットワークを構築することで,次 のメリットがあります。

• エッジスイッチに障害が発生しても,ほかのエッジスイッチにトポロジ変更の影響が及ばない。

• コアスイッチ間でロードバランスができる。

シングルスパニングツリーとは,アクセスポートで接続できます。構成例を次の図に示します。この例で は,エッジスイッチでシングルスパニングツリーを動作させ,コアスイッチで PVST+を動作させていま す。コアスイッチではエッジスイッチと接続するポートをアクセスポートとしています。各エッジスイッ チはそれぞれ単一の VLAN を設定しています。

図 6‒6 シングルスパニングツリーとの接続

この例では,装置 E で障害が発生しても,コアスイッチ側を PVST+で動作させているため,装置 F およ び装置 G にトポロジ変更通知が波及しません。

(2) アクセスポートでシングルスパニングツリーを混在させた場合

PVST+とシングルスパニングツリーを混在して設定している場合,アクセスポートでは,シングルスパニ ングツリーは停止状態(Disable)になります。

6.3.3 PVST+使用時の注意事項

(1) 他機能との共存

「1.3 レイヤ 2 スイッチ機能と他機能の共存について」を参照してください。

(2) VLAN 1 の PVST+とシングルスパニングツリーについて

シングルスパニングツリーと VLAN 1 の PVST+は同時に動作できません。シングルスパニングツリーを 動作させると,VLAN 1 の PVST+は停止します。

また,シングルスパニングツリーを停止した場合に次の条件をどちらも満たすとき,VLAN 1 の PVST+が 自動で動作を開始します。

• VLAN 1 の PVST+を停止に設定していない

• PVST+の動作ツリー数が 250 未満である

(3) 禁止構成

本装置とシングルスパニングツリーで動作する装置は,単一のスパニングツリーで構成してください。複数 のスパニングツリーで構成すると正しいトポロジになりません。

禁止構成の例を次の図に示します。この例では,装置 E のシングルスパニングツリーが複数の PVST+スパ ニングツリーとトポロジを構成している(装置 E は単一のスパニングツリーで構成されていない)ため,

正しいトポロジになりません。

図 6‒7 シングルスパニングツリーとの禁止構成例