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マルチプルスパニングツリーのパラメータ設定

6.10  マルチプルスパニングツリーのコンフィグレー ション

6.10.4  マルチプルスパニングツリーのパラメータ設定

各パラメータは「2×(forward-time−1)≧max-age≧2×(hello-time + 1)」という関係を満たすよう に設定する必要があります。パラメータを変える場合は,トポロジ全体でパラメータを合わせる必要があり ます。

(1) BPDU の送信間隔の設定

BPDU の送信間隔は,短くした場合はトポロジ変更を検知しやすくなります。長くした場合はトポロジ変 更の検知までに時間が掛かるようになる一方で,BPDU トラフィックや本装置のスパニングツリープログ ラムの負荷を軽減できます。

[設定のポイント]

設定しない場合,2 秒間隔で BPDU を送信します。通常は設定する必要はありません。

[コマンドによる設定]

1.(config)# spanning-tree mst hello-time 3

マルチプルスパニングツリーの BPDU 送信間隔を 3 秒に設定します。

[注意事項]

BPDU の送信間隔を短くすると,トポロジ変更を検知しやすくなる一方で BPDU トラフィックが増加 することによってスパニングツリープログラムの負荷が増加します。本パラメータをデフォルト値(2 秒)より短くすることでタイムアウトのメッセージ出力やトポロジ変更が頻発する場合は,デフォルト 値に戻して使用してください。

(2) 送信する最大 BPDU 数の設定

スパニングツリーでは,CPU 負荷の増大を抑えるために,hello-time(BPDU 送信間隔)当たりに送信す る最大 BPDU 数を決められます。トポロジ変更が連続的に発生すると,トポロジ変更を通知,収束するた めに大量の BPDU が送信され,BPDU トラフィックの増加,CPU 負荷の増大につながります。送信する BPDU の最大数を制限することでこれらを抑えます。

[設定のポイント]

設定しない場合,hello-time(BPDU 送信間隔)当たりの最大 BPDU 数は 3 で動作します。通常は設 定する必要はありません。

[コマンドによる設定]

1.(config)# spanning-tree mst transmission-limit 5

マルチプルスパニングツリーの hello-time 当たりの最大送信 BPDU 数を 5 に設定します。

(3) 最大ホップ数の設定

ルートブリッジから送信する BPDU の最大ホップ数を設定します。BPDU のカウンタは装置を経由する たびに増加して,最大ホップ数を超えた BPDU は無効な BPDU となって無視されます。

シングルスパニングツリーの装置と接続しているポートは,最大ホップ数(max-hops)ではなく最大有効 時間(max-age)のパラメータを使用します。ホップ数のカウントはマルチプルスパニングツリーの装置 間で有効なパラメータです。

[設定のポイント]

最大ホップ数を大きく設定することで,多くの装置に BPDU が届くようになります。設定しない場合,

最大ホップ数は 20 で動作します。

[コマンドによる設定]

1.(config)# spanning-tree mst max-hops 10

マルチプルスパニングツリーの BPDU の最大ホップ数を 10 に設定します。

(4) BPDU の最大有効時間の設定

マルチプルスパニングツリーでは,最大有効時間(max-age)はシングルスパニングツリーの装置と接続 しているポートでだけ有効なパラメータです。トポロジ全体をマルチプルスパニングツリーが動作してい る装置で構成する場合は設定する必要はありません。

最大有効時間は,ルートブリッジから送信する BPDU の最大有効時間を設定します。BPDU のカウンタは 装置を経由するたびに増加して,最大有効時間を超えた BPDU は無効な BPDU となって無視されます。

[設定のポイント]

最大有効時間を大きく設定することで,多くの装置に BPDU が届くようになります。設定しない場合,

最大有効時間は 20 で動作します。

[コマンドによる設定]

1.(config)# spanning-tree mst max-age 25

マルチプルスパニングツリーの BPDU の最大有効時間を 25 に設定します。

(5) 状態遷移時間の設定

タイマによる動作となる場合,ポートの状態が Discarding から Learning,Forwarding へ一定時間ごと に遷移します。この状態遷移に必要な時間を設定できます。小さい値を設定すると,より早く Forwarding 状態に遷移できます。

[設定のポイント]

設定しない場合,状態遷移時間は 15 秒で動作します。本パラメータを短い時間に変更する場合,BPDU の最大有効時間(max-age),送信間隔(hello-time)との関係が「2×(forward-time−1)≧max-age≧2×(hello-time + 1)」を満たすように設定してください。

[コマンドによる設定]

1.(config)# spanning-tree mst forward-time 10

マルチプルスパニングツリーの BPDU の最大有効時間を 10 に設定します。