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   個人的技能に関する上達感

りのゲームともにスパイク決定率はユ00%で,一度も失敗をしていないこ とが認められた.これは,条件が整った時にのみスパイクを試みられて いることをうかがわせた.このことが,主観的な技能の伸びに差を生じ させたものと考えられた.

 図2−9は,ゲーム中の状況判断能力の上達感について示したもので

ある.

 ゲームにおいて判断を伴う状況は,門下に示すように9つにまとめら れたので,それぞれについて「意識をして行動したか」, 「判断した行 動が成功に結びついたか」の二つの側面の組み合わせによって5段階回

答させた.

 「意識しているがうまくできないこともある」と「意識しているがう まくできないことが多い」と回答した者を合わせた,意識レベルでみる と,k過程では,⑨番の「味方が2回つないだ後のボールが,自分以外 の味方にあげられたとき,そのときの状況に応じた自分の位置を判断し て動く」という1項目について,P過程よりも高い割合を示した.これ は,相手ブロックに対する動きを意味しており,スパイク攻撃を中心に 展開するK過程の方がゲームにおけるブロック出現数がP過程よりも有 意に多かったことから,高いことは当然の結果といえる.しかし,残り の8項目については,P過程がわずかではあるがK過程よりも高い割合 を示した.したがって,P過程の方がより状況に応じた動きを意識させ ていると考えられた.

 さらに,意識されていて,しかも行動が成功した経験があることを意 味する「意識しているがうまくできないこともある」と回答した生徒の 割合でみると,①番の「相手の動きやボールの位置,味方の状況から判 断してボールが落下しそうな位置を予測してそれに応じた動き(パス,

      一50一

1日臼

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8② 7②

69

5臼 4②

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39

20

1日

⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨

K K P K

園まったく繍できていないしどう判断していいかわからない 國烈していなか・勧ち焦す繊すこしはできると思う

國あまり意識できていなくて,できないことが多い 圓麟しているがうまくできないことが多い 囮麟しているがうまくできないこともある

①相手の動きやポールの位置.味方の状1況から嶺断してポールが落下しそうな位  置を予測してそれに応じた動き(バス.レシーブの構え)をする

②オー {一ハンドパスとアンダーハンドバスをボールのスピードや落下する位置  などから剰蜥して使い分ける

③相手から返球されてきた受けやすいボールをチーム内の錐につなぐかを串1断し  てレシーブやパスをする

④少しスピードのあるポールや,落下地点に動かなければとれないポールをチー  ム内の誰かにパスする

⑤相手コートから返ってきたポールを自重がパスやレシーブしないとき,そのと  きの味方の状況を蓼醒して次の動き(カバしやトス,スパイクを打つための準備  動作など)に移る

⑥相手コートから返ってきたポールを味方がレシーブやパスし.自分に向かって  きたとき,そのときの状況から,次に誰につなぐかどうか判断してパスやトス.

 または組手に返球する

⑦相手コートから返ってきたボールを味方がレシーブやパスし,自分以外の味方  にボールが向かっていくとき,その次の3本圏を自分が返球できる準備をする

⑧味方堅2回つないだ後のポ憎ルが.自分にあげられたとき,相手にとって取り  にくいポールを返球するための工夫をそのときの状況に応じて判断しておこなう

⑨味方が2回つないだ後のポールが.自㈱こあげられたとき.そのと

 きの状況に応じた自分の位置を判断して動く

図2−9.状況判断力についての上達感

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レシーブの構え)をする」,③番の「相手から返球されてきたボールを チーム内の誰につなぐかを判断してレシーブやパスをする」,④番の

「少しスピードのあるボールや,落下地点に動かなければとれないボ〜

ルをチームの誰かにパスする」,⑤番の「相手コートから返ってきたボ ールを自分がパスやレシーブしないとき,そのときの味方の状況を判断 して次の動き(カバーやトス,スパイクを打つための準備動作など)に 移る」,⑦番の「相手コートから返ってきたボールを味方がレシーブや パスし,自分以外の味方に返っていくとき,その次の3本目を自分が返 球できる準備をする」の5項目については,P過程の方がK過程よりも 顕著に高いことが認められた.

 これらの相違には,P・K両過程に取り入れた「キャッチ」の位置づ けの違いが影響しているものと考えられた.

 すなわち,P過程においては2本目に, K過程では1本目にも「キャ ッチ」を取り入れた.P過程では,2本目に「キャッチ」を取り入れた ので,技術の未熟な者が失敗気味にボレーしてもプレーを連続でき,フ

ァーストレシーブを成功した際の意図的なつなぎ合いだけではなく,互 いにカバーし合うといケヂームメイト間の関連で発揮する能力が高めら れたと考えられた.一方,K過程では,スパイクが打て,しかもラリー が続くようにファーストレシーブに「キャッチ」を取り入れたため,フ

ァーストレシーブを失敗するケースは少なく,カバーし合う必要の少な かったことが,チームメイト間の関連で発揮する能力を高め難くしたも のと考えられた.ファーストレシーブをしないときの次の行動について の状況判断を意味する⑤番で,PとK過程に顕著に差がみられたことは 上述の考察を裏付けているものと考えられる.

 さらに,P過程では, 「ノータッチをなくそう」, 「どこにつなぐと       一52一

返球しやすいか」などの課題で守備を中心に学習させたことが,ファー ストレシーブ時の状況判断を意味する①③④番について,意識してしか もできるようになっていると感じる生徒の割合をK過程よりも高めたも

のと考えられた.

 一方,同じ質問項目であっても行動の中身が,P・K両過程によって 異なることも差を生じさせた要因と考えられる.すなわち,⑦番につい ては,K過程ではスパイクの助走開始位置に移動しなければならないが

P過程では必ずしも移動の必要がないので,P過程の方が高値を示した

ものと考えられる.

 なお,意識しているレベルにおいては,K過程の方が高値を示した⑨ 番についても,P過程が顕著に高い割合を示した.これは, P過程の作 戦ノートに「味方のラストボール返球後,早くもとの位置にもどる」と いう記述がみられ,K過程で意味する「相手ブロックに対するカバーの 動き」とは異なった動きの成功経験が関係し,もたらした結果と考えら

れる.

 以上のことから,P過程の方がK過程よりも,状況に応じた行動を意 識し,しかも成功経験の多い傾向がみられ,状況判断力がより身につい ていることが推察された.しかし,これは,守備中心か攻撃中心の学習 過程の相違による影響よりも,「課題ゲーム」におけるファーストレシ ーブがダイレクトでキャッチできるかの要因がより強く関係しているよ うに考えられた.この点については,今後さらに実験条件を統一し,検 討する必要がある.

一53一

2.情意的側面について

(1)生徒の授業に対する印象

 図2−10は,授業が楽しかったかどうかについての単元終了時におけ るアンケート結果を1・2年生合わせて示したものである.

 「楽しかった」, 「大変楽しかった」と回答した者を合計した割合は,

P過程が77.0%,K過程が64.1%で, P過程の方が高値を示した.

 その理由についてみると,P過程では「みんなで力を合わせることが できたから」,「失敗しても,みんなで励まし合ってできた」,「チー ムワーク抜群のチームでゲームできた」等,チームの協力やまとまりに ついての記述が多くみられた.

 一方,K過程では, 「ゲームができたから」,「スパイクが打てたか ら」等,ゲームについての記述が多くみられた。

 つまり,P過程では,チーム内の人問関係によって, K過程では,バ レーボールの技術特性に触れたことでバレーボールの授業を楽しかった と感じていると考えられた.

 図2−11は,授業に対する好意的反応の単元経過に伴う変化を示した

ものである.

 「授業は楽しかったか」という問いに対して「大変楽しかった」と回 答した者を2点,「楽しかった」と回答した者を1点とし,全員が「大 変楽しかった」と回答したときの値に対する割合で示したものである.

 2時問目は,K過程の方が高値を示しているが,その後は,単元を通 してP過程の方が高値を示す傾向がみられた.単元を通した平均値でみ てもP過程が75.0%,K過程が68.4%を示し, P過程の方が楽しく授業 の展開されたことが認められた,

 自由記述から理由をみると,両過程とも「ゲームに勝った」,「ラリ        一54一