5. 適合性評価評議会
5.4 IEC 電子部品品質認証制度(IECQ: IEC Quality Assessment System for Electronic Components)
- HOUS: Household and similar equipment(家庭用及び類似用途の機器)
- HSTS: Hazardous Substances Testing Service(危険含有物質試験サービス)
- INDA: Industrial Automation(産業オートメーション)
- INST: Installation accessories and connection devices(設備用付属品及び接続器具)
- LITE: Lighting(照明器具)
- MEAS: Measuring instruments(計測機器)
- MED: Electrical equipment for medical use(医用電気機器)
- MISC: Miscellaneous(現カテゴリーに属さない製品群)
- OFF: IT and office equipment(情報技術及び事務用機器)
- POW: Low voltage, high switching equipment(低電圧、大電力開閉装置)
- PROT: Installation protective equipment(設備保護機器)
- PV: Photovoltaics(太陽光発電機器)
- SAFE: Safety transformers and similar equipment(安全変圧器及び類似機器)
- TOOL: Portable tools(携帯用電動工具)
- TOYS: Electric toys(電動玩具)
- TRON: Electronics, entertainment(電子機器、遊戯機器)
2016年統計によると、CB証明書は世界で96,898件が発行され、日本は17,012件の発行件数で、全発行
件数の約18%を占める。
また、2016年に発行された96,898件のCB証明書の内、OFFカテゴリーは34%、HOUSカテゴリーは28%、
TRONカテゴリーは9%を占めている。近年はBATTカテゴリーの拡大が著しい。
5.4 IEC 電子部品品質認証制度(IECQ: IEC Quality Assessment
IECQとCECCとはスキームを統合する方向で、1997年よりお互いを等価な認証システムとするために使用 規格や認証手順等の統一を図ってきた。2002年4月のCMC/ICC会議で認証システムまでの統合が承認さ れた。正式名称は変えずに、これまでの略称をIECQ-CECCへ、CMCをMC(Management Committee)へ、
ICCをCABC(Conformity Assessment Bodies Committee)へ変更し、2003年4月に第1回MC/CABC会議 が開催され、世界で唯一の統一した電子部品品質認証制度のIECQ-CECCが発足した。更に2005年に、
アンケート調査等によりブランド名や知名度の点でIECQ-CECCよりIECQの方が勝ることが明らかとなり、略 称を統合前のIECQに戻すこととなった。
5.4.2 目 的
IECQは、品質認証された電子部品の国際貿易を促進することを目的とする。この目的は、ある参加国に よって品質が確認された電子部品は、認証基準の要求事項に合格していれば他の参加国で更に試験を行う ことなく平等に受け入れられるよう品質認証の手続きを明らかにし、これを実施することで達成される。すなわ ち、部品の品質が適用される認証基準と一致しているということを各国の認証機関が保証するものである。
しかしながら、部品の品質が、安全を含めて機器の認証基準に規定されるべき全ての要求事項に合致して いるかどうかは、機器を設計製造する業者の責任であることが確認されている。
5.4.3 組織及び運営
(1) 組織 - 国際機関
この制度の機能を発揮するための全般的な責任はCABの権限の下、認証管理委員会(MC)に帰属 する。更にMCは、認証機関調整委員会(CABC)を設置している。
- 国内機関
この制度の参加国において、電子部品に関する品質認証業務を調整するために設立される国内機 関は、会員団体(MB)と呼ばれ、IECの国内委員会又はIECの国内委員会によって承認された組織 であり、原則として以下の機能を持つ機関である。
a) 国内において、この制度の運営及び管理に関し、その国の代表責任を有する。
b) 制度に関係する国内規格及びその他の文書を作成、刊行する。この機能は、NSO(National Standards Organization: 国内標準化機関)で実施してもよい。
- 認証機関
この制度のために必要な品質認証に関する全ての手続きについての監督及びその国における合格 証明の行使の監督について責務を持つMBに認められた機関である。
(2) 国内の運営体制
国内の運営体制を図6に示す。
図6 IECQの運営体制(2018年1月現在)
5.4.4 制度の骨組み
現在、以下7つのスキームが運営されている。
(1) プロセス認証スキーム(IECQ-AP)
製造業者、専門契約業者、販売業者等の組織を対象とした、ある特定のプロセスに対する品質認証。
ISO 9001及びIECQの付加的要求事項に基づき審査し、認証する。ESD(静電気放電)に関するプロセ
ス認証もこのスキームに含まれる。
(2) 部品、関連材料及びアセンブリ認証スキーム(IECQ-AC)
特定の部品等に対する品質認証。ISO 9001、IECQの付加的要求事項及びその部品が該当する技術 仕様書に基づいて審査し、認証する。LED照明に使用される部品等についてもこのスキームに含まれ る。
(3) 自動車用部品認証スキーム(IECQ-AQP)
特定の自動車用部品に対する品質認証。ISO 9001、IECQの付加的要求事項、ISO/TS 16949及びそ の部品が該当する技術仕様書に基づいて審査し、認証する。
(4) 航空電子機器用部品認証スキーム(IECQ-AVIONICS)
製造業者、専門契約業者等の組織を対象とした、航空電子機器に使用される部品の選定、管理プロセ 国際機関 国内機関 認証管理委員会
(MC)
適合性評価評議会
(CAB)
CAB対応委員会 事務局:APC事務局
関連業界団体
・JEITA
・JPCA IEC電子部品
品質認証制度
(IECQ)
国内認証機関(CB)
(一財)日本品質保証機構(JQA)
認証機関調整 委員会(CABC)
IECQ国内審議委員会事務局:JQA MB NSO:JISC
スに対する品質認証。IEC/TS 62239-1及びGEIA/ANSI4899基づいたIECQ-AVIONICSの要求事項 について審査し、認証する。
(5) 偽造忌避プログラム(IECQ-CAP)
製造業者、専門契約業者等の組織を対象とした、機器に使用される部品の選定、管理プロセスにおける 偽造忌避管理に対する品質認証。SAE AS 5553A、IEC/TS 62668-1、SAE AS 6081に基づいた
IECQ-CAPの要求事項について審査し、認証する。
(6) 有害物質プロセスマネジメント認証スキーム(IECQ-HSPM)
製造業者、専門契約業者等の組織を対象とした、機器への有害物質導入に関する管理、識別のプロセ スに対する品質認証。IECQ QC080000及びISO 9001に基づいたIECQ-HSPMの要求事項について 審査し、認証する。
(HSPM: Hazardous Substances Process Management)
(7) 独立試験所認証スキーム(IECQ-ITL)
IECQ認証における部品試験を実施する試験所を対象とした組織認証。ISO/IEC17025に基づいた
IECQ-ITLの要求事項について審査し、認証する。
現在、日本は(1)、(2)及び(7)のスキームに参加している。
5.4.5 加盟国
2018年1月現在、12の国又は地域がIECQに加盟しており、25の認証機関が登録されている。
中国(4)、フランス(1)、ドイツ(1)、香港(1)、日本(1)、韓国(2)、オランダ(1)、イギリス(4)、アメリカ(1)、
オーストリア(1)、台湾(8)
()内の数字は認証機関数である。
5.4.6 我が国の参加
我が国は、次の体制で対応している。
国内代表機関(MB): JISC 国内標準化機関(NSO): JISC
認証機関(CB): (一財)日本品質保証機構(JQA)
校正機関: 日本電気計器検定所、(一財)日本品質保証機構
5.4.7 認証件数
2018年1月現在の有効認証件数は3,186件であり、内訳は、IECQ-AP認証98組織、IECQ-AC認証150 件、IECQ-ITL認証94件、HSPM認証2774件、アビオニクス認証23件で、残りは旧スキームの組織認証等 である。また、HSPM認証の審査員はIECQで資格登録が行われており、742名が登録されている。認証件数 の推移については、従来のスキームの認証件数は伸び悩んでいる。これは、欧州、中国、日本における製造 業者再編等による組織認証の減少、部品購入者からの品質認証部品要求の減少等による。一方、新しい HSPM認証が、アジア地区(特に中国と台湾)で増加しているが飽和傾向にある。