第 4 章 バッチアプリケーション開発
4.1 COBOLアプリケーションの開発
以下にCOBOLアプリケーションの作成の流れを示します。
Windows(R)上のNetCOBOLを使用した開発方法を記載しています。
4.1.1 バッチアプリケーションのテスト方法
バッチ実行基盤で実行できるバッチアプリケーションは、副プログラムです。このため、作成したバッチアプリケーションの単体テスト は、以下いずれかの方法で行ってください。
・ テスト用の主プログラムを作成する。
・ Windows(R)上のNetCOBOLのデバッガを使用する。
主プログラム、副プログラム、およびNetCOBOLのデバッガについては、NetCOBOLのマニュアルを参照してください。
4.1.2 バッチアプリケーション(副プログラム)の作成
バッチアプリケーションの設計にしたがって、バッチアプリケーション(副プログラム)を作成します。
バッチアプリケーションに入力パラメタがある場合は、COBOL登録集も作成します。
副プログラム、およびCOBOL登録集の作成方法は、NetCOBOLのマニュアルを参照してください。
ファイル資源へのアクセス方法
バッチアプリケーションがバッチ実行基盤で動作する場合、バッチジョブ定義に設定する“資源名”と同じ名前のファイル識別名にファ イル資源の情報(絶対パスのファイル名)が通知されます。
したがって、ファイル資源にアクセスするには、ファイル識別名を使用します。
入力パラメタが未設定かの判定方法
バッチ実行基盤が提供しているCOBOL登録集は、“Interstage Job Workload Server 開発環境パッケージ”をインストールしたシステム の以下のディレクトリにあります。
Interstage Job Workload Serverのインストールディレクトリ\BAS\copy 必要に応じてNetCOBOLの開発環境に取り込んでください。
バッチ実行基盤では、以下のCOBOL登録集を提供しています。
・ INVALID_MARKER.cbl
入力パラメタが未設定かどうかを判定するCOBOL登録集です。
4.1.3 テスト用主プログラムの作成
テスト用の主プログラムは、副プログラムであるバッチアプリケーションの入力パラメタに値を設定したテストを行うために作成します。
バッチアプリケーションの入力パラメタがない場合、Windows(R)上のNetCOBOLのデバッガを使用する場合などは、作成する必要は ありません。
主プログラムの作成方法は、NetCOBOLのプログラムと同じです。詳細は、NetCOBOLのマニュアルを参照してください。
4.1.4 コンパイル/リンク
テスト用の主プログラムを作成した場合は、副プログラムであるバッチアプリケーションと共にコンパイルしリンクします。
テスト用の主プログラムを作成しない場合は、バッチアプリケーションのみで、コンパイルしリンクします。
コンパイル/リンクの方法は、NetCOBOLのプログラムと同じです。詳細は、NetCOBOLのマニュアルを参照してください。
4.1.5 バッチアプリケーションのデバッグ(単体テスト)
COBOLアプリケーションのデバッグは、テスト用に作成した主プログラムと、バッチアプリケーションをリンクし、単体で実施します。主プ ログラムを作成しない場合は、バッチアプリケーションだけでリンクし、単体で実施します。
COBOLアプリケーションのデバッグ方法は、NetCOBOLでのデバッグ方法と同じです。詳細は、NetCOBOLのマニュアルを参照してく ださい。
4.2 C 言語アプリケーションの開発
以下にC言語アプリケーションの作成の流れを示します。
SolarisまたはLinuxの環境での開発方法を記載しています。
4.2.1 バッチアプリケーションのテスト方法
バッチ実行基盤で実行できるバッチアプリケーションは、副プログラムです。このため、作成したバッチアプリケーションの単体テスト は、以下の方法で行ってください。
・ テスト用の主プログラムを作成する。
4.2.2 バッチアプリケーション(副プログラム)の作成
バッチアプリケーションの設計にしたがって、バッチアプリケーション(副プログラム)を作成します。
パラメタ
関数のパラメタは、以下のいずれかのデータ型である必要があります。
・ short
・ int
・ long long
・ char
復帰値
関数の復帰値は、int型である必要があります。
ヘッダファイル
バッチアプリケーションでは以下のファイルをインクルードする必要があります。
・ /opt/FJSVibs/include/apfwcom.h
・ /opt/FJSVibs/include/apfw_cdr_lib.h
・ C言語実行基盤インタフェース生成ツールで生成したC言語実行基盤インタフェース共通ヘッダファイル
C言語実行基盤インタフェース生成ツールで生成したC言語実行基盤インタフェース共通ヘッダファイルについては、この時点では作 成していないため、インクルードする必要はありません。C言語実行基盤インタフェース生成ツールで生成した後にバッチアプリケー ションにインクルードを追加する必要があります。
C言語実行基盤インタフェース生成ツールの実行については、“6.2 C言語アプリケーションの配備”を参照してください。
ファイル資源へのアクセス方法
バッチアプリケーションがバッチ実行基盤で動作する場合、バッチジョブ定義に設定する“資源名”と同じ名前の環境変数にファイル資 源の情報(絶対パスのファイル名)が通知されます。
したがって、ファイル資源にアクセスするには、環境変数の情報を参照します。
4.2.3 テスト用主プログラムの作成
テスト用の主プログラムは、副プログラムであるバッチアプリケーションの入力パラメタに値を設定したテストを行うために作成します。
主プログラムの作成方法は、通常のC言語プログラムと同じです。
4.2.4 コンパイル/リンク
テスト用の主プログラムを作成した場合は、副プログラムであるバッチアプリケーションと共にコンパイルしリンクします。
コンパイル/リンクの方法は、通常のC言語プログラムと同じです。
4.2.5 バッチアプリケーションのデバッグ(単体テスト)
C言語アプリケーションのデバッグは、テスト用に作成した主プログラムと、バッチアプリケーションをリンクし、単体で実施します。
デバッグの方法は、通常のC言語プログラムと同様に、サーバが提供する機能を使用します。