(2)トークセッションの記録
■ファシリテーター挨拶・趣旨説明(SiS OKINAWA とは)
・「スポーツ」と「ものづくり」というテーマで考えていきたい。
・SiS OKINAWAとは、2020年、それ以降も沖縄がスポーツビジネスの集積地としていくために は、沖縄に何が必要か? 人材を含めたスポーツインテリジェンスとなる基盤づくりを目指し ていくことを考えていきたい。
・スポーツには、「観る」スポーツ、「する」スポーツと分かれる。「観る」スポーツと言えば、広 島戦でグッズに対する多くのニーズが高まっており、アウェイ専用の商品に人気がある。こう したグッズには、希少性があり、購入意欲も高くなっている。
■登壇者紹介
4人の登壇者 コメンテーター(ルバーツ氏)の簡単な紹介
■登壇者プレゼンテーション&トーク
1)駒⽊根⽒
・9年前に企業し、ゴルフ関連商品をメインに事業を展開している。
・女性用のゴルフグッズの販売契約をアメリカと結び販売している。また、全国各地のゴルフ 場でも販売している。沖縄には、織物など特徴的な伝統産業があり、これを活かしながら沖 縄独自のもの“ブランド”として創り上げていきたいと考えている。
・その中では、ボールマーカーに着目した。ゴルフ用品、手に取りやすいもの、必要なものと いう視点から商品開発を進め、本染め、本織に着目して使用している。商品開発には、雨・
汚れをどうするかが課題となり、撥水加工など業者と考え、商品化を進めてきた。
・象徴的なものとして、ゴルフバックがある。紅方を取り入れ、日本製にこだわりって70万円 の商品を2パターン作成・販売している。tee-chi たった一つしかないというコンセプトで 製作している。ゴルフバックもオーダーメイドであり、高額となるため、富裕層ターゲット としている。
・ポロシャツにも紅型を採用している。本来のものの適用は難しく、プリントで作成している。
帽子には本物を採用している。
・本格的には、昨年の6月から始動している。ゴルフの専用雑誌、アゴラ(JALカードの会 員誌)に取り上げられた。また、都内でジャパンセンシーズ(日本製のものをうるイベント)
に採用、伊勢丹では、マーカーと帽子、クラブカバーを販売し、三越では、ポロシャツを販 売している。
ナメントでの記念商品とするオファーがあったが、応じて頂ける工房がないのが現状である。
・社内的には、ブランドの周知力を進めることを課題としている。お客様の反応を分析し、テ ーマが一点ものであることの理解をしていただけるよう努めていきたい。
・今後は、沖縄の伝統工芸なので、沖縄で買うことをポイントにおいていきたい。沖縄での限 定販売である。常設では沖縄のみとしている。
・沖縄のみでなく、デザイン性を評価して頂ければ、販路拡大も有りえると考えている。
・買った人の満足感などは、まだ把握できていない。
→ルバーツ氏 伝統工芸の現状 新たな沖縄ブランドの可能性について
・布モノは、ブローチ・ペンダントに利用でき、最近では時計の文字板にも利用できる。この 企業では、スポーツをする現場で使えるという機能性があることが新しいと思う。さらには、
陶芸や漆器などの他の素材にもチャレンジしてほしい。
・沖縄の伝統工芸の振興には、一時、県外から多くの人がきて携わった。行政に伝統工芸課も できた。ただ、県外に出て粗利を稼ごうとする問題もあった。また、航空運賃が安くなり、
高校生が多く来る時期があった。高校生の買える幅は、500円~2000円であり、大量生産が 必要となったが、対応できるのは組合だけ、工芸家では対応が難しいのが問題であった。
・県外からの輸入品が多くなってきているが、観光客が増加している中で、布モノは好調であ る。
・本来、沖縄の織物は家庭で作られてきた。沖縄の人には、家庭で使うものはデザインよりも 安全に利用できるよう心が込められているというマインドがある。薄利多売にシフトしなか ったのが良かった。
・沖縄は、伝統工芸(100年)、伝統的工芸(100年未満)双方伸ばしている。
・最初の難関を熱意で突破することが重要である。
2)⻑野⽒
・ナチュラルエナジーでは、トライアスロンスーツを専門に販売している。
・高機能なブランドとして、アジアで人気がでてきている。スーツの開発は7年前にさかのぼ る。スクール運営の中での選手の声、長年の選手活動で20社のスーツを着たが満足できるも のがなかった。競技を日本で普及する同時に、ものづくりにも関心があり、スーツの開発に 至った。
・素材メーカー、山本化学工業と連携した。世界で断トツのクオリティを持ったジャパンスー ツをと目標に掲げ、商品を開発し、そしてブランド化に至った。
・トライアスロンスーツの琉球モデルは、70~80着を沖縄で販売した。
・日本では、年間200~300の大会があるが、沖縄が最もトライアスロンの大会に適している。
沖縄ブランドの優位性につながるものと考えられる。また沖縄では、関連イベントが多いこ と、アジアへのリードタイムが速いこと、年間を通じての気候が良いことも利点である。
・アジアでは、トライアスロンの競技人口が増加しており、販路拡大に期待しているが、課題 は、人材不足、国内へ輸送するときのコストが大きい(サイズ調整、補修対応)点である。
・将来ビジョンは、県内に販売代理店を3件、専用販売店を設置し、研究的機能も付加して沖 縄でデータ取る環境を構築したい。ラボを兼ねた工場の設立を目標としている。
・沖縄に拠点をもったことで、宮古島での大会などの大きな大会や、それ以外のローカル大会
(マラソン大会、自転車大会)に気軽に参加でき、そこでプロモーションを容易にできるこ とである。
・当社の優位性は、海外製品は、日本人・アジア人には合わないところにある。素材は、日本の 質が高く、欧米にも素材として輸出しており、それを活用することでさらに優位性を高めて いる。
・商品開発には、選手時代にスポンサーから提供されるドリンクや競技用スーツの開発に、メ ーカーと共同することがあり、その経験が役に立った。
3)屋嘉⽒
事業紹介~起業・沖縄独自のバスケットボール文化と事業展開 商品化とその手応え 実業 団・プロチーム 誕生後の変化
・バスケットは、人を魅了するスポーツである。ユニフォームについて、当時は、既製品が多 く、それに学校名を記載するのみであった。
・バスケットといえば、アメリカのMBAであり、そこではユニフォームにデザイン性があっ た。選手・チームが誇りを持てるユニフォームを作り上げること、受け継がれるユニフォー ムづくりを目指している。
・子供たちが、各チームでバスケをやっていることに誇りをもってもらうため、ロゴづくりに も努力した。伝統的に受け継がれるものを目指した。将来に伝えられるデザインを目指して つくりあげてきた。
・プロショップとして、ウェア以外にも、医療など選手の問題解決できるよう整形外科とタイ アップし、問題解決ができるショップづくりを目指してきた。
・沖縄では、所得に対するスポーツ用品の値段が高いことが問題である。この点も改善してい きたい。
・沖縄のブランドとして、子供たちが利用してもらい、沖縄のブランドとして戦いに行ってほ しい。
・沖縄バスケットボールキングダムがある。沖縄には、実業団が難しいといわれていたが、バ スケットボールがプロ化する中で、プロリーグができて、10年前にキングスが立ち上がった。
スポーツシーンの一つとして観るスポーツができた。この観るスポーツでも感動するシーン の中にいることのできる、それがスポーツならではの環境である。
・これからは、広がりだけでなく、高さ(深さ)を作り上げていくことが必要である。高さがで きることで、広がりも大きくなり、スポーツのビジネスの範囲も広がる。
4)ミゲール⽒
・1993年に空手のプレーヤーとしてきた。NPO に入って活動して情報発信などを推進してい る。
・沖縄の窓口として、立ち上げたのが「空手ビューロー」である。
・海外では、5~50歳が空手をやっているが、沖縄では老人もやっている。
・沖縄空手は全体の20%であることが残念である。海外の方は日本の空手と沖縄空手の違いは わからない。
・空手関係では、4000人~5000人が沖縄に来ている。多くは、師匠をつれて沖縄にきている。
・沖縄に来る際には、道場や指導者の紹介(200 人をサポート)した。要望の多くは、安い宿
(4000円)、サービスとして2・3時間でできるアクティビティ、記念品である
・記念品=グッズは、空手着、浴衣が人気である。道場と自宅で飾れるような工芸品などは今 後伸びていくであろう。しかし、現在は空手関連のグッズは少ない。
・沖縄に来る人は、沖縄の文化に興味がある。
・来ない人は、沖縄のことはあまり知らない。振興協会と郵便局がタイアップして切手を作成 したが、ビジュアル的に良く、多く購入された。
・競技空手については、2020以降はどうなるかはわからない。競技空手については、沖縄に来 る意味はあまりなく、競技人生も30歳程度である。
・沖縄空手=伝統空手に関心が集まっている。こうした関心層は沖縄にやってくる。
・沖縄でしかできない産業化については、沖縄空手そのものではなく、空手関連産業化が重要 であると考えている。