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3. 2 語学教育システム研究分野

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3. 2 語学教育システム研究分野

3. 2. 1  スタッフ

職名 氏名 専門分野

教授 壇辻 正剛 言語学,音声学,CALL 助教 坪田 康 音声情報処理,CALL

3. 2. 2 研究内容紹介

3. 2. 2. 1 壇辻 正剛

 言語学,特に音声学や応用言語学の研究に従事している.コンピュータを利用した音声分析を中心とした音響音 声学的研究や,マルチメディアを応用した言語教育に代表される応用言語学的な研究を進めている.コミュニケーショ ン能力の養成に重点を置いた会話重視型の外国語教育にICTを導入してe-ラーニングに展開する研究も進めている.

音声や画像・映像を内蔵したマルチメディア・データベースを構築して会話の場面をコンピュータ上に再現して学習 者に刺激を与え,外国語の習得を支援するいわゆるCALL(コンピュータ支援型言語学習)システムの研究を推進し ている.その過程で言語学的な知見,音声学的な知見を応用して,第二言語の習得を支援する方策を探っている.学 習者の外国語発音を分析・評価し,教示を与えて矯正を試みるシステムの開発・研究も行っている.また,CALL教 材作成に利用可能なマルチメディア・コンテンツの開発研究も進めている.コンテンツ開発においては,言語文化や 社会言語学的な観点にも重点を置いている.CALL教材開発の基礎となる学習者のマルチメディア音声データベース の構築を進めているが,従来の音声のみの収録ではなく,画像や映像を利用して,口唇の形状や動態変化,喉頭の 制御等の観察が可能になるデータベースの構築を目指している.フィールドワークにおける言語音の分析に関する研 究を進めると共に,子音や母音の分析レベルを超えて,弁別素性の音響的側面及び聴覚的側面に関して新たな理論 的枠組みを提供することを目的として研究活動を推進している.

3. 2. 2. 2 坪田 康

 音声情報処理技術を用いた発音学習システムの研究・開発を行っている.非母語話者の音声は母語話者の音声と 比べてバリエーションに富み,誤りを含んでいるため学習者の第一言語(L1)と第二言語(L2)を考慮した処理が 必要である.実際には,L1として日本語をL2として英語を対象として研究を行っている.また,学習者へのフィー ドバックに関して,優先して学習すべき誤りの提示や,発音方法の違いを図や動画などを用いて提示する方法も必要 である.実際には音響的な情報だけでなく,音響的な情報に基づいて調音的な情報を推定してより分かりやすいフィー ドバックに関する研究を行っている.さらには,人工知能的な技法を応用して各学習者に最適な学習スケジューリン グを提供する方法についても検討している.将来的には,ICTを利用して仮想的な教師が学習者と会話を行いつつ,

発音診断を行い,最適な指導をする自動チュータリングを行うシステムの研究・開発を目指す.

3. 2. 3  研究活動状況

 本研究室では,日本人学習者の外国語運用能力の向上を目指して,ICT(情報通信技術)を利用した次世代型の

CALL(コンピュータ支援型語学教育)やe-ラーニングを含む応用言語学的研究を発展させることを目的として研究

を推進している.マルチリンガル言語データベースの継続構築では,既修外国語である英語に加えて,初修外国語で あるドイツ語や中国語,韓国(朝鮮)語などの学習者のニーズの高い言語の母語話者のマルチメディア言語データの 収録を進めた.なお,京都大学では既習外国語,初修外国語の表記を用いるが,一般には,既習外国語や初習外国 語として言及される場合も多い.言語データの収集は,バーチャル・スタジオや2方向ビームスタジオ等を利用して 収録を実施した.マルチメディア・コンテンツの継続開発と構築では,音声,画像,映像などのマルチメディアを活 用した応用言語学的コンテンツの開発を引き続き行った.良質で多様な言語文化,異文化理解,異言語体験が可能 なマルチメディア教材の開発を進めることができた.中国語電子化教材の作成に関しては,中国語部会の先生方の協 力を得ながら,従来から進めてきた初級中国語教材だけでなく,一歩進んで中級中国語教材の電子化の作業を進め

ると共に,25年度の授業実施を視野に入れて,作成教材のe-ラーニング化を進めた.また,e-ラーニングのプラッ トホームがWeb-CT Black BoardからSakaiに切り替えられたため,その対応を進めた.すなわち,中国語教材やドイ ツ語教材がSakai上で利用できるようにIT支援室に協力しながらSakaiへの乗り換え作業を進めた.また,日本の文 化,風土,歴史,伝統を外国語で紹介する発信型の外国語運用能力の養成を目指したコンテンツの開発も進めた.逆に,

外国人の日本語学習者等を対象とする日本語教育用のコンテンツの開発も進めた.オリジナル・マルチメディア教材 の開発では,マルチメディア・コンテンツに基づいて,実際に当該の外国語が使われる状況や外国語会話の場面をコ ンピュータ上に設定した対話対応の教材の開発を進め,学習者が,会話をインターラクティブな応答を通じて学習す ることによって,学習者とコンピュータとがマルチモーダルな対話形式で発信型語学能力を高めていくオリジナルな ICT支援のマルチメディア教材の開発を推進することができた.高大連携や地域連携の展開では,京都府下や大阪府 下の公立高校からの見学依頼や講演依頼に対応すると共に,京都府総合教育センターに協力して共同で教材の開発 を進め,研究の成果を地域や関連の教育機関や研究機関にも提供し,研究成果の社会的還元に努めた.本研究の成 果の一部であるマルチメディアCALL教材を試作し,関連する研究機関や教育機関などに提供することが可能になっ たが,実際に試用してもらい,問題点の洗い出しなどの過程で指摘される問題点を研究開発の現場にフィードバック することによって今後のさらなる発展を目指している.

3. 2. 4 研究業績

3. 2. 4. 1 著書

 ・道坂昭廣,壇辻正剛他,中国語の世界 ―北京・2013―,大地社,pp.111,2013年3月.

 ・ Hiroshi Takahashi, Koichiro Hatayama, Takako Kuroda, David Buchler, Robert Kerrigan, Fumiaki Ito, Masataka Dantsuji, Yasushi Tsubota, Yo Tsushimoto,“The History, Tradition, and Culture of Kyoto Prefecture”,京都府総合教育センター,

学術情報メディアセンター壇辻研究室共同編集 pp.44,2013年3月.

 ・ Hiroshi Takahashi, Koichiro Hatayama, Takako Kuroda, David Buchler, Robert Kerrigan, Fumiaki Ito, Masataka Dantsuji, Yasushi Tsubota, Yo Tsushimoto, “The History, Tradition, and Culture of Kyoto Prefecture (British Version)”,京都府総合 教育センター,学術情報メディアセンター壇辻研究室共同編集 pp.44,2013年3月.

3. 2. 4. 2 学術論文

 ・ Georgios Georgiou, Yasushi Tsubota, Masatake Dantsuji,”Increasing Motivation for Studying New Foreign Language Using ICT”,名古屋学院大学論集言語・文化論,第24集,第2号,2013-3.

 ・ Kondo, M., Ishikawa, Y., Smith, C., Sakamoto, K., Shimamura, H., & Wada, N. (2012). Mobile assisted language learning in university ELF courses in Japan: Developing attitudes and skills for self-regulated learning. ReCALL, 24 (2), 169-187.

 ・ 川端美和子,齋藤榮二,近藤睦美,石川保茂(2012).「コミュニケーション能力と自律学習能力育成を目指した 授業デザインの実践」『第12回小学校英語教育学会(JES)千葉大会要項集』,56.

 ・ 石川保茂,近藤睦美,齋藤榮二(2012).「小学校外国語活動におけるアチーブメントテスト用アプリケーション:

英語音声認識を利用して」『外国語教育メディア学会第52回全国研究大会発表要項集』,140-141.

 ・ 近藤睦美,石川保茂,齋藤榮二(2012).「小学校外国語活動における児童の振り返りと自己調整学習方略の関係」

『第38回全国英語教育学会愛知研究大会発表予稿集』,308-309.

 ・ Ishikawa, Y., Kondo, M., Akahane-Yamada, R., Smith, C., Hatakeda, H., & Wada, N. (2012). Selected cando statements and learning materials for ATR CALL BRIX: Helping university students in Japan improve their TOEIC scores. In L. Bradley

& S. Thousny (Eds.), CALL: Using, Learning, Knowing, EUROCALL Conference, Gothenburg, Sweden, 22-25 August 2012, Proceedings (pp. 144-150). Dublin: Research-publishing.net.

 ・ 齋藤榮二,近藤睦美,石川保茂,山本玲子,川端美和子(2013).「小学校外国語活動を通じた児童の自己調整(自 律)学習能力育成について」『和歌山県教育センター学びの丘平成24年度研究紀要』,73-85.

3. 2. 4. 3 国際会議(査読付き)

 ・ Ishikawa, Y., Kondo, M., Akahane-Yamada, R., Smith, C., Hatakeda, H., & Wada, N. Selected can-do statements and learning materials for ATR CALL BRIX: Helping university students in Japan improve their TOEIC scores. EUROCALL 2012,2012年8月(於:University of Gothenburg(スウェーデン))

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3. 2. 4. 4 国内会議(査読付き)

 ・ 川端美和子,齋藤榮二,近藤睦美,石川保茂「コミュニケーション能力と自律学習能力育成を目指した授業デザ インの実践」第12回小学校英語教育学会(JES)千葉大会,2012年7月(於:千葉大学)

 ・ 石川保茂,近藤睦美,齋藤榮二「小学校外国語活動におけるアチーブメントテスト用アプリケーション:英語音 声認識を利用して」外国語教育メディア学会第52回全国研究大会,2012年8月(於:甲南大学)

 ・ 近藤睦美,石川保茂,齋藤榮二「小学校外国語活動における児童の振り返りと自己調整学習方略の関係」第38 回全国英語教育学会愛知研究大会,2012年8月(於:愛知学院大学)

3. 2. 4. 5 その他研究会等

 ・ 坪田康,Georgiou Georgios,壇辻正剛,“Jigsaw reading を活用した英語口頭サマリーの試み思考と言語 ” ,思考 と言語研究会 TL2012‐54,pp.25-30,2013年2月.

 ・ 坪田康,壇辻正剛,“Jigsaw reading activityを用いたスピーキング活動の試み ”,次世代大学教育研究会,2013年7月.

 ・ 坪田康,玉井里美,Greg Tabios Pawilen,富田英司,壇辻正剛,“ 越境型ワークショップ 〜参与観察を通した 大学教員の自律的専門性開発〜 ”,次世代大学教育研究会,2012年12月.

3. 2. 5 研究助成金

 ・ 壇辻正剛,文部科学省科学研究費補助金特定領域研究,ICTを利用した応用言語学的研究,4,550千円.部局 運営活性化経費「指標型」,中国語教材の電子化の推進,5,000千円.

3. 2. 6  業務支援の実績

3. 2. 6. 1 壇辻 正剛

 情報環境機構所管のCALL教室の維持・管理・運営を統括すると共に,CALL教育,CALL教材作成及び作成支 援を統括している.

3. 2. 6. 2 坪田 康

 情報環境機構所管のCALL教室の維持・管理・運営を図ると共にCALL教育とCALL教材作成を支援している.

3. 2. 7 対外活動(学会委員・役員,招待講演,受賞,非常勤講師,集中講義など)

3. 2. 7. 1 学会委員・役員

 ・坪田康,日本英語教育学会,選挙委員,2010年4月〜2013年3月.

 ・坪田康,日本英語教育学会,編集委員,2010年4月〜2013年3月.

3. 2. 7. 2 各種委員・役員

 ・壇辻正剛,人文科学研究所附属現代中国研究センター・運営委員.

 ・壇辻正剛,高等教育研究開催推進センター・企画協力教員.

 ・壇辻正剛,京都府立城南菱創高等学校・学術顧問,2009年4月〜.

3. 2. 7. 3 受賞  該当なし

3. 2. 7. 4 客員教員・非常勤講師

 ・壇辻正剛,同志社大学,言語学概論I,II,2012年4月1日〜2013年3月31日.

3. 2. 7. 5 集中講義

 ・坪田康,東京工業大学,情報工学英語プレゼンテーション,2012年9月.

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