1.EDI の概要 (概要) ・ ソニーの調達 EDI システムで,この中の一部の方式で RosettaNet を採用している。
・ 生産材の調達において取引先(サプライヤ)との間で EDI を実施している。
(導入スケジュール・規模) ・ 第1フェーズ(開発):2000 年度にシステム開発し,1 社とEDI 電文の接続実験のみ実施した。
・ 第 2 フェーズ(試作):2001 年度にトライアルプロダクトとして数社との間で,PO だけの実データ取引を実施した。
・ 第 3 フェーズ(量産):2002 年度は量産フェーズとして,フォーキャストからPO までのビジネスプロセス全体をカバ ーする SCM を実施している。2002 年 5 月から実施し,現在20 社とRosettaNet 準拠の EDI/SCM を実施してい る。国内会社だけに限定すると,2002 年度中に 100 社までとRosettaNet 方式で接続の予定。
(EDI 方式) ・ RosettaNet はメッセージ交換方式である。
・ 備考:Web 方式はトランザクションが交換できないデメリットがある。
(EDI システム構成) ・ ソニーの社内システム(MRP など種々)から SPIRITS(ソニー生産材調達システム)を経由して取引先とデータ交 換を実施する。
・ SPIRITS では,一旦 EIAJ ベースの統一ファイル(社内標準 DB)に変換後,①VAN- EDI,②Web-EDI,③ RosettaNet の各方式でデータ交換を可能にしている。VAN-EDI は止める方向。
(システム構築) ・ ソニーとしては,ソニーRosettaNet 方式のビジネスプロセス,標準メッセージなどの仕様を公開しており,この仕様 に基づいて取引先(サプライヤ)は EDI/SCM システムを構築する。取引先は自社でシステム構築する場合と,
RosettaNet 仕様 EDI をサポートしているASP サービスの利用が可能。
2.XML/EDI 導 入の背景・目的
(RosettaNet 準拠システ ム)
・ ソニー㈱は全社構造改革の一環で,量産設計,生産,及びサービスの製造事業に関する各機能を2001 年 4 月 に EMCS(Engineering Manufacturing Customer Service)会社に統合した。以前から業務改革の潮流があり,この ミッションが RosettaNet のコンセプト・特長に近く,業務改革のツールの一つとして RosettaNet を採用した。
3.標準の機能 (1)取引合意書 ・ 業務レベル:ペーパーレス法が施行されたことを受け,ペーパーレス契約書で対応している。
RosettaNet は TPA(Trading Partner Agreement)を標準化しているが,これに準拠した形で TPU
(Trading Partner Understanding)を策定している。
・ システムレベル:RNIF V2.0 を採用しており,これがシステムレベルの取引合意書相当である。
(2)ビジネスプロセス定義 ・ RosettaNet PIP を採用している。10 種位を採用しており,それぞれの内容からさらに利用範囲を 限定して利用している。(使うフィールドを特定している。)
・ PIP 2A10(サプライヤからの売込み情報)をRosettaNet 本部へ提案している。
(3)企業・製品コード管理 ・ 企業コード:DUNS,商品分類コード:UN/SPSC,製品コード:GTIN+ソニーの品番 (4)標準メッセージ管理 ・ RosettaNet PIP を採用している。
・ 情報種として以下を使用している。(Phase 1)
-注文情報:PIP 3A4 V02.00(注文新規), PIP 3A8 V01.00(変更), PIP 3A9 V01.00(取消)
-見込情報:PIP 4A4 R02.00 -長期需要情報:PIP 4A1 R01.00 -検収情報(月次):PIP 3C3 V01.00
(5)メッセージ搬送(ルーティング,信頼性搬送) ・ RosettaNet RNIF V2.0 に準拠して実施。
(6)EDI 電文のパッケージング ・ RosettaNet RNIF V2.0 に準拠して実施。
(7)セキュリティ機能 ・ サーバー認証をソニー側も取引先側も実施している。
・ SSL V3.0 を採用。鍵長さは 128 ビット。
・ S/MIME ベースのディジタル署名により,否認防止と改竄防止を実現している。
(8)通信プロトコル ・ HTTPS を採用。
4.XML 採用の 部分と仕組み
(1)XML 採用の部分 ・ 企業間インタフェースの PIP 対応部分が XML 採用部分である。
・ EDI 電文内のデータはテキストデータのみ。(但し,PIP 2A10 は添付ファイルが可能なのでバイナリデータや Word 文書を送付することは可能。)
(2)XML データの変換方法 ・ RosettaNet サーバーで変換している。(トランスレータ機能)
(3)XML スタイルシート ・ XML スタイルシートは利用していない。バックエンドシステムと連携しているので特にXML スタイルシートを 利用する必要がない。今後,バックエンドシステムに連携しないサプライヤは XML スタイルシートを利用する可 能性はあるが,今のところサポート予定はない。
(4)EDI 電文の確認方法 ・ EDI 電文の意味情報は社内システム(SPIRITS)上で確認する。
・ シンタックス情報は,RosettaNet サーバーで確認する。
(5)画面表示,帳票印刷の方法 ・ 社内システム(SPIRITS)を利用。
(6)EDI 電文のカスタマイズ ・ バイヤー企業毎にビジネスプロセスシナリオと標準メッセージ項目が統一できない部分もある(例:ソニー用 PIP,富士通用 PIP)。このビジネスプロトコルの相違は RosettaNet サーバーで吸収する(バイヤー毎に PIP を 別々に格納できる仕組みを持っている,DTD は一緒であるがマッピングで吸収)。
(7)XML タグ ・ PIP で標準化されている。
(8)スキーマ設計 ・ DTD を採用。
・ 受信電文の Validation チェックに利用している。
(9)リポジトリ機能 ・ サプライヤのマスタ情報をリポジトリに格納している。ソニー用のリポジトリであり,UDDI などとは関係ない。
(10)バックエンド(社内システ ム)との連携
・ 連携している。サプライヤも社内システムと連携している。
5.標準化対応 (1)業界標準メッセージ ・ RosettaNet PIP を全面採用。
(2)業界標準仕様のバージョン
アップ対応
・ RosettaNet RNIF V1.0 とV2.0 の互換性はない。標準策定凍結中の RNIF V3.0 も上位互換性はない。
・ RNIF V3.0 が出来たときに検討するが,取引先の採用状況や,SI 会社と良く相談の上,対策を講じて行く。
6.XML 化の留 意事項
(1)タグ設計 ・ RosettaNet 標準に準拠
(2)XML 化で重くなる点 ・ XML 化によりデータ量が増加することに関しては特に問題意識はない。(採用している PIP は整理されたタ グ構造を持っている)
・ 性能の観点ではトランザクション量が影響する。(特にバイヤー側)
7.XML/EDI のおおよその開 発費,運用費
(1)開発費 ・ 2 つのグループに想定できる。
① 100 万円〜500 万円:EDI 電文の送受信,トランスレート機能レベル。サプライヤのレベル。
② 2,000 万円〜5,000 万円:上記+バックエンドとの連携。
(2)ASP ・ RosettaNet 準拠の ASP が提供されている。例:E2OPEN,ProcureMART(富士通),NTT コム
(1) システム構成,ビジネスプロセス(SPIRITS,ソニー㈱)
ソニーの生産材調達システムは,以下の 4 方式を提供している。どの方式を利用す るかは,基本的には取引先にまかせる。
・ VAN/EDI:VAN(Value Added Network )回線を用いた EDI 方式。本方式は廃止 する方向。
・ Flat File:フラットファイルを経由しての EDI 方式。
・ Web:Web 方式の EDI。
・ RosettaNet:RosettaNet 標準に準拠しての EDI 方式。
・ 一般部品の取引のビジネスプロセスは,上記の図のように,長期需要の授受から検 収までの幅広いビジネスプロセスをカバーしている。
・ 利用しているPIP は,上記に示す 8 種を活用している。
1
RosettaNet RosettaNet
Web
お取引先
SPIRITS: ソニー生産材調達Webシステム SPIRITS
SPIRITS
取引先のITレベルに応 取引先のITレベルに応 じて対応じて対応
標準、Open化
Flat File Internet
VANセンター
内部 内部 システムシステム
VAN/EDI
2002/6/24 第2回RosettaNet導入説明会資料 1
一般部品情報フロー 一般部品情報フロー
16週分の見込情報(週次)
物品受託情報(日次)
4A3 4B2 3A4,8,9 予約注文
予約注文 確定注文 生産投入予定 生産投入予定
物品受領 物品受領 検収(日次)
買掛(月次)
見込情報 長期需要
10ヶ月分の長期需要情報(週次)
通常の確定注文情報
120日分のP/O別投入予定情報
日次検収、月次買掛明細情報 予約注文情報
生産計画
受注
出荷指示
検収・売掛 受領確認 ソニー事業所
ソニー事業所 サプライヤー様サプライヤー様
4A1
3C3 4A4
3A4,8,9