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2 塗料業界 EDI[ ( 社) 日本塗料工業会] ( 2002-10-09)

ドキュメント内 インターネットEDI(XML/EDI)導入手引書 (ページ 161-167)

     

 

1.EDI の概要  (概要)  ・ 塗料業界のインターネットEDI システムであり,XML 技術を活用している。「塗料業界ビジネスプロトコル」を策定し ている。EDI 化の目標:付加価値額(営業利益など)の 10%アップを目標。 

  (導入スケジュール・規模)  ・ 2002 年1月から実運用開始(メーカー1 社:ディーラ1 社)。(非対話型で基幹システムと連携) 

・ 2002 年7月にメーカー1 社:ディーラ3 社に拡大した。[対話型(リアルタイムでレスポンスする方式)に改良して実運用] 

・ 業界での普及目標:メーカー60 社,ディーラ1,000 社 

  (EDI 方式)  ・ Web-EDI 方式(Web 型)の EDI。データ(XML データ)のダウンロード機能を持っている。ファイル交換方式(ファイ ル転送型)については,SA20 バージョンではプロトコルのみ策定している。ファイル交換方式のツールは当事者 間で選定する。EDI 電文内容はテキストデータのみ。 

・ 通信ネットワークはインターネット網を利用している。 

  (EDI システム構成)  ・ 塗料メーカー(受注者)が EDI サーバ ーを保持し,ディーラなど取引先(発注者)がクライアントになる販売 EDI システム。 

・ 塗料メーカーは,EDI サーバー(AP サーバー)とWeb サーバー(Web 機能)を構築する。 

  (システム構築)  ・ メーカー各社には塗料業界標準に準拠したソフトウェア を無償提供,これを利用して EDI システムを構築する。 

・ ディーラ各社は各社の情報化の状況に応じて,Web だけの利用,Web を通してファイルのダウンロードによる手動 のデータ連携,ファイル交換方式の自動連携 EDI のいずれかを選択して構築する。 

     

2.XML/EDI 導 入の背景・目的 

(インターネットEDI)  ・ これまで,EDI の業界標準がなかったため,先進的な技術を応用した EDI 標準を策定。 

・ 標準準拠ソフトウェアを提供して,普及促進を図る。 

・ 中小企業が多いディーラ各社に容易に導入できるシステム。 

・ 系列取引ではなくクロス購買の多い業界特性から,メーカーが業界標準を採用することでディーラにもメリット。 

  (XML/EDI)  ・ 情報表現力が高い。標準として定着。データ連携の柔軟性。将来の拡張性。などの理由で XML を採用。 

     

3.標準の機能  (1)取引合意書  ・ 業務レベル:各メーカーとその取引先が,個別に取引基本契約を交わしている。 

・ システムレベル:「EDI 取引基本契約」と「EDI 運用マニュアル」の雛型を策定している。(「塗料業 界ビジネスプロトコル」に規定) 

  (2)ビジネスプロセス定義  ・ 標準化している(「塗料業界ビジネスプロトコル」に規定) 

  (3)企業・製品コード管理  ・ 企業コード管理:日本塗料工業会が管理する企業コードを使用 

    ・ 製品コード管理:塗料メーカーの製品番号を利用 

  (4)標準メッセージ管理  ・ 標準化している(「塗料業界ビジネスプロトコル」に規定) 

・ 業界標準メッセージ:7 種(注文情報,売上通知など),データ項目:296 項目 

  (5)メッセージ搬送(ルーティング,信頼性搬送)  ・ HTTP/HTTPS の機能だけで実現。通信エラー時の再送などは人間系で対処しても問題ない。 

  (6)EDI 電文のパッケージング  ・ ない 

  (7)セキュリティ機能  ・ SSL を推奨(HTTPS) 

・ 得意先コードID,ログイン ID&パスワード(企業レベル),担当者 ID&パスワード(担当者個人レベ ル)の 3 階層のプロテクトを実装。担当者については権限管理も行う(非権限者による発注禁止など)。 

  (8)通信プロトコル  ・ HTTP または HTTPS を採用(ファイル転送型,Web 型) 

     

4.XML 採用の 部分と仕組み 

(1)XML 採用の部分  ・ EDI サーバー内のデータ[社内システムとの情報交換領域(XML ファイル)],及びダウンロードまたはファイ ル交換利用時にインターネット上を流れるEDI 電文 

・ ディーラによるWeb 画面からのアップロードは,次 版以降で検討する。 

  (2)ファイル転送型の仕組み  ・ ディーラが Web の画面でステータスを確認し,ダウンロードすべきデータが存在する時ダウンロードを行う( Pull 型)。 

・ ダウンロードした EDI 電文の内容の確認は,各企業の社内システムの中で行う。 

  (3)Web 型の仕組み  ・ HTML をブラウザで表示。(性能を重視) 

    ・ 帳票出力: Web の操作では画面の帳票は作成できない。ダウンロードしたデータ(例:売上通知)を XML トラン スレータを介して EXCEL に変換して帳票印刷が可能。(フォーマットされた帳票 EXCEL テンプレートを提供) 

    ・ 社内システムとの接続:ダウンロードした EDI データをトランスレータで社内システム用に変換(CSV など)し て社内システムに連携可能。(但し手動操作) 

    ・ クライアント側に実装する機能:最小限ブラウザのみ。データ連携をしたいときにはトランスレータを導入。 

  (4)XML タグ  ・ 塗料業界標準メッセージのデータ項目名称を日本語で設計し,そのデータ項目をそのまま XML タグにした。 

・ CII/XML とは独立に設計(CII との互換は必要がないため) 

  (5)スキーマ設計  ・ DTD,XML スキーマは使用しない。EDI サーバーの塗料業界標準ソフトウェアで XML を生成/解読。 

・ 汎用のパーサーはパフォーマンスの観点から採用しておらず,Well formed の XML で充分と判断。 

  (6)XSL の活用  ・ 画面表示するデータは HTML とし,XSL は使用していない。(パフォーマンス重視) 

  (7)バックエンドとの統合  ・ XML トランスレータ(リアルタイムにも対応)にて実現 

     

5.標準化対応  (1)業界標準メッセージ  ・ 塗料業界として標準化した。 

  (2)CII/XML  ・ CII/XML は不採用。(もともとCII を使っておらず,CII との互換性を必要としないため) 

  (3)EDIINT  ・ 対応していない。 

  (4)ebXML,RosettaNet など  ・ 現状では計画なし。 

     

6.XML 化の留 意事項 

(1)全般  ・ XML を盲信することなく,EDI サーバーの重要な部分にのみ XML を採用。性能確保を重視している。 

・ 以下の対策などを実施して,現状,塗料ディーラからの発注・照会に対してのメーカーからの回答が約 5 秒で 届いている。(条件:塗料ディーラと塗料メーカーの EDI サーバー間はインターネット網,塗料メーカーの EDI サーバーと本社基 幹システム間は 10Mbps の LAN,塗料メーカーの本社基幹システムと工場基幹システム間は 128Kbps のフレームリレー) 

  (2)タグ設計  ・ タグ長さは漢字で 10 文字以内を目安。 

・ 文字コード:Shift-JIS。データそのものにも日本語(漢字)を利用している。 

  (3)XML 化で重くなる点  ・ DBMS は XML 対応型のものにしない。画面表示のためのデータは HTML。汎用の XML パーサーを使用しな い。日本語タグの長さに制限(目安)を設ける。 

  (4)XML 関係ツールとバージョ ンアップ対応 

・ Web 表示は HTML を採用しているので,MS-XML のブラウザのバージョン不整合によるトラブル等の問題で 悩まずに済んでいる。 

     

7.XML/EDI のおおよその開 発費,運用費 

(1)開発費  ・ 塗料業界標準準拠の EDI サーバーソフトウェアは無料(日本塗料工業会の EDI 会員に限る) 

・ 塗料ディーラ:一般にはインターネット環境とパソコンのみで対応可能。ダウンロードデータのトランスレーショ ンを実施する場合は XML トランスレータ(FleXML)の実装が必要。(価格:10 万円) 

・ 塗料メーカー:ハードウェア,基幹システムとの連携/接続,基幹システムの変更は各社負担。 

・ 塗料メーカー:ハードウェア,基幹システムとの連携/接続だけで(1,000 万円〜1,400 万円)。基幹システム の変更はケースバイケース。 

  (2)運用費  ・ 塗料業界標準準拠の EDI サーバーソフトウェアのバージョンアップ,ヘルプデスクなどの費用のため塗料業 界 EDI 会費が必要。最高 100 万円/年,最低 10 万円/年(取引高順位のランクに応じて負担) 

8.効果    ・ EDI 導入の効果として,単価の誤りが 90%も減少した例がある。 

・ XML 採用による明白な効果は,現状ではない。 

 

(1) システム構成(塗料業界EDI)

(1) 塗料メーカー側にサーバーを設置し,塗料標準 EDI システムを構築する。(EDI サーバー,WWW サーバー) 

(2) 塗料ディーラ側は,一般的にはパソコンとブラウ ザだけで,塗料業界 EDI システムが利用可能で ある。 

基幹システム

EDIサーバー DB

FireWall ルータ

インターネット 接続回線

WWWサーバー (DNSサーバ )

ファイル ファイル

TA Or ルータ

クライアント

既存システム

インターネット

塗料ディーラ

ダイヤルアップ接続 又は常時接続

塗料メーカー

①基幹シス テムの整備等

③インターネット環境の整備

②塗料標準 EDIシ ステムの構築

リアルタイム連携

バッチ連携

塗料業界 EDI のシステム構成

出展:日本塗料工業会(2002年9月)

(2) システム機能構成(塗料業界EDI)

(1) 通常の塗料ディーラは Web-EDI サーバーに接続して,

Web での発注処理(注文入力)を実施する。塗料ディーラ の社内基幹システムに直接自動接続したい場合は,塗 料メーカーのファイル交換用 EDI サーバーに接続する。

企業間データ交換システムを経由して XML 電文で交 換) 

(2) Web-EDI サーバーによる接続 

・  塗料ディーラは,インターネット経由塗料メーカー の Web-EDI サーバーに接続し,通常の Web 操作による発 注処理を行う。(HTML による画面表示) 

・  日次データ(売上通知,発注履歴)は塗料ディーラからダ ウンロードできる。このときのデータは XML 文書となって いる。XML トランスレータ(FleXML)を使用して CSV デー タに変換して社内基幹 DB に連携することが可能。 

・  塗料メーカー側のシステムは,Web-EDI サーバーと基幹 システムから構成される。ここのデータ交換は非対話型 連携(バッチ処理)と対話型連携(リアルタイム処理)の処 理が可能。(塗料メーカーの基幹システム機能により選 択) 

・  EDI サーバーDB(ORACLE)は XML データベースではな い。 

・  非対話型連携の場合,EDI サーバーDB から吐き出され た XML データが XML ファイルに一時格納され,このデー タが XML トランスレータ経由で CSV(又は固定長データ)

に変換され,社内ファイル転送システム経由,塗料メーカ ー基幹 DB に連携される。 

・  対話型連携の場合は,リアルタイム版 XML トランスレー タ処理を経由して,リルタイム連携処理にて(社内ファイ ル転送システムを経由しないで)塗料メーカー基幹システ ムに接続する。 

(3) ファイル交換用サーバーによる接続 

・  塗料ディーラと塗料メーカー間は,企業間データ交換シ ステム経由,接続される。それぞれ,XML トランスレータ

FleXML)が利用される。 

・  ツールの選択はユーザー任意。 

社内ファイル転送システム

基幹DB

XML

基幹DB

EDIサーバーDB

(ORACLE)

リアルタイム携携

基幹システムとの 対話型連携 Webによる

入力

塗料ディーラ基 幹システム

ファイルダウンロード機能

Web-EDIサーバー

XML ファイル

塗料メーカー基幹シ ステム

社内ファイル転送システム︵CSV)

社内ファイル転送システム

集配信管理機能 運用管理機能

企業間データ交換システム

FleXML:XMLトランスレータ ファイル交換用EDIサーバー

企業間データ交換システム XML

塗料業界 EDI のシステム機能

塗料ディーラ 塗料メーカー

リアルタイム連携

出展:日本塗料工業会(2002年9月)

個別 フラットファイル(CSV)個別フラットファイル(CSV) インターネット

リアルタイム

基幹システムとの

非対話型連携

日次データ(XML)

のダウンロード

ドキュメント内 インターネットEDI(XML/EDI)導入手引書 (ページ 161-167)