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0 -.0324 -.23 1 -.0967 -1.39 2 -.1381 -4.71 3 -.1564 -4.11 4 -.1518 -2.91 5 -.1242 -2.40 6 -.0736 -2.13

8‑2‑3  所得収支 

所得収支は、雇用者報酬、直接投資収益、証券投資収益とその他投資収益に4区分さ れる。この中で、雇用者報酬は、その比重も小さく外生変数として扱われている。各投 資収益の受取と支払は、各々の投資区分を積み上げた資産残高又は負債残高、為替レー ト、利子率などにより説明される。

直接投資収益 

投資した資本を直接所有することから生じる利子、配当金等を計上し、さらに再投資 収益も計上される。受取は、直接投資収益受取を前期末の直接投資資産残高で除した収 益率が被説明変数となり、それが為替レートの変化率と米国の10年物国債金利で説明 される。国債金利は、海外における投資収益率の代理変数として用いられる。一方、支 払は、直接投資収益支払を前期末の直接投資負債残高で除した収益率を被説明変数とし、

説明変数を投資収益率の代理変数として日本の10年物国債金利を用いて説明される。

なお、支払についてコイックラグ構造が仮定される。

受取 

BPYDR/BPKDA(-1) = - 0.004563 + 0.0005966 GR(4,REX) (- 0.559) (+ 5.92)

+ 0.002952 URLG10 + 0.006575 Q1 + 0.003416 Q2 + 0.003323 Q3 (+ 1.99) (+ 2.07) (+ 1.04) (+ 1.04)

RADJ = .632 SE = .006 DW = 1.46 標本期間: 1996. 2 TO 2003. 1 (標本数: 28)

支払 

BPYDP/BPKDL(-1) = - 0.002239 + 0.003915 RLBOND (- 0.467) (+ 1.80)

+ 0.3756 BPYDP(-1)/BPKDL(-2) + 0.01059 Q1 + 0.005493 Q2

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(+ 2.06) (+ 2.77) (+ 1.53) + 0.007171 Q3

(+ 2.00)

RADJ = .331 SE = .007 DW = 2.07 標本期間: 1996. 2 TO 2003. 1 (標本数: 28)

証券投資収益 

証券投資は、直接投資先以外からの配当金、国債などの債権、金融商品のなどの利子 からなる。受取は前期末の証券投資収益を被説明変数として、証券投資資産残高で除し た投資収益率を、為替レート変化率と米国 10年物長期国債金利で説明される。支払は 証券投資収益支払を前期末の証券投資負債残高で除した投資収益率を被説明変数とし て、日本の10年物国債金利を用いて説明される。なお、受取と支払の両方についてコ イックラグ構造が仮定されている。

受取 

BPYSR/BPKSA(-1) = - 0.001342 + 0.0006132 URLG10 (- 0.666) (+ 1.50)

+ 0.00005221 GR(4,REX) + 0.7734 BPYSR(-1)/BPKSA(-2) (+ 1.87) (+ 8.18)

+ 0.005225 Q1 - 0.0006183 Q2 + 0.001346 Q3 (+ 6.75) (- 0.782) (+ 1.77)

RADJ = .882 SE = .001 DW = 2.22 標本期間: 1996. 2 TO 2003. 1 (標本数: 28)

支払 

BPYSP/BPKSL(-1) = - 0.001488 + 0.002226 RLBOND (- 1.77) (+ 3.47)

+ 0.1029 BPYSP(-1)/BPKDL(-2) - 0.002964 Q1 + 0.0006920 Q2 (+ 7.13) (- 4.12) (+ 0.973) - 0.003331 Q3

(- 4.60)

RADJ = .914 SE = .001 DW = 2.07 標本期間: 1996. 2 TO 2003. 1 (標本数: 28)

その他投資収益 

その他投資収益は、直接投資収益および証券投資収益以外の全ての債権・債務に関わ る利子の受取・支払であり、貸付金や預金の利息なども含まれる。受取は、その他投資 収益を前期末その他資産残高で除した収益率を被説明変数として、米国10年物の国債 金利で説明している。一方、支払は、証券投資収益支払を前期末証券投資負債残高で除 した収益率を、日本の国債金利で説明している。なお、受取と支払のいずもコイックラ グ構造が仮定されている。

受取 

BPYOR/BPKOA(-1) = - 0.001070 + 0.0002654 URLG10 (- 1.60) (+ 1.50)

+ 0.8864 BPYOR(-1)/BPKOA(-2) + 0.0004736 Q1 + 0.0001148 Q2 (+ 9.20) (+ 1.78) (+ 0.425)

+ 0.0001069 Q3 (+ 0.405)

RADJ = .897 SE = .000 DW = 2.57 標本期間: 1996. 2 TO 2003. 1 (標本数: 28) 支払 

BPYOP/BPKOL(-1) = - 0.0003312 + 0.0003407 RLBOND (- 0.611) (+ 1.28)

+ 0.8385 BPYOP(-1)/BPKOL(-2) + 0.001226 Q1 - 0.0002853 Q2 (+ 7.66) (+ 3.37) (- 0.783) + 0.0007168 Q3

(+ 1.97)

RADJ = .819 SE = .001 DW = 1.65 標本期間: 1996. 2 TO 2003. 1 (標本数: 28)

8-3 . ベースラインとしての中期的予測

経常収支モデルを用いて2004年から2008年までの経常収支の中期的な予測を行い、

次節の予測シミュレーションのベースラインを作成する。なお、経常収支モデルは四半 期モデルであるが、各期の予測値を年度ベースに集計して表している。

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中期的予測の前提として、表 8-6に日本経済と世界経済に関する想定値が示される。

それによれば、政府投資は今後も大幅に削減される傾向にあるとされ、2008年の政府 投資は20兆8千億円である。したがって、2003年の26兆3千億円と比較すれば、追 加的に5兆5千億円の削減が見込まれている。さらに、政府消費もマイナス基調で続く としている。なお、年金制度改革は前提に織り込まれているが、消費税の引き上げなど の税制の変更は織り込まれていない。また、ゼロ金利の解除は2007年としており、為 替レートは1ドル105円の水準が今後も続くと想定している。

一方、アメリカ経済は、2004年の成長率を3.66%(暦年ベースで4%)と想定してい るが、2005年以降は2.8%程度の成長にスローダウンするとしている。ユーロ高の影響 を受けているEUについては、2004年の成長率は1.68%を想定しており、アメリカと比 較して低いが、その後については2005年半ばからは2.4%程度の成長軌道に復帰すると している。また、世界輸入は名目ベースで6.14%、実質ベースで4%の拡大が持続する としている。最後に、原油価格は1バレール30ドルを挟んで若干上昇傾向を見込んで いる。

表 8‑6  予測結果の前提と予測結果(年度) 

  2004 2005 2006 2007 2008

日本経済(予測値) 

実質 GDP  2.02 1.48 0.71 0.55 1.35 GDP デフレーター  -1.50 -0.79 0.11 0.52 -0.31 民間消費支出  1.57 1.30 1.05 1.29 1.90 企業設備投資  6.42 3.65 3.10 0.74 1.18 消費者物価  -0.40 0.11 0.83 1.02 0.33 国内企業物価  -0.33 -0.56 0.42 0.72 -0.45

失業率  4.83 4.71 4.14 3.78 3.50

実質直接投資残高  2.59 2.31 2.19 1.21 -0.08 日本経済(想定値) 

名目政府消費  -1.06 -0.80 -0.80 -0.80 -0.80 名目政府投資  -8.04 -5.41 -3.94 -3.94 -1.50 公定歩合(%)  0.10 0.10 0.10 0.50 0.50 為替レート(円/$)  105.00 105.00 105.00 105.00 105.00 世界経済(想定値) 

アメリカ実質 GDP  3.66 2.85 2.83 2.83 2.83 同 GDP デフレーター  1.23 1.53 1.61 1.61 1.61 EU 実質 GDP  1.68 2.07 2.40 2.42 2.42 同デフレーター  1.76 1.99 2.02 2.02 2.02 世界輸入総額  5.75 6.14 6.14 6.14 6.14 同価格指数  2.02 2.02 2.02 2.02 2.02 原油価格($/b)  29.35 29.94 30.55 31.16 31.79 単位:為替レート、公定歩合と原油価格を除き、前年比% 

経常収支モデルによる予測によれば、2004年の実質GDP成長率は2.02%となり、2005

年は1.48%、2006年から2007年は再び1%を割り込み、再び回復するのは2007年以降

とされる。その意味で、2007年は景気の谷ともよべる状況である。同時に、2002年か ら始まった景気循環の中で、デ フレ圧力が徐々に薄れ、労働力人口の減少とも相まって インフレ懸念が生じ、日銀がゼロ金利政策を解除する時期と考えられる。なお、2006 年の名目GDPの成長率は0.82%であり、2%の目標に達するまでには至らない。一方、

消費者物価もプラス基調が定着するが、1%程度に止まり、インフレターゲット論者の

主張する2%には届かない。しかし、ゼロ金利を解除しなければ、次の景気循環の始ま

る2008年には失業率が2%台となる可能性があり、ゼロ金利解除の時期としては候補 と考えられる。

表 8-7の通関輸出の予測によれば、輸出は2004年58兆3千億円から2008年67兆2 千億へ8兆9千億円増加する。その内訳は、中国4兆4千億円、韓国・台湾・香港1兆 2千億円、アセアン1兆円、その他の地域向け1兆円と続いている。すなわち、今後も 中国を中心とする東アジア市場への輸出が日本の輸出の牽引役となることが示されて いる。それに対して、アメリカ向けの輸出の増加は6千億円程度であり、日本の輸出に 占める割合も2008年には21%まで低下する。2000年のアメリカ輸出が30%であるこ とを考えると、2000年代初頭の10年間で、直接の輸出先としてのアメリカ市場の比重 が大きく低下することが予測されている。もちろん、その比重が低下したとしても一国 で2割を占める巨大な市場であるとともに、急速に伸びているアジアの輸出先市場とし てもアメリカの役割は大きく、アメリカ経済の動向は、今後も日本経済にも大きな影響 を与えると考えられる。

一方、表 8-7の通関輸入の予測によれば、輸入は2004年の46兆4千億円から2008

年に55兆2千億へ8兆9千億円増加する。その内訳は、機械機器5兆2千億円、機械 機器を除く製品 2兆6千億円であり、製品輸入の増加が大部分を占める。

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表 8‑7  輸出入の予測結果(年度) 

2004 2005 2006 2007 2008

輸出総計  58.29 60.59 62.87 64.87 67.22

  4.55 3.94 3.75 3.20 3.62

アメリカ  13.28 13.41 13.53 13.73 13.94

  -1.01 1.01 0.91 1.46 1.55

中国  8.77 10.45 11.39 12.35 13.16

  23.10 19.19 8.98 8.41 6.60

韓国・台湾・香港  11.93 12.19 12.43 12.69 13.13

  3.68 2.19 1.97 2.08 3.51

アセアン  7.47 7.65 7.93 8.08 8.48

  3.48 2.37 3.60 1.99 4.92

EU  8.50 8.39 8.64 8.81 9.16

  1.35 -1.25 2.97 2.02 3.94

その他地域  8.35 8.50 8.95 9.21 9.34

  2.98 1.77 5.29 2.95 1.43

輸入総計  46.37 49.05 51.42 53.08 55.24

  4.99 5.78 4.83 3.23 4.07

食料品  5.01 4.89 5.05 5.13 5.24

  -2.27 3.23 1.56 2.18 2.22

原材料  2.60 2.69 2.82 2.94 3.05

  3.29 5.02 4.04 3.85 3.93

鉱物性燃料  8.89 8.53 8.89 9.11 9.32

  -4.03 4.17 2.44 2.35 3.25

機械機器を除く製品  13.24 14.14 14.98 15.40 15.86

  6.76 5.99 2.79 2.97 3.96

機械機器  14.43 16.12 17.31 18.85 19.61

11.75 7.34 8.91 4.07 5.08

上段:兆円、下段:前年比% 

表 8-8は、経常収支の各項目について予測を示している。貿易収支は、2004年は13 兆9千億円の黒字、2008年も14兆円の黒字であり、その大きさは横ばいで推移する。

これは輸出と輸入の増加がほぼ同じ大きさとなることによる。一方、サービス収支は、

2004年の4兆9千億円の赤字が2008年には6兆1千億円の赤字へと、赤字幅が1兆2 千億円増加している。サービス収支を項目別に見ると、輸送、旅行及びその他のすべて のサービス取引において支払の増加が受取の増加を上回っている。また、所得収支は、

2004年8兆1千億円の黒字から、2008年には8兆3千億円へ微増している。項目別に 見れば、証券投資収益の収支が改善する一方で直接投資収益とその他投資収益の各収支 が悪化している。

これらの結果から、経常収支は2004年の16兆3千億円の黒字から、2008年には15 兆4千億円の黒字へ9千億円ほど減少し、対GDP比でみても、2000年の3.24%から2008

年には2.94%へ若干の改善を示している。

表 8-8  経常収支の予測(年度)

2004 2005 2006 2007 2008

経常収支  16.28 15.67 15.44 15.52 15.36 貿易収支  13.87 13.74 13.80 13.92 14.02

輸出  55.27 57.32 59.33 60.80 62.71

輸入  41.41 43.58 45.53 46.88 48.69

サービス収支  -4.89 -5.35 -5.69 -5.87 -6.13

受取  8.96 9.32 9.69 10.16 10.62

輸送  3.34 3.48 3.64 3.90 4.12

旅行  1.03 1.06 1.09 1.12 1.16

その他  4.58 4.77 4.95 5.14 5.34

支払  13.85 14.67 15.38 16.02 16.75

輸送  4.47 4.86 5.17 5.40 5.65

旅行  3.61 3.68 3.87 4.08 4.33

その他  5.77 6.13 6.34 6.54 6.77

所得収支  8.11 8.07 8.14 8.27 8.27 直接投資  0.70 0.80 0.74 0.67 0.65 証券投資  6.72 6.58 6.82 7.09 7.19 その他投資  0.70 0.70 0.59 0.53 0.44 経常収支 GDP 比(%)  3.24 3.09 3.02 3.01 2.94 単位:兆円 

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8-4 . シミュレーション分析

本節では、ベースライン予測値を標準シナリオとして、外生的なショックを与えるこ とで、経常収支の各項目の予測値がどのように変化するかを、経常収支モデルを用いて 評価する。外生的なショックとしては、円高、海外直接投資の増加と輸出が急減するシ ョックを想定する。

円高シミュレーション 

世界的なドル安の傾向の流れを受けて円高への圧力が強まっているが、ここではベー スラインで想定している為替レート1ドル105円が1ドル95円の水準に円高が進む影 響について評価する。シミュレーション結果は表 8-9に示される。

短期的には、輸出はベースラインと比較し2004年で3兆5千億円、率で6.0%減少す る。地域別では、アメリカ向け輸出の減少幅が最も大きく9千2百億円、率で 6.9%減 少する。次いで、その他の地域向け輸出が 6千7百億円、率で8.1%減少する。率でみ れば、その他地域向け輸出が最も大きく、アメリカ向け輸出が続く。中国を含めた東ア ジア向け輸出は、合計で1兆5千4百億円、率で5.5%減少となる。EU向け輸出は3 千8百億円、率で4.3%の減少しており、円高の影響は相対的に小さい。シミュレーシ ョンでは円高が継続するため、長期的にも輸出の減少傾向は続き、2008年で5兆6千3 百億円、率で8.4%減少する。地域別では、アメリカ向け輸出の減少幅は1兆3千5百 億円、率で9.7%減少、その他の地域向け輸出が1兆3千3百億円、率で14.2%減少す る。率でみれば、短期と同様にその他地域向け輸出が最も大きく、アメリカ向け輸出が 次いでいる。一方、中国を含めた東アジア向け輸出は合計で2兆1千8百億円、率で

6.3%減少する。EU向け輸出は7千7百億円、率で8.5%減少する。すなわち、長期的

にみれば、円高による東アジア向けの輸出の減少率は他の地域と比較すれば相対的に小 さいことが分かる。

一方、円高で輸入額も減少する。短期的に見れば 2004年は2兆9千億円、率で6.3%

減少する。この傾向はそれ以後も続き、2008年は2兆4千9百億円、率で4.5%減少す る。シミュレーション期間中で減少幅と率が最も大きいのは鉱物性燃料であり、2004 年は8千5百億円、率で 9.9%、2008年は8千8百億円、率で 9.2%減少する。機械機 器を除く製品輸入は、2004年に8千9百億円減少するが、率でみれば6.3%にとどまり、

さらに、2008年の減少幅は 6千3百億円、率で3.9%程度である。機械機器も、2004年 の減少幅は5千7百億円、率で3.5%、2004年の減少幅は3千8百億円、率で1.9%に とどまる。すなわち、輸入額は円高で減少するが、財別に見れば、食料品、原材料及び 鉱物性燃料の減少率が大きく、製品輸入の減少率は相対的に小さい。

円高の経常収支に与える影響を見ると、まず輸出入に与える効果を反映して貿易収支 の黒字を減少させる。その大きさは2004年では2千4百億円、2008年では2兆6千9 百億円に達する。その一方で、サービス収支の赤字も拡大し、その大きさは2004年で

ドキュメント内 わが国の国際収支における中長期的な分析 (ページ 177-194)