品質評価方法の類型化とは、品質評価方法について、その方法別の基本的な評価方法を 定めることである。ここでいう方法別とは、次の手法を指す。
① 全数検査・自動検査
② 全数検査・非自動検査
③ 抜取検査・非自動検査
5.10.1. 全数検査・自動検査
全数検査・自動検査は、コンピュータを用いて全数に対して検査を行う方法である。こ の方法は、論理一貫性の評価に用いられる。また、完全性や主題正確度の定性的属性の正 確性の評価に利用できる場合もある。ただし、大縮尺数値地形データの場合には、論理一 貫性の評価以外は利用の可能性は低い。
コンピュータを利用し検査を行うため、全数に適用する。この検査を行う場合には、利 用したプログラムのアルゴリズムをメタデータ等で報告する必要がある。
5.10.2. 全数検査・非自動検査
この検査方法は、あらかじめコンピュータを用いて論理一貫性の評価を行ったデータに 対して、全数を目視や現地測量などにより行われる検査である。空間データの検査は多く の場合、非自動により行われる。
全数検査は、対象となる全アイテムを検査するものである。したがって、全アイテムを 抽出し、その良否を検証する。不良品の数が全アイテム数に比して基準値以内であれば、
合格とする。
線状地物の位置正確度の評価の場合、全数とはどのようなものを指すかが問題であるが、
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大縮尺数値地形データにおいて屈折点などの位置座標を指すものとする。
5.10.3.抜取検査・非自動検査
空間データの検査の主体は、抜取検査・非自動検査である。この手法として下記の手順 を用いる。
①
ロットを形成する
②
検査単位に分割する
③
検査単位を抽出する
④
検査単位を検査する
⑤
合格・不合格を判定する
図‑5.2 抜取検査の手順(案)
① ロットを形成する
・ 同一の層別を有している範囲をロットとして指定する。
② 検査単位に分割する
・ ロットを矩形領域の検査単位に分割する。
・ 検査単位の大きさは、大縮尺数値地形データにおいては東西200m南北150m を原則とする。但し、1検査単位の面積がロットの面積の1/1000程度になるよ うに調節してもよいが、単位があまりにも小領域になることは禁止する。
・ 検査単位の分割は大字・小字単位など既知の領域としても構わない
③ 検査単位を抽出する 品質評価を行う品質 評価単位毎に繰り返 す
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・ ロットからJISZ9002の抜取表に対応する検査単位を抽出する。
・ 検査単位の抜き取りは、単純無作為抽出または層別抽出方法をとる。層別抽出 方法とは、その対象品質評価単位の地物群から地物を抽出しさらにさらに無作 為抽出を行う方法である。
・ ロット中の検査単位が、JISZ9002の抜取表で必要とする検査単位数に足りな い場合、全数検査とする。
④ 検査単位を検査する
・ 検査は類型化された地物群で構成される品質評価単位に行う。
・ 抽出した検査単位を全数検査する。
・ 検査単位を類型化された地物群の品質基準と比較し良品と不良品に区分する。
⑤ 合格・不合格を判定する
・ 不良品がJISZ9002の抜取表の不良品個数以下の場合、合格とし、上回った場
合、不合格とする。
・ 全ての類型化された地物群で構成する品質評価単位について④と⑤を繰り返 す。
62 6. 品質要求定義書(案)の検討
品質評価方法(案)に従い、それを「大縮尺数値地形図データ作成に係る仕様書記載事 項についての検討作業」により作成された「大縮尺図製品仕様書」の地物要件定義書に記 載された地物に適応した。
この品質評価方法(案)を大縮尺数値地形図データへ適用させ、地物類型化による品質 要求(案)とそれを含んだ品質要求定義書(案)を作成した検討過程について述べる。