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第1 目 標

道 徳教育の目標は ,第1章総則の第 1の2に示すとこ ろにより,学校の 教育活 動全 体を通じて,道 徳的な心情,判断 力,実践意欲と態 度などの道徳性を 養うこ とと する。

道 徳の時間におい ては,以上の道徳 教育の目標に基づ き,各教科,外国語 活動,

総合 的な学習の時間 及び特別活動にお ける道徳教育と密 接な関連を図りな がら,

計画 的,発展的な指 導によってこれを 補充,深化,統合 し,道徳的価値の 自覚及 び自 己の生き方につ いての考えを深め ,道徳的実践力を 育成するものとす る。

第2 内 容

道徳の 時間を 要 とし て学校 の教育 活動全体 を通じ て行う道 徳教育 の内容 は,

かなめ

次の とおりとする。

〔第1学年及び 第2学年〕

1 主として自分 自身に関すること 。

( 1) 健康や安全 に気を付け,物や 金銭を大切にし, 身の回りを整え, わがま まをしないで ,規則正しい生活 をする。

( 2) 自分がやら なければならない 勉強や仕事は,し っかりと行う。

( 3) よいことと 悪いことの区別を し,よいと思うこ とを進んで行う。

( 4) うそをつい たりごまかしをし たりしないで,素直 に伸び伸びと生活 する。

2 主として他の 人とのかかわりに 関すること。

( 1) 気持ちのよ いあいさつ,言葉 遣い,動作などに心 掛けて,明るく接 する。

( 2) 幼い人や高 齢者など身近にい る人に温かい心で 接し,親切にする 。 ( 3) 友達と仲よ くし,助け合う。

( 4) 日ごろ世話 になっている人々 に感謝する。

3 主として自然 や崇高なものとの かかわりに関する こと。

( 1) 生きること を喜び,生命を大 切にする心をもつ 。 ( 2) 身近な自然 に親しみ,動植物 に優しい心で接す る。

( 3) 美しいもの に触れ,すがすが しい心をもつ。

4 主として集団 や社会とのかかわ りに関すること。

( 1) 約束やきま りを守り,みんな が使う物を大切に する。

( 2) 働くことの よさを感じて,み んなのために働く 。

( 3) 父母,祖父 母を敬愛し,進ん で家の手伝いなど をして,家族の役 に立つ 喜びを知る。

( 4) 先生を敬愛 し,学校の人々に親 しんで,学級や学 校の生活を楽しく する。

( 5) 郷土の文化 や生活に親しみ, 愛着をもつ。

〔第3学年及び 第4学年〕

1 主として自分 自身に関すること 。

( 1) 自分ででき ることは自分でや り,よく考えて行 動し,節度のある 生活を する。

( 2) 自分でやろ うと決めたことは ,粘り強くやり遂 げる。

( 3) 正しいと判 断したことは,勇 気をもって行う。

( 4) 過ちは素直 に改め,正直に明 るい心で元気よく 生活する。

( 5) 自分の特徴 に気付き,よい所 を伸ばす。

2 主として他の 人とのかかわりに 関すること。

( 1) 礼儀の大切 さを知り,だれに 対しても真心をも って接する。

( 2) 相手のこと を思いやり,進ん で親切にする。

( 3) 友達と互い に理解し,信頼し ,助け合う。

( 4) 生活を支え ている人々や高齢 者に,尊敬と感謝の 気持ちをもって接 する。

3 主として自然 や崇高なものとの かかわりに関する こと。

( 1) 生命の尊さ を感じ取り,生命 あるものを大切に する。

( 2) 自然のすば らしさや不思議さ に感動し,自然や 動植物を大切にす る。

( 3) 美しいもの や気高いものに感 動する心をもつ。

4 主として集団 や社会とのかかわ りに関すること。

( 1) 約束や社会 のきまりを守り, 公徳心をもつ。

( 2) 働くことの 大切さを知り,進 んでみんなのため に働く。

( 3) 父母,祖父母 を敬愛し,家族み んなで協力し合っ て楽しい家庭をつ くる。

( 4) 先生や学校 の人々を敬愛し,み んなで協力し合っ て楽しい学級をつ くる。

( 5) 郷土の伝統 と文化を大切にし ,郷土を愛する心 をもつ。

( 6) 我が国の伝 統と文化に親しみ ,国を愛する心を もつとともに,外 国の人 々や文化に関 心をもつ。

〔第5学年及び 第6学年〕

1 主として自分 自身に関すること 。

( 1) 生活習慣の 大切さを知り,自 分の生活を見直し ,節度を守り節制 に心掛

( 2) より高い目 標を立て,希望と 勇気をもってくじ けないで努力する 。 ( 3) 自由を大切 にし,自律的で責 任のある行動をす る。

( 4) 誠実に,明 るい心で楽しく生 活する。

( 5) 真理を大切 にし,進んで新し いものを求め,工 夫して生活をより よくす る。

( 6) 自分の特徴 を知って,悪い所 を改めよい所を積 極的に伸ばす。

2 主として他の 人とのかかわりに 関すること。

( 1) 時と場をわ きまえて,礼儀正 しく真心をもって 接する。

( 2) だれに対し ても思いやりの心 をもち,相手の立 場に立って親切に する。

( 3) 互いに信頼 し,学び合って友 情を深め,男女仲 よく協力し助け合 う。

( 4) 謙虚な心を もち,広い心で自 分と異なる意見や 立場を大切にする 。 ( 5) 日 々の 生活 が人 々の 支え 合い や助 け合 いで 成り 立っ てい ること に感 謝

し,それにこ たえる。

3 主として自然 や崇高なものとの かかわりに関する こと。

( 1) 生命がかけ がえのないもので あることを知り, 自他の生命を尊重 する。

( 2) 自然の偉大 さを知り,自然環 境を大切にする。

( 3) 美しいもの に感動する心や人 間の力を超えたも のに対する畏敬の 念をも

つ。

4 主として集団 や社会とのかかわ りに関すること。

( 1) 公徳心をも って法やきまりを 守り,自他の権利 を大切にし進んで 義務を 果たす。

( 2) だれに対し ても差別をするこ とや偏見をもつこ となく公正,公平 にし,

正義の実現に 努める。

( 3) 身近な集団 に進んで参加し, 自分の役割を自覚 し,協力して主体 的に責 任を果たす。

( 4) 働くことの 意義を理解し,社 会に奉仕する喜び を知って公共のた めに役 に立つことを する。

( 5) 父母,祖父 母を敬愛し,家族 の幸せを求めて, 進んで役に立つこ とをす る。

( 6) 先生や学校 の人々への敬愛を 深め,みんなで協 力し合いよりよい 校風を つくる。

( 7) 郷土や我が 国の伝統と文化を 大切にし,先人の 努力を知り,郷土 や国を 愛する心をも つ。

( 8) 外国の人々 や文化を大切にす る心をもち,日本 人としての自覚を もって 世界の人々と 親善に努める。

第3 指導計画の作 成と内容の取扱い

1 各学校におい ては,校長の方針 の下に,道徳教育 の推進を主に担当 する教 師(以 下「道 徳教育 推進教師 」とい う。) を中心 に,全教 師が協 力して 道徳 教育を展開する ため,次に示すと ころにより,道徳 教育の全体計画と 道徳の 時間の年間指導 計画を作成するも のとする。

( 1) 道徳教育の 全体計画の作成に 当たっては,学校 における全教育活 動との 関連の下に, 児童,学校及び地 域の実態を考慮し て,学校の道徳教 育の重 点目標を設定 するとともに,第 2に示す道徳の内 容との関連を踏ま えた各 教科,外国語 活動,総合的な学 習の時間及び特別 活動における指導 の内容 及び時期並び に家庭や地域社会 との連携の方法を 示す必要があるこ と。

( 2) 道徳の時間 の年間指導計画の 作成に当たっては ,道徳教育の全体 計画に 基づき,各教 科,外国語活動, 総合的な学習の時 間及び特別活動と の関連 を考慮しなが ら,計画的,発展 的に授業がなされ るよう工夫するこ と。そ の際,第2に 示す各学年段階ご との内容項目につ いて,児童や学校 の実態 に応じ,2学 年間を見通した重 点的な指導や内容 項目間の関連を密 にした 指導を行うよ う工夫すること。 ただし,第2に示 す各学年段階ごと の内容 項目は相当す る各学年において すべて取り上げる こと。なお,特に 必要な 場合には,他 の学年段階の内容 項目を加えること ができること。

( 3) 各学校にお いては,各学年を 通じて自立心や自 律性,自他の生命 を尊重 する心を育て ることに配慮する とともに,児童の 発達の段階や特性 等を踏 まえ,指導内 容の重点化を図る こと。特に低学年 ではあいさつなど の基本 的な生活習慣 ,社会生活上のき まりを身に付け, 善悪を判断し,人 間とし てしてはなら ないことをしない こと,中学年では 集団や社会のきま りを守 り,身近な人 々と協力し助け合 う態度を身に付け ること,高学年で は法や きまりの意義 を理解すること, 相手の立場を理解 し,支え合う態度 を身に 付けること, 集団における役割 と責任を果たすこ と,国家・社会の 一員と しての自覚を もつことなどに配 慮し,児童や学校 の実態に応じた指 導を行 うよう工夫す ること。また,高学 年においては,悩 みや葛藤等の心の 揺れ,

かっとう

人間関係の理 解等の課題を積極 的に取り上げ,自 己の生き方につい ての考 えを一層深め られるよう指導を 工夫すること。

2 第2に示す道 徳の内容は,児童が 自ら道徳性をはぐ くむためのもので あり,

道徳の時間はも とより,各教科, 外国語活動,総合 的な学習の時間及 び特別 活動においても それぞれの特質に 応じた適切な指導 を行うものとする 。その

工夫する必要が ある。

3 道徳の時間に おける指導に当た っては,次の事項 に配慮するものと する。

( 1) 校長や教頭 などの参加,他の教 師との協力的な指 導などについて工 夫し,

道徳教育推進 教師を中心とした 指導体制を充実す ること。

( 2) 集団宿泊活 動やボランティア 活動,自然体験活 動などの体験活動 を生か すなど,児童 の発達の段階や特 性等を考慮した創 意工夫ある指導を 行うこ と。

( 3) 先人の伝記 ,自然,伝統と文 化,スポーツなど を題材とし,児童 が感動 を覚えるよう な魅力的な教材の 開発や活用を通し て,児童の発達の 段階や 特性等を考慮 した創意工夫ある 指導を行うこと。

( 4) 自分の考え を基に,書いたり 話し合ったりする などの表現する機 会を充 実し,自分と は異なる考えに接 する中で,自分の 考えを深め,自ら の成長 を実感できる よう工夫すること 。

( 5) 児童の発達 の段階や特性等を 考慮し,第2に示 す道徳の内容との 関連を 踏まえ,情報 モラルに関する指 導に留意すること 。

4 道徳教育を進 めるに当たっては ,学校や学級内の 人間関係や環境を 整える とともに,学校 の道徳教育の指導 内容が児童の日常 生活に生かされる ように する必要がある 。また,道徳の時 間の授業を公開し たり,授業の実施 や地域 教材の開発や活 用などに,保護者 や地域の人々の積 極的な参加や協力 を得た りするなど,家 庭や地域社会との 共通理解を深め, 相互の連携を図る よう配 慮する必要があ る。

5 児童の道徳性 については,常に その実態を把握し て指導に生かすよ う努め る必要がある。 ただし,道徳の時 間に関して数値な どによる評価は行 わない ものとする。

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