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4 章

4.9 自動化支援機能

4.9.1 スキップ機能 (G31)

G31 の次ブロックは 1 軸のアブソリュート指令です。

図 4.27 次のブロックは 1 軸のアブソリュート指令 G31 の次ブロックは 2 軸のアブソリュート指令です。

図 4.28 次のブロックは 2 軸のアブソリュート指令

Y100.0

X200.0 G31 G90 X200.00 F100;

Y100.0;

スキップ信号がここで入力された

実際の動き ス キ ッ プ 信 号 が ない場合の動き

実際の動き

スキップ信号がない場合の動き (300, 100)

スキップ信号がここで入力された 100

100 200 300

Y

X G31 G90 X200.0 F100;

X300.0 Y100.0;

4.9.2 多段スキップ(G31,P1 ~ P4)

G31 の後に P1 ~ P4 を指定しているブロック中では,スキップ信号(4 点)がオン になると,多段スキップ機能が座標をマクロ変数中に保存します。1 つのスキップ 信号を複数の Pn (n=1,2,3,4) に適合するように設定できます。また 1 対 1 の基 準により,1 つのスキップ信号を 1 つの Pn に適合するように設定することもでき ます。

移動指令

G31 X… Y… Z… P… ; X,Y,Z: 終点 F…: 送り速度 P…: P1~P4

説明

G31 ブロックで P1,P2,P3,あるいは P4 を指定すると多段スキップとなります。

デジタル入力は次に示すようにアドレス P1~P4 に割り当てられます:

P1: $MN_EXTERN_MEAS_G31_P_SIGNAL[0]

P2: $MN_EXTERN_MEAS_G31_P_SIGNAL[1]

P3: $MN_EXTERN_MEAS_G31_P_SIGNAL[2]

P4: $MN_EXTERN_MEAS_G31_P_SIGNAL[3]

(P1,P2,P3 あるいは P4)の選択の仕方については工作機械メーカが提供するマ ニュアルを参照してください。

4.9.3 プログラム割込み機能 (M96, M97)

4.9.3 プログラム割込み機能 (M96, M97)

あるプログラムが実行されているときに,機械から外部割込み信号を入力するこ とによって別のプログラムを呼出すことができます。この機能はプログラム割込 み機能と呼ばれます。この機能は DIN規格言語 のシンタックス SETINT(1)

<program name> [PRIO=1] を使用してエミュレートされます。

割込み指令は次の方法でプログラムします:

M96 Pxxxx; プログラム割込み有効

M97; プログラム割込み無効

M97 と M96 P_ は,他の指令とは一緒にせずにそれだけで一つのブロックに入れる ようにしてください。軸移動指令などの他の指令と一緒にするとアラームがでま す。

プログラミング方法 割込み開始 (M96)

"M96P …;" を指定すると,M97 が実行される前に,プログラム実行中にプログラ ム割込み信号がオンになると,実行中のプログラムは中断して(軸は減速停止),

P で指定されたプログラムにジャンプします。

図 4.29

• 割込みプログラムが実行中(M96 モードでプログラムの実行中に割込み信号の 入力に応じてジャンプが行われる)は,他の割込み信号は禁止されます。

• M96 P_ ブロック中に Q 指令を使用することで,割込みプログラム開始ブロッ クのシーケンス番号を指定することができます。

割込みエンド (M97)

O1234;

M96 P200;

M97;

N100… ;

PINT が入力されます

200.mpf M99 (P100) ;

P 指令が指定された場合

プログラム割込み機能の補足

• プログラム割込み機能は,次に示すマシンデータの関連ビットをセットするこ とで制御できます:

$MN_EXTERN_INTERRUPT_BITS_M96:

Bit 0 = 0: 割込み機能不可

M96/M97 は標準の M 機能として処理されます。

Bit 0 = 1: プログラム割込み機能の起動可能

Bit 1 = 0: 割込みブロックの次の NC ブロックのエンド位置でパートプログラム

の実行が再開されます。

Bit 1 = 1: 割込み位置からパートプログラムの実行が再開されます。

Bit 2 = 0: 直ちに NC ブロックの実行が中断され,サブプログラムが呼び出され

ます。

Bit 2 = 1: 現在実行中の NC ブロックが完了してからサブプログラムが呼び出さ

れます。

Bit 3 = 0: 割込み信号が発生すると加工サイクルが中断します。

Bit 3 = 1: 加工サイクルが完了してからサブプログラムが呼び出されます。

(データビットはシェルサイクルで評価されます)

• プログラム割込み機能を有効/無効にする M 機能はマシンデータで決まりま

す。デフォルトではM96,M97 が設定されます。

$MN_EXTERN_M_NO_SET_INT: 有効

$MN_EXTERN_M_NO_DISBLE_INT:無効

• 別のプログラムの実行を中断させてから呼び出されるプログラム中では,M97 あるいは M96 を指定することはできません。指定するとアラームがでます。

• M96 指令はサブプログラム中に指定できます。割込みプログラムへのジャンプ はネスティングレベルとしてはカウントされません。このため,マクロローカ ル変数に保存されたレベルは変化しません。

• 割込みプログラム中に指定された M99 の実行によって,割込みプログラムが呼 び出されたブロックの次のブロックに制御が戻ります。M99 に P 指令を指定す ることで,リターンブロックを指定できます。

M99 を実行して前のプログラムに戻ると,割込み以前に有効であったモーダル 情報が回復します。しかしM99P_ を実行して前のプログラムに戻った場合は,

割込みプログラムの実行中にモーダル情報が変更された場合,その情報が前の プログラムに戻ったときに使用されます。

• 割込み信号がブロック停止状態のときに入力された場合は,サイクルスタート スイッチを押してオペレーションが再開したときに割込みプログラムにジャン プします。

• 高速切削中に入力されたプログラム割込み信号は無効です。

• G31(スキップ)の実行中にプログラム割込み信号が入力された場合は,まず スキップモードがキャンセルされ,それからプログラム割込み機能が実行され ます。

4.9.4 工具寿命管理機能

• M,S,T あるいは B 指令が入っているブロックの実行中にプログラム割込み 信号が入力された場合,軸が動作中であれば軸が減速停止してから割込みプロ グラムにジャンプします。割込み信号が入力されたときに M あるいは T 機能 が実行中であれば,M あるいは T 機能完了信号が入力されてからジャンプし ます。

• ソリッドタップモードでタッピング実行中にプログラム割込み信号が入力され た場合は,ソリッドタップブロックが完了してから割込みプログラムが実行さ れます。

4.9.4 工具寿命管理機能

YS840DI工具管理システムを使用すれば,工具管理,工具寿命,およびワークカ

ウント監視の各機能を実行することができます。