4 章
4.8 プログラム支援機能 (2)
4.8.1 作業エリア制限 (G22, G23)(開発中)
4.8.2 面取りおよびコーナ丸味付け指令
面取りおよびコーナ丸味付けブロックは次に示す箇所に自動的に挿入できます。
- 直線補間ブロックと直線補間ブロックとの間 - 直線補間ブロックと円弧補間ブロックとの間 - 円弧補間ブロックと直線補間ブロックとの間 - 円弧補間ブロックと円弧補間ブロックとの間 , C_; 面取り
, R_; コーナ丸め
説明
直線補間(G01)あるいは円弧補間(G02 あるいは G03)を指定するブロックのエ ンドに上記の指定が追加されると,面取りブロックあるいはコーナ丸味付けブ ロックが挿入されます。面取りブロックとコーナ丸味付けブロックは連続して指 定できます。
例
N10 G1 X10. Y100. F1000 G18;
N20 A140. , C7.5;
N30 X80. Y70. A95.824, R10.;
図 4.25 面取りおよびコーナ R
制限事項
ISO G コードモード
ISO G コードモードでは,アドレス C は,軸識別子としても,輪郭上の面取り識 別子としても使用されます。
アドレス R はサイクルパラメータとしても,輪郭中の半径識別子としても使用さ
X (X80, Y70)
(X10, Y100)
(X31, Y75) 140
95.824
R1 (X70, Y50)
=10
=7.5
Y
4.8.2 面取りおよびコーナ丸味付け指令
DIN 規格言語 モード
半径識別子と面取り識別子は,DIN規格言語 モードでマシンデータによって定義 されます。これによって名称が混同されることが防止されます。半径識別子また は面取り識別子の前にはコンマを入れてはなりません。関連する MD は次のとお りです:
半径用の MD: $MN_RADIUS_NAME 面取り用の MD: $MN_CHAMFER_NAME
平面選択
面取りとコーナ丸味付けは,平面選択(G17,G18,あるいは G19)で指定された 平面中でしか実施できません。これらの機能は平行軸については実施できません。
平面切換え
面取りブロックあるいはコーナ丸味付けブロックは,同一の平面中で実行される 移動指令についてしか挿入できません。平面切換え(G17,G18,あるいは G19 が 指定されている)直後のブロック中には,面取りもコーナ丸味付けも指定できま せん。
次のブロック
面取りあるいはコーナ丸味付けを指定するブロックの後には,直線補間(G01)あ るいは円弧補間(G02 あるいは G03)を使用する移動指令を指定するブロックが 続く必要があります。次のブロックに移動指令が指定されていなければアラーム が出ます。
座標系
座標系が変更されたか(G92,あるいは G52 ~ G59),あるいはレファレンス位置 復帰が指定された(G28 ~ G30)直後のブロック中には,面取りもコーナ丸味付 けも指定できません。
移動距離 0
2 つの直線補間演算が実施される場合,面取りブロックあるいはコーナ丸味付けブ ロックは,2 つの直線のなす角度が +1 以内であれば,移動距離がゼロであると見 なされます。直線補間演算と円弧補間演算が実施される場合,直線と円弧の接線 のなす角度が +1 以内であれば,コーナ丸味付けブロックの移動距離はゼロである と見なされます。2 つの円弧補間演算が実施される場合,交点での円弧の接線同士 の角度が +1 以内であれば,コーナ丸味付けブロックの移動距離はゼロであると見 なされます。
ネジ切削
ネジ切削ブロック中ではコーナ丸味付けを指定できません。