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「継続教育の案内」

ドキュメント内 ARES41号 法人税法研究 租税法講義資料2009 (ページ 85-89)

社団法人不動産証券化協会 専務理事 

巻島 一郎

市場の発展を担う使命感あふれたリーダ ーの集団を形成する、これが第一の目的 です。

そのために、マスターの皆様には、「優れ た実務能力」だけではなく、「高い職業倫 理意識」「市場の発展を担う使命感」「幅広 いネットワーク」これらの4つの能力を身に 付けていただきたいと思います。

マスターのマークの4つの柱は、今申しあ げた4つの能力を表しています。

青い色の柱の高さが一番高いのは、2つ目 の「職業倫理意識」に対応した柱です。二 番目に高いのは、3つ目の「使命感」、次が

「実務能力」、4番目が「ネットワーク」で す。そして、青い柱の下に影が付いていま すが、この影の長さは、一番長いのは3つ 目の「使命感」、次が「職業倫理意識」、3 番目が「ネットワーク」、最後が「実務能 力」となっています。青い柱は、マスター 資格者の表に現われている能力の順序、灰 色の柱は、マスター資格者の内面に秘め られている能力の順序、これらを表してい ます。

マスター資格制度の第二の目的は、「信頼 される市場を創造する」ことです。

マスター資格制度は5つの制度からできて います。

1.のマスター養成講座の履修、2.の実務経 験要件の義務、皆様はこれらを満足されて マスターになられたわけですが、3番目の制 度として、「継続教育」があります。

不動産証券化の諸制度は、変化のはげし い分野です。当協会では、これらに対応し たさまざまな継続教育講座を充実させてい こうとしています。皆様は、毎年、30ポイ ントは継続教育を受けていただかなければ なりません。

4番目の制度は、倫理行動モニタリングで す。具体的には、「マスター職業倫理規定」

の遵守、誓約書の提出、氏名の公表、5年 毎のマスター同士でのピアレビュー、など です。

5番目の制度は、フェロー制度です。協会 活動に理解があり、マスターを応援しよう というトップ経営者や有識者の方々に「フ ェロー」にご就任いただき、世話人として イベントへの参加や、トップセミナーなど

1. リーダーの育成 

1. 優れた実務能力 

2. 高い職業倫理意識 

3. 市場の発展を担う使命感 

4. 幅広いネットワーク 

マスター資格制度の内容  マスターに求められるもの 

講習会、委員、講師、執筆  1. マスター養成講座  2. 実務経験要件の義務  3. 継続教育 

4. 倫理行動モニタリング 

①「マスター職業倫理規程」 

②誓約書の提出 

③氏名の公表 

④ピアレビュー(5年毎) 

5. フェローの応援  1. 優れた実務能力 

2. 高い職業倫理意識 

3. 市場の発展を担う使命感 

4. 幅広いネットワーク  2. 信頼される市場の創造 

マスター資格制度の第三の目的は、「活性 化した業界をつくる」ことです。先程来ご 説明いたしましたように、マスターは、継 続教育を受けなければなりません。この継 続教育は、「相互教育による知識の共有化」

をコンセプトにして組み立てられています。

そして、私たちは、「相互教育による知識 の共有化」によって、業界をもっともっと 活性化したいと考えています。

私たちの業界は、以前は、数少ない先頭 グループのプレーヤーと、それに追いつこ うとしても距離感を感じている新規参入グ ループから成りたっていたように思います。

これに対して、現在はすでにそうなりつつ ありますが、目標とする業界構造はどのよ うなものでしょうか。

それは、先頭グループの会社も多く、ま た新規参入によって後続グループも増え、

さらに、マスター資格制度のような教育プ ログラムによって、先頭グループに追いつ くための課題がわかりやすい業界構造で す。そのような構造にするためには、この 図の緑色の矢印のように、先頭グループか ら後続グループにスムースに知識の移転が 起こるような仕組みが必要となります。こ の知識の移転は、これまでは、人材の流動 化によって図られることが多かったように 思います。

しかし、これからは、教育プログラムを 通じた「相互学習による知識の共有化」に よっても知識の移転を起こし、活性化して

にお集まりのマスターの皆様は、業界の発 展を担う使命感を持ったリーダーの方々で す。自分の知識を自分だけのものにしてお くのではなく、業界のために積極的に提供 していく姿勢や積極的な活動が求められて います。

私たちは、このような活動のことを「相 互学習による知識の共有化」と呼んで、教 育プログラム全体、中でも「継続教育」を 支えるコンセプトにしています。

皆様方が学ぼうとしているのは、役に立 たない学問ではありません。実務のための 知識であり、実務のための理論です。した がって、教える側も主役は皆様方・実務家 でなければなりません。learn each other、

すなわち相互教育による知識の共有化のた めの活動が、マスターの教育プログラムな のです。

ここにありますように、継続教育は、受 身の学習だけでなく、執筆、講演、ユニッ ト活動、協会の委員会活動など、積極的な 活動も含まれます。

これによって、人的ネットワークを作る

力、たとえば、相手の立場にも立てる能力、

必要なときには原点に立ち返って考えるこ とができる能力、これらが磨かれ、大きな 変化にも対応できる業界になることを願っ ています。

私の話は以上ですが、来年のマスターコ ンベンションは、6月30日、水曜日に開催 する予定です。来年は、マスターの方々に よってもっと多くのセミナーを行い、さら に充実したコンベンションにしたいと考え ています。これからも皆様の積極的な参加 をお願いいたします。

長時間、ご静聴、ありがとうございました。

経済分析の仕事を長くやっていると、これはいいチャンスだなと思うことが何度かありま したが、今回の金融危機をきっかけとした世界経済の、そして日本経済の変化を見定めると いうことは、今まで私が見てきた日本経済、そして世界経済の流れの中でも大変興味深いも のだと思っています。

今回の金融危機の背景には、アメリカでの金融商品の構成があったことは皆さんご存じの とおりですが、サブプライムローンをきっかけとして、なぜこれだけ大きな不均衡が生じた のかを考えますと、これを、ただ単にこの仕事に携わっていた人の貪欲さとか、そういうこ とだけでは説明できないものがあります。

私は、アメリカが資本主義国であるにもかかわらず、「フェアネス」を強調せねばならな かった国柄であったことが、これを生んだのだと思っています。どういうことかといいます と、資本主義の長い歴史の中において、貧しい人たちは当然出てくるわけですが、社会の亀 裂を大きくしないために、「公平さ」は不可欠だったのです。どういう形でこれを表すのか、

多くの人が様々な形で努力したのですが、その中で出されたのはオーナーシップ・レボリュ ーション、要するに、住宅に代表される資産を所有することを通じて、社会の前進、社会に おける富の蓄積の何かに手をかけることができる仕組みを作るべきだという考え方だったの です。これは資本主義アメリカの中において、過去30年ぐらいの間、大変強い考え方だった と私は思います。

1970年代の初め、ちょうど私が勉強し始めたころ、やはりアメリカで勉強していた人たち のうちの何人かは、我々がちょうど安手の分譲マンションを購入するのと同じ頃に、住宅ロ ーンを組み家を建てましたが、彼らは頭金20%を用意できるまでは、夫婦で歯を食いしばっ て、お金を貯めていました。当時、住宅を購入するには頭金が住宅価格の20%は必要だった のですが、それから頭金の比率がどんどん下がってきまして、21世紀を迎えるころには、つ

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