7.2 適用船種拡大の取り組み
7.2.2 空気潤滑システム適用時の検討事項
空気潤滑システムの適用船種拡大を行うにあたり,空気潤滑システムの搭載をスムーズに進める ために設計時に留意すべき点について整理を行った。また,設計の迅速化に対応するために,標準 仕様と設計標準の整備を行った。
(1)空気吹き出し孔
吹き出し位置は船体表面ができるだけ広く空気で覆われるように決められる。一般的に,バルク 船など船速が遅く肥えた船は,平坦な船底形状を有し,一方フェリーなど高速船は,船体が痩せて いるため平坦な船底部分が少ない。概ね,船は肥大船と痩せ型船に分類できるので,それぞれに適 した吹き出し位置を検討した。Fig.7.3に船底から見たときの喫水線と船底平坦部の範囲を示す。
上図に肥大船,下図に痩せ型船を示している。広い平坦部を有する肥大船は船首部に一箇所の吹き 出し孔を配置し,平坦部が船首と船尾で小さくなっている痩せ型船は,三箇所に吹き出し孔を分割 配置した。
Fig.7.3: Location of air outlets.
(2)空気室(チャンバ)
ブロワから送られた空気は,吹き出し孔に設けたチャンバに送り込まれ,船底の開孔から吹き出 されると同時に,海水との摩擦でせん断され気泡となり,船体に沿って流れ去る。Fig.7.4にチャ ンバの一例として船首尾方向の断面図を示す。この例では,内底板をチャンバの上板として利用し ている。チャンバの側面にはマンホールを設けており,内部のメンテナスの際はここから進入する ことができる。チャンバの幅方向の大きさは,船毎に船体形状などを考慮して決定する。
Fig.7.4: Example of chamber configuration.
(3)開孔の形状と配置
船底の開孔は,Fig.7.5に示すような小判型の長円とした。寸法および開孔の個数は,空気潤滑 システムの設計条件に応じて検討を行い決定する。開孔間の間隔,ロンジ材や壁との距離は,応力 集中などに配慮して決定する。必要に応じて開孔部の板厚を増すこともある。
Fig.7.5: Arrangement and shape of opening(bottom plan).
(4)配管系統図
Table 7.2に空気潤滑システム構成機器を示す。ブロワ,制御弁,インバータ,制御盤,操作盤
などで構成される。ブロワから送られた空気は,空気配管を通り,船底に設けたチャンバに送り込 まれる。空気潤滑システムの配管概念図をFig.7.6に示す。
Table 7.2: Air lubrication system components.
Equipment/device Details
Blower (including air cooler and electric motor) Electriv motor driven, Turbo blower Flow control valve
Sea valve
Cooler inlet valve
MGPWNote1)injection valve
Blower inverter panel 440V, Frequencey converter
Air lubrication system control panel
Air lubrication system operation panel (LCD) 15 inch, Touch panel type Flow meter
Note 1:Marine Growth Prevening Water, MGPW
Fig.7.6: Outline arranegement of air lubrication system.