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せん断力計測結果

ドキュメント内 九州大学学術情報リポジトリ (ページ 76-79)

4.7.1 船底観測時のせん断力計測結果 

本船の空気潤滑システムの摩擦抵抗低減効果を確認するため,空気潤滑システム作動時/非作動 時におけるせん断力計測を実施した。ここでのせん断力は,Fig.4.5に示す最船尾側に設置したせ ん断力計による計測値である。計測は,水中曳航体による船底観測時に実施し,対水速度とせん断 力の時系列,空気潤滑システム作動状態のトリガーを収録した。

Fig.4.19に,空気潤滑システム をOFFONOFFに切り替えた時の時系列を示す。まず,

空気潤滑システムOFFの状態では,対水速度の増加に伴いせん断力が大きくなる様子が確認でき る。その後,速度を維持した状態で空気潤滑システムを作動すると,せん断力が小さくなることを 確認できた。

Fig.4.20は,空気潤滑システムをONOFFに切り替えた際の気泡状況を示したものである。

空気潤滑システムOFFと同時に船底を覆っていた気泡が流れ去り,船体表面がはっきりと見える 様子が伺える。Fig.4.19の破線で囲まれた部分においては,空気潤滑システムをOFFにした直後 にせん断力が増加し,その後,対水速度の低下に伴ってせん断力が小さくなることが確認できる。

Fig.4.19およびFig.4.20から,船底に沿って貼り付くように流れた気泡流によりせん断力が低

下することが確認できた。

Fig.4.19: Trend data shear stress and water speed (Results of ship bottom observation).

Fig.4.20: Results of ship bottom observation at Point 6 (Vs=9.8 kn, ONOFF).

4.7.2 速力試験時のせん断力計測結果

Fig.4.5に示した位置で計測したせん断力の出力を(4.1)式で無次元化して空気潤滑システム作

動時のCf を求め,空気潤滑システム作動時(tb=0 mm)の摩擦抵抗係数Cf0で除して得られた空 気潤滑システム作動時の局所摩擦抵抗低減率(Cf/Cf0)Fig.4.21に示す。

Cf = Rf

0.5ρ U2S (4.1)

ここに,Rf はせん断力計出力,ρは海水密度,U は対水速度,Sはせん断力計の検力部面積を示す。

相当空気厚さtbは(4.2)式で定義され,空気供給量を変更して3 mm5 mm7 mmとした。

tb= Qa

BaU (4.2)

ここに,Qaは空気供給量,Baは気泡が覆う幅,U は航海速度である。

計測結果より,本船の空気潤滑システムによる局所摩擦抵抗は,相当空気厚さが大きいほど小さ

くなり,tb=7 mmの時,空気潤滑システム非動作の抵抗値に対して最大50 %程度減少することを

確認した。

一方で,日夏らは,50 m長尺模型船を用いて,吹き出し空気量を変化させて抵抗を計測してい る。長尺模型船であることから抵抗成分のほとんどが摩擦抵抗であると考えられる。そこで,日夏 らの実験結果[86]と本論文の実船計測結果を比較して,Fig.4.22に示す。図中,センターキールは 長尺模型船が傾斜した際の空気の偏りを少なくするために取り付けられたもので,実船計測との比 較にはセンターキールありの結果の方が相応しいと考えられる。相当空気圧の増加に伴う摩擦抵抗 低減効果を比較した結果,今回実施した実船計測結果と日夏らの実験結果は良く一致していること が確認できた。

Fig.4.21: Local skin friction reduction with operation.

Fig.4.22: Correlation between drag reduction and air layer thickness(NMRI)) [86].

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