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 この単純集計表の数値を見ると、どのカテゴリーも全く思わなか ったが一・番多く、一度だけゆ二、三度→たびたびゆなん度と思う回

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数の多くなるカテゴリーほど、その割合は逆}ま少なくなる傾向を持 っている。つまり、どのカテゴリーにおいても非常によく似た解答 傾向を示しているといえる。このことは、すべてのカテゴリーを対 象とする2次元クロス集計からも確かめることができた。

 また、全学的に、実音テストの実施による認知的なテスト不安は それほど高くは早かったといえそうであるが、この単純集計表から はこれ以上断定的なことはいえないと思われる。

 そこで、この認知的なテスト不安が実音テストの結果に与えた影 響を探るために、この認知的干渉度調査のひとり一一人の結果を得点 に換算し、この数撞と実音テストの得点との相関係数を測定したの である。この湖定は、再検査法により2回実施した実音テストそれ ぞれについておこなった。

 得点の換算の方法であるが、100点満点からの減点方式で5っ のカテゴリーのうち、全く思わなかったは減点0、一度だけ思った は減点2.5、二、三度思ったは減点5、たびたび思ったは減点7.

5、なん度も思ったは減点10とし、10個のアイテムの減点を合 計し、児童ひとり一人の認知的干渉度がないと思われる確率を得点 で表したのである。そして、この得点と実音テストの得点の相関係 数を求めることにより、認知的なテスト不安と実音テストの関係を 探ろうとしたのである。

一220一一

認知的テスト不安との相関関係

表4−25

「一一「禰颪「

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第一回実音テスト

第二回実音テスト

一e.e26 一〇.116

      O.035

Lm一一一一一一一一一一一一一一一L一一一一一一一一

一〇.043

 上記の数値からいえることは、双方の得点自身にはあまり、相関 関係がみられないことである。つまり、前述の方法で算出した認知 的テスト不安の得点の平均が、72.7であるのに対して、第一回 実音テストの平均点が62.32、第二國の実音テストが64.1

6と10点近く、あるいはそれ以上の開きがある。

 このことの意味を確かめるためにこの2っの得点群に対してt検 定をおこなったところ、認知的テスト不安の得点の平均と第一回実 音テストの得点の平均との間のt値は4.534で、これは0.1

%水準のt値3。460より高く、99.9%の確率で有意差があ

るといえる。

一221一一

 また、第二回実音テストの平均とのt検定では、t値は2.41 3であり、この植は2%水準で有意差があるといえる。

 つまり、双方の得点自身にはっきりした有意差があるため、相関 係数:は第一一一回実音テストで一〇,026、第二回実音テストでO,

035と低い数値になったのである。

 一方、順位相関係数:も、第一回実音テストとの関係で一〇.11 6、第二回実音テストで一〇.043と負の相関係数を示している。

 この順位相関係数は、0に近い負の相関係数であるから、有意性 の検定をするまでもなく相関関係はないに等しい。しかし、第一回 実音テストの順位相関係数は、一〇.1を超えていることから逆に 負の有意な相関関係がないか検定したところ、t値は1.156で

20%水準においてさえ有意性がないことがわかった。

 この相関係数:と順位相関係数の数値からいえることは、認知的テ スト不安は実音テストの得点にそれほど影響を与えていないという

ことである。

 さらに、このことを裏付けるために、実音テストの得点の高かっ た児童と低かった児童をそれぞれ上位と下位から2◎人ずつを抽出 し、そのテスト不安について比較してみた。その結果をまとめたも のが、次の表である。

一222一

表4−26

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1

第一國実音テストの高得点群

;テスト不安の得劒平野

 I      t

十一一i

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75.5

の低得点群 欝,蔦

表4−27

       ll テスト不安の得点の平均

 つまり、この表においても、実音テストの得点とテスト不安の得 点との聞には何ら相関関係のないことが確かめられたのである。

 ただ、この分析は実音テストの結果からみたテスト不安であ!l、

テスト不安の望洋からみた実音テストの結果ではない.

 そこで、念のために、テスト不安の高い児童と低い児童をそれぞ れ上位と丁位から20人ずつ揺出し、その児童の実音テストの結果 について、ま允その一図鑓と:二轡§の変化について調べてみた毒  次善示す表が、そのまとめである。

      表4−28

1

第二鐵実脅テストの高得点群

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75.125・

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 この表からいえることは、第一回実音テストにおいても、また第 二画実音テストにおいても、その高得点群と抵得点群の間には、こ の認知的テスト不安について獄とんど差がみられないことである。

 この表はその華燭が示すように、今までの検定や分新の結果と少 し違う雰囲気を持っている。

 つまり、実音テストの第.…遜自の得点平均麺ついては、テスト不

一223一 一224一

安の高い児童群も低い児童群もそれほどの違いをみせていないけれ ども、第二園目の得点ではその様相が変わる。

 すなわち、テスト不安の高い児童群では、その平均点がやや低く なり、逆にテスト不安の低い児童群ではやや高くなるという様相を

示している。

 また、このことにも関達するが、テスト不安の高い児童は同ごテ ストであるにもかかわらず、実音テストの一回目と二回目との得点 の差が大きいという傾向を持っている。一回目と比べた二画目の得 点の変化を、それがプラスあるいはマイナスにかかわらず絶対値で 表しその平均を求めたところ、テスト不安の高い児童群では12.

367、テスト不安の低い児童群では8.522という数値になっ た。このことは、テスト不安の高い児童の得点が、テスト不安の低 い児童と比べてより不安定であることを示ししており、テスト不安 の高い児童が実音テストにおいて、十分力を発揮できていない時が あることを暗示しているのかもしれない。

 しかし、テスト不安の高い児童群もまたテスト不安の低い児童蕃 も共に実音テストの平均得点は、一回Eにおいても二回目において も全体の平均得点を下回っている。それゆえ、先嶽ど述べた相関係 数や順位相関係数の低さ、また実音テストの得点をもとにしたテス ト不安の得点平均の比較とあわせて考える時、実音テスト実施に瞭

一225一

して、児童の認知的テスト不安は実音テストめ結果にそれほど深刻 嶽影響は与えていないといえる。

 最後に、滋賀県小学校音楽科実音テスト(高学年)の実施におけ る児童のテスト不安についてまとめると以下のようになる。

(1),実音テストと認知的テスト不安との問には、何ら有意な相関関   係はみられない。

(2),実音テストの高得点群と低得点群の間では、双方のテスト不安   の得点はほとんど差がない。

(3),テスト不安の高得点群と抵得点群を比べると、双方の実音テス   トの得点では、二回目において少し差がみられる。しかし、共   に全体の平均を下回るという共通点があり、テスト不安が実音   テストの結果に深刻な影響を与えたとはいい難い。

 つまり、滋賀県小学校音楽科実音テストは、児童にそれほど認知 的テスト不安を与えるテストではなく、この点については良好であ

るといえる。

注1…  資料編の認知的干渉度調査及びアンケート用紙を参照

注  2…       同上

一226一

    第五章 望ましい実音テストの姿と今後の課題

 この章においては、第四章で具体的に分析した滋賀県小学校音楽 科実音テストを基盤として、第三章で述べた様々な標準化された音 楽能力テストを参考にしながら、小学校音楽科における望ましい実 音テストの姿を描いてみたい。

 具体的には、第一節において、 「望ましい実音テスト」について の概念規定をおこなう。特に、 「望ましい』とはどのような状態を さすのか、また、 「実音テストsとは、この場合どういう性格のテ ストなのかについて、はっきりさせておきたい。

 第二節においては、第一節で述べられた「望ましい実音テスト」

を構成する問題の条件について述べる⑫特に、信頼度、妥当性を高 めるための原則的なことに焦点を当てて、論を進める。

 第三節では、第二節で述べた「望ましい実音テスト」の条件に合 致する聞題について、各要素毎に具体的な内容を示しながら、 9 望

ましい実音テスト」の姿を描いていきたい。

 そして、最後に第四節において、 「望ましい実音テスト」を実際 に実施して学習指導改善につなげていく上での問題点や今後の課題

について述べる。

      第一節 「望ましい実音テスト」とは

 この論文において、 『望ましい実音テスト」とは、どのようなテ

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ストを意味するのかについて考えていきたい。

 まず、 「望ましい」とは、信頼度が高く、かつ十分な妥当性を持 ち、客観性が高いという意味で用いている。つまり、この「璽まし い」に限れば、諸外国においては標準化された音楽能カテストであ るウィング音楽的知能標準テストやドレイク音楽テストのリズム・

テスト、またゴードン音楽適性プロフィールやベントリー音楽能力 尺度などがあげられるし、我が国においては.私自身がその高い信 頼度を実証した音磧式一小学校用音楽能力診断テストも「望ましい」

テストである。

 次に、「実音テスト」2いうことについてであるが、私自身、小 学校音楽科という児童生徒の全人格的発達をねらいとする義務教育 に携わる人間として、音楽の専門教育における純粋の素質的な音楽 能力を測定する音感テストを指向するものではない。つまり、H々 の音楽科の授業の中で、意図的にあるいは無意識にく本当は計画的 にかっ継続的に客観性の工夫をしておこなうべきものであるが)お こなわれている観察法という評価方法では、十分に測定できない児 童の音楽能力を測定するためのテストがここでいう実音テストであ る。それゆえ、私の考える「実音テスト」とは日々の音楽科の授業 に根ざしたものであり、このテストを通して児童の実態を見つめ直 し、学習指導改善の基盤とするものである。具体的にいえば、私が

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