• 検索結果がありません。

病院に寄せられた危害情報の概要

ドキュメント内 消費生活年報2010 (ページ 53-66)

~全国のデータから~

5 病院に寄せられた危害情報の概要

2009年度に危害情報収集協力病院(20病 院)から収集した危害情報は8,668件であり、

前年度の8,260件と比べると408件(104.9%)

の増加であった。(表1、図1)

⑴商品等分類別件数、商品・役務別危害件数

①商品等分類別件数

事故の原因となったものを商品等分類別に みると、上位3位は、主に机・テーブル類、

椅子、ベッドなどの家具類や、庖丁などの調 理器具が含まれる「住居品」2,616件(30.2%)、

階段、主にドアなどの建具、床が含まれる「土 地・建物・設備」2,478件(28.6%)、主に滑り 台、ブランコ、鉄棒などの遊具、主にカッター ナイフなどの他の文具・事務用具、園芸用品 が含まれる「教養娯楽品」1,397件(16.1%)

であった。(表2、表5)

②商品・役務別危害件数

商品・役務別にみると、上位3位は「家具 類」835件(9.6%)、「階段」731件(8.4%)、

「自転車」565件(6.5%)となっている。次 い で、「 調 理 器 具 」502件(5.8%)、「 建 具 」 438件(5.1%)、「床」335件(3.9%)、「遊具」

307件(3.5%)となっている。以下、「四輪 自動車」275件(3.2%)、主に塀、車庫など の「屋外装備品その他」253件(2.9%)、「道路」

189件(2.2%)である。(表14)

⑵被害者の性別・年代

危害を受けた被害者を性別にみると、男性 4,523件(52.2%)、 女 性4,145件(47.8%) で

やや男性が多かった。年代別では、10歳未満 が3,420件と全体の39.5%を占めており、中で も0~2歳の乳幼児は1,838件(21.2%)で最 も多かった。10歳代の695件(8.0%)と合わ せると、20歳未満で全体の約47.5%を占め た。なお、20歳代は594件(6.9%)であった。

40歳代までは男性が多いが、50歳代以降は 女性が多くなる傾向にあった。(表15)

⑶危害の程度

協力病院から収集した情報は、危害の程度 を次の5段階に分類している。

軽 症:入院を要さない傷病

中等症: 生命に危険はないが、入院を要する 状態

重 症: 生命に危険が及ぶ可能性が高い状態 重篤症:生命に危機が迫っている状態 死 亡

危害の程度ごとに集計したところ、入院を 要さない軽症が7,937件(91.6%)と最も多 く、以下、中等症が694件(8.0%)、重症が 14件(0.2%)、重篤症が1件(0.0%)であっ た。死亡は22件(0.3%)であった。

年代別にみると、10歳未満は件数は多いが 9割強は軽症であった。軽症の割合は、80歳 以上を除きどの年代も9割~8割であった が、年代が上がるにつれ減少する傾向にあっ た。死亡22件では、0~2歳が1件、60歳代 が3件、70歳代が6件、80歳以上が12件であっ た。(表16)

⑷年代別の危害発生上位10商品・役務 年代別に危害発生件数上位の商品・役務を みると、商品・役務別件数で最も多かった

「家具類」は、0~2歳、3~5歳で1位、

70歳代、80歳以上で2位、6~9歳、60歳代 で4位となっていた。

年代ごとの特徴をみてみると、10歳未満の 1位は「家具類」、2位は「遊具」、3位「階 段」で、続いて「建具」、「自転車」であった。

年齢をさらに細分してみると、0~2歳、3

~5歳は「家具類」、6~9歳は「遊具」が 1位であった。

10歳代は1位が「自転車」、以下主に野球 ボールなどの「野球用品」、「建具」、「階段」、

「遊具」であった。

20歳代から50歳代は、1位から3位までが 同じとなっており、「調理器具」、「階段」、「自 転車」であった。

60歳代は「階段」、「調理器具」、「自転車」、

「家具類」、「道路」、主に鎌、剪定バサミ、芝 刈り機などの「園芸用品」であった。

70歳代は「階段」が最も多く、次いで「家 具類」、「床」、「自転車」、主に車庫などの「屋 外装備品その他」の順であった。

80歳以上では「床」が最も多く、「家具 類」、「階段」、「玄関」となっており、他の年 代と比べ「床」の順位が高かった。(表17)

⑸危害内容別商品・役務

危害内容別にどんな商品・役務が多かった かをみると、「打撲傷・挫傷」(3,152件)で は、「家具類」が487件(15.5%)で最も多く、

「 階 段 」440件(14.0%)、「 自 転 車 」308件

(9.8%)などが続いた。

「刺傷・切傷」(2,218件)では、「調理器具」

485件(21.9%)の他、「家具類」193件(8.7%)

や「他の文具・事務用具」137件(6.2%)な どであった。

「骨折」(1,014件)は、「床」138件(13.6%)

に次いで、「階段」119件(11.7%)、「自転車」

105件(10.4%)、「家具類」104件(10.3%)な どが多かった。

「熱傷」(955件)は、「湯」が84件(8.8%)

と多く、「油脂」72件(7.5%)、主に味噌汁 などの「調理食品」69件(7.2%)が多かった。

「異物の侵入」(436件)は、誤飲の事故な どであるが、主にタバコなどの「タバコ用品」

が86件(19.7%)と多かった。

2.危害情報システムに見る危害・危険情報

⑹上位3商品・役務の危害の概要

危 害 の 上 位 3 商 品・ 役 務 で あ る「 家 具 類」、「階段」、「自転車」の概要は以下のとお りである。(表18)

① 家具類(835件)

10歳未満が547件で最も多く、全体の65.5%

を占めた。中でも0~2歳が357件(42.8%)

で突出して多かった。10歳未満に次いで多い のは80歳以上の86件(10.3%)、70歳代の56件

(6.7%)となっていた。

危害内容は「打撲傷・挫傷」が487件(58.3%)

で最も多く、次いで「刺傷・切傷」193件(23.1%)

で、全体の8割を占めた。以降「骨折」104件

(12.5%)が続いた。

【事例】

・自宅の寝室ベットで就寝中に寝返りをした 際に転落して大腿部を骨折、腰部を強打し た。(70歳代・女性)

・店内にあったキャスター付きの机に手をか けたところ、ストッパーがかかっておらず 動き出したため転倒した。(80歳以上・女 性)

・事務用のキャスター付椅子に座ろうとした ところ、椅子が動いたため尻もちをつくよ うに転倒し、腰部を骨折、後頭部を打撲し た。(70歳代・男性)

② 階段(731件)

10歳未満が261件で最も多く、全体の35.7%

を占めた。中でも0~2歳が166件(22.7%)

で突出して多かった。10歳未満に次いで多い の は70歳 代 の80件(10.9%)、60歳 代 の76件

(10.4%)となっていた。

危 害 内 容 は「 打 撲 傷・ 挫 傷 」 が440件

(60.2%)で最も多く、次いで「骨折」119件

(16.3%)で、全体の76.5%を占めた。以降「刺 傷・切傷」93件(12.7%)が続いた。

【事例】

・階段を1段踏み外して転倒し、左膝を打撲

した。安静にしていたが徐々に腫れ、歩行 が困難となったため受診したところ左膝蓋 骨を骨折していた。(50歳代・男性)

・キャリーバックを持っていたところ、バラ ンスを崩して階段から転倒し、大腿部を骨 折、頭部を打撲した。(80歳以上・男性)

・階段を1、2段踏み外し頭部打撲により出 血。意識を消失しており急性硬膜下血腫、

外傷性クモ膜下出血であった。(70歳代・

女性)

③ 自転車(565件)

10歳未満の200件(35.4%)が最も多く、

次いで10歳代107件(18.9%)であり、20歳 未満で半数以上を占めた。

危 害 内 容 は「 打 撲 傷・ 挫 傷 」 が308件

(54.5%)、次いで「骨折」105件(18.6%)、「刺 傷・切傷」61件(10.8%)であった。

【事例】

・自転車で走行中、路肩に止めてあった車を 避けようとしたところ、道路の段差につま づいて転倒し左大腿骨頚部を骨折した(40 歳代・男性)。

・下り坂を自転車でブレーキをかけながら走 行していたところ、ハンドルを取られて転 倒し、顔面と左半身を打撲、挫傷した。(20 歳代・男性)

・歩行中に後方より自転車に衝突されて転倒 した。翌朝、上腹部痛があった。病院での 待ち時間に嘔気が現れ、嘔吐を3回した。

(70歳代・女性)

⑺入院事故の危害内容別、商品・役務別件数 入院を要した事故は779件であった。危害 内 容 で 最 も 多 か っ た の は「 骨 折 」430件

(55.2%)で、「床」、「階段」、「自転車」、「家 具類」、「遊具」などによる事故が目立った。

次いで多かったのは「打撲傷・挫傷」84件

(10.8%)で、「自転車」、「家具類」、「階段」、

「床」、主にはしご、脚立などの「家庭用手動

工具」によるものが目立った。

3位は「熱傷」65件(8.3%)で、「石油」、

「油脂」、「湯」、「鍋類」、「電気ポット類」な どによるものが多かった。(表19)

⑻入院事故事例

・夜中にトイレに行こうとベッドから降りた 際に足を滑らせ転倒し、大腿部を骨折し た。(80歳以上・女性)

・食事中、箸が床に落ちたため、体勢をかえ 椅子にもたれて拾おうとしたところ、転倒 して大腿部を骨折した。(80歳以上・女性)

・自転車で走行中、段差につまづいて転倒 し、左上腕を骨折した。(10歳未満・男児)

・シャワーの熱湯を両足に浴びた。左足の足 底は2度のやけどであった。(80歳以上・

男性)

・約2mのハシゴから転落し3~4分の意識 消失があり、いびきをかいていた。外傷性 クモ膜下出血、急性硬膜外血腫を負った。

(70歳代・男性)

⑼死亡事故事例

・階段で転倒し入院していたが、くも膜下出 血にて死亡。(80歳以上・女性)

・食パンを食べていてのどに詰まらせ、倒れ ているのを家族が発見し、救急車を要請し たものの窒息で死亡。(60歳代・女性)

・浴槽で水面に顔をつけているのを家族が発 見し、救急隊を要請。蘇生処置するも効果 なく、溺水、心肺停止で死亡。(70歳代・

女性)

(相談部危害情報室)

2.危害情報システムに見る危害・危険情報

表9 危害発生件数上位10商品・役務の推移(消費生活センター)

順位 2005年度 6,511件 2006年度 7,054件 2007年度 8,545件 商品・役務 件数 割合

(%) 商品・役務 件数 割合

(%) 商品・役務 件数 割合

(%)

1 健康食品 735 11.3 エステティックサービス 646 9.2 エステティックサービス 633 7.4

2 エステティックサービス 584 9.0 健康食品 547 7.8 医療サービス 632 7.4

3 化粧品類 556 8.5 医療サービス 543 7.7 化粧品類 611 7.2

4 医療サービス 451 6.9 化粧品類 484 6.9 健康食品 509 6.0

5 外食 232 3.6 外食 261 3.7 調理食品 390 4.6

6 美容院 186 2.9 美容院 205 2.9 外食 361 4.2

7 飲料 171 2.6 調理食品 163 2.3 菓子類 239 2.8

8 歯科治療 159 2.4 賃貸アパート・マンション 154 2.2 美容院 226 2.6

9 調理食品 144 2.2 歯科治療 138 2.0 歯科治療 185 2.2

10 賃貸アパート・マンション 105 1.6 家庭用電気治療器具 123 1.7 飲料 183 2.1

順位 2008年度 8,434件 2009年度 8,217件 商品・役務 件数 割合

(%) 商品・役務 件数 割合

(%)

1 化粧品類 615 7.3 医療サービス 640 7.8

2 医療サービス 577 6.8 化粧品 638 7.8

3 エステティックサービス 520 6.2 エステティックサービス 610 7.4

4 健康食品 460 5.5 健康食品 459 5.6

5 外食 356 4.2 外食 363 4.4

6 調理食品 286 3.4 調理食品 241 2.9

7 飲料 256 3.0 美容院 227 2.8

8 美容院 244 2.9 家具類 198 2.4

9 菓子類 226 2.7 歯科治療 191 2.3

10 歯科治療 210 2.5 飲料 168 2.0

(注)2010年5月末日までの登録分。2007年度から「経由相談」を除いている。2009年度から商品・役務等分類の一 部を変更したため、2008年度以前と2009年度以降での時系列の比較はできない。

表10 危険発生件数上位10商品・役務の推移(消費生活センター)

順位 2005年度 2,819件 2006年度 3,597件 2007年度 4,558件 商品・役務 件数 割合

(%) 商品・役務 件数 割合

(%) 商品・役務 件数 割合

(%)

1 自動車 881 31.3 自動車 946 26.3 自動車 768 16.8

2 染毛剤 101 3.6 ストーブ 205 5.7 ストーブ 196 4.3

3 修理サービス 90 3.2 自動二輪車 104 2.9 調理食品 165 3.6

4 ストーブ 84 3.0 修理サービス 88 2.4 電子レンジ類 150 3.3

5 自動二輪車 82 2.9 石油ファンヒーター 85 2.4 テレビ 137 3.0

6 石油ファンヒーター 59 2.1 電子レンジ類 82 2.3 石油ファンヒーター 106 2.3

7 自転車 57 2.0 テレビ 77 2.1 修理サービス 94 2.1

8 テレビ 46 1.6 瞬間湯沸器 66 1.8 自転車 94 2.1

9 化粧品類 44 1.6 室内照明器具 58 1.6 室内照明器具 86 1.9

10 石油類 43 1.5 自転車 57 1.6 自動二輪車 72 1.6

順位 2008年度 3,974件 2009年度 3,614件 商品・役務 件数 割合

(%) 商品・役務 件数 割合

(%)

1 自動車 574 14.4 四輪自動車 542 15.0

2 ストーブ 285 7.2 電子レンジ類 125 3.5

3 電子レンジ類 131 3.3 テレビ 96 2.7

4 テレビ 95 2.4 自転車 88 2.4

5 菓子類 84 2.1 家具類 85 2.4

6 調理食品 81 2.0 ハロゲンヒーター 83 2.3

7 電気洗濯機 73 1.8 室内照明器具 74 2.0

8 自動二輪車 72 1.8 修理サービス 73 2.0

9 修理サービス 70 1.8 自動二輪車 73 2.0

10 ベビーカー

石油ファンヒーター 64

64 1.6

1.6 鍋類 68 1.9

(注)2010年5月末日までの登録分。2007年度から「経由相談」を除いている。2009年度から商品・役務等分類の一 部を変更したため、2008年度以前と2009年度以降での時系列の比較はできない。

ドキュメント内 消費生活年報2010 (ページ 53-66)