第3章 災害応急対策計画
第5節 消防、救急救助活動
第1 消火活動
1.消火活動 (1) 初期消火活動
市民、事業所、自治会自主防災組織等は、地震直後に初期消火を行うことを基本とす る。
(2) 消防機関の消火活動
市は、地震が発生した場合は、119 番通報等からの情報収集により、消火活動方針を 決定し、消防団を指揮下におき一体となって消火活動を実施する。
火災現場では、市民、事業所、自治会自主防災組織等と協力して消火にあたる。同時 多発火災が発生した場合は、避難所や病院等の重要対象物を優先して消火する。
■消火活動の基本
(1) 避難場所、避難路確保の優先・・人命の安全を優先した活動をする。
(2) 重要地域の優先・・延焼拡大要素の高い地域の消火を優先した活動をする。
(3) 消火可能地域の優先・・同時多発火災では、消火可能地域を優先した活動をする。
(4) 過密市街地火災の優先・・過密市街地の延焼防止を優先した活動をする。
(5) 重要対象物の優先・・公共施設、医療施設、福祉施設等を優先した活動をする。
2.船舶火災等の消火活動
市及び海上保安部は、船舶火災・水難事故が発生した場合は、消火、救助活動を実施 する。
3.通電火災への警戒
火災鎮火後は、電力復旧時に破損した電気器具からの出火(通電火災)等に備え、市民 に啓発し、火災を防止する。
4.消防団の活動
消防団は次の活動を行う。
(1) 出火防止
火災等の災害発生が予測された場合は、居住地付近の市民に対し出火防止を広報する とともに、出火した場合は、市民と協力して初期消火を図る。
(2) 消火活動
消防の出動不能若しくは困難な地域における消火活動、又は主要避難路確保のための 消火活動については、単独又は常備消防と協力して行う。
(3) 救急救助
要救助者の救出、負傷者に対する応急措置及び安全な場所への搬送を行う。
(4) 避難誘導
避難の勧告・指示がなされた場合は、これを市民に伝達するとともに、関係機関と連 携をとりながら市民を安全に避難させる。
第2 救助・救急活動
1.救助活動 (1) 初期救助活動
市民、事業所、自治会自主防災組織等は、地震直後に地域住民の安否を確認し倒壊建 物からの救助活動を行うことを基本とする。
(2) 消防による救助活動
市は、被害情報等を収集し救助活動方針を決定し、消防団と協力して救助活動を実施 するとともに、県内消防機関及び知事に応援要請を行う。座屈ビル等からの救出が必要 な場合は、浦安建設業協力会を通じて重機の出動を要請する。救助現場では、市民、自 治会自主防災組織、事業所等と協力して救助にあたる。
2.傷病者の救急搬送
市は、救出した傷病者のうち重症者は救急車で病院に救急搬送する。それ以外の中等 症者・軽症者は市民、自治会自主防災組織により救護所に搬送する。
道路の被害等で救急車による搬送ができない場合は、必要に応じて千葉県ドクターヘ リや千葉市消防局のヘリコプター、または派遣された自衛隊のヘリコプターにより搬送 を行う。
第3 危険物施設への対応
地震が発生した場合、各危険物施設の管理者は、関係機関と連携して危険防止措置及び 施設等の点検を行う。危険物の漏出や火災等が発生した場合は、消防本部及び監督機関に 報告し、周辺地域に避難勧告・指示を発令する。
また、関係機関とともに一時使用停止や使用制限の措置、消火活動、危険物質の除去・
拡散防止等の活動を行う。
■危険物の対応措置機関
○高圧ガス等の保管施設(県、消防対策部、関東東北産業保安監督部)
○石油類等危険物保管施設(県、消防対策部)
○危険物等輸送車両(消防対策部、県警察、関東東北産業保安監督部、関東運輸局、海上 保安部、日本貨物鉄道(株))
○火薬類保管施設(県、消防対策部、関東東北産業保安監督部)
○毒物・劇物保管施設(県、消防対策部、教育委員会)
第4 惨事ストレス対策
市は、職員等に惨事ストレス対策を講じるため、必要に応じて精神科医等の専門家の派 遣を国等に要請する。