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応急医療救護活動

ドキュメント内 浦安市地域防災計画(震災編)案 (ページ 88-93)

第3章 災害応急対策計画

第6節 応急医療救護活動

第1 初動医療救護

1.初動医療体制

市は、市役所に医療救護対策部を設置し、傷病者の発生状況や医療情報を把握し、対 策部内に設置する医師等で構成する医療対策部会の意見を聴き、救護所の設置等を行う。

(1) 医療救護班の編成

市は、浦安市医師会、浦安市歯科医師会、浦安市薬剤師会、千葉県接骨師会市川浦 安支部に医療救護班の編成を要請する。

傷病者が多数発生した場合は、知事に対して、県が組織する救護班、災害派遣医療 チーム(DMAT)

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の出動、その他医療救護活動に関し、必要な措置を要請する。

(2) 救護所の設置

市は、市内7箇所に救護所を設置する。救護所では傷病者のトリアージ

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、軽症者 の応急手当等を行う。

2.傷病者の搬送

救護所で重篤者・重症・中等症と判断された傷病者は、市内の中継拠点病院に搬送し 対応する。市内4病院で受け入れが不可能な場合は、県を通じて災害拠点病院

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に収容 する。

傷病者の救護所までの搬送は、警察、自衛隊、自治会自主防災組織、ボランティア等 関係する機関の協力を得て行う。そのうち、重篤者・重症者は救急車、市車両で搬送す るが、手配できない場合は市民、事業所等に要請する。病院から災害拠点病院への搬送 は、救急車、ヘリコプターで行う。

3.医薬品・医療用資機材等の確保

市は、救護のための医療器具・医療資機材等及び薬品を、薬剤師会、薬品業者を通じ て確保する。不足する場合は、県に対し医薬品等の供給を要請する。

輸血用の血液及び血液製剤が必要なときは、県を通じて千葉県赤十字血液センターに 供給を依頼する。

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DMAT

災害派遣医療チーム(Disaster Medical Assistance Team)の頭文字をとったもので、医師、看護師、業 務調整員で構成され、大規模災害や多傷病者が発生した事故等の現場に、急性期(おおむね 48 時間以内)に 活動できる機動性を持った、専門的な訓練を受けた医療チームのこと。

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トリアージ

トリアージとは、災害発生時等多数の傷病者が同時に発生した場合、傷病者の緊急度や重症度に応じて適 切な処置や搬送を行うために傷病者の治療優先順位を決定することをいう。

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災害拠点病院

災害時における初期救急医療体制の充実強化を図るための医療機関で、24 時間体制で緊急対応ができる医 療機関のことで、千葉県では、二次保健医療圏(医療法に基づく地域単位)に2箇所程度を設定している。

■各医療拠点施設

救護所 中継拠点病院 災害拠点病院(東葛南部)

・急病診療所 ・堀江中学校

・明海小学校 ・浦安病院

・順天堂大学医学部附属浦安病院

・東京ベイ・浦安市川医療センター

・浦安中央病院

・浦安病院

・順天堂大学医学部附属 浦安病院

・東京ベイ・浦安市川医 療センター

・浦安中央病院

・順天堂大学医学部附属浦安病院

・船橋市立医療センター

・東京歯科大学市川総合病院

・東京女子医科大学八千代医療セ ンター

■災害時の応急医療システム

第2 避難所での医療救護

1.避難所の医療体制

避難生活が長期化する場合には、市は、医療救護活動及び健康相談を実施するため、

市川健康福祉センターと協力して避難所に救護所を設置し、浦安市医師会、浦安市歯科 医師会、浦安市薬剤師会、千葉県接骨師会市川浦安支部、千葉県助産師会、その他医療 ボランティアの協力により医療チームを編成し、巡回医療を行う。巡回医療では、医師、

歯科医師、接骨師、助産師等による診察、健康相談等避難者の健康管理を行う。

2.感染症等の予防

市は、避難所生活における手洗い・うがいの励行、消毒薬の配布等衛生指導にも留意 し、インフルエンザ等の感染症予防や食中毒の防止を図る。

警察・自衛 隊・自主防 災組織・ボ ランティア等

による搬送

救急車・市 民・事業者 による搬送

重篤者・重症者 重篤者

重症者 中等症

救急車

傷 病 者

救護所

○病院4箇所、 共施設3箇所

○トリアージ、 急 手 当 等 の 実

医師会 歯科医師会 薬剤師会 接骨師会 県助産師会

中 継 拠 点 病 院

災 害 拠 点 病 院

救護本部

ヘリポート (中央公園

野球場)

千葉県災害 対策本部

救急車 派遣要請

要請

医療救護班・医薬品 浦安市災害対策本部

全て の傷

病者 重篤者・重症者

国立病院機構・県立 病院・日赤・医師会 等・災害拠点病院・

医療ボランティア等

救護班・災害派遣医 療チーム(DMAT)等

医 薬 品 卸 業者日赤 血 液 セ ン ター等

医薬品等

ヘリコ プター

第3 被災者の健康管理・保健衛生

1.巡回医療の実施

メンタルヘルスや、自家用車等の狭い場所での生活や避難所生活に起因するエコノミ ークラス症候群

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、PTSD

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等災害時特有の疾患について、巡回指導やパンフレット作 成による啓発活動により予防措置をとる。

また、心身の健康については、男女で異なる影響に配慮した支援を実施する。

2.継続医療が必要な傷病者への対応

市は、人工透析等が必要な慢性疾患を抱える被災者には、市内の医療機関で対応し、

対応が困難な場合は、県、医療機関との連携により治療が行える医療機関を確保し、移 送するとともに、投薬が受けられる措置を講じる。

■透析患者への対応 3.感染症等の予防

市川健康福祉センターは、災害の規模に応じ浦安市医師会・市等関係機関の協力を得て、

避難所等を重点に検疫調査及び必要に応じ感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に 関する法律(平成 10 年 10 月2日法律第 114 号)に基づく健康診断を実施する。

また、防疫用資機材等の供給、感染症患者の入院勧告等を行う。

市は、市川健康福祉センターと連携して、災害により感染症が発生し、又は発生のおそ れのある地域や住宅、避難所等において消毒薬剤及び殺虫剤の散布を行う。

また、市川健康福祉センターと連携して、手洗い、うがいの励行等の広報活動を実施す るとともに、検病検査・健康診断への協力を行う。

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エコノミークラス症候群

血栓症の一種で、エコノミークラスで長時間フライトする乗客にこの症状が見られることから“エコノミ ー症候群”と呼ばれるようになった。これは、長時間座り詰めの結果、血流が徐々に悪くなり下肢静脈に血 栓(血の固まり)ができる。この血栓が肺まで達すると肺動脈の血管が詰まり息苦しさや胸の痛みとなり、

最悪の場合呼吸困難により死亡することがある。この症状は、平成 16 年新潟県中越地震において自家用車 等で避難生活をした被災者に発生し、注目された。

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PTSD

心的外傷後ストレス障害(Post-Traumatic Stress Disorder)の略で、本人もしくは近親者の生命や身体 保全に対する重大な脅威となる出来事に巻き込まれたことにより生じる障害で、外傷体験が反復的かつ侵入 的に想起され、あたかも過去の外傷的な出来事が目の前で起こっているかのような苦痛に満ちた情動を伴う 錯覚(解離性フラッシュバック)、孤立感、睡眠障害、過度の驚愕反応等の症状を特徴とする疾患である。

浦安市健康 センター

災害対策本部 透析医療機関等

千葉県災害対策 本部

受け入れ 医療機関

バス会社等

透析患者

要請

要請・調整 配車

要請

自 力 ・ 自 治 会 等の協力

バ ス ・ ヘ リ コプター等

4.食中毒等の予防

市は、被災者に供給する弁当や炊き出し等による食中毒の発生を防止するために、市 川健康福祉センターの指導のもと、被災者への衛生知識の普及、避難所の運営者や調理 者への衛生指導等を行う。

食中毒患者が発生した場合は、原因調査、施設の消毒等を行い、再発の防止を図る。

また、飲料水の汚染等がある場合には、安全確保のため、市は、市川健康福祉センタ ーと連携し、広報活動等を実施する。

ドキュメント内 浦安市地域防災計画(震災編)案 (ページ 88-93)