機関名:松江市市民部男女共同参画課
〒690-0061 島根県松江市白潟本町43番地 Tel 0852-32-1196
http://www.city.matsue.shimane.jp/index.html
(2)社会人を対象とした取組
市民との協働を図りつつ、より効率的に業務を進めるため、本庁から市民活動セ ンターに移転し、公設公営である男女共同参画センター(プリエール)と同じフ ロアで業務を行うようになった。
この日本女性会議松江大会の開催は、本事業に大きな影響を与えた。本大会は、
市民による実行委員会が主体となり企画・開催され、市民の男女共同参画に関す る機運の醸成を図ることができた。こうした取り組みを維持・継続するためにも、
男女共同参画を推進する次世代の育成が大きな課題として浮かび上がった。大会 当日には、若者によるまちづくりに以前から積極的であった市長も足を運び、女 性の次世代リーダー育成の重要性を認識したことも、本事業が円滑に進んだ要因 となっている。平成24年4月に策定された松江市総合計画(後期基本計画・平成 24 ~ 28年度)の「男女共同参画社会の実現」(第7章第1節2)の項には、早速、
本事業(次世代人材育成事業(女性のリーダーとなる人材を育成するための研究・
提言活動への支援))の実施が明記されることとなった。
>>事業概要─取組の概要、プログラム、連携、取組の工夫等
次世代人材育成事業(女性のリーダーとなる人材を育成するための研究・提言活 動への支援)
「次世代人材育成事業」は、もともと政策部の所管で、公募により集まった若 者を「松江市青年会議」としてグループ化し、まちづくりへの参画を支援する事 業として平成23年に開始された。平成24年からは、日本女性会議松江大会で明 らかになった上述のような課題を、この事業の1つとして組み込み「松江市21世 紀ウィメンズプロジェクト」を立ち上げ、海外研修(派遣)と合わせて3つの取 組を行っている。3つの取組のうちこの「松江市21世紀ウィメンズプロジェクト」
のみが男女共同参画課の所管となっている。
本事業では、市民から募った若年女性が、まちづくりについて調査等を行い、
調査結果を踏まえた上で提言および提言の実現に向けた活動を行う。平成24年 度には、3グループに分かれて調査を実施。年度末に市長に向けた報告会を実施 した。平成25年度は、引き続き調査を行うとともに、平成24年度の提言を実現 するための活動を実施し、年度末には提言発表会を実施した。
第3章 若者のキャリア形成支援にかかわる取組事例
〔平成 24 年度〕19 名(書類による審査を経て応募者全員メンバーに) 予算 30万円
「松江市21世紀ウィメンズプロジェクト」のメンバーを募り(対象は市内在住・
在勤・在学の18歳~ 40歳の女性)、7月に第1回プロジェクト会議開催。活動のテー マを「女性の活力とアイデアをいかしたまちづくり」とし、2回目(8月)には、ワー ルド・カフェの手法を使った企画案づくりとグループ編成(「観光・産業」「暮ら し・子育て」「女性のキャリアアップ」の3グループ)を行った。以後、3グルー プごとにアンケート調査(「女性のキャリアアップ」グループによる市内女性を 対象の調査)や関連施設の視察(「観光・産業」グループによる市内や出雲市の 観光施設、「くらし・子育て」グループによる公民館や民家カフェ等)を行い、
それらの調査を踏まえて具体的な課題解決方法や地域活性化のアイデアを討議し た。年度末の2月には、「平成24年度活動報告・提言発表会」を実施し、市長も 出席するなか、メンバー全員がプレゼンテーションを行った。
平成24年度の終わりにメンバーに対して継続の意向を確認し、継続を希望し た11名に加え、新規メンバーを募集。2年目として、1年目に提案した企画の実 行に向けた活動を行った。活動に必要な知識や力量の習得のため、個人のスキル アップを目的とした研修会をメンバー自身で企画し、公開で実施した(話し方、
プレゼン、まちあるき体験等)。また、プロジェクト会議を繰り返し実施し、自 分たちと同年代の女性のための居場所づくりやサイトの立ち上げ等、企画を具体 化するための活動を行った。平成25年度の活動報告として、3月に開催された「プ リエールフェスティバル」(男女共同参画センター事業)において「松江市21世 紀ウィメンズプロジェクト提言発表会『まちづくりでツナグ☆アイデアセッショ ン』」を実施した。
第3章 若者のキャリア形成支援にかかわる取組事例
活動にあたっては、男女共同参画課の職員1名が担当として、会議等の連絡調 整や、必要に応じた他部局・他機関との調整等を行う。また、21世紀職業財団 島根駐在代表(日本女性会議松江大会実行委員長)澤アツ子氏がオブザーバーと してかかわっている。活動を実際のまちづくりにつなげていくためには、庁内他 部局や市内外の関連機関との調整が重要であるが、これらの連携・調整を男女共 同参画課が担うことで、効率的な事業展開を図ることができると考えている。
メンバーの募集にあたっては、地域の各種団体のほかに、日本女性会議をきっ かけにつながった企業にも推薦を依頼している。依頼に応じた企業に対しては、
メンバーの活動状況等を適宜報告する等、きめ細かな対応を行っている。
>>男女共同参画の視点にかかわる工夫
女性の社会参画や男女共同参画の推進にかかわる活動について、次世代リー ダーが育っていないという課題に対応するため、庁内の関連機関や市内の企業と 連携して事業を進めている。メンバーはフルタイムで働く女性が多く、活動は、
平日の夕方や土日に会議や調査等を重ね、メンバーが自主的に課題解決に必要な 力量形成ができるよう促している。より専門的な知識や情報等、メンバーが活動 の発展のために必要と感じる学習については、2年次に増やした予算の中で、メ ンバーが自主的に講座等を企画する。企画や提言を具体的な形として実現させて いくための支援をすることで、女性メンバーは、地域の課題を解決していく過程 を経験し、地域や社会へ参画する意識を醸成している。
>>成果・効果
平成24年度の活動報告・提言発表会の際には、各グループが活動の成果とし てさまざまな提案を発表したが、その中で「観光・産業」グループが提案したミ ネラルウォーターペットボトルのラベルに市の「縁雫(えにしずく)」のロゴを 使用するというものについて、プレゼンテーションを聴いた市長が、すぐに実現 できるとコメント。後日、課の担当者が水道局等と交渉し、市の水道水のペット ボトルのラベルとして実現化した。平成25年度も、女性のための居場所づくり や観光のプロデュース等、まちづくりのためのアイデアを提案し、実現に向けた 活動を行ってきた。これらのことは、女性リーダーの育成だけでなく、市の活性
参加したメンバーからは、活動を通じて様々な職種の同年代の女性と交流がで きたことや市の行政についての知識を習得できたこと、会議の運営やプレゼン方 法などを学ぶことができ、自身のキャリアアップができたという声が多数あった。
また、担当者として、参加したメンバーが互いに身近なロールモデルとして尊 重し合い、または、自らのリーダー像を模索する姿から、女性にとっての人材育 成事業として、ロールモデルやメンターの存在は重要なポイントであることを再 認識することができた。
本事業の周知が広がっていくにしたがって、庁内の審議会の委員や、民間のま ちづくり関連プロジェクト等のメンバーの推薦の依頼がくるようになった。これ までに4名の女性が委員を引き受けて活動している。
また、この事業に参加することを人材育成として捉え、活動を業務の一環として認 めている企業(団体)もある。このような期待には応えていきたいと考えている。
>>今後の展望と課題
3年目を迎える来年度の活動では、リーダーとしての資質向上のための学習事 業や他の市民活動団体との連携や地域とのつながりを持つ機会を作るなど、より 実践的なリーダー育成の方策を検討中である。
(飯島 絵理)
第3章 若者のキャリア形成支援にかかわる取組事例
>>取組の特色
「キャリアサロン」の取組は、当財団がこれまで対象としていなかった層(20
~ 30歳代の働く若年層女性等)へアプローチする新しい試みである。大学教員 をはじめとする財団事業関係者とのネットワークを集客や連携にも活かしてい る。全国の機関、団体・グループとの協働事業である「コラボレーション・セミ ナー」を通した調査研究成果の普及等、事業展開や他機関との連携を効率的に行 い、若年女性を対象とした取組を広げている。
>>企画にあたって─企画の前提・背景、地域の実情、施策やプランの方針・位置づけ等 公益財団法人日本女性学習財団は、財団法人日本女子会館として1941(昭和 16)年に設立された。男女共同参画社会の形成に資する生涯学習および次世代育 成の振興に寄与することを目的とし、「人材育成事業」「研究、調査の実施」「情 報の提供」「関係諸団体との連携・支援」「日本女子会館建物の賃貸事業」の事業 を実施している。本財団が管理運営する日本女子会館は、芝公園に面した東京都 港区にあり、利便性の高い都心にありながら緑豊かな環境に立地している。
平成22年9月にAPECの女性リーダーズネットワーク(WLN)会合が催され た際に、当財団が人材育成・教育分野の分科会「女性の生涯にわたるキャリア開
キーワード 働く女性 ロールモデルの提示 ネットワークづくり
「キャリアサロン for Working Women」
【事 業 名】