第 4 章 潮流分析 4.1 実施した調査
4.2 検討条件
4.2.1 検討年
P3B-JBより入手したSuralaya(Lama)-Gandul間送電線の潮流に影響を及ぼす電源開発計画は、表 4-1
のとおりである。
表 4-1 Suralaya-Gandul間送電線の潮流に影響を及ぼす電源開発計画
発電所 連系箇所 定格出力 COD
Banten #1 Banten S/S 660MW 2017
Jawa-9 Banten S/S 600MW 2019
Jawa-5 Tanara S/S 1000MW 2019
1000MW 2020
Jawa-7 Bojonegara S/S 1000MW 2019
1000MW 2020
(出典: P3B-JBからの情報)
また、図 4-1 は、表 4-1 に示された新設発電機の連系箇所を示している。連系箇所および連系年か
ら、調査団はJawa-5の2号機およびJawa-7の2号機がSuralaya-Gandul 間送電線の重負荷をもたらす原
因であると仮定した。これより、調査団は2020年を検討年とする条件でこの検討を実施すべきである と判断した。
4-2
Substation A
図 4-1 ジャワ・バリ系統北西部での電源開発計画
(出典: RUPTL P3B-JBから提供された情報を基に調査団で作成)
4-3
4.2.2 最新のジャワ・バリ北西部における送電線増強計画
また、PLNより提供された最新のJakarta地区及びBanten州の送電線増強情報は、表 4-2及び表 4-3 のとおりである。
表 4-2Jakarta地区の送電線増強計画
From To Voltage Conductor type length COD
Bekasi Tx. Muara Tawar-Cibinong 500kV 2 cct, ACSR 4xDove6 12 2016
Kembangan Durikosambi (GIS) 500kV 2 cct, ACSR 4xZebra 6 2018
Muarakarang (GIS) Durikosambi (GIS) 500kV 2 cct, ACSR 4xZebra 30 2018
Priok Muara Tawar 500kV 2 cct, ACSR 4xZebra 30 2019
Priok Muarakarang (GIS) 500kV 2 cct, ACSR 4xZebra 20 2019
Cawang Baru (GIS) Gandul 500kV 2 cct, ACSR 4xZebra 40 2020
Total 138
(出典: PLNからの情報)
表 4-3 Banten州の送電線増強情報
From To Voltage Conductor type length COD
Bojonegara Balaraja Baru 500 kV 2 cct, ACSR 4xDove 120 2016
PLTU Banten Inc. (Suralaya Baru-Balaraja) 500 kV 2 cct, HTLSC (既設 4xDove) 40 2016
Suralaya Baru Bojonegara 500 kV 2 cct, ACSR 4xDove 32 2016
Balaraja Kembangan 500 kV 2 cct, ACSR 4xZebra 80 2017
Lengkong Inc.7 (Balaraja-Gandul) 500 kV 4 cct, HTLSC (既設 4xDove) 8 2017
Suralaya(Lama) Suralaya Baru 500 kV 1 cct, ACSR 4xZebra 1 2018
Bogor X Inc. (Depok-Tasikmalaya) 500 kV 4 cct, ACSR 4xDove 6 2019
Bogor X Inc. (Cilegon-Cibinong) 500 kV 2 cct, ACSR 4xDove 60 2019
Bogor X Tanjung Pucut / Salira 500 kV DC 2 cct, 2 pole, HVDC OHL8 220 2019
Bojonegara Balaraja Baru 500 kV 2 cct, HTLSC (既設 4xDove) 120 2019
PLTU Jawa-7 Inc. (Suralaya Baru-Balaraja) 500 kV 4 cct, HTLSC (既設 4xDove) 20 2019
Suralaya(Lama) Balaraja 500 kV 2 cct, HTLSC (既設 4xDove) 129 2019
Tanjung Pucut / Salir Kaetapang 500 kV DC 2 cct, 2 pole, HVDC CABLE 80 2019
Balaraja Gandul 500 kV 2 cct, HTLSC (既設 4xDove) 92 2020
Suralaya Baru Bojonegara 500 kV 2 cct, HTLSC (既設 4xDove) 32 2020
Total 1040
(出典: PLNからの情報)
表 4-3に示すように、PLNでは、Suralaya(Lama)-Balaraja間送電線の張替を2019年に、Balaraja-Gandul
間送電線の張替を2020年に実施する計画がある。これらのプロジェクトは、近々政府承認される次期
RUPTL 2015-2026では変更となっている可能性があるが、系統解析はこの最新の計画に基づいて実施し
た。
6 4xDove: 4導体。DoveはACSRの1種を表す慣例名称
7 Inc: 既設送電線の間に新規に建設される変電所または発電所を連系するための送電線を示す
8 OHL: 架空線
4-4
Bojonegara
図4-2、図4-3および図4-4では、送電線の増強および関連する電源開発について、運転開始年と共
に示している。
図 4-2 2016年~2018年の間の電源開発及び送電線増強計画
(出典: RUPTL P3B-JBから提供された情報を基に調査団で作成)
4-5
図 4-3 最新の計画における2019年の電源開発および送電線増強計画
(出典: RUPTL P3B-JBから提供された情報を基に調査団で作成)
4-6
図 4-4 最新の計画における2020年の電源開発および送電線増強計画
(出典: RUPTL P3B-JBから提供された情報を基に調査団で作成)
4-7
4.2.3 需要条件
ジャワ・バリ系統は、図 4-5に示すとおり5つの営業エリアに分けられる。
図 4-5 ジャワ・バリ系統の5つの需要エリア
(出典: RUPTL 2015 及びP3B-JBからの情報)
P3B-JBからのヒアリングによれば、ジャワ・バリ系統の5つの需要エリアの全てで、昼ピーク需要
実績の伸びが夜ピーク需要実績の伸びを毎年上回ってきていて、P3B-JB ではこの傾向は将来も続くと 予想している。P3B-JBによれば、エリア Iでの昼ピーク需要は2015年の時点で既に夜ピーク需要より 大きく、ジャワ・バリ系統全体では、この夜ピークから昼ピークへの最大需要発生時間の変化は2019 年から2020年にかけて発生する見通しとのことであった。
これらの需要変化をエリア別に勘案した場合に、もしエリア Iにおいて、発電所で発電する電力が多 く、そのエリアの需要が相対的に小さければ、余った電力がエリアⅡ~Ⅴに送電されることにより
Suralaya-Gandul間送電線の潮流は重くなる。エリアⅠにおいて、夜ピーク時の需要の方が昼ピークの需
要よりも小さいため、Suralaya (Lama) およびSuralaya Baru発電所から Gandul変電所までの潮流は、夜 ピーク時の方が昼ピークよりも大きくなる。このため、調査団は保守的な条件として、2020 年夜ピー ク需要を前提として解析を実施した。
4.2.4 発電機の運転条件
調査団は、図 4-6 に示すとおり、ジャワ・バリ系統の北西部電源(下図、斜め点線の西側)につい ては保守的な条件とする観点から定格出力の100%で発電し、他のエリア(下図、斜め点線の東側)に おける発電機はジャワ・バリ系統全体の需給バランスをとるために定格出力の45%の出力で運転する
VI I II III IV V
4-8
PRATU LBSTU
SGLNG CGRLG
CRATA JTAKE
CKNDE
CITRA TGRSA
SRPNG DPK2
BKASI
CWANG
CNJUR SALAK BARU
BUNAR RKBTG
TSMYA MTWAR
TLNGA SPTAN
MENES
SKETI
SRANG ASAHI
MTSUI SLAYA SLIRA
BGBRU DEPOK
CMGIS CIBNG
PRYMA
PRIOK MKRNG
U U
UPLTU LBUAN
NBLRJA
A BAYAH/CEMINDO
KRCAK SLAYA2
PKMIS
MPING PCADM
KOPO
CWANG2
CBATU
BUNAR II
CBTBR
UBRUG HVDC
DUKSMBI PLTU BANTEN
TGRNG CKRNG
TMBUN U CLGMA
KMBNG
BOGOR X SRANG II
GNDUL PCADM II
IDMYU7
CBDKBR
U
CIAWI SALAK LAMA NTGRNG PLTU LONTAR
U
PLTU PRATU CLGON
LEGOK
PTKNG BNTRO CKUPA
KSTEL PRETY PENI
KDBDK
P CLGN 2
SURADE TJLSNG
TOJNG/
SRANG III CNDRA
ASRI ASAHI III ASAHI II/
CNGKA
NKOMAS IDKIAT IDFERO
LAUTSTEL SPINMIL MILENIUM
SENTULITP SCBNG SOETTA
BLRJA
CILEDUG
P RWDNO
CURUG ALMSUTRA
BGRKT TAJUR CIOMAS SMTR
KIEC
LKONG BSD/
LKONGIII
RJMDLA A CIPANAS CMGISII
TNGGEUNG SMNJWA
CIAWI II CBDKBRII/
CCRUG
PCSLOK CSKRME GNENDUTP
PLTGU JAWA-1 2 x 800 MW
U
SMTRCKNDE GORDA
GI 150 KV BARU TERKAIT KTT GI 150 KV BARU GI 150 KV EKSISTING GITET 500 KV EKSISTING GITET 500 KV BARU
GI 70 KV EKSISTING LEGENDA :
U
UPLTU 2x1.000 MW
POSCO GU
CLGON
PRATU/JMPGKULON 1x660 MW
と仮定した。
図 4-6 ジャワ・バリ系統の発電機出力条件
(出典: RUPTL 2015及びP3B-JBからの情報)
参考までに、表4-4において、この系統解析のためのジャワ・バリ系統での需給バランスをまとめた ものを示す。
Region where generators generated at the rated power Region where generators generated at 45% of the rated power
4-9
表 4-4 系統解析のためのジャワ・バリ系統での需給バランス9
地域
調整後の発電機出力 需要 需給バランス(MW),
(MW), (A) (MW), (B) (A) - (B)
I RJKB 15,045.6 14,413.0 632.6
II RJBR 8,030.4 7,309.0 721.4
III RJTD 5,343.5 4,896.9 446.6
IV RJTB 4,778.3 6,847.0 -2,068.7
V SRB 750.0 1,116.0 -366.0
VI SMRT 1,230.2 0.0 1,230.2
合計 35,178.0 34,581.9 596.1
(Source: P3B-JB提供のPSS/Eによる潮流解析結果より)
4.2.5 電圧範囲
P3B-JBの系統連系ルールによれば、通常状態(N-0条件)での500kV系統の電圧範囲は±5%である。
N-1条件での電圧範囲は系統連系ルールでは規定されていないが、保守的な条件として、調査団はN-1 条件であってもN-0条件と同じ電圧範囲であると仮定した。
4.2.6 送電線容量
P3B-JBでは、系統計画では送電線容量は皮相電力10で与えられる。P3B-JBでは、系統計画において、
N-0およびN-1条件で過負荷11は許されていない。
4.2.7 系統解析のためのその他の条件
第二次調査中、11月10日の P3B-JBとの打合せでの系統解析に関連する諸条件についての合意に基 づき、2019年に新設変電所Aが運転開始されると仮定した。この新設変電所は、RUPTL 2015 -2024に は載っていない。P3B-JB によれば、A変電所はBalarajaおよびKembangan変電所の過負荷対策として 建設される。しかしながら、この新設変電所の位置はまだ決まっていない。
9供給の合計と需要の合計の差(35,178.0MW-34,581.9MW=596.1MW)は送電ロスである。本解析では、エリアI,II,及びIIIの 需給バランスから、大まかに言ってエリアI,II,及びIIIでは西から東に潮流が流れている。
10皮相電力(S)は、電圧(V)と電流(I)の積で定義される。
: S = I x V
皮相電力の単位はボルト・アンペア (VA)である。
11過負荷とは、皮相電力が設備容量を超過することを言う。
4-10
~ ~
~
~
~
~
Suralaya #8 = 625.0 MW
Suralaya #1-7 = 3400.0 MW
Jawa 9 = 600.0 MW
Jawa 7 = 2000.0 MW
Banten #1 = 660.0 MW
Jawa 5 = 2000.0 MW 17016
SLAYA7 501.0 501.0
17003
BLRJA7 502.8
17005
CLGON7 500.8
557.1 27.8 557.1 28.7
567.7 20.4 567.8 21.4
1533.8 224.2
1547.1 122.7 1533.8 224.2
1547.1 122.7
700.7 20.9701.2 27.4 700.7 20.9 701.2 27.4
15226
BOGORX7-HVDC 1540.51562.4 461.9 297.3 514.5
17263 BNTEN7
501.1 283.2 11.8
283.2 9.9 283.2 11.8
283.2 9.9
501.2 346.8
54.7
346.6 38.8 346.8
54.7
346.6 38.7
1335.6 180.3
1346.7 114.1
1335.5 180.3 1346.6
114.1 17301 BJGRA7
509.8
17203
CKUPA7 503.4
502.4
1390.9 368.2
1384.8
416.8
1390.9 368.2 1384.8 416.8
1935.1 223.9
1931.3 259.3 1935.1 223.9
1931.3 259.3 998.3 98.0
1000.0 97.4 998.3 98.0
1000.0 97.4 17302
TNARA7
17197
LKONG7 1559.3 414.0 1561.8 393.8
1559.3 414.0 1561.8 393.8
17010 GNDUL7
509.6 1004.2
443.0
1006.6 438.0
1004.2 443.0
1006.6 438.0
172.2 12.3 172.2 19.3
172.2 12.3 172.2 19.3
505.1
17011 KMBNG7 17017
SLAYA7-2
25% I 26% I
78% I
78% I
32% I
32% I 72% I 14% I 14% I
18% I 18% I
68% I 68% I
55% I 55% I
98% I
98% I
38% I 38% I
81% I
81% I 55% I
55% I
8% I
8% I
Cilegon
Banten
Lengkong Tanara
Bojonegara
Kembangan
Gandul Substation A
Balaraja
Bogor X